BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第2章 インターハイ〜

第121話 日本一の険しさ

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インターハイ3回戦、最終試合。









レフェリーがボールをトス。







バシィッ!!









ジャンプボールは互角。










市河「よっと」








愛和・市河がボールキープ。









ビッ!








市河からパスが周り、他のメンバーもボールを受けたと思ったら即パス。







慎太郎「ゲームの最初コントロールしないで高速でパス回しなんてはじめて見た…」









バシッ!







左コーナー、武田がボールを受ける。









武田「いくぜ!」








ダム!!!!







武田、ベースラインをドライブし一瞬でマークマンを置き去りに。











ドッガアアアアアアアアアアア!!!!








左手1本でのワンハンドトマホーク。






春香「うわぁ…」




美保「ほんと、左利きってだけで北条くんそっくり…」





武蔵「左コーナーはあいつの得意の位置だからな」


慎太郎「ほんと、鏡写しにしたみたいだ」











ディフェンスでも武田は存在感を示す。
















ドゴッ!!








諏訪のセンター・井出のダンクをボードに叩きつける。








市河「ナイス武田!速攻!」










ボールを前線に投げ、受けたキャプテンの羽田が楽々レイアップ。













諏訪のディフェンスは固い。







ハーフコートでの展開になるとディフェンスの足がよく動き、隙がなかなか産まれない。












ビッ!!








今度は市河がスリーポイント。





24秒タイマーを19秒も残していきなり打ってきた。














ザシュッ!!!












武蔵「…諏訪は自分達のオフェンスの時は時間かけてスローペースに持ってこうとしてんだけどな…」




美保「愛和のオフェンスがいつも一瞬で終わっちゃう…」








早打ち過ぎるようにも取れる愛和のオフェンス。
だが、フィールドゴールの成功率は50%前後であり悪くはない。






賢「桐神や同じ関東の京洋、舟栄もペースは早い方だけどこれは極端だな」










山下「攻防の入れ替わりが激しすぎてついていけない…」





村上「予選も昨日までも物凄いハイスコアを記録して勝ち上がってるチームだからな。愛知の予選では200点以上取った試合も2試合ある。
全国ではディフェンスも厳しくなるからそこまででもないが…それでも先発全員が平均17点以上稼ぐ点取り屋ばかりだ」











ビッ!








速攻から愛和のセンター・山口のスリーポイント。









髙木「センターまで外から打ってくるのか!?」




新城「空いたら打つ。ただそれだけだが…速攻の先頭のセンターが打つかよ…」












スパァッッ!!!








第1Qから30点近く取る猛チャージ。








ディフェンスで勝機を掴もうとした諏訪は完全に振り回されていた。












愛和は第3Q終了までに勝負を決めた。
















第3Q終了

愛和工業大学附属  78
東裁大学附属諏訪  50








神崎「あわや30点差かよ…」




真田「ポジションこそ便宜上あるけど全員フォワードみたいな点の取り方だな。
このチーム相手だと取られる以上に取らねえと勝てないのかもな」





新城「アシストも結構多いしな。1on1は意外と少ない。完全にチームスタイルなんだろうな」






中でも武田はこの時点で既に38得点。









全国でも屈指の得点力を見せつけた。












第4Qは武田らスタメンはベンチから戦況を見守る。








武田「あーあ、もう出番はなさそうっすね。フル出場してたら50点取れたのに」






羽田「勝ちゃいいだろ別に」





朝岡「明日は第一とだからな…今日以上に点取らねえと」





















ピピーッ!!






試合終了

愛和工業大学附属  92
東裁大学附属諏訪  74










そして、第一会場でも





















試合終了

洛阪     93
明桜     71


















そして、第2会場では女子も…























ピピーッ!!!







試合終了

星垓        76
博多大学附属若葉  66









満月「やったー!ベスト8!」




紗妃「男女アベックだね!」










優花「疲れた…」




奈津実「ふぅ…」











試合に出ていた2人も安堵の表情。












こうして、男女ベスト8が出揃った。











↓男子勝ち上がり








準々決勝組み合わせ・スケジュール



第1試合

Aコート(女子)

札幌山辺(北海道) - 星垓(神奈川)

Bコート(男子)

京洋(東京) - 屋代工業(秋田)



第2試合

Aコート(女子)

昭鹿学院(千葉) - 聖ロザリア学園(愛媛)

Bコート(男子)

愛和工業大学附属(愛知) - 博多第一(福岡)



第3試合

Aコート(女子)

桃花学園(愛知) - 開志(新潟)

Bコート(男子)

洛阪(京都) - 泰正学園(大阪)



第4試合

Aコート(女子)

大阪駿英女子(大阪) - 美濃女子(岐阜)

Bコート(男子)

星垓(神奈川) - 北陵(福井)

















-その晩、宿舎でのミーティングにて







涼真と慎太郎含め、1年生は全員正座。
(第105話参照)








北陵の試合のビデオが流れている。










唐沢監督はいったいどうやったのか、今日の試合のビデオに加え、

北信越決勝(6月末)
vs東裁大学附属諏訪

茨城カップ(GW)
vs洛阪

茨城カップ
vs舟栄



の試合のビデオも手に入れ流していた。










一同「「「…」」」









画面には中国人留学生・劉 子轩。









真田「これなんて読むん?」





神崎「わかんねえ…苗字は『リュウ』だと思うけど…」






涼真「ジーシュェンっすよ」




真田「は?なんて?」







神崎「てかなんでわかんだよ」










唐沢「劉 子轩リュウジーシュェン、203㎝87㎏。センター/フォワード。
パワーは並ですがシュートがとかく上手い。スリーポイントの頻度こそ多くありませんがミドルシュートを多投してくる」







髙木「足は遅そうっすね」



賢「機動力を使う相手には弱そうだ」



唐沢「でも油断はできません。インサイドではここぞという場面で日南学園のプーイエ君からテイクチャージを奪っている。リバウンドのポジション取りといい身体の使い方が上手く柔らかいですね」









映像にはスリーポイントを決める5番。




唐沢「三上 直哉。184㎝のポイントガード。
本職は実は2番ポジション気味らしいですが、本人の希望でポイントガードにコンバートしたんだとか」




新城「確かにオフボールの動きも上手いもんな。シュートもキャッチ&シュート多いし」


真田「速攻では堂林とツーメンゲームしてくる事も多いっすね」









その三上からインサイドにパスするシーン。









受けたのはキャプテンの筒井。










唐沢「筒井 辰也、193㎝。パワーフォワードからスモールフォワードにコンバートされた選手です。
外から打つこともできますが成功率は普通。彼を使うセットだとハイポストでポストアップし、ドライブを仕掛けて来る事が多いようです」






涼真「ドライブを止められてもそのサイズで押し込んでフィニッシュ…って事か」





宗平「ディフェンスもかなりいい。パワーもあるし霧谷さんに似たタイプだな」












ガン!!






筒井のドライブからのシュートが外れる。








トン…






ポスッ!











インサイド、伊達がタップで押し込む。












唐沢「伊達 裕之。211㎝107㎏。上背だけなら既に日本最長身。特徴としては背だけでなく、日本人としては驚異のウイングスパン240㎝という反則的な腕の長さ、そして足の長さ。なんでも全速力で走ると12歩でコートを縦断できるとか」






一同「「長っ!!!」」





唐沢「北陵に入ってから走力や体力、筋肉増強を中心にトレーニングしてきたとのことでまだ伸び代はありますが身体能力的にも規格外の選手になりつつある」







バコッ!!!






伊達、通常では有り得ない位置からのブロックショット。




神崎「うお!なんだそりゃ!?」







唐沢「そしてスリーポイント以外ミドルレンジまでシュートエリアも広く、中でも最大の武器が…」










ビッ!!







バスッ!!!







伊達、ゴールから離れたフリースローライン付近からフックシュートでゴールを射抜く。








唐沢「この、投げ下ろすようなスカイフック」






髙木「ゴールより手が上に来るから、ブロック不可能じゃねえか…触れたらゴールテンディング…」

※スカイフック
NBAで1969年から1989年の20シーズンに渡って活躍した伝説の選手「カリーム・アブドゥル=ジャバー」が用いていたフックシュート。
通常のフックシュートはゴール近くの混戦の中からボールをゴールに押し込むために打つか、ゴール前に立ちはだかる相手選手にブロックされないために自分の体の幅を使い相手の頭上を越してゴールを狙う。
手を離れたボールはアーチ状の軌道をえがいてからゴールへ落下するが、スカイフックはジャバーの218㎝という超高身長と長いリーチによりゴールよりも高い位置から投げ下ろされるため、ブロックは不可能(シュートの際、ゴールよりも高い位置の落下するボールに触れたらゴールテンディングという反則となり入らなくても得点となってしまう)。
反面、フックシュートはコントロールが難しくジャバー以外にこのシュートをマスターした選手は存在しない。
ジャバーが歴代通算得点とフィールドゴール成功数でNBA歴代1位(38387得点、フィールドゴール成功数15837)なのもブロック不可能のこのシュートで安定して得点を稼げていた&ジャバーはゴールからかなり離れた位置からでもスカイフックを放ち、安定きて決められたのが大きい。
















唐沢「伊達君は流石にジャバーのように左右両方の手から出来るわけではなく右手でのみだそうですが…身長と合わせて脅威なのは間違いない」











慎太郎「そして…」









ビデオには堂林のスリーポイントが映っている。









唐沢「エース、堂林 和樹。福井県予選と北信越大会、インターハイのここまでのスタッツは平均出場時間が30分にも満たないのに対し…27.6得点4.0リバウンド6.3アシスト3.5スティール1.5ブロック」





新城「立派な数字どころか化け物だな」







唐沢「他にもベンチから出てくるこのプレイヤー達」

唐沢、4人のプレイヤーを指し示す。






唐沢「まずこの7番、鳴沢君。3年生。186㎝のガードフォワード。
この長身ながらポイントガードからスモールフォワードまで務められる器用さを持っている。ディフェンスに難があるようですがオフェンスを活性化させる時に投入されるようです。
そしてこの選手が8番の光山君、2年生。190㎝のフォワード。
主に堂林君を休ませる時に出てくる選手ですが彼も得点能力が高い。どんな距離からでもバンクシュートで決めてくるシュートはかなり正確です。
そして9番の柳川君、こちらも2年生。175㎝のガード。
三上君と併用されて堂林君が3番に入るパターンや、三上君と違い流れを落ち着かせるガードとしても重宝されています。
最後にこの11番、野村君。196㎝のフォワード。1年生。
主にインサイドのバックアップですが、実はアウトサイドでもプレイできるオールラウンダー。今日見た博多第一の上杉君に近いタイプでしょうか」





中澤「控えもみんなでけえ…」









唐沢「正直、この相手にどのスタメンで、どのマッチアップで行くかまだ迷ってます。ビッグラインナップの場面も多くなるでしょう。小笠原くん、皆藤くん佐藤くんの出番も来るかもしれません、準備は怠らないように」






一同「「「はい!!!」」」







唐沢「実力的には舟栄と同格…いや、高さがある分舟栄よりも厄介な相手です。
高さには平面…が定石ですが堂林君1人だけで平面でも最強クラスの相手です。
ですが君達も強いはずだ。私がとやかく言わなくともゲームの中で自分達で修正する力もある。私は戦略を授けるだけ。後は君達を信じています」













ミーティングが解散する。

























夕食後、ロビーでまた1年生が集まっている。




※夕食後、1年生全員でミーティング室を掃除した後




慎太郎「女子も今日はいいゲームで勝てたじゃん!」




奈津実「しんどかったけどね。相手背が高いんだもん」




武蔵「男子の明日の相手は高校最長身軍団だぞ」




優花「みたいだね…何食べたらあんな風になるんだろ?」



春香「遠目からだったけど物凄い迫力だよね…」



紗妃「男子明日のスタメンは?いつもと変わるの?」



賢「それが…まだ決まってないんだってさ」



満月「ええ?」



涼真「監督も悩みどころなんだろ…」



慎太郎「しかし…今日の試合見て思ったけどここまで残ってくる奴らは揃いも揃って化け物ばっかだよな…日本一って改めて険しいんだな」


美保「あら、中学で全国制覇した人とは思えない弱気ね」



慎太郎「中学・高校ってのは成長期でもあるしな、身長も技術も精神も。
どのチームもそんな中で勝とうと必死なんだ。中学で日本一だったからってすぐ通用するほど甘くはないさ」


美保「確かにね…」



慎太郎「でも、俺はチビだけど負けるつもりは毛頭ねえよ?
現に俺だって全国トップレベルの舟栄とだってやり合えた。道は険しいけど、切り開いていけない訳じゃない」




美保「…そうだね。明日も出れるといいね、応援してる」




慎太郎「ああ。明日勝ってベスト4入り!んで準決も勝って決勝で武田達と戦うんだ!」


美保、気合いを入れる慎太郎を優しげな目で見つめる。















武蔵(なあ、最近いい雰囲気じゃね?)


春香(確かに…)


満月(もしかすると…もしかする?)


涼真(いや、きっとまた毒吐きが始まるさ)













準々決勝前日、夜は更けていく。





















……To be continued
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