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第2章 インターハイ〜
第126話 ヒマラヤ軍団
しおりを挟むインターハイ準々決勝・最終試合。
第1Q 残り8:58
星垓 2
北陵 5
北陵ボールから再開。
堂林がインバウンドし、三上がボールを受ける。
三上「堂林!」
バシッ!
堂林、左45度でボールを受ける。
涼真、適度に腰を落としたディフェンス。
堂林(俺がボールを持つと気にはしているものの…誰もヘルプにあからさまに来る様子はねえ…)
ビッ!
堂林、三上にボールを戻す。
三上、ドリブルで右45度まで移動し、右ローポストの劉にボールを入れる。
劉の203㎝に対し、神崎は190㎝。
ダム!
劉、パワードリブルで神崎を押し込む。
神崎「でけえからってなめんな!」
神崎、押し込ませない。
神崎(パワーなら髙木さんや小笠原の方が上だ!)
劉、ハイポスト付近にボールをさばく。
そこには、後ろに真田を引き連れた筒井。
筒井は最初、右コーナーにいた。
三上がパスを出したと同時に、三上のスクリーンを使い真田を振り切る。
それでも真田は追いついたが、トップで今度は伊達のスクリーンに捕まる。
神崎「く…!」
筒井に対してヘルプに出ざるを得ない。
バッ!!!
筒井、構わずレイアップに跳ぶ。
神崎もブロックに跳ぶ。
身長差はほとんどない。
ブロックのタイミングもドンピシャだった。
ビッ!!
筒井、レイアップの体制から手首のみでパスを劉にリターン。
ドゴォッ!!!
完璧なノーマークを作り、劉のワンハンドダンクで得点。
第1Q 残り8:46
星垓 2
北陵 7
髙木「崩し方が上手い…さすが全国屈指の強豪・北陵か」
涼真がリスタートのスローイン。
涼真「!」
を、途中で止める。
新城にパスを入れようとした瞬間、堂林が新城へのパスをインターセプトしようと突っ込んできていた。
ダム!
涼真、センターライン付近にいた真田にロングなバウンズパス。
堂林「チッ」
(判断もパスの精度もいいな北条…)
涼真(厄介だな…あの速さは平面のディフェンスでも威力を発揮してる)
村上「最初のディフェンスが見事だったな。あれで星垓のオフェンス時に堂林のディフェンスを気にせざるを得ない。自然と速攻も出づらくなる」
真田、フロントコートに向かい走ってきた新城にパス。
新城「マークが変わったか…」
自らの前には堂林ではなく三上。
真田の前には193㎝の筒井。
真田「改めてでけえ…」
(湘洋大付属の比じゃねえ…)
※全国出場チーム、スタメン平均身長ランキング
1 北陵 196㎝
2 湘洋大付属 191㎝
3 博多第一 190.8㎝
4 洛阪 190.4㎝
5 舟栄 189.8㎝
ちなみに星垓は188.4㎝、武田のいる愛和工業大学附属が188㎝
神奈川だと桐神学園は平均184㎝、東裁大相模は184.6㎝
新城、右コーナーの涼真にパス。
堂林がマークする。
堂林(来るか…?)
ダム!!!
涼真、ドライブを仕掛ける。
堂林(なるほど早い…が、追えない程ではない)
キュッ!!
涼真、ワンドリブルからストップ。
堂林(よし)
堂林、読んでいたかのようにストップ。
ビッ!!!
涼真、ショートコーナーより2歩ほど外からのミドルシュート。
堂林もブロックに跳ぶが、涼真のシュートに届かない。
堂林(身長はほぼ変わらないのになんつーバネだ…!跳ばせちまったらノーマークとさほど変わらねえ)
スパッ!!
星垓メンバー「よーし涼真!」
「ナイシュ!」
山下「さすが北条君…欲しいところであっさりと…」
村上「あっさり決めたように見えるが…堂林から点を取れる高校生などそう多くはない。しかもドライブからストップのタイミングを読まれていたのにだ。
見た目以上にこの得点は大きい」
だが、その14秒後
バス!!
第1Q 残り8:22
星垓 4
北陵 9
インサイドでのスクリーンからボールを受けた伊達、神崎の上からスカイフックを沈める。
神崎「くそ…ありゃ届かない」
すかさず真田がリスタートしようとするも、バックコート中央付近で堂林がディフェンスの目を光らせる。
新城、真田からボールを受けて8秒ギリギリでフロントコートへ。
新城「ふぅ…」
(フロントコートに運ぶだけでなんて圧力だ)
髙木「新城!来い!」
髙木がハイポストに上がってくる。
髙木(いくぞ)
新城(おう)
ガシッ!!
新城と髙木、パス交換と見せかけてピックアンドロール。
三上「やべえ!」
ヘルプに出るべき伊達も出遅れ、間に合わない。
新城、レイアップシュート。
バゴッ!!
新城「!?」
エンドライン沿いに後ろからヘルプに来ていた劉のブロック。
バックボードに叩きつける。
髙木「まだだ!」
ルーズボールを拾った髙木、そのままゴール下でシュート。
バシッ!!
そこに後ろから伊達のブロックショット。
髙木「なっ!?」
(ブロックに来てるのはわかってた…それを警戒してシュートを打ったのにそれでも届くのか!?)
ルーズボールが転がる。
神崎「まだまだあ!」
ラインを割ろうとするボールに神崎が飛び込む。
真田「神崎!」
神崎「!!」
真田の声が聞こえた神崎、ボールを真田の方に投げる。
バシッ!
真田、ボールをキャッチ。
中澤「真田!時間ない!打て!」
真田、その場でミドルシュート。
バコッ!!
今度はマークについていた筒井のブロックショット。
ブーッ!!!
審判「24秒!ヴァイオレーション!!」
新城「ドンマイ、切り替えるぞ。ディフェンスだ」
だが、その声に覇気はなかった。
ダム!!!
筒井がパワーで真田を押し込む。
キュッ!!
真田「!?」
全力で押し返してようやく耐えていた真田、突如ターンした筒井の動きについていけず振り切られる。
神崎「何度も…」
髙木「やらせるか!!」
神崎がヘルプに出る。
髙木もヘルプに出るが、そこからのパスを警戒する。
バッ!
筒井、真田を抜き神崎にマークされながらも少し離れた位置からフィンガーロールでレイアップを放つ。
バスケットのボールをゴールに入れるには、多くのシュートはリングの下から放たれる為放物線を描かないと入らない。
だが筒井のレイアップは放物線を描かず真っ直ぐにリングの後ろのバックボードに向かっている。
ガガッ!!
リングとバックボードに当たり、ボールは跳ね返る。
髙木「よし!」
だが、髙木と同時に横で劉も跳ぶ。
髙木「!!!」
(劉も腕が長え!!)
髙木も198㎝の身長に209㎝のウイングスパンと腕は長い部類に入るのだが
劉は203㎝に対し220㎝と更に長い。
バシッ!
劉が先にボールを弾く事に成功。
ボールはリングを超え、逆サイドゴール下に落ちようとしている。
そして逆サイドのゴール下では…
伊達が両手でボールを掴み跳躍していた。
神崎は筒井とのコンタクトでまだ体勢を崩しており、髙木は劉と共に跳びまだ着地に至っていない。
真田は伊達を止めるべく跳んでいたが、28㎝の身長差と腕の長さの圧倒的な差はいかんともし難く
ボースハンドでプットバックダンクを決める伊達を見送るしかなかった。
そして、跳躍力でインサイドに張り合える可能性のある涼真は、堂林のマークによりアウトサイドにいた。
ドガアアアアア!!!!!
第1Q 残り7:41
星垓 4
北陵 11
山下「インサイドの強さがまるで違う…」
村上「北陵はただサイズがあるだけで勝ち上がってきている訳ではない。
筒井は高さに加えてパワーとドライブインで果敢に勝負し、伊達と劉は柔らかさとしなやかさを駆使しインサイドでの連携を見せる。伊達にはスカイフックというブロック不可の必殺技もある。
サイズだけで打倒・洛阪の1番手でいる事はできんさ」
コートでは涼真が右コーナーでボールを受けている。
涼真、堂林の全身を静かに見ながらコートの状況を把握する。
ダム…
涼真、静かにドリブルを始める。
ダム!!!
涼真、ポストアップのように堂林に身体をぶつけながら侵入していく。
堂林「ぐっ…」
(霧谷と張り合ってただけはあるな…パワーも平均以上はある…)
キュッ!!
筒井がトップからヘルプに行こうとするも、侵入しながらミドルポスト近くに来ていた涼真、筒井から遠ざかるようにスピンターン。
涼真、そのまま後ろに跳びフェイダウェイジャンプショット。
堂林はフィジカルコンタクトの後でブロックに上手く跳べなかった。
スパッ!!!
第1Q 残り7:28
星垓 6
北陵 11
唐沢「…」
高さで勝る北陵はインサイドの3人を中心に加点していく。
そして堂林もドライブインからのジャンプシュートや片足ステップバックでのスリーなどで、三上もコートを縦横無尽に動いてノーマークでキャッチアンドシュートで外から援護する。
対して星垓は、髙木や神崎がインサイドで攻めあぐねる。
第1Qだけで2人で8回もブロックショットを浴びた。
真田も身体を張り踏ん張ってはいたが高さとパワーで完全に遅れを取っている。
堂林・三上と共にU-18にも選ばれている筒井とのマッチアップだけでなく、自身より20~30㎝近く身長の高い劉や伊達へヘルプに出なければならない場面もあった。
オフェンスでは涼真が堂林から第1Qで15点を取り気を吐くもその得点の内訳は
・ミドルシュートやフェイダウェイでFG5本(10得点)
・オープニングのダンク1本の2点
・24秒タイマー終了ギリギリで放ったスリー1本の3点。
得意のペネトレイトをなかなかさせて貰えず、ほぼ外からのシュートだった。
新城に至っては、序盤の被ブロックからインサイドを攻めあぐね、スタックアウトやスペインピックのプレイの選択がアウトサイド寄りになり、それが結果としてディフェンスにプレイを読みやすくしてしまっていた。
村上「北陵の強さは堂林がスローイン時にああしてプレッシャーをかけて速攻を出しづらくしてその平均身長の高さでシュートの精度を落とさせリバウンドを攫う。
そしてオフェンスでは堂林と三上というツインシューターがいる為、平均202.3㎝のトリプルタワーがよりインサイドで動きやすくしている」
山下「星垓は北条君しか得点を取れていませんね…」
村上「他の4人が全くオフェンスで機能していない中で1人で全得点を叩き出しているのは大した物だが…いずれ北陵のチームディフェンスに捕まるぞ」
ブーッ!!!!
第1Q終了
星垓 15
北陵 25
北陵がバランスよく得点を上げているのに対し、星垓は涼真の15点のみと、1Qの得点としては抑えられた上に涼真以外が完全に封じられるという過去に例を見ない事態に。
ヒマラヤ軍団・北陵の絶壁は予想以上に高かった。
……To be continued
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