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第2章 インターハイ〜
第130話 修正
しおりを挟む涼真のスラムダンクでゴールが曲がり、試合が中断。
-星垓ベンチ-
髙木「涼真お前…どんだけ力入れて叩きつけたんだよ」
涼真「わりと普段通りだったんすけどねぇ…古かったんじゃないすか?」
新城(それでも普通壊れねえよ)
会場では、やむなく予備のゴールと交換している(移動させられるタイプのバスケットゴール)。
アンパイア「まさか…高校生の試合でこんなことになるとは…」
レフェリー「日本のバスケのレベルが上がってるのはいい事だけど…こういうのはちょっとね…」
やがてゴールの交換が終わり、涼真のワンスローから試合再開。
涼真、堂々とレーンまで歩いていく。
山下「あれで16歳なんですもんね…」
村上「プロのトップ選手かのような貫禄だな」
レフェリー「ワンスロー!」
ボールを受けた涼真、いつものルーティン。その場でボールを2度突き、縫い目に合わせてボールを両手の間で軽く投げ、回す。
ビッ!
いつもの美しいフォーム。
スパッ!!!
涼真、3点プレイ完成。
第3Q 残り9:29
星垓 43
北陵 47
「ディーフェンス!!」
ガン!ガン!
「ディーフェンス!!」
ガン!ガン!
涼真のプレイで勢いづいている星垓。
応援の声も大きくなる。
堂林「…」
(気に食わねえ)
堂林、流れの中でボールを受ける。
そしてマッチアップする涼真を鋭い目で睨む。
堂林「そろそろ…黙っててもらおうか」
ダム…
キュッ!!
堂林、ワンドリブルからステップバック。
そのまま彼の代名詞とも言える片足でのステップバックスリー。
新城「速え…!!」
コートの誰もが、そして見ている全ての者が虚を突かれた。
はずだった。
バッ!!
堂林「!!!」
堂林が跳んだのに遅れること、僅か0.2秒。
涼真も堂林との距離を一瞬で詰め、堂林よりも高く跳んでいた。
堂林(打てねえ!)
堂林、シュート体勢からトップの三上にパス。
高松「マジかよ…」
見ていた高松も驚きを隠せない。
高松「反応速度が早すぎる…」
塚森「堂林があそこまで完璧に捉えられる所なんて高松がマークしてる時以外で初めて見たぞ」
高松「…」
コートではボールを展開し、崩しきれないままインサイドで劉が打ったシュートが外れる。
高松(さっきの堂林の動き…そもそも1発目のステップバックに北条は初見であと1歩だったんだ、堂林が対策しない訳が無い)
星垓のオフェンスがはじまっている。
髙木のリバウンドから、涼真が速攻気味にボールを運ぶ。
高松(堂林はドライブの前にシュートフェイク、そしてステップバックする一瞬前にもパスフェイク、おまけに北条のタイミングをずらす為にチェンジオブペースまでしてた。あんなの俺も止められねえ)
北陵がディフェンスを整える前に北条がゴールに突っ込んでいく。
ディフェンスで構えるのは、堂林のみ。
涼真、左から右へのレッグスルーから時計回りのロールターン。
そこからさらに高速で2回クロスオーバーで堂林を揺さぶる。
堂林「ぐ…」
堂林、アンクルブレイクされかけるもなんとか持ちこたえた。が、バランスは崩れている。
ダム!!
涼真、堂林を完璧に抜く。
堂林(くそ…!)
涼真、ビハインドバックドリブルからレイアップのため離陸。
だが今の攻防の間に三上、筒井がディフェンスに戻っていた。
ゴールへ向かわんとした涼真をダブルチームで潰しにかかる。
筒井「よし!」
筒井は完全にコースに回り込んでいる。しかもノーチャージエリアのきっちり1歩外。
このままいったら完全にオフェンスファウルになる位置だ。
そして三上はシュートを妨害しつつ、パスコースを消していた。
3人のディフェンスで止めにいった攻防の軍配は
三上「!?」
涼真に上がった。
筒井「ボールがねえ…?」
村上「なんだと?」
山下「いつどこにパスするタイミングと時間が…?」
(そもそも…何が起きたんだろう?)
涼真は離陸前、ビハインドバックドリブルで身体の後ろにボールを通した。
その時、ボールを背中の後ろに浮かせて残し…
ガッ!!
右肘を後ろに回して肘打ちでビハインドバックパス。
そして自らはあたかもボールを保持しているかのようにシュートまで跳んだ。
この動きにディフェンスを3人引っ掛ける事に成功。
涼真から見て肘打ちパスは、左後方に放たれた。
走り込んできていた新城、ドンピシャでパスキャッチ。
新城「!?」
バス!!
一瞬驚くも、ノーマークでレイアップを決める。
第3Q 残り8:56
星垓 45
北陵 47
「うおおおおお!?」
「何が起こったんだ?」
「見てなかったのかよ?10番の肘がボールに当たってナイスパスになったんだよ!」
「なんだそれ?マグレだろマグレ!?」
「それにしてはやけにナイスパスだったぞ?」
再び会場にどよめき。
ブーッ!!!
オフィシャル「タイムアウト!白!」
山下「え?もうタイムアウト?」
村上「納見監督…打つ手が早いな。北条の勢いは危険と踏んだか」
-星垓ベンチ-
「よーし!!!!」
北陵を相手に猛追し、勢いがある事がわかるベンチの盛り上がり。
アシストした涼真、片手でガッツポーズしベンチに戻る。
唐沢「この流れを逃す手はありません。選手を入れ替えて勢いを上乗せしにいきます。
中山君、皆藤君、出番です。」
唐沢、2人の肩を叩く。
唐沢「皆藤君は神崎君と交代でインサイドで劉君とのマッチアップを任せます。中山君は新城君と交代。君のゲームメイクで勢いを加速させるのが役目です」
慎太郎&賢「「はい!!」」
唐沢「ただし相手も何かしら手を打ってくるでしょう。そこで…」
ブーッ!!!
タイムアウトが開ける。
星垓
G #11 中山 慎太郎 1年 169㎝
F #10 北条 涼真 1年 187㎝
C/F #15 小笠原 大樹 1年 187㎝
C/F #12 皆藤 賢 1年 198㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
北陵
G #5 三上 直哉 3年 184㎝
G/F #6 堂林 和樹 3年 189㎝
F #8 光山 遼太郎 2年 190㎝
C/F #10 劉 子轩 3年 203㎝
C #15 伊達 裕之 1年 211㎝
北陵は、筒井に代えて光山を投入。
インサイドよりもアウトサイドでの攻撃力を重視した。
春香「慎太郎君出てきた!頑張れ~!」
満月「よかったねぇ美保ちゃん」
満月、ニヤニヤしながら肘で美保をつつく。
美保「むぅ…怒るよ?」
満月「おっと失礼」
だが、コートに目線を戻した美保の目は真っ直ぐ慎太郎を見ている。
優花(これはいよいよ…)
紗妃(ひょっとするね…)
北陵のオフェンスから再開。
涼真、何かに気づく。
涼真「劉が外で動いてる…」
インサイド気味のプレイが多い筒井から、アウトサイドの光山を投入した北陵。
それだけではなく、劉もスリーポイントライン付近を動く。
三上、ハイポストにボールを入れる。
そこには、完全に1対1状態の伊達と髙木。
涼真(そういうことか!)
伊達、シンプルにターンしてスカイフック。
スパッ!
「よしよし!」
「ナイスだ伊達!」
新城「フロアバランスを修正してきたな」
北陵、ATOのオフェンスをまずは成功。
そして涼真がリスタート。
これを慎太郎が受ける。
慎太郎「さあ!1本!」
涼真「ん?」
堂林は涼真にフェイスガード。
残りの4人はゾーンを敷いている。
そして慎太郎の目の前には三上。
慎太郎(なるほど、涼真をマンマークで潰して、ゾーンの定石のアウトサイドを打てる俺のとこはゾーンを崩してでもマークする、と)
ビッ!!
慎太郎、いきなりスリーポイント。
三上「なっ…!?」
パスやドリブルでの崩しもなく、いきなりのスリー。
これが逆に、三上にはフェイントに。
スパッ!!!
「よぉーし!!!」
星垓メンバー、いきなりのスリーに驚くも歓声をあげる。
新城「あのバカ…」
(決めたからいいけどいきなりそんなことするかよ)
中澤「外したらぶん殴るところだわ」
第3Q 残り8:40
星垓 48
北陵 49
唐沢「これは…」
(得点の応酬になるかもしれませんね…)
だが、この作戦変更は徐々に北陵に流れをもたらすことになる。
……To be continued
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