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第2章 インターハイ〜
第133話 追い詰めた直後に
しおりを挟む第4Q 残り9:25
星垓 67
北陵 72
涼真が弾いたボールがアウトオブバウンズ。
北陵ボールからスタート。
結果的にボールは奪えなかったが、この涼真のハッスルプレイが星垓に勢いを与える。
三上、新城のファウルギリギリのプレッシャーにボール保持が厳しくなってくる。
ハイポストで筒井がボールを受けるも、大樹がフィジカルコンタクト。
大樹(抜かれても後ろがいる!プレッシャーをかけるんだ!)
賢は伊達の前にフルフロントで立ち、パスそのものを防ぐディフェンス。
無論、賢は決して得意ではないがフィジカルコンタクトを続けている。
筒井(攻め手をどんどん失っていく…)
やむなく筒井がハイポストから大樹のチェックを受けながらジャンプシュート。
ガッ!!
中澤「よし!外れ…」
ポン…
パスッ!
だが、フルフロントで立っていた賢はリバウンドで不利な位置におり、タップでゴール下を伊達に決められる。
第4Q 残り9:09
星垓 67
北陵 74
「よーし!よくフォローした伊達!!」
北陵メンバーがベンチから声を出す。
ここから、両チームシュートが決まらなくなってくる。
ガンッ!!!
ゾーンに対し神崎のスクリーンを使い、ドライブからダンクを狙った涼真のダンクが、伊達に僅かに触れられリングの奥で跳ね返る。
山下「な、なんてビッグプレイ…」
村上「NBAの空中戦を見てるみたいだ…」
堂林「くっ…」
(伊達が止めてくれたからまだいいが…完全に抜かれた…8番のスクリーンも嫌な場所で仕掛けやがって…)
だが、続く北陵のオフェンスでは…
バチィッ!!!!
伊達が賢をかわし、スカイフックを放とうという瞬間、涼真が跳んできた。
涼真の手と伊達の手でボールを挟むような形に。
筒井「なっ!?」
三上「嘘だろ…」
新城「マジかよ…」
神崎「有り得ねえ…」
敵味方関係なく、このプレイに驚き、戦慄する。
慎太郎(確かにあれならボールに触れてもゴールデンディングにはならない。でもそれにしたって…)
「マジかあああああああ!?」
「伊達のスカイフックを止めただとおおお!?」
日本最長身の伊達の、スカイフックを正面から迎え撃ち、そして止めた。
ボールはこぼれ、更に大樹と筒井が共に弾きアウトオブバウンズ。
ピーッ!!!
審判「青ボール!!」
審判は、筒井が最後に触れたと判断。
会場、再びどよめく。
塚森「なんだよあれ…ほんとに高校1年…つーか日本人?」
高松「…なあ大谷」
大谷「なんだよ」
高松「お前…今の北条と同じ止め方、できる?」
大谷「まさか…無理だろ」
高松(らしくねえな…堂林、やられっぱなしじゃねえか。このままいくと北条1人に飲み込まれるぞ)
しかし、直後の星垓のオフェンス。
堂林、涼真にフェイスガードどころかほとんど身体をくっつけるようなディフェンス。
涼真、ボールを受ける体勢すら整えられない。
いわゆる「スッポンディフェンス」とも言われるような激しいマーク。
星垓、涼真以外にボールを回すも攻めきれない。
ピピーッ!
審判「24秒!オーバータイム!」
三上「よし!守りきった!」
堂林「1本決めて流れ持ってくるぞ!」
直後の北陵のオフェンス。
伊達、賢との1対1でボールを持つも、シュートまで行かず外の劉へパス。
三上「!?」
(なんで勝負にいかねえんだ?)
筒井(さっきのブロックが頭に残っちまってるか…?)
ピピーッ!
審判「オーバータイム!!」
結局北陵も攻めきれず終わってしまう。
「こっちも止めた!!!」
「重い展開になってきたか?」
新城「よし、差つめよう」
涼真「新城さん、それと賢」
新城「なんだ?」
賢「?」
涼真「次のオフェンスなんすけど…」
星垓のオフェンス、新城のスローインから涼真がボールを運ぶ。
ダム!!
涼真、ドライブインで北陵のディフェンスを引き付けた後、アウトサイドの新城にパス。
三上(ここで外か…!)
だが新城もインサイドへパス。
ボールを受けたのは賢。
目の前には伊達。
賢、ワンドリブルからターンし、左手でフックシュート。
伊達「何?」
伊達のブロックは届かない。
バス!!
ボードにあたり決まる。
第4Q 残り7:36
星垓 69
北陵 74
賢「よし」
賢、小さくガッツポーズ。
ポン!
涼真「練習通りだな、左右どちらからでもフック打てるようにやってたもんな」
涼真、賢の背中を軽く叩く。
新城「知らなかった…」
続く北陵のオフェンスも、北陵は攻めきれない。
堂林(北条のやつ…終盤になればなるほどキレが半端ねえ…)
村上「これは堂林を乗らせなかったのが大きいな」
山下「堂林君ですか…」
村上「堂林は決めれば決めるほど調子を上げていく爆発タイプだ。その引き金を北条が引かせず抑えてるんだ」
バシィッ!!
筒井から三上へのパスを新城が弾いた。
「スティールだ!!」
「星垓、流れを持ってくるか?」
こぼれ球を涼真が拾う。
だが北陵のディフェンスの戻りが早く速攻にはならない。
涼真(それがどうした!!)
ダム!!
涼真、北陵がディフェンスの陣形を整える前に突っ込んでいく。
筒井(ファウルであっても止める!)
伊達(ここで決められたらヤバい!)
涼真、フリースローラインあたりから跳躍。
完全にダンクの体勢。
涼真(やべえ、ファウルで潰される…)
そう思うや否や、身体が勝手に動いていた。
涼真、空中でバスケットボールを片手で掴み、ボールを下げる。
これにより、筒井と伊達のブロックが空を切る。
涼真、そこから腕だけいっぱいに伸ばし、レイアップシュート。
跳躍の最高点から落ちながらの難しいボールコントロール。
しかも、片手。
三上(う、上手ぇ…!!!)
堂林(アンビリーバボー…)
放ったと同時に筒井の身体が涼真に接触。
ピピーッ!!!
バスッ!!!
第4Q 残り7:04
星垓 71
北陵 74
審判「ファウル!白4番!!」
「うわあああああ!!!!!」
「なんだそりゃああああ!?」
「北条、もう何でもありか!?」
「止まらねえええええ!!!!」
会場が絶叫する。どよめく。
ブーッ!!!
オフィシャル「交代!青!!」
村上「ここでか…」
コートサイドに立つのは、背番号7。
「髙木だ!」
「ここで4ファウルの髙木が帰ってきた!」
髙木「神崎!交代だ!」
神崎「はい!」
髙木「神崎!皆藤!」
賢「はい!」
神崎「髙木さん…」
髙木「もうファウルアウトも恐れない。精一杯やるだけだ。
仮に退場してもお前らがいる。点は北条が取る。
絶対勝つぞ!」
バチッ!
髙木、自分の頬を叩く。
涼真のフリースローから再開。
スパッ!!
「さすが北条!」
「フリースローも完璧だ!」
第4Q 残り7:04
星垓 72
北陵 74
2点差、射程圏内。
相手がイケイケの状態だと、追われる側は浮き足立つもの。
だが、北陵はそう甘くなかった。
ザシュッ!!!!
堂林、自らボールをフロントコートまで運び、即スリーを打ってきた。
堂林「あーすっきり。ここんとこやられっぱなしだったからな」
涼真「チッ…」
(気抜いちまった…)
第4Q 残り7:04
星垓 72
北陵 77
新城「ドンマイ、1本だ」
大樹、ボールを新城に向かいリスタート。
バシッ!
新城「!?」
堂林「ほら、忘れた頃に」
堂林、新城へのパスを狙っていた。
堂林、そのままゴールへ。
堂林(食らえ…!)
ドッガァアアア!!!
ヘルプに入った大樹の上から堂林のダンク!
第4Q 残り6:57
星垓 72
北陵 79
堂林の連続得点で再び7点差に突き放す。
新城「くそ…!」
髙木「追いついた直後に…堂林め」
涼真「まずいな」
(今のは精神的にくる…)
ブーッ!!
オフィシャル「タイムアウト!青!!」
唐沢監督、たまらず流れを切るタイムアウト。
しかし、タイムアウト後も流れは変わらない。
ここから両チーム、得点が固まったまま
試合は、最終盤を迎える。
第4Q 残り2:25
星垓 72
北陵 79
ブーッ!
北陵もなかなかオフェンスが上手くいかずタイムアウト。
-星垓ベンチ-
唐沢「勝負を、かけましょう」
……To be continued
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