BUZZER OF YOUTH

Satoshi

文字の大きさ
154 / 269
第2章 インターハイ〜

第152話 眼差し

しおりを挟む



第3Q終了の33点差から、あれよあれよと5点差。







第4Q 残り3:31

洛阪    99
星垓    94













新城「ディフェンス!!」









涼真のビッグプレイでざわつく会場を他所に星垓メンバーはいち早く戻りディフェンスを構える。










吉永「…」








吉永監督、黙って戦況を見ていたが立ち上がる。








吉永「田村、神津と交代だ。役割はわかってるな?」








田村「はい!」









ディフェンスの要、田村をコートに戻す交代を指示。













塚森「1本!」










リードしているのは、まだ洛阪。










百戦錬磨の司令塔ポイントカード、塚森は時間を使って攻める選択。










そして24秒タイマーが10秒を切ろうという頃










ダム!!!









星垓の敷く1-1-3ゾーンに対して塚森、トップから左ドライブ。











慎太郎「簡単に…行かせるか!!!」










近くにいた慎太郎、抜かせない。









ビッ!!!











塚森、右45°の笹本にインサイドアウトのパス。





ビッ!





これを受けた笹本、スリーポイントシュート。










ガガッ!!!














笹本「ちっ」
(短いか…)










僅かにリングに嫌われる。












リバウンドは髙木。










新城「よし!走れ!!」








新城(ゾーンに対して外から躊躇なく打ってきた…次からは外のケアもしねえと突き放される可能性もある)






塚森「マーク確認!」








洛阪の戻りが早く星垓の速攻は止められる。








ボールは新城から慎太郎へ。









慎太郎から、右コーナーの涼真へ。











ダム!!!!








涼真、得意の右コーナーからベースライン沿いのドライブ。









これに高松がピッタリと並走。








涼真(抜ききれねえ)










ビッ!!








涼真、ワンドリブルから右45°の外に開いていた真田にパス。









神津(スリーか?)









神津がチェックに出るも真田、トップの新城へパス。








ディフェンスが来る前に新城もボールを左45°に動いていた慎太郎へ。








そして慎太郎から左コーナーの、涼真へ。









高松「!!!」










髙木「悪いな」








髙木、右コーナーからパスの後走ってきた涼真にスクリーン。
高松の動きが止められた。














ビッ!














涼真、スリーポイントシュート。










ヘルプに出た大谷のブロックも間に合わない。














涼真(入った!!)










涼真、シュートの行方を見届けずディフェンスに戻る。














パシュッ!!!!













星垓メンバー「「「きたぁーっ!!!!!!」」」
















第4Q 残り2:50

洛阪    99
星垓    97













大谷「ま…」





笹本「マジかよ…」












吉永(迷ってる場合じゃないか…)












吉永監督、ベンチから立ち上がりオフィシャルの方へ。









しかし、その途中でオフェンスに向かう高松と目が合う。









高松、吉永監督に向かい首を振る。









そして、手でジェスチャー。



「座れ」と言わんばかりの。









吉永「高松…?」










高松「塚森!次の1本、俺によこせ」




塚森「お、おう」









洛阪のオフェンス開始から4秒






既に1-3-1のゾーンを構えている星垓に対して右45°でボールを持つ高松。









ゾーン先頭は慎太郎。







仮にスリーを打たれたら、まず届かない。








簡単にシュートを打たれないように慎太郎がディフェンスに寄る。










高松、塚森へパス。









塚森(そういうことか)








このパス1本で、高松の意図を察する。












塚森、スリーポイントの構え。










慎太郎「やべえ…!!」







新城「そういうことか!」
(スリーの得意な塚森のアウトサイドで一気に突き放す為に塚森のマークを外したのか!)









慎太郎と新城が慌ててチェックに出る。










ビッ!







塚森「残念」






塚森、インサイドにパス。











そこには、ゾーン中央の涼真を背負いポストアップした高松。











ダム!!!








高松、身体を当て押し込むようないわゆる「パワードリブル」で涼真をインサイドへ押し込む。









堂林「!!」


霧谷「!!」









堂林と霧谷、一連の意図を察する。











高松、身体を当てた状態から反転しつつ後ろに跳び、フェイダウェイでジャンプシュート。










涼真「ちっ…」









涼真、跳べない。










慎太郎「!?」








新城「なんだと!?」
(涼真がシュートチェックすらできないなんて…)












ザシュッ!!









第4Q 残り2:32

洛阪    101
星垓     97
















洛阪メンバー「「よーっし!!!!」」













高松が再び4点差に突き放す。














涼真「くっそ…」
(流石に嫌な事をきっちりしてきた上にきっちり決めてきやがる)










バチィッ!!










慎太郎「!?」








新城「しまった…!!」







慎太郎のスローインから新城がボール運びをしようというボールが、弾かれる。













高松、ディフェンスに戻ると見せかけて急に反転し、新城の手元に手を出した。








ピッ!!















が、ボールはラインを割りアウトオブバウンズで星垓ボール。










ブーッ!!!











ここで時計が止まり、洛阪はメンバーチェンジ。
神津と交代で田村が入る。







涼真「すげえ…」











チームが追い詰められた場面で、すかさず自分が、しかも相手のエースのマークから取り返し







時計を止めるためにわざとファウルするのではなくあわよくばマイボールにしようというディフェンス
※普通ディフェンスが時計止めたい時はファウルで時計止める。高松のしたような事は普通はできない。











高松は涼真から見て、紛れもなく今まで直接マッチアップしたプレイヤーの中でNo.1だった。
















堂林「さすが高松だな」


三上「あれを倒さないと日本一はないのか…」


筒井「問題は入ってきた田村だな。ディフェンス力の高さは言うまでもないが…退場にリーチかかった状態ではたしてあの北条を止められるのか…」











星垓のスローインから試合再開。










第4Q 残り2:28

洛阪    101
星垓     97










ここから、両チームのオフェンスが停滞し始める。










退場にリーチがかかっている田村が、涼真を懸命に抑え込む。









ボールを持っても、田村はシュートチェックを厳しくする上に後ろでヘルプが構えてドライブを許さない。







だが、星垓も涼真を中央に配置する1-3-1が機能する。








先程のように高松が中でボールを持つと、複数のディフェンスに囲まれる。






両チーム、死力を尽くした試合ゲーム







点差は固まったまま、残り1分を切る。
















ブーッ!!

















オフィシャル「タイムアウト!星垓!!!」
















第4Q 残り57.9

洛阪    101
星垓     97












山下「星垓は苦しくなりましたね…
残り1分弱で4点差…勝つには最低でも5点取らないといけない」








村上「しかもその間、洛阪に1点も許せない。
メンバーの残りの体力から言って、厳しいのはむしろそっちだろうな」





山下「仮に延長になろうものなら、体力が0に近い星垓は一方的にやられてしまいそうですしね」















-星垓ベンチ-






試合に出ていた5人全員が既に肩で息をしている。








とりわけ涼真の疲労は大きい。





無理もない。






攻守で高校No.1レベルのプレイヤーを、ほぼ40分休みなく相手取っていたのだ。






その上で…







北条涼真:ここまでのスタッツ

出場時間:39分と2.1秒
得点:61
アシスト:2
リバウンド:6
スティール:2
ブロック:3










このような恐るべきスタッツを残していた。







30点以上の差から、王者・洛阪を追い詰める原動力になっていたのだ。
ついこの前まで中学生だった16歳が。




※涼真の誕生日は7/18なので16歳になっている







187㎝79㎏の恵まれた体躯を持っていたとしても、その身体へのダメージは想像を絶する物であった。











ゴトッ!










涼真、飲んでいたドリンクのボトルを床に落とす。













武蔵「ほら、大丈夫かよ」







武蔵がボトルを拾う。









涼真「ああ…サンキュ…」







荒い呼吸、大粒の汗。






フラフラと身体はバランスを保つのも精一杯な様子。








唐沢「北条君…」
(もう北条君は限界だ…だが彼がいなくては洛阪に攻守で蹂躙されるのみ…)










唐沢、交代を指示しようとする。








だが、涼真の目を見た唐沢は交代を告げる事ができなかった。









涼真の目だけは、まだ燃えていた。









眼差しは先程までよりも、より強く。








唐沢、言葉を飲み込む。














唐沢「さてあと1分勝つための最後の指示です。時間的に攻撃は失敗できません…」











星垓メンバー、聞き入る。



















そして













ブーッ!!!!














タイムアウトが開ける。















洛阪、星垓共に交代は無し。













高松「…」
(楽しかったよ北条…だが…そろそろゲームオーバーだ)


















次回、決着。















……To be continued
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません

竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

処理中です...