158 / 269
第3章 最初で最後の国体
第156話 束の間のオフ(?)
しおりを挟むインターハイの行われていた宮城から神奈川に戻ってきた2日後
涼真と慎太郎は
湘南にいた。
涼真「…なんで?」
慎太郎「いや、女子が慰労も兼ねて遊び行こうって言うから」
星垓バスケ部は、今週いっぱいは練習が男女ともない。
学校が夏休み中という事もあり、慰労を兼ねて遊びにきているのだ。
※3年生は受験のため授業があるが
発案は慎太郎、そして満月。
そこから手分けして全員に連絡を取ったのだが…
翔太「流石にこの人数はやばくないか?」
武蔵「確かに…やたら目立ってるし」
優花「まあまあ、大勢の方が楽しいでしょ」
小春「でもまさか男子は全員、女子もほとんど参加とはね…」
男子8人、女子7人(男子バスケ部のマネージャーの2人含む)の15人の大所帯だ。
しかも男子は、190㎝級や2m級の身長がいる。
目立つのも当然だった。
春香「という訳で私達は着替えてきまーす!」
涼真&慎太郎「「いてらー」」
賢「俺たちも着替えるか?」
政史「男子はタオルありゃその辺で着替えられるしな」
着替える男子達の肉体には、無駄な脂肪はほぼついていない。
毎日の激しすぎる練習で、勝手にシェイプされているのだった。
武蔵「つっても賢はガリガリだな」
賢「やっぱそう思うか?体重増えないせいか全然ビルドアップできないんだ…」
だが賢だけが線が細い訳ではない。
武蔵と大樹を除いて、他全員がどちらかと言うと線が細い。
武蔵と大樹はその屈強な身体を活かしてディフェンスで貢献するが、他のメンバーは肉体派には程遠い。
涼真ですら、筋肉は満遍なくついているがまだまだ足りないのが現状であった。
涼真(関東でもインターハイでもフィジカルで押された事は何度もあったなそういや…)
フィジカル強化の必要性を思わぬ形で痛感した涼真であった。
男子勢は着替え終わり、シートを引いたり場所取りをする。
武蔵「そういや須川先輩、やっと復帰だってな」
インターハイ予選前に捻挫した須川、検査の結果靭帯の損傷が発見され復帰が延びていた。
だが来週の練習から復帰となるようである。
星垓では数少ないフィジカルの強いプレイヤーの復帰、自ずとチーム内のレギュラー争いも激しくなる事が予想される。
大樹「須川さん、パワーだけじゃなくて外からのシュートも上手いしな…そこは俺にはないポイントだ」
対して3年の小宮山は、ウィンターカップ予選には間に合わないものの、当初の予定より早く11月頃に復帰できる予定。
涼真「つまり、ウィンターカップ本戦に出れれば全員揃った状態で出場できる訳だ」
慎太郎「夏冬って全国に出るだけじゃなく、負けられない理由1つ追加だな」
満月「おまたせー!」
春香「さーて!遊ぶぞー!」
美保「ごめんねみんな、準備遅いばっかりにシートとかやらせちゃって」
慎太郎「へーきへーき。こういうのは男子に任しときゃいいの」
奈津実「珍しいじゃん。普段はデリカシーもないのに」
慎太郎「うるせえな進撃の巨…」
奈津実「あ゙!?」
慎太郎「おーこわ」
政史「女子と海ってだけでなんつーか…テンション上がるよな」
賢「…男としてその気持ちはわからなくもない」
大樹「同じく」
普段は体育館の隣のコートで汗水流している姿しか見てないだけに、水着姿になった女子達は心なしかいつもより断然可愛く見える。
だが、女子と会話もそこそこに不可解な行動を取る2人がいた。
涼真「おい慎太郎、気づいたか?」
慎太郎「ああ、まさかこれ程とはな…」
涼真「ここは楽園かもしれねえな…」
慎太郎「ああ、思う存分…」
武蔵「…何してんの涼真と慎太郎?」
涼真と慎太郎は、2人でしゃがみつつ話し込んでいる。
慎太郎「武蔵お前…気づかないのか?ここは楽園なんだぜ!?」
武蔵「はぁ?」
(頭おかしいんじゃねえか?こいつ)
涼真「慎太郎の言う通りだ。武蔵よ、お前は何も感じないのか?」
武蔵「慎太郎のバカはともかく、涼真まで何言ってんだ?」
(これが噂に聞く厨二…?)
涼真と慎太郎が絶句しているので、武蔵はこの2人がおかしくなったのではと思いだす。
武蔵「いくら女子と一緒だと言っても何だよそのノリ」
涼真&慎太郎「「違う!!」」
武蔵「!?」
涼真「見ろ!この絶妙に柔らかく!不安定な足場を作り出す浜辺を!」
慎太郎「そうだぞ武蔵!足腰鍛え直すには絶好の練習場所だ!」
涼真「しかも目の前には海!泳ぐことで全身の筋肉を鍛えながらも柔らかく馴染ませてほぐせるんだ!」
武蔵「………」
想像の斜め上を行っていた。
武蔵(こいつらこんな脳筋だったっけ…)
満月「よーし!遊ぶぞ!」
優花「待って待って、日焼け止め塗らなきゃ」
小春「私も」
紗妃「ビーチボール持ってきたからバレーやろーよ」
美保「空気入れは?」
紗妃「ちゃんとあるよ」
春香「んじゃ私空気入れるよ」
奈津実「男子もやるっしょ?」
政史「やるやる!」
翔太「その後泳ごうぜ」
宗平「そうだな、汗かきそうだし」
賢「あれ?武蔵!涼真と慎太郎は?」
武蔵「走りに行った」
一同「「「はぁ!?」」」
呆れる一同。
奈津実「まあでも…ちょっと気持ちはわかるよ」
春香「そうだよね…準決勝、あれだけ活躍したのに勝てなかったもんね…」
優花「あれだけ凄い試合で…感動したけど…終わり方は残酷だったもんね」
涼真と慎太郎を除いたメンバーで、ビーチバレーを始める。
政史「もらった!」
バコッ!!
政史のアタックは、無常にも賢の長い腕でブロックされる。
政史「ちょ!?反則だろマジでその背とリーチ!」
賢「んな事言われても…」
ビーチバレーは結局、賢というバランスブレイカーの存在によりすぐに終わり
翔太を大樹と政史、優花や小春で埋めたり…
翔太「おい大樹!股間のとこに砂盛りすぎだろ!?」
優花「うわー下品」
翔太「とかいいつつ佐々木(優花の事)も胸に盛るのやめろよ…」
満月「みてみて!ウニいた!」
紗妃「そんな簡単にとれるもんなの…?」
満月が潜ってウニを拾ってきたり
大樹「もっかい!もっかいやろ宗平!」
宗平「何回勝負する気だよ…」
大樹「勝ち逃げは許さねえ!!」
水泳勝負が白熱したり
時間はあっという間に過ぎていく。
優花「あー遊び疲れた」
武蔵「来週からまた部活かぁ」
小春「青春をバスケにほとんど捧げてる気がする…」
春香「夏らしい事って今日海来たくらいだよねぇ…」
満月「もう終わっちゃうけどね、夏」
賢「そういや女子は国体ってどうなってんの?」
奈津実「ああ、神奈川の少年女子は基本ほぼ星垓の単独チームだよ」
優花「そこに他校のエース級が1人か2人加わるくらいじゃない?」
翔太「ふうん…で、男子はどうなんだろ」
武蔵「たしか毎年、県のベスト8チームくらいまでの主力が集められて選考してるって聞いたけど」
満月「千草先輩(キャプテン)が言ってたけど、毎年インターハイの次の週くらいに国体選考のやつが来てたみたいだよ」
賢「来年からは高校1年までしか出れなくなるから、実質俺達の代は最初で最後の国体になるのか…」
翔太「そりゃ実力がまだ足りてないのは承知だけど…やっぱ出たいし勝ちたいよな」
そこへ涼真と慎太郎が戻ってくる。
涼真「ふぅ…流石に慣れない足場だから足にくるぜ」
満月「凄い焼けたね2人とも…」
慎太郎も涼真も、肌が赤くなっている。
数日したら黒くなる事だろう。
春香「2人は何してたの?」
慎太郎「んーと、軽く10㎞くらい走った後にダッシュ100本して…その後1㎞くらい泳いだかな?」
一同「「「………」」」
美保「…せっかくのオフなのに」
そのトレーニングの密度に呆れる。
そして、つかの間のオフはすぐに過ぎ
月曜日
星垓・唐沢監督の元に7通の封書が届いた。
つまり、国体の候補として選考会に呼ばれたのは星垓からは7名。
唐沢「まずは…県内のライバルとの争いですね」
……To be continued
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけ
女子メンバーのフルネーム紹介(既出も何人かいますが)
小早川 満月
161㎝ ガード
山浦 小春
159㎝ ガード
島崎 紗妃
164㎝ フォワード
佐々木 優花
174㎝ フォワード
石井 奈津実
176㎝ センター/フォワード
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる