BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第18話 高さの湘洋大付属

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星垓メンバーは第5試合、湘洋大付属vs東裁大相模のスコアを見る。


第2Q 残り59.3秒
湘洋大付属  49
東裁大相模  28


涼真「21点差!?」

タイムアウトがあけ、メンバーがコートに出てくる。

髙木「梅村がいない…?」

梅村ではなく、控えの190くらいのセンターが出ている。
皆藤「練習試合で少しだけ出てきたけどたしかあれは2年生の豊橋さん…」

神崎「パワーフォワードも務められるプレイヤーだけど…さすがに湘洋大付属とはサイズの差が…」

矢島「小笠原!確かアップの時間知らせるために様子見に行ってたよな?なんか知ってるか?」

小笠原「梅村15番はファウルトラブルですね。残り5分とかの時点でファウル3つやってるはずです」

小宮山「なるほどな…」

小笠原「でも梅村が出てた時間帯も10点前後点差が離れてました」

真田「で、5分そこらの間に20点以上まで離れちまったわけか」


ブーッ!


前半終了

湘洋大付属  51
東裁大相模  28


記者席「村上さん、やっぱりこれはあの梅村くんの離脱ですかね、この点差は」

村上と呼ばれた記者は答える。

村上「そうだな…でもそれ以前に梅村、村越といったところが高さを意識し過ぎて攻め込めていなかった。逃げ腰になっていたな。
ディフェンスでは逆に攻め込まれて焦り、ファウルがこんでファウルトラブル。まあ、ありがちなパターンだ。そうだろ?山下」

山下記者「じゃあ後半、このままだと…」

村上「40点差や50点差で大敗して、下手すりゃ6月7月のインハイ予選まで引きずることもあり得る」


湘洋大付属のロッカールーム
大量リードがあるせいかリラックスした雰囲気。

山本「こりゃ100点ゲームペースっすよね!相模も大したことないっすね」

徳山「うるせえ、まだ終わってねえんだ静かにしてろ」

山本「おお、怖っ」

山本はロッカールームを眺める。

(こうやってみると、うちのチームがいかに長身軍団かがわかる…
俺がダントツで小さいもんな)

中西「山本はそういう軽薄なところがおさまればガードとして実力は文句ねえのに」

山本「お、俺だってやる時はやりますよ」

「そういうのが一番信用ならねえ」

山本「松本先輩…」

「まあ、真面目すぎるのもな。山本みたいなのが1人いるのがちょうどいいのかもしれねえよ」

山本「萩野先輩さすがっす!」

萩野「調子には乗らないように」

山本「へい…」



一方、相模のロッカールームでは

前半の大差で思ってる以上の疲労も蓄積している。
途中出場した椿、岸、2年の豊橋も肩で息をしている。

原「さすがに強いな…」

阿部「ほんと…長身揃いでなかなか攻め込めねえし…」

原「お前たち、諦めたのか?」

一同「……」

原「俺はお前たちならまだやれると信じてる。
20点差…簡単じゃないだろうが俺はお前たちを信じてる」

一同、真剣に聞き入る。

原「俺はまだ勝つことを諦めてない。ここで負けたとしても恥じることはない。だがそれでは何も得るものはない。どうせなら、今の東裁大相模にできる精一杯をやってこよう」

一同「はい!」

原「よし、後半の作戦だが…」



コートでは、星垓と桐神学園のアップが間も無く終わろうとしている。

新城「ラスト!」

長崎「ラスト!」

涼真が綺麗にレイアップを決める。

櫻田がスリーポイントを沈める。

両チーム、コートサイドに並び例をする。


そして間も無く後半開始。

メンバーがコートに出てくる。


湘洋大付属

G    #14 山本 晋吾  1年 175㎝
F    #11 松本 耕文たかふみ  2年 186㎝
F    #9  遠山 周祐  2年 191㎝
F    #10 萩野 悠平  2年 195㎝
C/F  #13 田口 高太郎 1年 199㎝


東裁大相模

G    #14 椿 卓馬  1年 182㎝
F    #4  阿部 理人 3年 185㎝
F    #8  村越 悠聖 3年 188㎝
C/F  #10 豊橋 怜汰 2年 190㎝
C    #15 梅村 聡紀 1年 195㎝


村上「おお、両チームともメンバーをかなり入れ替えてきたな」

山下「この選手交代の意図は…?」

村上「湘洋大付属は単に控えを試してるんだろう。しかし変わってもデカイな湘洋大付属は」

山下「相模は?」

村上「相模は、現有戦力でベストメンバーの『ビッグラインナップ』にしてきたな。おそらくゾーンで守ってインサイドに侵入させないようにするのが目的だろう」

山下「そんなうまくいきますかね」

村上「どうだろうな…湘洋大付属はそのサイズゆえ、相手チームにゾーンを敷かれることに慣れている。1、2年の若いチームとはいえうまくいくとは考えにくいがな」

山下「……」

村上「だが、両チームとも同じ高校生だ。気持ちの持ちようでいくらでも結果は変わる。そこもちゃんと見ておけよ」

山下「はい」


後半開始。
まずは相模のスローインでスタート。

椿と対峙するのは同じ1年の山本。

ハイポストには豊橋が萩野のマークを受けている。

ローポストには梅村が田口とポジションを争っている。

阿部、村越も外で様子を伺う。

椿「4番!」


村上「ん?セットオフェンス(あらかじめ決められた動きの中でのオフェンス)か?」


椿はウイングに出てきた村越にボールを展開し、逆サイドに切れていく。

村越のサイドのコーナーに阿部が走りこむ。
村越はコーナーの阿部にパス。

トップの位置には、椿のスクリーンを使った梅村。
ウイングまでドリブルで上がってきた阿部からパスが入る。

田口(ここでシュートはねえ…どこがフィニッシュになる)

田口はスクリーンに引っかかり遅れながらも梅村にきっちりとついていく。

梅村は素早く、逆サイドウイングに来ていた椿にパスを出し、逆サイドに切れる。

山本「させねえよ!」

だが椿、リング付近にふわりとパス。


そこには、いつの間にか村越と豊橋がスクリーンを貼り、フリーになった梅村がいた。
ゴール下で遠山が手を伸ばすも、ボールをキャッチした梅村の手はリングの遥か上。

ドガアアアアアアアァ!

ボースハンドのアリウープ(空中でパスを受け取りそのままシュートすること)ダンクが炸裂!
しかも…


ピーッ!

審判「ファウル!白9番(遠山)!プッシング!バスケットカウント!」

相模メンバー「よっしゃあああ!」

梅村は、決して得意ではないフリースローもきっちりと決める。


湘洋大付属  51
東裁大相模  31


続くディフェンス。
相模は2-3のゾーンを敷いてきた。


山本「やっぱりね…」

松本「どいつもこいつもやる事が一緒だ」

山本「松本さん、お願いしますよ」

松本、トップの位置でボールを受ける。
ゾーン前列の椿&阿部、ディフェンスに寄ってはくるがタイトにはついていない。

松本、そこからいきなりスリーポイント。

椿「えっ」

阿部「マジかよ…」


相模メンバーが虚を突かれたこのシュートが

スパァッ!

リングを射抜く。


湘洋メンバー「決まった!」

「さすが松本!」


その後、一進一退の展開に。
相模は梅村らの奮闘でインサイドで点が取れるようになり、椿や阿部の外からのシュートも決まり出す。

だが、2-3ゾーンはシューターの松本が外から射抜くため、ディフェンスを広げざるを得ず、そこでインサイドを攻められるという悪循環。
結果として、点差はほぼ縮まっていなかった。

阿部「湘洋大付属はインサイドが強い代わりに外からのシュートは普通程度だったはず…あんなシューターがいたのか」

椿「先輩、でもうちの作戦が全部外れてる訳じゃありません。修正していきましょう」

第3Q 残り4:19

湘洋大付属  63
東裁大相模  43


To be continued…
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