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学生期 弐 6
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「…遅くなりました!」
昼休憩も残り20分…って時間にお姉さんが急いだように走ってくる。
「数えるの大変だった?」
「…いえ、それは直ぐに終わったのですが…少し町の方へと手紙を出しに行ってましたので戻るのが遅れました」
「…今日も来たんですね」
俺のお姉さんは呼吸を整えながら今の時間になった理由を話し、弟が少し驚きながら意外そうに言う。
「あ、すみません…やっぱりお邪魔ですよね?」
「兄様がそんな意地悪な事を言うはずが無いじゃない。はいコレ、貴女の分よ」
「あ。ありがとうございます!」
お姉さんが気まずそうに言うと妹が否定してローストビーフの盛られた紙皿を渡し、お姉さんは嬉しそうに受け取った。
「…!美味しい!柔らかくて肉の甘みが…!どんな肉を使ったんですか?」
「コレはアラジカの肉だね」
「アラジカ!?そんな最高級の肉を…!?」
お姉さんは肉を一切れ食べると感想を言って材料を尋ねるので俺が教えると固まったかのように驚く。
「この前はグリーズベアーの熊肉で作ったから今回は鹿肉」
「…ぐ、グリーズベアー…ソレも食べたかった…でもコレもとっても美味しい…!」
俺が鹿肉を使った理由を話すとお姉さんは残念そうに呟きながらも幸せそうに食べるので…
「いやー、魔物素材は魔素関係のおかげで寄生虫とか病原菌とか病気とか処理とか…そういう面倒なのを一切気にしなくていいから生でも食べれて最高だね」
俺は前世の記憶からの知識を少し披露しながら魔物素材のありがたみを告げる。
「…でもこんな簡単に取って来れるのは兄さんぐらいじゃない?」
「ええ。お兄様が持ってくるまではお父様もお母様も『こんなのを食べられるのは奇跡に近い』とまで言うぐらいでしたし」
弟が微妙な感じで笑いながら言うと妹も若干呆れたような感じで賛同した。
「…ま、まあ普通は単純に魔物を倒すだけでは手に入らない素材ですからね…」
「たまに兄さんが持たせてくれるから家に帰る度に『お土産は無いのか?』って聞かれるし…」
「私もです。無いと返した時のお父様の落ち込みようといったら…」
「『兄さんに直接頼めば?』って言っても『それはならん』って変な頑固を発揮するんだよね」
「ええ。お父様もそんな意固地にならなくとも良いと思うんですけども」
お姉さんも微妙は感じで賛同すると何故か弟と妹が呆れながら家に帰った時の愚痴を言い出す。
「…おっと、そろそろ僕達は行かなきゃ」
そうこう話してる内に昼休憩も残り10分になり、弟が妹を連れて戻って行く。
「あ。そういえば魔石は全部でどれくらいあったの?1000超えてた?」
「1000個どころか2000超えてましたよ!ゴブリンの魔石だけで254個でしたし…」
スライムが230個でコボルトも…と、お姉さんは俺の問いに目を輝かせながら魔石ごとの個数を教えてくる。
「そ、そんなにあったんだ。一年分って結構溜まるんだな…」
「そりゃ坊ちゃんがこの学校に来るまでは魔法協会が研究で湯水のごとく使用しても在庫は十分に確保出来てる状態でしたからね…」
おかげで供給が止まるや否や大変な事態に陥りまして…と、お姉さんはため息を吐きながら呆れたように魔法協会の考えの甘さを愚痴り出す。
「あー…あの噂ね」
「全く、ホントいい加減にしてほしいものですよ。協会側は魔石を売却『してもらっている』立場なのに…卸売のように当たり前に手に入るモノだと勘違いした協会員達がゼルハイト家とのパイプを壊しにかかりますし」
俺が噂の事を思い出しながら呟くとお姉さんは怒りを思い出したかのように当時の状況を話す。
「あの時、魔法協会側もかなりの大騒ぎだったんですよ?」
「そうなの?」
「ええ、政府と共に噂を消すためにみんな大忙しですよ。秘匿事項を知ってる魔法協会の上層部は総出で…他の国からも来てゼルハイト家へと直接謝罪に行ってますし」
「へー」
「もうとにかくゼルハイト家とのパイプを壊さないように…修復して信頼回復のために大忙しでした。私も橋渡し役で研究時間がどんどん削られましたし」
…なんか意外と大変だったのは言いがかりを付けられた俺の実家だけじゃなく…
お姉さんの話を聞く限り、逆にやらかした側の方が尻拭いやらで更に大変だったようだ。
「そんな状況なら処罰された人って結構重かったんじゃない?」
「だいぶ重い処分が下されましたよ。『また同じ事をしでかす人が出ないように』と、見せしめの意味も込めてますから」
「へー…どんな…あ」
俺が興味本意で聞くとお姉さんは肯定しながら返すので、詳細を聞こうとしたら予鈴のチャイムが鳴る。
「おっとマズイ…じゃ、俺は授業に出てくるから…食べ終わったらその袋に捨てといてね」
「はい。勉強頑張ってください」
俺は急いで火の始末をしてゴミ袋を指差して指示し、校舎へと走った。
「…ふー、セーフ」
「お。珍しいな、お前がこんなギリギリに来るなんて」
なんとかもう一度のチャイムが鳴る前に教室に着くとドアの近くの席の男子生徒が意外そうに聞いてくる。
「ちょっと寝坊して飯の時間が遅れた」
「ははは!どんだけ寝るんだよ!」
「寝る子は育つって言うからな」
「…これから午後の授業を始めます」
俺が適当な嘘をついてボケると他の席の男子生徒が笑うので、俺も笑いながらそう返すと担任が入ってきた。
昼休憩も残り20分…って時間にお姉さんが急いだように走ってくる。
「数えるの大変だった?」
「…いえ、それは直ぐに終わったのですが…少し町の方へと手紙を出しに行ってましたので戻るのが遅れました」
「…今日も来たんですね」
俺のお姉さんは呼吸を整えながら今の時間になった理由を話し、弟が少し驚きながら意外そうに言う。
「あ、すみません…やっぱりお邪魔ですよね?」
「兄様がそんな意地悪な事を言うはずが無いじゃない。はいコレ、貴女の分よ」
「あ。ありがとうございます!」
お姉さんが気まずそうに言うと妹が否定してローストビーフの盛られた紙皿を渡し、お姉さんは嬉しそうに受け取った。
「…!美味しい!柔らかくて肉の甘みが…!どんな肉を使ったんですか?」
「コレはアラジカの肉だね」
「アラジカ!?そんな最高級の肉を…!?」
お姉さんは肉を一切れ食べると感想を言って材料を尋ねるので俺が教えると固まったかのように驚く。
「この前はグリーズベアーの熊肉で作ったから今回は鹿肉」
「…ぐ、グリーズベアー…ソレも食べたかった…でもコレもとっても美味しい…!」
俺が鹿肉を使った理由を話すとお姉さんは残念そうに呟きながらも幸せそうに食べるので…
「いやー、魔物素材は魔素関係のおかげで寄生虫とか病原菌とか病気とか処理とか…そういう面倒なのを一切気にしなくていいから生でも食べれて最高だね」
俺は前世の記憶からの知識を少し披露しながら魔物素材のありがたみを告げる。
「…でもこんな簡単に取って来れるのは兄さんぐらいじゃない?」
「ええ。お兄様が持ってくるまではお父様もお母様も『こんなのを食べられるのは奇跡に近い』とまで言うぐらいでしたし」
弟が微妙な感じで笑いながら言うと妹も若干呆れたような感じで賛同した。
「…ま、まあ普通は単純に魔物を倒すだけでは手に入らない素材ですからね…」
「たまに兄さんが持たせてくれるから家に帰る度に『お土産は無いのか?』って聞かれるし…」
「私もです。無いと返した時のお父様の落ち込みようといったら…」
「『兄さんに直接頼めば?』って言っても『それはならん』って変な頑固を発揮するんだよね」
「ええ。お父様もそんな意固地にならなくとも良いと思うんですけども」
お姉さんも微妙は感じで賛同すると何故か弟と妹が呆れながら家に帰った時の愚痴を言い出す。
「…おっと、そろそろ僕達は行かなきゃ」
そうこう話してる内に昼休憩も残り10分になり、弟が妹を連れて戻って行く。
「あ。そういえば魔石は全部でどれくらいあったの?1000超えてた?」
「1000個どころか2000超えてましたよ!ゴブリンの魔石だけで254個でしたし…」
スライムが230個でコボルトも…と、お姉さんは俺の問いに目を輝かせながら魔石ごとの個数を教えてくる。
「そ、そんなにあったんだ。一年分って結構溜まるんだな…」
「そりゃ坊ちゃんがこの学校に来るまでは魔法協会が研究で湯水のごとく使用しても在庫は十分に確保出来てる状態でしたからね…」
おかげで供給が止まるや否や大変な事態に陥りまして…と、お姉さんはため息を吐きながら呆れたように魔法協会の考えの甘さを愚痴り出す。
「あー…あの噂ね」
「全く、ホントいい加減にしてほしいものですよ。協会側は魔石を売却『してもらっている』立場なのに…卸売のように当たり前に手に入るモノだと勘違いした協会員達がゼルハイト家とのパイプを壊しにかかりますし」
俺が噂の事を思い出しながら呟くとお姉さんは怒りを思い出したかのように当時の状況を話す。
「あの時、魔法協会側もかなりの大騒ぎだったんですよ?」
「そうなの?」
「ええ、政府と共に噂を消すためにみんな大忙しですよ。秘匿事項を知ってる魔法協会の上層部は総出で…他の国からも来てゼルハイト家へと直接謝罪に行ってますし」
「へー」
「もうとにかくゼルハイト家とのパイプを壊さないように…修復して信頼回復のために大忙しでした。私も橋渡し役で研究時間がどんどん削られましたし」
…なんか意外と大変だったのは言いがかりを付けられた俺の実家だけじゃなく…
お姉さんの話を聞く限り、逆にやらかした側の方が尻拭いやらで更に大変だったようだ。
「そんな状況なら処罰された人って結構重かったんじゃない?」
「だいぶ重い処分が下されましたよ。『また同じ事をしでかす人が出ないように』と、見せしめの意味も込めてますから」
「へー…どんな…あ」
俺が興味本意で聞くとお姉さんは肯定しながら返すので、詳細を聞こうとしたら予鈴のチャイムが鳴る。
「おっとマズイ…じゃ、俺は授業に出てくるから…食べ終わったらその袋に捨てといてね」
「はい。勉強頑張ってください」
俺は急いで火の始末をしてゴミ袋を指差して指示し、校舎へと走った。
「…ふー、セーフ」
「お。珍しいな、お前がこんなギリギリに来るなんて」
なんとかもう一度のチャイムが鳴る前に教室に着くとドアの近くの席の男子生徒が意外そうに聞いてくる。
「ちょっと寝坊して飯の時間が遅れた」
「ははは!どんだけ寝るんだよ!」
「寝る子は育つって言うからな」
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