子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

文字の大きさ
53 / 480

学生期 弐 21

しおりを挟む
「…まあいいや、とりあえず。これから観光に行くけど老師も来ます?」

「では、お供させてもらいます」

「お土産いっぱい買うぞー」

「おー!」


俺が雰囲気を変えるように誘うとおじさんは了承してくれたので俺達はホテルから出て観光をする事に。



…そして翌日。



グループ戦第二試合は侯爵家の跡取りである先輩がリーダーを務め…


みんな個人的な考えでバラバラに動いていたのでリーダーが負けて敗北した。


その翌日の第三試合は伯爵家の跡取りがリーダーを務めたが、結局統率の無い烏合の衆状態で勝てるハズもなく…


第二試合と同じく俺は開始位置から全く動く事なくリーダーがやられての敗北。


予選であるグループ戦での敗退が決まり、本戦へとは進めずに今年の世界戦が終わった。


「…坊ちゃま、残念でしたね」

「まあこんなもんですよ。万が一予選を突破したとしてもこんな状態じゃ本戦に残った国には勝てないでしょうし」


グループ戦の試合が全て終わった後の観光中におじさんが呟くので俺は当然の結果である事を告げる。


「みんなバラバラですもんね…」

「他のグループ戦を見たら俺らが勝てる要素はゼロだって。ガチガチに統率の取れた人達に策略に長けた軍師的な人がリーダーって…本格的な軍事戦だよ、もはや」


お姉さんのなんとも言えない感じでの呟きに俺は負けて良かった、と思いながら返すと…


「でも坊ちゃんなら勝てるでしょう?」

「あの程度なら一人で余裕だけど…勝つメリットが無いからね。目立って警戒されると嫌だし、国の騎士団になんて放り込まれたら自由なんて無いに等しいから最悪だし」


お姉さんが困ったように笑いながら聞くので、俺は肯定しつつも拒否しながら理由を話す。


「でも騎士団なら昇進とか昇格がありますから坊ちゃんなら直ぐに上の立場になれるんじゃ?」

「完全に実力主義の制度ならね。結局騎士団も家格でのマウントの取り合いだから、俺みたいな下流貴族出身で跡取りでもない状態なら捨て石か先鋒隊で使い潰されるだけだよ」

「…世知辛い世の中ですな…坊ちゃまほどの実力の持ち主でさえ、肩身の狭い思いをするとは…」


お姉さんの反論に俺が反論し返すとおじさんはため息を吐いて呟く。


「内戦とか戦争があれば功績で成り上がる事は可能なんだけど…まあでもソレは無いに越した事はないよね。その安定があと一年持つかも怪しいけど」

「…最近更に派閥争いが激化してますからね…既に小競り合いは国内の各地で起きてますし、本格的な内戦も時間の問題かと…」

「…そうなると周辺の諸国が黙ってはいないでしょうな。束の間の平和が崩れ、再び戦乱の世が…」


俺はハンター達から聞いた話を基にした予想を話すとお姉さんが微妙な顔で返し、おじさんはまたしてもため息を吐いて憂うように呟いた。



…翌日。



俺が部屋で帰り支度をしていると引率の教師からまさかの報告が。


「坊ちゃん、聞きました?」

「うん。敗者復活戦をやるんだって…やっと帰れると思ったのに…」


部屋に来たお姉さんの確認に俺はため息を吐きながら返す。


「今回の敗者復活枠は3つもあるそうですよ」

「多くない?じゃあ最初から各グループの一位と二位を選出すれば良いのに…ってか去年はそんなルールじゃなかったっけ?」

「毎年同じルールだと面白くないから、と開催国がルールを変えてるみたいですからね…」

「なんじゃそりゃ…」


お姉さんの説明に俺はそんなんアリかよ…と思い呆れながら呟いた。


「敗者復活戦はトーナメントらしいですけど…」

「予選敗退は15か国なのにそんな半端な数でトーナメントって…運営は何を考えてんだ?」

「さあ?なんでも各グループに分けて抽選で決めていくとか」

「…意味わからん……それじゃシード枠が三つ?になるんじゃ…すげー適当で雑な決め方だな…アホかよ」


お姉さんが試合形式を伝えてくるので俺が粗にツッコむも、お姉さんも不思議そうに説明を続けるので俺はまたしても呆れながらため息を吐いて運営の考えに対して愚痴る。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

追放された荷物持ち、スキル【アイテムボックス・無限】で辺境スローライフを始めます

黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーで「荷物持ち」として蔑まれ、全ての責任を押し付けられて追放された青年レオ。彼が持つスキル【アイテムボックス】は、誰もが「ゴミスキル」と笑うものだった。 しかし、そのスキルには「容量無限」「時間停止」「解析・分解」「合成・創造」というとんでもない力が秘められていたのだ。 全てを失い、流れ着いた辺境の村。そこで彼は、自分を犠牲にする生き方をやめ、自らの力で幸せなスローライフを掴み取ることを決意する。 超高品質なポーション、快適な家具、美味しい料理、果ては巨大な井戸や城壁まで!? 万能すぎる生産スキルで、心優しい仲間たちと共に寂れた村を豊かに発展させていく。 一方、彼を追放した勇者パーティーは、荷物持ちを失ったことで急速に崩壊していく。 「今からでもレオを連れ戻すべきだ!」 ――もう遅い。彼はもう、君たちのための便利な道具じゃない。 これは、不遇だった青年が最高の仲間たちと出会い、世界一の生産職として成り上がり、幸せなスローライフを手に入れる物語。そして、傲慢な勇者たちが自業自得の末路を辿る、痛快な「ざまぁ」ストーリー!

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

処理中です...