子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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青年期 224

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「…そ、そんな技術が…!?」

「まあおかげで人の7倍以上の努力が出来て、色んな事が出来るようになったんですが」

「な、なるほど…しかし、分身を増やしてまで努力量を増やすとは…並大抵の事ではない…正に常識外れ、規格外にぴったりだな」


分身の俺の話を聞いて驚愕する男に分身の俺が今の強さを手に入れた理由を話すと少し考えるように呟く。


「本当はドッキリを仕掛けたかったんですけど…会った時はそんな雰囲気じゃなかったので」

「観光中とかもそんな雰囲気じゃなかったし、帰る前にやると長引きそうだったので…今ちゃんとした場で話しました」


分身のお姉さんが笑いながら暴露するように話すので分身の俺もこのタイミングで話した理由を告げた。


「…ドッキリとは?」

「えーと…ちょっと目を瞑って貰えますか?」

「分かった」


男の好奇心を出したような問いに分身の俺が指示を出すと男は両手で顔を隠すように覆い、分身の俺は変化魔法を使って分身して男の後ろに待機させる。


「もう良いですよ」

「…ん?おおっ!?」


分身の俺が合図を出すと男が顔を覆っていた手を離すので、分身の俺は後ろから肩を指で叩くと男は振り向いた後に驚く。


「「コレが先生に仕掛けたドッキリです」」

「…な、なるほど…なんの説明も無く初見でやられたら驚くどころの話じゃないな…夢か幻かと勘違いするだろう」

「私も最初はそうでした」


分身の俺は同時にピースしながら言い、やっぱり驚いた様子を見せる男に分身のお姉さんが同意するように返す。


「ややこしいので戻りますけど」

「…今のリデック君は分身で、本体は王都近くの拠点に居ると言っていたが…分身から更に分身を増やせるものなのか?」


分身の俺が一人に戻ると男は少し考えてふと思いついたような疑問を尋ねてきた。


「はい。分身と言っても本体と何一つ変わりませんからね。しいて違いをあげるのならば死んでも問題ない…の一点だけでしょうか」

「…つまり死ななければ見抜けずに分からない、という事か…なんとも素晴らしい技だ」

「坊ちゃんの凄いところはソレを自分自身だけじゃなくて他人にもかけられる…ってトコなんですよね。正直今の私が『分身』という自覚はほとんど無いですし…」

「あ、あたしも。たまに記憶共有とかで記憶や経験が勝手に増えるからちょっと変な気分になる時も一瞬あるけど、慣れたらそうでもないし」


分身の俺は肯定しながら無理やり相違点を挙げると男が感嘆するように呟き、分身のお姉さんが微妙な顔をしながら経験談を話すと分身のお姉さんも賛同する。


「まあ他人に分身をかけると流石に欠点というか、問題点がいくつか出てきますが…」

「ほう?流石にこの世において完全無欠の技など存在しない…か」

「残念ながら」


分身の俺の軽い説明に男が考えながらため息を吐くように呟くので分身の俺も同意するように返す。


「欠点なんてあったのかい?そんな感じには思えないけど…」

「魔力が半分になる事と、分身の解除は使用者しか行えない事、あと魔力の無い一般人には分身がかけられない事…だね」

「ああ、なるほど」


不思議そうな顔で尋ねる分身の女性に今のところ判明してるだけの問題点を教えると納得したような反応をした。


「…ならば俺には無理、という事か…」

「ああ…魔力ありませんもんね」


男の落胆したような呟きに分身のお姉さんはあえて合わせてあげるように返す。


「まあそれが今や技術の進歩のおかげで可能になってるんですよねー、これが」

「…なに?」

「『魔道具』という特殊な道具を使う事で魔力の無い人間はもちろん、馬や動物にも使用者が変化魔法を持続させずとも勝手に維持してくれる…という素晴らしい事が出来るようになりました」

「な…!なんだと…!?」

「あ、勿体ぶらずに話すんですね」


分身の俺が限定的に可能な事を教えると男が驚愕し、分身のお姉さんは意外そうに言う。


「まあでも不思議なのが変化魔法を他人にかける際には使用者…つまり自分が魔力を消費するのに対し、かけた後はかけられる側…例えば先生だとすると、変身を維持するために先生の魔力が勝手に消費させられていくんですよね…」

「「…どういう事だ(い)?」」

「変化魔法は特殊な魔法ですからねぇ…弱体魔法でも持続させるには使用者の魔力を消費し続けるのであって、かけられた側の魔力が消費される事はないんですけど…」


分身の俺は説明する前に変化魔法の謎と疑問を話すと男と分身の女性の不思議そうな反応が被り、分身のお姉さんも未だにその謎が解明されていない事を告げる。


「それはともかく、『理論上は』分身をかける相手に魔力の有無は関係無いハズなんですが…何故か魔力の無い相手には分身がかけられないんですよ、不思議な事に。変化自体はさせられるんですが」

「……それは確かに不思議だな。矛盾しているようで、理にかなっていない気もするが…」


分身の俺が話を進めると男は意外とちゃんと理解出来ているように同意した。


「そこで、魔道具を使って対象に魔力を帯びさせる事でその魔力を半分にして分身をかける…という方法が使えるようになります。ちなみに魔力は極小でも全く問題ありませんでした」

「「…!なるほど!」」


分身の俺の解説に男と分身のお姉さんが同時に理解出来たのか反応が被る。
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