子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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青年期 244

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「…なるほど…じゃあこの戦争の総責任者は誰?」

「え?そりゃ私だけど…」

「…え。もしかして皇女だったりする?さっき後ろ盾が無いとか言ってなかった?」


分身の俺が落とし所を作るために尋ねると女の子は自分を指しながら答え、分身の俺は軽く驚きながら確認する。


「まさかぁ。皇女とか王女だったらこんな危ない前線の戦場になんて居ないし、そもそも国内の安全な所で守られながら過ごしてるでしょ」

「…もしかして『総責任者』の意味分かってない?この場合は侵攻作戦を許可した皇帝とかの権力が高い上司の事だけど…」


女の子の皮肉や嫌味混じりの否定に分身の俺は微妙な顔で返して分かりやすく説明した。


「あー…『最高司令官』の事?それなら皇帝陛下だけど…」

「って事は皇帝からの勅命で魔法協会に戦争仕掛けたの?」

「いやいや、流石にソレは無い。許可を出したのは陛下だけど、計画を立案したのは元帥」


女の子が思い出すように呟くので分身の俺が驚きながら聞くと女の子は手を振って否定し、この戦争を計画した人の立場を答える。


「って事は、その元帥に侵攻作戦を止めるよう説得すればオッケー?」

「元帥から退却命令や帰還命令が出れば逆らう事は出来ないからそうなる」

「ふーん…じゃあソレって元帥じゃなくても大将とか上の立場の命令ならなんでもいいのか?」

「極論そうなるけど…流石に外野で関与してない人が口出しするのは難しくない?結局大将が勝手に帰還命令出しても元帥に命令破棄とかされたら意味無いし」

「…はぁ…やっぱり元帥をどうにかしないといけないのか…」


分身の俺の確認に女の子が肯定するのでもっと楽な方法は無いものか…と考えながら尋ねると微妙な顔で否定的に返され、分身の俺はため息を吐いて呟く。


「でも元帥を説得するのも現実的じゃないと思う」

「だけどソレ以外に落とし所は無さそうだし…ソッチが協力してくれればどうにかなりそうじゃない?」

「えっ!?私が!?」


女の子はまたしても否定的に返し、分身の俺がニヤリと笑って実現のための協力を依頼すると自分を指差しながら驚愕する。


「無理無理!協力も何も無理だって!一応ソッチ、戦争中の国の敵対者だよ?そもそもそんな危険人物をどうやって帝国まで連れてくのさ」


元帥をコッチに呼びつけるのは絶対に不可能だからね!?と、女の子は拒否しながら分身の俺が聞こうとした選択肢の一つを先回りして潰してきた。


「捕虜とか言えば連れていけない?」

「…それなら連れて行けるけど…行き帰りに一週間はかかるし、まだ勝ってもいないのにそんな理由で一週間も戦場から離れてたら他の人に突かれて苦しくなるから無理」


分身の俺の確認に女の子は肯定的に呟くも評判や世間体を気にして却下する。


「別に捕虜を本国に連れて行くぐらいじゃ何も言われないと思うけど」

「あ・ま・い!コッチにはネチネチネチネチ人の粗を探しては突いてくる最低のクソ野郎が三人も居たんだから!いくら成果立てても女だからって見下してくるし」


分身の俺が楽観的に返すと女の子は力いっぱい否定するように返し、愚痴のような事を言い始めた。


「…まあ移動時間は急げばどうにかなるとして…その元帥に取り次ぐ事は出来んの?」

「一応直接報告するっていうテイにすれば出来るけど…」

「あ、ホント。じゃあソコだけ協力してくれ。帝国内で暗躍や暴れ回る手間が省けるし」

「…それ『協力』っていうより『強制』じゃない?ほとんど脅迫に近いんだけど…」


分身の俺は適当に流して一番重要な事を確認すると女の子がなんとも言えない微妙な顔で可能と答えるので、分身の俺が喜ぶと女の子はまたしても微妙な顔で呟く。


「近いってだけでそのものじゃないから大丈夫大丈夫」

「そういう問題じゃないんだけど…まあいっか」


分身の俺が笑って揚げ足取りをするように返すと女の子は微妙な顔のまま呆れたように呟き、諦めたような反応をする。


「と言うか暗躍って何するつもりだったの?」

「そこまで難しい事をするつもりはないよ。時間も無いし」

「まあ大体察しはついたけど…多分ソレ私にも影響が来ない?」

「さあ?でも協力しないんじゃしょうがない。少しぐらいは我慢してもらうしかないね」

「…やっぱり脅迫じゃん…」


女の子の確認に分身の俺が適当な軽い感じで返すと想像はついたのか、ジト目のように見ながら尋ねるので笑いながら返すと女の子は呆れたように呟く。


「他に穏便に済む方法があればそんな事しなくても良いんだけど…例えばアポ無しで訪問しても直ぐに会ってくれるとか」

「…暗殺の危険がある以上そんな無防備な自殺行為は無理だって。あなたぐらい強ければ関係ないかもしれないけど」


分身の俺が最も楽で簡単に早く終わる最善の手段を挙げるも女の子は微妙な顔をしながら否定的に返した。


「あーあ、ヤダヤダ…手段を選ばずにルールを破る人間が出て来るとこうなってくるんだよねぇ…もっと単純な世の中のままの方が生きやすいというのに…」

「悪ぅござんしたねぇ。私だってあなたぐらい強かったらもっと手段を選んでも良かったんですけど!?」

「…歴史は繰り返されるとは良くいったもんだ。いやー、先人の知恵というのは偉大なもんだなぁ」

「なにそれ。私が愚かだって言いたいの?」


分身の俺は肩を竦めて首を振りながら嫌味と皮肉を込めて言うと女の子が急に不機嫌になって逆ギレし始め…


分身の俺が呆れながらため息混じりに呟いたら女の子な不機嫌そうな表情のまま食ってかかってくる。


「…ソレはさておき、元帥とやらは帝国のどこにいるんだ?」

「否定しろよ!なんで急に話を変えて話題を戻すのさ!」


分身の俺はノーコメントでスルーして脱線した本題に戻して確認すると女の子が怒ったようにツッコむ。
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