子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

文字の大きさ
314 / 480

青年期 250

しおりを挟む
「…まあ実際何回戦っても厄災の龍とは常に命がけだし、未討伐の魔物にも一撃で殺されかけたからなぁ…」

「…私のとっておきの炸裂徹甲榴弾でさえほぼ無傷のあなたでもそうなるって…」

「多分厄災の龍とアダマンタイタンは核でも厳しいんじゃないかな?厄災の龍なら一番強いヤツを何発か当てれば倒せるだろうけど、そもそも当たらないと思う」


分身の俺も賛同するように呟くと女の子が驚きながら呆れたように呟き、分身の俺は前世の知識による現代兵器を使用した場合を想定して告げた。


「水爆だっけ?アレなら流石に未討伐の魔物でも一撃でしょ。…当たれば」

「アダマンタイタンには多分水爆でも無理かも。ただ王水とか溶かす方向でなら倒す事は出来るよ」


女の子の思い出すような楽観的な言い方に分身の俺は否定的に返し、別の方法での倒し方を教える。


「えー…水爆に耐えられるかな?」

「厄災の龍でも一発は耐えられると思うから多分余裕で耐えられるハズ。だって俺が厄災の龍でさえ一撃で仕留められるほどの全力の攻撃を完璧に決めたのに、 傷一つ付ける事すら出来なかったぐらいだし」

「…厄災の龍を一撃で…?」

「うそ、だよね…?」


疑うような女の子に分身の俺がアダマンタイタンのエグい耐久力について経験談を話すと男が唖然としたように呟き、女の子も唖然としたように確認する。


「ああ、当たりどころが良ければ…って事ね?ソッチのあの弾一発でドラゴンを倒せる、ってのと同じ感じ」

「あ、なるほど、確かに。私の炸裂徹甲榴弾でも心臓に上手く当てないと一発で確殺にはならないからなぁ…」

「…それでも運が良ければ厄災の龍を一撃で、と言うのは…」


分身の俺は女の子の例を挙げて訂正すると女の子が納得するも男は微妙な顔で呟く。


「ちなみに今でもチャンスは一度だけ。ソレに失敗すると地獄のような血みどろの死に物狂いの戦いになる」

「うわー…」

「想像したくもありませんね…」


分身の俺の軽い感じでの補足に女の子がヒくように呟き、男もヒくように呟いた。


「しかも成功率低くて大体失敗してるからいつも死に物狂いっていうね」

「まあそうでしょ。アレをコンスタントに確殺出来るんならもはや人間じゃなくて魔王のレベルだし」

「…それでも、一撃で倒せなくとも…厄災の龍に勝てるほどの地力があるというのは流石と言うべきですね」


分身の俺が呆れながら言うと女の子は賛同して創作のラスボスのような扱いを挙げ、男は尊敬するかのように褒めてくれる。


「…君らは彼の言葉を真に受けているようだが…信憑性はあるのかね?まだ本人だと確認が取れたわけでもあるまい」

「…私は実際信じるに足る体験をしていますので…」

「僕は受け答えを聞く限り本人だと思います」


おじさんの疑うような発言に女の子と男は根拠を告げる。


「…本当に冒険者ならばライセンスを持っているはずだ。見せろ」

「残念ながら今は所持していません。無くさないよう必要な時以外は持ち歩かないようにしていますので」

「つまりは本物だと証明出来ないわけだな?」

「証拠が無ければ疑われても当然かと」


青年が身分を確認するために要求して来たが、分身の俺はライセンスを持っていないので拒否して適当に誤魔化すような理由を話すと…


青年はニヤリと笑って疑うように言い、おじさんも青年に賛同するように告げた。


「…いくら疑われたところで事実は事実ですからねぇ…どちらにせよ、一騎打ちをすれば分かると思います」

「「確かに」」


分身の俺が微妙な顔をしながら呟き、脱線した話を戻すように言うと女の子と男は同意するように頷く。


「よかろう。早速一騎打ちを行う」

「…しかし陛下、頼みの綱である彼でさえも戦意が喪失しているとなると他に候補が…」

「ダッソ。そやつが偽物ならば勝算はどのくらいだ?」

「…本当に偽物であるならば絶対に勝てます」


青年の宣言におじさんが止めるように呟くと青年は男に確認し、男は分身の俺を見ながら仮定で答える。


「では問題あるまい。戦う前から負けを認めるなどありえぬこと。強さとは勝負の結果が出てこそ決まるものだ」

「…ですが陛下。我々の先ほどの話をお聞きになりましたでしょう?我々が束になっても勝てるか分からない魔物とたった一人で戦い、そして倒す事が出来る者に一人で立ち向かう事など…」


青年が強引に話を纏めようとすると男は反論して分身の俺との戦いを避けようとした。


「ダッソ、貴様私に恥をかかせるつもりか?」


すると青年は睨みながら威圧的に脅すように尋ねる。


「…はぁ…分かった。じゃあ俺の負けって事でいいよ」

「「えっ!?」」


分身の俺が男の今後を考え、ため息を吐いて負けを認めると女の子と男は同時に驚いた。


「その代わり、アッチに居る帝国軍が全滅した時の責任は全てアンタが被ってもらうよ」

「えっ!ちょっ…!」

「…脅しのつもりか?」


分身の俺の脅しに女の子がまたしても驚いた後に焦ったような反応をし、青年は眉をひそめながら確認する。


「全く…せっかく穏便に事が済むと思ったのに…アンタのわがままのせいで台無しだよ。他に代役でも立ててくれれば後腐れなく勝って終われたのに」

「まっ…!ヤバイって!ソレは流石に言い過ぎ、謝りなよ!」


分身の俺が喧嘩を売るように言うと女の子は止めるように分身の俺の肩を掴んで揺らしながら謝罪を促す。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

追放された荷物持ち、スキル【アイテムボックス・無限】で辺境スローライフを始めます

黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーで「荷物持ち」として蔑まれ、全ての責任を押し付けられて追放された青年レオ。彼が持つスキル【アイテムボックス】は、誰もが「ゴミスキル」と笑うものだった。 しかし、そのスキルには「容量無限」「時間停止」「解析・分解」「合成・創造」というとんでもない力が秘められていたのだ。 全てを失い、流れ着いた辺境の村。そこで彼は、自分を犠牲にする生き方をやめ、自らの力で幸せなスローライフを掴み取ることを決意する。 超高品質なポーション、快適な家具、美味しい料理、果ては巨大な井戸や城壁まで!? 万能すぎる生産スキルで、心優しい仲間たちと共に寂れた村を豊かに発展させていく。 一方、彼を追放した勇者パーティーは、荷物持ちを失ったことで急速に崩壊していく。 「今からでもレオを連れ戻すべきだ!」 ――もう遅い。彼はもう、君たちのための便利な道具じゃない。 これは、不遇だった青年が最高の仲間たちと出会い、世界一の生産職として成り上がり、幸せなスローライフを手に入れる物語。そして、傲慢な勇者たちが自業自得の末路を辿る、痛快な「ざまぁ」ストーリー!

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

処理中です...