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有宮ハイネの暴走
⑭
しおりを挟む「ああ……物欲しそうだ」
「うっ」
先走りでぬめった手がオレの膝を押し開けて、先端を定める。彼が腰をくねらせるたびに入り口に引っかかって、寂しさと興奮とで頭がおかしくなりそうだ。
なんとかそれを掴もうと、羞恥にまみれながら入り口をひくつかせて誘う。
彼が笑った。その目は完全にイッていた。
「はは、いつから」
ゆっくりと、味わうようにそれが入ってくる。
「いつからそんなこと、できるようになったんだ? ヘンリー」
入る限界まで押し開いて、奥にキスして、ゆっくりと引き抜かれる。
「最高だ」
くそ。焦らしやがって。最高に気持ちいい。
何往復か同じようにスローピストンをしていたかと思えば、突如、脳天までびりつく快楽の電撃が走る。思わず汚い悲鳴が押し出され、目を白黒させている間に彼の重くて太い亀頭が好きなところをごりごりと擦り始めた。
「あ‟っ、あ‟ぁー……そ、ごっやめっえ、え‟、いく、いぎそ、いぐ、あう、あ‟ー……」
「すっかりお尻の虜になってるね。ノーマルだったなんて誰も信じないだろうな」
「まっ……!! イッた! も、い‟ったから、止まっ……!!」
「私はまだなんだ。それに、きみだってまだ食べたいだろう?」
そう言って、彼はまたスローで腰を進める。
「ほうら、奥の方まで上手に食べてる」
結合部を指でクイと押し上げて、笑う。なにがなんだかわからないまま暴力的な快楽を与えられ、彼の規格外のペニスは前立腺から外れた臓器すら刺激してくる。
「しっ失禁しそう……」
「ヘンリー、さすがに耐えてくれ。クリーニング代が高くつくんだ」
「うぐっぐぅ……んぎゃっ!?」
絶頂を越えて放心したいオレを彼は許してくれないようで、腰を掴まれ引きずられ、彼の膝に尻を預けるような形になる。
つまり、彼の本気ピストンを発揮するためにベストなポジションになった。
「さて、がんばろう」
一言、にやりと笑った彼を最後に、オレは一瞬で意識が持っていかれた。
奥まで一気に突き入れて、離して、結合部から卑猥な音がぐちゅぐちゅと部屋に響き、そして頭に刻まれる。彼の髪が揺れ、汗が滴り、腰を掴む手がとにかく熱く、オレは必死に彼の腕にすがって喘ぐ。
全身が敏感になった状態だというのに、彼の容赦ないピストンに体が破壊されるのではないかと恐ろしかった。そして、熱のこもった目でオレを見下ろす青い瞳が美しかった。
「でるっ、でる、でちゃ……は、あ‟」
「おっと」
オレのくたびれたペニスからしょろろ……とこぼれ出る体液にトーマスは拾い上げたオレの上着を押し付ける。
「あ、あ‟っ、あ‟っ……あ」
「ふう……」
ぬぽん、と引き抜かれたペニスは勢いよく頭をもたげ、腹につきそうなほど反り立ち、びくびくと痙攣している。硬くなって引き上がった睾丸が射精のタイミングを訴えている。オレの体液と、限界寸前で精子の混じった先走りとでぬめったペニスをごしごし扱きながら、彼は血管を浮き立たせながら尚、微笑んで言った。
「どこにほしい?」
どこに? どこって……
ぶるりと体を震わせて、脳が溶けたオレは、口を開く。
ひときわ張り詰めたペニスを見せつけた彼は、小さく笑ってオレの唇にドロドロの亀頭を擦りつける。
と、白濁液が勢いよく噴出して思わず目を閉じた。生ぬるい液体が雄の匂いを際立たせながら、唇、舌、鼻先、額のあたりまで飛び散る。
唇にどろりと垂れた精子を舌で舐める。少し息が上がった彼が目を細めて微笑んだ。その表情に、胸がきゅうと締め付けられる。喜びとまた違った感情が溢れてくる。彼の物になったような気分というのが正しいだろうか。彼に、支配されているような、また、彼に支配されることで胸から湧きあがる安心感がたまらない。
彼はオレの顎を包んで上を向かせ、射精したにも関わらずびくびく脈打ったまま力を失わないペニスをオレの口に近づけると、彼の精子が絡みついた舌に亀頭を擦りつけながら恍惚とした表情で言った。
「吸って」
言われるがまま、膨張した亀頭にちゅうと吸いついて、残っていた精子を吐精させる。舌で裏筋を刺激し、えらの張った部分までぐるりと舐めて、味わう。彼は少し苦しそうに、気持ちよさそうに呻いた。
おいしいわけがないし、青臭い精子をさっさと吐き出したいといつもなら思うだろうに、体は脱力している反面、脳はじんと熱くて、彼の高圧的な口調も快楽にまみれた目も全てが喜びに変換される。
「Good Boy」
彼はそう言ってオレの髪の隙間をかき分け骨太の指でやさしく撫でてくれる。
とにかく、何もかもがたまらなかった。
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