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ハジメテ
そして今年が終わった
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「もーういーくつねーるーとー、おーしょーうーがーつー♪」
「杏、あと1回だぞ。」
今年もあと数時間。もうそろそろ日付も変わる。
「ぬくぬく♪久志、みかん取って。」
「動け~、桜~。」
この2人の年末テンションは本当に面倒くさい。杏はいつも通りボケ倒すし、桜はソファに座ったまま動こうとしない。
「いい時間だから年越しそば作るぞ。手伝ってくれ。せめてニシンの盛り付けくらいは。」
「バカ兄ファイト!」
「久志、ガンバ!」
やっぱり一切手伝う気はないみたいだ。別にいいが。そばをゆがいて、お椀に入れて、つゆを注いで、ニシンをのっける。
「できたぞ。」
そう呼びかけると、2人はゆっくりと立ち上がり、椅子に座った。
『いただきます。』
とりあえず、そばを啜る。上手くできていてよかった。
「今年最後の食事か…」
「今年は色々あったね。」
「今までで一番濃かった1年だった。」
思い返してみると、うちに桜が来たことから始まったんだよな。これまでじゃ考えられないほど遊んだ1年間だった。教室で誰かといることも久しぶりだったし、行き帰りを一緒にする友達もできた。
「桜、来てくれてありがとうな。」
「私こそ、居させてくれてありがとう。あのとき、私を家に入れてくれたから、それからが本当に楽しくなったよ。」
桜は顔をクシャっとして笑う。俺は今年、この笑顔を数えきれないほど貰った。それなら、少しくらい素直に話してみてもいいかもしれない。
「あのさ、俺さ、大学は外に出ようと思うんだ。たぶん福井の大学。まだ探してる最中だけど、このまま上に上がっても、水産系の学部ないから、外に出ることは確定だと思う。だから、みんなと過ごすのも、あと2年ちょいくらいだから、来年ももっと楽しめたらいいな。」
杏にも言ったことのない俺のこと。こんなの、こういう時にしか言える気がしない。
「私は久志のことを応援するよ。だから、いっぱい楽しもうね。」
「バカ兄はバカだけど、家族として応援したげる。」
あまりにも素直に応援してくれる2人に、少し嬉しくなった。
年越し10分前。
「すーっ、すーっ…」
杏はソファで寝息をたてている。さっきまで見ていた音楽特番からチャンネルを変えて、桜と2チャンネルでやっている番組の年越しスペシャルを見ていた。
「このドジョウ好きなんだ。あぁ、やっぱり可愛いなぁ。」
「面白い要素もあるのがいいよな。」
「本当にそう!」
今年の干支ソングが流れて、時計の画面に変わった。
―プッ、プッ、プッ、ゴーン
―ピロン
俺と桜のスマホに同時に通知がきた。『KYUKA組』に1のマークがついている。
『Kaede:みんなあけおめ!』
『奏:あけおめ!ことよろ!』
『きの:あけおめ!今年もよろしく!』
『OtO:あけおめ!今年もよろしくね!』
少し時間があって
―シュポ
『桜:みんなあけおめ!今年も1年間、よろしくね!』
横を向けば、桜が笑っていた。
「なんか嬉しそうやん。送っちゃえば?それとも、見られたくない内容?」
「違うっつうの!送るから!」
―シュポ
「みんなあけおめ!去年も1年間楽しかったから、今年も1年よろしくな。」
『今年が楽しみ』なんて思うなんて初めてだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第3章、これにて完結です!
次の章からはキャラそれぞれの過去編もたまに挟んでいきます!もちろん、通常の時間の流れに沿ったストーリーも更新していく予定です!
これからもよろしくお願いします!
「杏、あと1回だぞ。」
今年もあと数時間。もうそろそろ日付も変わる。
「ぬくぬく♪久志、みかん取って。」
「動け~、桜~。」
この2人の年末テンションは本当に面倒くさい。杏はいつも通りボケ倒すし、桜はソファに座ったまま動こうとしない。
「いい時間だから年越しそば作るぞ。手伝ってくれ。せめてニシンの盛り付けくらいは。」
「バカ兄ファイト!」
「久志、ガンバ!」
やっぱり一切手伝う気はないみたいだ。別にいいが。そばをゆがいて、お椀に入れて、つゆを注いで、ニシンをのっける。
「できたぞ。」
そう呼びかけると、2人はゆっくりと立ち上がり、椅子に座った。
『いただきます。』
とりあえず、そばを啜る。上手くできていてよかった。
「今年最後の食事か…」
「今年は色々あったね。」
「今までで一番濃かった1年だった。」
思い返してみると、うちに桜が来たことから始まったんだよな。これまでじゃ考えられないほど遊んだ1年間だった。教室で誰かといることも久しぶりだったし、行き帰りを一緒にする友達もできた。
「桜、来てくれてありがとうな。」
「私こそ、居させてくれてありがとう。あのとき、私を家に入れてくれたから、それからが本当に楽しくなったよ。」
桜は顔をクシャっとして笑う。俺は今年、この笑顔を数えきれないほど貰った。それなら、少しくらい素直に話してみてもいいかもしれない。
「あのさ、俺さ、大学は外に出ようと思うんだ。たぶん福井の大学。まだ探してる最中だけど、このまま上に上がっても、水産系の学部ないから、外に出ることは確定だと思う。だから、みんなと過ごすのも、あと2年ちょいくらいだから、来年ももっと楽しめたらいいな。」
杏にも言ったことのない俺のこと。こんなの、こういう時にしか言える気がしない。
「私は久志のことを応援するよ。だから、いっぱい楽しもうね。」
「バカ兄はバカだけど、家族として応援したげる。」
あまりにも素直に応援してくれる2人に、少し嬉しくなった。
年越し10分前。
「すーっ、すーっ…」
杏はソファで寝息をたてている。さっきまで見ていた音楽特番からチャンネルを変えて、桜と2チャンネルでやっている番組の年越しスペシャルを見ていた。
「このドジョウ好きなんだ。あぁ、やっぱり可愛いなぁ。」
「面白い要素もあるのがいいよな。」
「本当にそう!」
今年の干支ソングが流れて、時計の画面に変わった。
―プッ、プッ、プッ、ゴーン
―ピロン
俺と桜のスマホに同時に通知がきた。『KYUKA組』に1のマークがついている。
『Kaede:みんなあけおめ!』
『奏:あけおめ!ことよろ!』
『きの:あけおめ!今年もよろしく!』
『OtO:あけおめ!今年もよろしくね!』
少し時間があって
―シュポ
『桜:みんなあけおめ!今年も1年間、よろしくね!』
横を向けば、桜が笑っていた。
「なんか嬉しそうやん。送っちゃえば?それとも、見られたくない内容?」
「違うっつうの!送るから!」
―シュポ
「みんなあけおめ!去年も1年間楽しかったから、今年も1年よろしくな。」
『今年が楽しみ』なんて思うなんて初めてだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第3章、これにて完結です!
次の章からはキャラそれぞれの過去編もたまに挟んでいきます!もちろん、通常の時間の流れに沿ったストーリーも更新していく予定です!
これからもよろしくお願いします!
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