陰キャの陰キャによる陽に限りなく近い陰キャのための救済措置〜俺の3年間が青くなってしまった件〜

136君

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バイバイ

文化祭Ⅱ⑨

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 そして、そんなこんなでやってきてしまった決勝戦。俺たちは青チームとの対戦だ。

「ここまで残る気なかったのに…」
「そんな立ち回りには見えへんぞ。」

アメフト部の陽キャB君にそう言われる。あの試合の後、準決勝はうちのグループのリーダーである、前期の生徒会長がシード枠を勝ち取り、そのまま決勝戦へ。ちゃんと目立ってしまうようになってしまった。

 決勝戦は普通の騎馬戦と同時に棒倒しも行われる。大将の騎馬を落として、棒も倒してしまえば勝ちが確定。大将より棒の方が価値が高くて、一方が大将を落とし、もう一方が棒を倒したなら、後者が勝つことになる。男子からの声が多かった2競技をどちらもするというなかなか斬新なアイデアだ。

 うちのチームでは決勝戦の前に会議が行われて、大将を落としに行くグループと棒を倒しに行くグループが別れることに。俺たちは棒を倒しに行く。そしてその途中にいる邪魔な奴らは蹴散らす。そんな役目になった。

「集合!」

前期生徒会長から号令がかかって、集まる。どうやら円陣とかいう魔術を使うらしい。陽キャの士気が上がり、陰キャの士気が下がる、最高魔術だ。

「勝つぞ!!」
『オォォォアァァァァイ!!!!!』

予め決めていた位置にばらけて騎馬を組む。

「それでは決勝戦、開始!!!!!」

ブオォウオォォ~とこれまた気合いの入った法螺貝の音で戦が始まる。俺たちの位置取りは1番本部側に近いところ。青チームは今までの戦いで中央を突破して戦ってきた。だから必ず隙間の空く端っこ。特攻隊の俺達には向いているところだ。

 前しか見ていない青チームの1年ちゃんズのハチマキを取りながら、最速で棒の前へ。青チームの大将は前に出ているから大将と対峙することはないが、それでも守りは硬い。3年生を中心に、ラグビー部らしき人たちで固めている。

 そうこうしているうちに歓声が沸き起こった。うちのチームの大将が相手の大将を落としたのだ。こっちも負けてられない。

「お前ら、予定通り行くぞ。」
「おう。」
「任せとけ。」

俺たちの後に到着した足軽たちが守りを崩しに立ち向かっている。誰も俺たちを見ちゃいない。

 少し離れたところから俺たちは走り始めた。滑らないように注意しながら棒に近づく。組み合っている守りは気づいていない。

『せーの!』

俺たちの土台から飛び上がった陽キャA君はそのまま空を翔け、棒の先端に捕まる。陽キャA君の運動神経があってこそできる技だ。

「アイツに続けぇ~!」

ちなみにルール違反では無い。まず想定もしていないだろうから。後で注意されるかもしれないがそれはそれだろう。

 足軽たちは守りの上を越えて、棒にしがみつく。無理矢理引きずり下ろされようとも決してその手を離さない。

 次第に棒は傾き始め、そして陽キャA君が着地した。
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