陰キャの陰キャによる陽に限りなく近い陰キャのための救済措置〜俺の3年間が青くなってしまった件〜

136君

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ノンビリ

one flame⑩

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 正直2年からのほうがよく一緒にいるけど、この子とは波長が合うって感じがする。

「花胡~、心配すぎて寝れへんねんけど。」
「くるみ、それ何回目よ。今更心配したって解答が変わる訳ちゃうねんし。」

戸津井くるみ。3年間ずっと一緒のクラスの女子。そして、どうやってこの学校に入ったんかなって思うくらいのアホ。でも、地頭はいいから勉強ができないってわけでもない。そんな子。

 今日は私たちの最寄り駅のところにあるカフェでひと時。アンティークな感じのところで、学校帰りによく使うところだ。

「でーもー、やっぱ心配なるやん。」
「そう?私はもうなるようになれって感じやけど。」
「怖いもんは怖いんよ。あ~、この気持ちわかってくれる人おらんかな~。」

2年に上がってから、私たちの最寄り駅が一緒ってことが分かった。それからはたまにこうして休みの日でも会っている。

 くるみは基本的に黒統一なことな多い。今日だってかっこよさの中に可愛さを落とし込んでいる。そんな感じだ。それに比べて私は、白のパーカーに淡い青のデニムとガムをぷくーって膨らましてそうな格好。

「それなら自己採点でもしてみたらええやん。」
「答えないのに?」
「時間使ったら数学って誰でも解けんねんで。」
「それが出来たらこんな頭ちゃうな。」

くるみはレモンティーを一口口に含む。舌の上で転がすように味わって、そして飲み込んだ。

「でもさ、ちょっと寂しいな。」
「ん?あ~、そゆことね。たしかに。」
「花胡も分かる?せっかく仲良くなったのに離れ離れなるって。ね。」

頭の中に浮かぶのは1人の男子。私も1年の文化祭からたまに喋っていたけど、本格的に喋るようになったのは2年に入ってから。一緒の時間を過ごしていくうちに惹かれていった。

「私ね、失恋したんだ。」
「そう。奇遇ね。私も。」

私はカプチーノを飲む。いつもは甘く感じるはずなのに、少しだけ苦く感じた。

「大学なっても会えるかな?」
「会えると思うよ。きっと。そういう奴やん。」
「たしかに。そういう奴やな。」

 私たちは失恋した。絶対に想いを伝えてはいけないから、自分たちの手で2人を助けたから。悲しくなんかない。悲しくなんか…ない。
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