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第3話:夫と話し合う
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次の休日。
私は夫と思い切って話し合うことにした。特に子供のことについて。自分としてはほしいと思っている。夕食の時、話を切り出した。いつもはお互い無言で食べて、終わったら私が片付けしている間に、夫はさっさと自分の部屋に行ってしまうけど。ビクビクしながら夫に話しかける。
「あの、あなた……」
「なんだよ」
不機嫌そうな夫の和夫さん。ますます怖くなったけど言う事にした。
「あの、私たち、このままだとダメだと思うんですけど」
しかし、夫は黙っている。
「和夫さん、お願い、何か言って。ねえ、私のどこがいけないの」
しばらくして、夫が言った。
「自分勝手だからさ」
「自分勝手ですって」
私のどこが自分勝手なのだろう。
「だいたい、あなたの方から結婚を迫ってきたんじゃないですか」
「だからさあ、それは君の思い込みだろ」
「え、あなたが強引に迫ってきたんじゃないの」
「何言ってんだよ。確かに君を誘ったけど、最初は嫌がってた感じだったぞ。でも、このマンションに招待したら目の色変えて俺に迫ってきたじゃないか」
え、そんなはずではなかった……ような、え、違ったっけ。あれ、私って自分勝手と言うか自分の都合のいいように物事を考えてしまう性格なのかしら。
「えっと迫ってきたって」
「君が俺をベッドに押し倒したんだろ。そして、大股を広げてまたがってきたじゃないか。男としては受け入れるしかないじゃないか」
私ってそんなに飢えてたのかしら。自分から男の人にまたがるなんて。ああ、でもそんな言い方ないじゃないの。失礼だわ。
「でも、そんな目の色変えてとか、その、何て言うか、財産目当てみたいに言うのは失礼じゃないですか」
「でも、そんなところだろ。それに君が生理が無くなったって言うから、これは責任を取らないと思って結婚してやったんだよ。貧乏娘とさ」
貧乏娘。ひどいこと言う人だなと私は思ったが黙っていた。
「でも、結局、生理はまた始まったっていきなり言うし、君は俺を騙したんじゃないの」
「そ、そんなことないです……」
確かに一時的な生理不順があったのは事実なの。でも、そんな無理矢理金持ちと結婚するために嘘はつかない……でも、無意識にそう自分を仕向けたのかなあ。よくわからなくなってきた。
「騙したなんてひどいです……じゃあ、いっそ離婚しますか。私のことが嫌いなら」
「あのねえ、両親や親族を説得するのにずいぶんと苦労したし、世間体もあるから、今さらちょっと無理なんだよ」
「では、どうするんですか。こんな仮面夫婦みたいな関係をずっと続けるんですか」
少し夫は黙る。そして、言った。
「とにかく君は何事も自分の都合のいい方に考えるからね。大人しそうな顔して」
「あの……その、私、赤ちゃんがほしいんですけど」
「今は忙しいし、まだいいだろ。子育てとか大変だし、君もまだ自由の方がいいんじゃないの」
なによ、自由って。
もう、取り付く島もないわ。
結局、そこで話合いは終了。
私は腹を立てて自分の部屋へ行く。ベッドに寝転ぶ。でも、さっき夫が言ってた、何事も自分の都合のいい方に考えるってこと。当たってるかもしれない。急に思い出してしまった。あの古いデジカメに残っていた淫らな画像。あれは自分で撮影したものだわ、三脚まで買って。途中から元カレにも手伝わせていた。元カレはあまり気が進まないようだったなあ。元カレとケンカになったのも、私が身勝手だったからかしら。そうよ、画像を残したのは思い出とかじゃなくて、それを見て、興奮したかったからだわ。自分のいやらしい姿を見て。ああ、私って淫らな女だわ。このマンションに来て目の色変えたってのも事実かもしれない。でも、お金持ちと結婚したいって、普通の女なら誰でも考えると思うけどなあ。
だって、お金持ちの人と貧乏な人がいたら、やっぱり、お金持ちと結婚したいってのは当たり前と思うわ。私は貧乏には慣れてるけど。でも、私は夫が強引に迫ったなんて勝手に話を変えて思い込んでいたのかなあ。これは反省しないと。ああ、夫に謝ろうかしら。でも、かなりお怒りのようで気の弱い私は話しかける勇気が無い。
再度、考えてしまう。何事も自分の都合のいい方に考えていたのかしら。ああ、私ってダメな女かもしれないな。だから、夫も元カレも離れてしまったのかしら。けど、これからどうすればいいんだろう。こんな生活が続くのかしら。こんなつまらない生活。家庭内別居そのものだわ。
これはやはり反省しないといけないわね。自分の人生を振り返る。いろいろと思い出されてくる。気が弱く大人しいんだけど、いざとなると逃げちゃったり、他人に責任を押し付けたりとかしてたなあ。
私はすっかり落ち込んでしまった。夫とやり直すことは出来るのかしら。でも、貧乏娘はひどいんじゃない。やっぱり、私の事を見下してたんだわ。あの人とやり直すことなんて出来ないんじゃないかなあ。そうすると離婚ってことになるわけね。夫もタイミングを図っているんじゃないかしら。お金持ち様だもんね。まあ、さっさと私と別れたいんでしょうけど、親、兄弟と中が悪いのかしらね。プライドも高そうな夫だしね。やれやれ。
すっかり悶々とした時間を過ごすうちに、私は寝てしまった。
私は夫と思い切って話し合うことにした。特に子供のことについて。自分としてはほしいと思っている。夕食の時、話を切り出した。いつもはお互い無言で食べて、終わったら私が片付けしている間に、夫はさっさと自分の部屋に行ってしまうけど。ビクビクしながら夫に話しかける。
「あの、あなた……」
「なんだよ」
不機嫌そうな夫の和夫さん。ますます怖くなったけど言う事にした。
「あの、私たち、このままだとダメだと思うんですけど」
しかし、夫は黙っている。
「和夫さん、お願い、何か言って。ねえ、私のどこがいけないの」
しばらくして、夫が言った。
「自分勝手だからさ」
「自分勝手ですって」
私のどこが自分勝手なのだろう。
「だいたい、あなたの方から結婚を迫ってきたんじゃないですか」
「だからさあ、それは君の思い込みだろ」
「え、あなたが強引に迫ってきたんじゃないの」
「何言ってんだよ。確かに君を誘ったけど、最初は嫌がってた感じだったぞ。でも、このマンションに招待したら目の色変えて俺に迫ってきたじゃないか」
え、そんなはずではなかった……ような、え、違ったっけ。あれ、私って自分勝手と言うか自分の都合のいいように物事を考えてしまう性格なのかしら。
「えっと迫ってきたって」
「君が俺をベッドに押し倒したんだろ。そして、大股を広げてまたがってきたじゃないか。男としては受け入れるしかないじゃないか」
私ってそんなに飢えてたのかしら。自分から男の人にまたがるなんて。ああ、でもそんな言い方ないじゃないの。失礼だわ。
「でも、そんな目の色変えてとか、その、何て言うか、財産目当てみたいに言うのは失礼じゃないですか」
「でも、そんなところだろ。それに君が生理が無くなったって言うから、これは責任を取らないと思って結婚してやったんだよ。貧乏娘とさ」
貧乏娘。ひどいこと言う人だなと私は思ったが黙っていた。
「でも、結局、生理はまた始まったっていきなり言うし、君は俺を騙したんじゃないの」
「そ、そんなことないです……」
確かに一時的な生理不順があったのは事実なの。でも、そんな無理矢理金持ちと結婚するために嘘はつかない……でも、無意識にそう自分を仕向けたのかなあ。よくわからなくなってきた。
「騙したなんてひどいです……じゃあ、いっそ離婚しますか。私のことが嫌いなら」
「あのねえ、両親や親族を説得するのにずいぶんと苦労したし、世間体もあるから、今さらちょっと無理なんだよ」
「では、どうするんですか。こんな仮面夫婦みたいな関係をずっと続けるんですか」
少し夫は黙る。そして、言った。
「とにかく君は何事も自分の都合のいい方に考えるからね。大人しそうな顔して」
「あの……その、私、赤ちゃんがほしいんですけど」
「今は忙しいし、まだいいだろ。子育てとか大変だし、君もまだ自由の方がいいんじゃないの」
なによ、自由って。
もう、取り付く島もないわ。
結局、そこで話合いは終了。
私は腹を立てて自分の部屋へ行く。ベッドに寝転ぶ。でも、さっき夫が言ってた、何事も自分の都合のいい方に考えるってこと。当たってるかもしれない。急に思い出してしまった。あの古いデジカメに残っていた淫らな画像。あれは自分で撮影したものだわ、三脚まで買って。途中から元カレにも手伝わせていた。元カレはあまり気が進まないようだったなあ。元カレとケンカになったのも、私が身勝手だったからかしら。そうよ、画像を残したのは思い出とかじゃなくて、それを見て、興奮したかったからだわ。自分のいやらしい姿を見て。ああ、私って淫らな女だわ。このマンションに来て目の色変えたってのも事実かもしれない。でも、お金持ちと結婚したいって、普通の女なら誰でも考えると思うけどなあ。
だって、お金持ちの人と貧乏な人がいたら、やっぱり、お金持ちと結婚したいってのは当たり前と思うわ。私は貧乏には慣れてるけど。でも、私は夫が強引に迫ったなんて勝手に話を変えて思い込んでいたのかなあ。これは反省しないと。ああ、夫に謝ろうかしら。でも、かなりお怒りのようで気の弱い私は話しかける勇気が無い。
再度、考えてしまう。何事も自分の都合のいい方に考えていたのかしら。ああ、私ってダメな女かもしれないな。だから、夫も元カレも離れてしまったのかしら。けど、これからどうすればいいんだろう。こんな生活が続くのかしら。こんなつまらない生活。家庭内別居そのものだわ。
これはやはり反省しないといけないわね。自分の人生を振り返る。いろいろと思い出されてくる。気が弱く大人しいんだけど、いざとなると逃げちゃったり、他人に責任を押し付けたりとかしてたなあ。
私はすっかり落ち込んでしまった。夫とやり直すことは出来るのかしら。でも、貧乏娘はひどいんじゃない。やっぱり、私の事を見下してたんだわ。あの人とやり直すことなんて出来ないんじゃないかなあ。そうすると離婚ってことになるわけね。夫もタイミングを図っているんじゃないかしら。お金持ち様だもんね。まあ、さっさと私と別れたいんでしょうけど、親、兄弟と中が悪いのかしらね。プライドも高そうな夫だしね。やれやれ。
すっかり悶々とした時間を過ごすうちに、私は寝てしまった。
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