6 / 20
第6話:鈴木さんに見られた
しおりを挟む
若い男の人が照れくさそうに立ち上がる。鈴木哲也さんだわ。例の新人さん。女子社員の中で話題になってたカッコよくて、なぜか一流大学を卒業したのに、この中小企業に入社した鈴木さん。そして、この前、エアロビ教室の帰りに見かけて、私は抱いてもらいたいなあとかいやらしい考えが浮かんでしまった鈴木さんだわ。
そして、ハッと気付く。私、全裸だわ。慌てて、シャツとスカートを着る。もう下着を履いている時間も無い。ああ、でもとんでもないとこを見られちゃった。どうしよう。でも、何でこんなところにいるの。すると、彼の方から謝ってきた。
「あの、すみません」
「あっ、こちらこそ……」
頭が羞恥心やら戸惑いで混乱状態になって、おかしな返事をする私。
「えーと、その、実は僕、先週、重たい資料を持ったのがいけなかったのか、腰が痛くなって勤務時間中だけど、リフレッシュルームで休むことにしたんですよ。でも、肝心のリフレッシュルームに行くと工事業者がいて部屋の改装しているし、会議室の窓際に長椅子があったけど、そこで横になっていて急に人が入って見られたらまずいなあと。あの、それで社内をウロウロしたあげく、地下一階まで下りてきて、この目立たない倉庫部屋を見つけたんです。中に入ると正面の壁際に三人掛けソファがあったので座ってみたり横になったりしたけど、なんだか柔らかいのがかえって痛いんです。そこで、倉庫の一番奥に事務用の消耗品などが入った段ボール箱が沢山積んであったので、それと壁の間に少し隙間があったから、倉庫にあったモップで簡単に床を掃除すると、その間に入って横たわったんです。それで、電灯が眩しいんで、電気を消して休んでたんですよ。床の硬いタイルの冷たさが腰の痛さをやわらげたんですけどね。暗い倉庫で静かに横になっているとなんだか心も落ち着いてきて、十分くらい横になったら職場に戻るつもりだったんですけど、そのまま、うつらうつらとしてしまいまして、そしたら進藤さんが入って来て、すぐに立ち上がろうとしたけど腰が痛くて立ち上がれない。まずいな、こんな段ボールと壁の間で何やってんのって思われてしまう。しょうがないので、じっとしていたら、あの、その、進藤さんが……」
何だかやたらせわしなくペラペラと詳しく喋る鈴木さん。普段見る彼は、はっきりと要点を短くしゃべる体育会系みたいな感じだったのに、やたら長々とどうでもいいことも喋っている。ああ、でも見られたんだ、私のいやらしい行為を。私がハイヒールを履いただけの裸になって、それを鏡に映して、おっぱいや濡れた女の秘部を自らいじくって、喘いで淫らな言葉を叫んで、あそこからはしたない液を噴き出すのを全部見てたんだ。ああ、恥ずかしい! 私は彼が喋るのを止める。もう、私の顔は真っ赤!
「ああ、お願い、そこまで! あ、あの、本当にみっともない姿を見せて申し訳ありません」
「いえ、進藤さん、とてもきれいでした……あっと、いえ、はい、あの、すみません、えーと、なんだろう……」
なにやら鈴木さんも混乱状態みたいね。そりゃ、ちょっと倉庫部屋で休んでたら女子社員が入って来て、裸になって、あそこをまさぐって自分で慰めている、鏡に映して。最後にはあそこからいやらしい液をビューっと噴き出して。仰天するわよね。ああ、本当に恥ずかしいわ!
「鈴木さん、お願いします。絶対誰にもこのことは言わないで……」
「あ、はい、わかっております」
「絶対よ、絶対だから、お願いいたします」
「はい、絶対に誰にも言いません」
「じゃあ、お疲れ様です……」
私は荷物をまとめると扉を開けて逃げるようにその部屋から出て行く。何がお疲れ様ですなんですかって、そんな状況ね。
(ああ、どうしよう。言わないって言ってたけど、言っちゃうわよねえ、職場の同僚に。別に本人はちょっと休んでただけだもんねえ。ああ、明日からどうしよう。私が出社したら皆が笑うんじゃないかしら。いや、そんなに早く言わないか。でも、飲み会やらでバラしちゃうかも。いつかは言うでしょう、会社の地下の倉庫部屋で鏡の前で裸になって自らあそこをまさぐってた変態女。ああん、どうしよう)
気が付いたら自宅のマンションに着いていた。下着もつけずに。夫はすでに寝ている。私は夕食もとらずにシャワーを浴びた。そして、自分の部屋のベッドに寝転ぶ。少し冷静になる。明日、鈴木さんに念を押しておこうかしらって、彼は全然悪くないわよねえ。痴漢が覗きをしたわけじゃない。実際は、覗き見しただろうけど、私の淫らな行為を。私がいやらしい女だってだけよね。痴女ね。ああ、でも、恥ずかしくて本人に話しかけられないわ。彼って真面目そうだから誰にも喋らない約束は守ってくれそうな感じだけど、飲み会とかではおもしろい話題よねえ。酔っぱらって、バラしちゃうんじゃないかしら、私の淫らでいやらしくて、そして、なんともみっともなく、情けない行為を。地下の倉庫部屋で鏡の前で全裸になって、体をいやらしくまさぐったあげく派手にあそこから潮を噴き出した女。床をびしょ濡れにした女。ああ、何度考えても恥ずかしいわ。家でしてる女はいるだろうけど、会社の倉庫部屋だもん、ああ、また、顔が赤くなってきた。
これも私が淫らな女ってことの証明みたいなものね。いや、欲求不満にさせたのは夫のせいよ、全然、この半年以上抱いてくれないんだもん……って、夫は全然悪くないわね、ああ、どうしよう!
私って、実はそういう妄想をしたことが何度もあるの。SMクラブみたいなところで全裸になって自分を慰めるのを大勢の人に見せるの、他にもいろんないやらしい行為を見せるのよ。そして、男の人たちにありとあらゆる体位で乱暴されるの。それを妄想して慰めてた。興奮してたわ。すごく気持ちがいいの、妄想の世界では。ああ、でも実際に見られるとこんなにも恥ずかしいなんて。
ああん、本当にどうしようかしら。
そして、ハッと気付く。私、全裸だわ。慌てて、シャツとスカートを着る。もう下着を履いている時間も無い。ああ、でもとんでもないとこを見られちゃった。どうしよう。でも、何でこんなところにいるの。すると、彼の方から謝ってきた。
「あの、すみません」
「あっ、こちらこそ……」
頭が羞恥心やら戸惑いで混乱状態になって、おかしな返事をする私。
「えーと、その、実は僕、先週、重たい資料を持ったのがいけなかったのか、腰が痛くなって勤務時間中だけど、リフレッシュルームで休むことにしたんですよ。でも、肝心のリフレッシュルームに行くと工事業者がいて部屋の改装しているし、会議室の窓際に長椅子があったけど、そこで横になっていて急に人が入って見られたらまずいなあと。あの、それで社内をウロウロしたあげく、地下一階まで下りてきて、この目立たない倉庫部屋を見つけたんです。中に入ると正面の壁際に三人掛けソファがあったので座ってみたり横になったりしたけど、なんだか柔らかいのがかえって痛いんです。そこで、倉庫の一番奥に事務用の消耗品などが入った段ボール箱が沢山積んであったので、それと壁の間に少し隙間があったから、倉庫にあったモップで簡単に床を掃除すると、その間に入って横たわったんです。それで、電灯が眩しいんで、電気を消して休んでたんですよ。床の硬いタイルの冷たさが腰の痛さをやわらげたんですけどね。暗い倉庫で静かに横になっているとなんだか心も落ち着いてきて、十分くらい横になったら職場に戻るつもりだったんですけど、そのまま、うつらうつらとしてしまいまして、そしたら進藤さんが入って来て、すぐに立ち上がろうとしたけど腰が痛くて立ち上がれない。まずいな、こんな段ボールと壁の間で何やってんのって思われてしまう。しょうがないので、じっとしていたら、あの、その、進藤さんが……」
何だかやたらせわしなくペラペラと詳しく喋る鈴木さん。普段見る彼は、はっきりと要点を短くしゃべる体育会系みたいな感じだったのに、やたら長々とどうでもいいことも喋っている。ああ、でも見られたんだ、私のいやらしい行為を。私がハイヒールを履いただけの裸になって、それを鏡に映して、おっぱいや濡れた女の秘部を自らいじくって、喘いで淫らな言葉を叫んで、あそこからはしたない液を噴き出すのを全部見てたんだ。ああ、恥ずかしい! 私は彼が喋るのを止める。もう、私の顔は真っ赤!
「ああ、お願い、そこまで! あ、あの、本当にみっともない姿を見せて申し訳ありません」
「いえ、進藤さん、とてもきれいでした……あっと、いえ、はい、あの、すみません、えーと、なんだろう……」
なにやら鈴木さんも混乱状態みたいね。そりゃ、ちょっと倉庫部屋で休んでたら女子社員が入って来て、裸になって、あそこをまさぐって自分で慰めている、鏡に映して。最後にはあそこからいやらしい液をビューっと噴き出して。仰天するわよね。ああ、本当に恥ずかしいわ!
「鈴木さん、お願いします。絶対誰にもこのことは言わないで……」
「あ、はい、わかっております」
「絶対よ、絶対だから、お願いいたします」
「はい、絶対に誰にも言いません」
「じゃあ、お疲れ様です……」
私は荷物をまとめると扉を開けて逃げるようにその部屋から出て行く。何がお疲れ様ですなんですかって、そんな状況ね。
(ああ、どうしよう。言わないって言ってたけど、言っちゃうわよねえ、職場の同僚に。別に本人はちょっと休んでただけだもんねえ。ああ、明日からどうしよう。私が出社したら皆が笑うんじゃないかしら。いや、そんなに早く言わないか。でも、飲み会やらでバラしちゃうかも。いつかは言うでしょう、会社の地下の倉庫部屋で鏡の前で裸になって自らあそこをまさぐってた変態女。ああん、どうしよう)
気が付いたら自宅のマンションに着いていた。下着もつけずに。夫はすでに寝ている。私は夕食もとらずにシャワーを浴びた。そして、自分の部屋のベッドに寝転ぶ。少し冷静になる。明日、鈴木さんに念を押しておこうかしらって、彼は全然悪くないわよねえ。痴漢が覗きをしたわけじゃない。実際は、覗き見しただろうけど、私の淫らな行為を。私がいやらしい女だってだけよね。痴女ね。ああ、でも、恥ずかしくて本人に話しかけられないわ。彼って真面目そうだから誰にも喋らない約束は守ってくれそうな感じだけど、飲み会とかではおもしろい話題よねえ。酔っぱらって、バラしちゃうんじゃないかしら、私の淫らでいやらしくて、そして、なんともみっともなく、情けない行為を。地下の倉庫部屋で鏡の前で全裸になって、体をいやらしくまさぐったあげく派手にあそこから潮を噴き出した女。床をびしょ濡れにした女。ああ、何度考えても恥ずかしいわ。家でしてる女はいるだろうけど、会社の倉庫部屋だもん、ああ、また、顔が赤くなってきた。
これも私が淫らな女ってことの証明みたいなものね。いや、欲求不満にさせたのは夫のせいよ、全然、この半年以上抱いてくれないんだもん……って、夫は全然悪くないわね、ああ、どうしよう!
私って、実はそういう妄想をしたことが何度もあるの。SMクラブみたいなところで全裸になって自分を慰めるのを大勢の人に見せるの、他にもいろんないやらしい行為を見せるのよ。そして、男の人たちにありとあらゆる体位で乱暴されるの。それを妄想して慰めてた。興奮してたわ。すごく気持ちがいいの、妄想の世界では。ああ、でも実際に見られるとこんなにも恥ずかしいなんて。
ああん、本当にどうしようかしら。
0
あなたにおすすめの小説
密事 〜放課後の秘め事〜
月城依織
恋愛
放課後の数学科準備室。
ずっと『先生と生徒』として、彼の補習を真面目に受けていただけなのに。
高校卒業まであと僅かだという、1月下旬のある日。
私は先生と、一線を越えてしまった。
それから先生とは何もないまま高校を卒業し、大学で教職を取った。県立高校の教員として採用され、楽しく充実した人生を送っていたのに……。
高校を卒業して7年後、私が勤務する学校に、あの時の数学の先生が異動してきた────。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
継承される情熱 還暦蜜の符合
MisakiNonagase
恋愛
61歳の睦美と、20歳の悠人。ライブ会場で出会った二人の「推し活」は、いつしか世代を超えた秘め事へと変わっていった。合鍵を使い、悠人の部屋で彼を待つ睦美の幸福。
しかし、その幸せの裏側で、娘の愛美もまた、同じ男の体温に触れ始めていた。
母譲りの仕草を見せる娘に、母の面影を重ねる青年。
同じ男を共有しているとは知らぬまま、母娘は「女」としての業(さが)を露呈していく。甘いお土産が繋ぐ、美しくも醜い三角関係の幕が上がる。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる