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第126話:一日を最初から最後までコタツに入っている冒険者の話なんて誰が興味持つんすかね、うるさいぞ、明日から活動再開だ
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俺と相棒、二人組の冒険者パーティー。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
そして、今は宿屋の屋根裏に猫と住んでいる。
「おい、もう朝だぞ。冒険してこいよ」
「リーダーこそドラゴン退治に行ったらどうなんすか」
「今日はすごく寒いぞ」
「何だか酷暑から秋を吹っ飛ばして急に冬になったみたいっすねえ」
相棒の顔が見えない、声だけだ。
俺とは反対側で顔だけ出して、体はコタツに潜り込んでやがる。
「だからと言って、コタツに入りっ放しだと飢え死にだぞ」
「大丈夫すよ。貯金はある予定なんすよね」
「何言ってんだよ。貯金はわずかだぞ」
「だから、当初の予定では冬はまともな部屋に宿泊って話だったじゃないすか。でも、このコタツのおかげで部屋の宿泊代は浮いたわけで、つまりこれから入ってくるお金を考えればお金があるってことっすよ」
「そうは言っても、仕事にいかないと金は貯まらないじゃないか」
「そうなんすよ。だから、リーダー、どっかに清掃でも行ってきてくださいっすよ」
「ふざけんな。その間、お前はこのコタツでぬくぬくしているつもりか」
「いやあ、このコタツというのは『悪の魔法使い』が作ったもんじゃないすか。外に出れないすよ」
「なんだよ、その『悪の魔法使い』ってのは。俺のセリフだろが」
「まあ、冗談すよ。しかし、これはいいものを手に入れましたっすね」
すっかりだらけている我が相棒。
「おい、いいのかよ。そんなにだらけて。俺は今、冒険してるぞ」
「は? コタツに入ってるだけじゃないすか」
「いや、今、冒険の訓練をしているんだ」
「何言ってんすか、さっきから猫じゃらしで猫と遊んでるだけじゃないすか」
「しょうがないだろ。肘に故障が起きている。そのリハビリのためだ。そして、これが栄光の冒険への道へと続くのだ」
俺は猫じゃらしで猫と遊ぶ。
「おーよしよし」
「しょうがないすねえ。ハゲデブブサイクの猫爺さんは」
「うるさいぞ。お前は何もしないでコタツに入って寝っ転がってるだけだろうが。いいのか、それで」
「まあ、果報は寝て待てっすよ」
「こんな屋根裏に果報なんて来るわけないぞ」
しかし、このコタツと言うものは、一度入るとなかなか出れないな。
「いやあ、またーりとしてしまうなあ」
「でも、いいんすか、こんな状態で」
「いいんだよ。こーゆー日もある」
「こーゆー日ばっかじゃないすか、リーダーの人生は」
「うるさいぞ。お前もコタツに潜りっ放しじゃないか。おい、腹がへった。食堂に行って、パンの耳を貰ってきてくれ。それから山菜料理も作ってきてくれよ」
「たまにはリーダーが行ってくださいよ」
なかなかコタツから出ようとしない相棒。
「俺には料理は出来ないぞ」
「山菜なんてお湯に入れて煮るだけっすよ。後は塩をかけるだけっすよ」
「いいのか、お前」
「は? 何がいいのかなんすか」
「このまま、このコタツに入っていると、俺みたいなハゲデブブサイクの歯抜けの爺さんになるんだぞ。それで人生終了だぞ」
「それはいやっすねえ。目の前のリーダーの悲惨な姿を見ると怖くなってきますよ。じゃあ、山菜スープでも作ってきますか。やれやれ」
コタツから這い出る相棒。
「ふう、寒いっすね。このコタツで大丈夫すかね、冬を越せますかね」
「大丈夫だ。すでに廃材を宿屋の主人に貰って来てある」
「どういうことっすか」
「このコタツの周りを廃材で囲むのだ。それですきま風を防ぐのだ」
「なんだか、本当に浮浪者みたいになってきたっすね。浮浪者ハウスを屋根裏に作られたらこの宿屋のやさしい主人も困るんじゃないすかね」
「まあ、屋根裏なんで、大丈夫じゃないかな。じゃあ、食事よろしく」
しょうがないなあって顔で下に降りていく相棒。
さて、猫も猫じゃらしに飽きたのか、コタツに入ってくる。
俺もコタツで寝っ転がる。
でも、こんな人生は想像していなかったなあ。
今や、屋根裏で浮浪者同然の生活だ。
やれやれ。
しばらくして、相棒がパンの耳と山菜スープを持ってきた。
「おい、ついでに猫缶を開けてくれないか」
「うぃっす。でも、猫が一番高級な食事を取るっていうのもなんだか情けないっすね」
「いいんだよ。猫好きな人は喜ぶだろ」
猫缶を開けると、猫が美味しそうに食べている。
「やあ、やはり猫はかわいいなあ」
「でも、エサをあげると、プイッと人間に興味を持たないすよねえ。現金な動物っすよ」
「いいじゃないか。それを有り余るかわいさなのだ、猫は」
「じゃあ、我々も食事をいただきますか」
パンの耳とお湯で似ただけの塩味山菜スープ。
「しょぼくれた食事だなあ」
「ハゲデブブサイク爺さん用の缶は売ってないすからねえ」
「そんなもの売ってるわけないだろ」
「でも、老人用の食材は売ってますよ。柔らかくて歯抜けの爺さんにはぴったりっすよ」
「うるさいぞ。まだ、爺さんではない」
でも、最近、顎の力も弱ってきたような気がする。
「どんどん老けていくような気がするなあ」
「気がするんじゃなくて、もう老けまくってるんすよ、リーダーは。あの世も近いんじゃないすかね」
「ああ、そうだなあ。よし、冒険するか」
「あれ、今から冒険者ギルドに行くんすか」
「いや、明日からだ。さて、食い終わったんで、俺はコタツで寝る」
「もう、一日を最初から最後までコタツに入っている冒険者の話なんて誰が興味持つんすかね。リーダーの人生もコタツで最終回っすね」
「うるさいぞ。明日から活動再開だ」
そう言いながら、コタツの中でぬくぬくとしている俺。
これは猫好きな人も興味持たないだろうなあ。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
そして、今は宿屋の屋根裏に猫と住んでいる。
「おい、もう朝だぞ。冒険してこいよ」
「リーダーこそドラゴン退治に行ったらどうなんすか」
「今日はすごく寒いぞ」
「何だか酷暑から秋を吹っ飛ばして急に冬になったみたいっすねえ」
相棒の顔が見えない、声だけだ。
俺とは反対側で顔だけ出して、体はコタツに潜り込んでやがる。
「だからと言って、コタツに入りっ放しだと飢え死にだぞ」
「大丈夫すよ。貯金はある予定なんすよね」
「何言ってんだよ。貯金はわずかだぞ」
「だから、当初の予定では冬はまともな部屋に宿泊って話だったじゃないすか。でも、このコタツのおかげで部屋の宿泊代は浮いたわけで、つまりこれから入ってくるお金を考えればお金があるってことっすよ」
「そうは言っても、仕事にいかないと金は貯まらないじゃないか」
「そうなんすよ。だから、リーダー、どっかに清掃でも行ってきてくださいっすよ」
「ふざけんな。その間、お前はこのコタツでぬくぬくしているつもりか」
「いやあ、このコタツというのは『悪の魔法使い』が作ったもんじゃないすか。外に出れないすよ」
「なんだよ、その『悪の魔法使い』ってのは。俺のセリフだろが」
「まあ、冗談すよ。しかし、これはいいものを手に入れましたっすね」
すっかりだらけている我が相棒。
「おい、いいのかよ。そんなにだらけて。俺は今、冒険してるぞ」
「は? コタツに入ってるだけじゃないすか」
「いや、今、冒険の訓練をしているんだ」
「何言ってんすか、さっきから猫じゃらしで猫と遊んでるだけじゃないすか」
「しょうがないだろ。肘に故障が起きている。そのリハビリのためだ。そして、これが栄光の冒険への道へと続くのだ」
俺は猫じゃらしで猫と遊ぶ。
「おーよしよし」
「しょうがないすねえ。ハゲデブブサイクの猫爺さんは」
「うるさいぞ。お前は何もしないでコタツに入って寝っ転がってるだけだろうが。いいのか、それで」
「まあ、果報は寝て待てっすよ」
「こんな屋根裏に果報なんて来るわけないぞ」
しかし、このコタツと言うものは、一度入るとなかなか出れないな。
「いやあ、またーりとしてしまうなあ」
「でも、いいんすか、こんな状態で」
「いいんだよ。こーゆー日もある」
「こーゆー日ばっかじゃないすか、リーダーの人生は」
「うるさいぞ。お前もコタツに潜りっ放しじゃないか。おい、腹がへった。食堂に行って、パンの耳を貰ってきてくれ。それから山菜料理も作ってきてくれよ」
「たまにはリーダーが行ってくださいよ」
なかなかコタツから出ようとしない相棒。
「俺には料理は出来ないぞ」
「山菜なんてお湯に入れて煮るだけっすよ。後は塩をかけるだけっすよ」
「いいのか、お前」
「は? 何がいいのかなんすか」
「このまま、このコタツに入っていると、俺みたいなハゲデブブサイクの歯抜けの爺さんになるんだぞ。それで人生終了だぞ」
「それはいやっすねえ。目の前のリーダーの悲惨な姿を見ると怖くなってきますよ。じゃあ、山菜スープでも作ってきますか。やれやれ」
コタツから這い出る相棒。
「ふう、寒いっすね。このコタツで大丈夫すかね、冬を越せますかね」
「大丈夫だ。すでに廃材を宿屋の主人に貰って来てある」
「どういうことっすか」
「このコタツの周りを廃材で囲むのだ。それですきま風を防ぐのだ」
「なんだか、本当に浮浪者みたいになってきたっすね。浮浪者ハウスを屋根裏に作られたらこの宿屋のやさしい主人も困るんじゃないすかね」
「まあ、屋根裏なんで、大丈夫じゃないかな。じゃあ、食事よろしく」
しょうがないなあって顔で下に降りていく相棒。
さて、猫も猫じゃらしに飽きたのか、コタツに入ってくる。
俺もコタツで寝っ転がる。
でも、こんな人生は想像していなかったなあ。
今や、屋根裏で浮浪者同然の生活だ。
やれやれ。
しばらくして、相棒がパンの耳と山菜スープを持ってきた。
「おい、ついでに猫缶を開けてくれないか」
「うぃっす。でも、猫が一番高級な食事を取るっていうのもなんだか情けないっすね」
「いいんだよ。猫好きな人は喜ぶだろ」
猫缶を開けると、猫が美味しそうに食べている。
「やあ、やはり猫はかわいいなあ」
「でも、エサをあげると、プイッと人間に興味を持たないすよねえ。現金な動物っすよ」
「いいじゃないか。それを有り余るかわいさなのだ、猫は」
「じゃあ、我々も食事をいただきますか」
パンの耳とお湯で似ただけの塩味山菜スープ。
「しょぼくれた食事だなあ」
「ハゲデブブサイク爺さん用の缶は売ってないすからねえ」
「そんなもの売ってるわけないだろ」
「でも、老人用の食材は売ってますよ。柔らかくて歯抜けの爺さんにはぴったりっすよ」
「うるさいぞ。まだ、爺さんではない」
でも、最近、顎の力も弱ってきたような気がする。
「どんどん老けていくような気がするなあ」
「気がするんじゃなくて、もう老けまくってるんすよ、リーダーは。あの世も近いんじゃないすかね」
「ああ、そうだなあ。よし、冒険するか」
「あれ、今から冒険者ギルドに行くんすか」
「いや、明日からだ。さて、食い終わったんで、俺はコタツで寝る」
「もう、一日を最初から最後までコタツに入っている冒険者の話なんて誰が興味持つんすかね。リーダーの人生もコタツで最終回っすね」
「うるさいぞ。明日から活動再開だ」
そう言いながら、コタツの中でぬくぬくとしている俺。
これは猫好きな人も興味持たないだろうなあ。
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