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第22話:外は土砂降りだぞ、そっすね
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俺と相棒、二人組の冒険者パーティー。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
俺は宿屋の窓から外を見る。
雨がザーザー降っている。
「おい、外は雨だ。土砂降りだぞ」
「そっすね。退屈っすね。はあ~」
眠そうにベッドで横になって、だらしがなくあくびをする相棒。
「おい、冒険者は雨が降ろうが槍が降ろうが、モンスターと戦うんだ。こんな土砂降りなんぞ大したことはない。何だ、そのやる気の無さは。お前には冒険者としての気構えが無いぞ」
「はいはい、いつもの説教すか。けど、今日も仕事は取れなかったんすよね」
「そうなんだよ。やれやれ」
「もう、この村周辺のスライムはあらかた退治されちゃったんじゃないすかね」
「そりゃ、困る。失業しちゃうぞ」
「なんで、失業しちゃうんすか」
「スライムが居なくなったら退治するモンスターがいなくなる……って、俺たちはスライム退治専門じゃないぞ、この野郎!」
「自分で言って、なに勝手に怒ってるんすか」
うーん、最近は、つい自分はスライム退治専門と思ってしまうほどスライムばっかり相手にしていたなあ。
「ああ、つまらんなあ。スライム退治ばっかり。こんな人生を送るとは思わなかった。いつかはドラゴンを倒し、皆からは賞賛され、美少女と仲良くなる。これが俺の夢だったのに」
「今や毎日、しょぼいスライム退治に明け暮れ、誰も相手にしてくれない出腹のおっさんになってしまったすね」
「うるさいぞ」
しかし、人生つまらない。
つい歌を歌ってしまう。
「疲れ果てて宿屋に戻る~ああ、俺の人生~いつも土砂降り~いつかは落ち着こうと思っても~頭の中は妄想ばかり~♪」
「なんすか、その変な歌は」
「昔、流行った歌だ。著作権の関係で少し変えたけどな」
「さえない出腹のおっさんが歌っていても、誰もそんな著作権なんて気にしませんっすよ。でも、人生いつも土砂降りってリーダーにぴったりっすね」
「うるさいぞ」
しかし、相棒の言う通り、俺の人生はいつも土砂降りだ。
何にもうまくいかない。
「何かうまくいく方法はないかなあ」
「無いんじゃないすか」
「おいおい、はっきり言うなよ」
「でも、その出腹を見ると、見込みは無いなあと思いますねえ」
「出腹は関係ないだろ」
「しかし、スライムじゃなくて、せめてゴブリン程度を相手にする仕事は取れないすか」
「うーん、ギルドの主人が依頼してくれないんだよなあ。俺はいつも張り切ってるのに」
「ギルドで張り切っていると言うより、ギャーギャー騒いでいるだけのリーダーには、ギルドの主人もうんざりとしている感じがしますけどねえ」
「うるさいぞ。しかし、何とかしなくてはいけないなあ」
「ところで、今日の食事代、どうするんすか。もう金無いっすよ」
「うむ、困ったな。くそ、ドラゴンじゃなくてもいい。スライムみたいな平凡な奴じゃなくて変わったモンスターを倒したいものだ。それで大金を得たい」
「そう言えば、人に化けるモンスターってのがいますね」
「何、そんなモンスターがいるのか」
「そいつは人間の振りをして、二人っきりなると、相手を食べてしまうんすよ」
「おいおい、怖いじゃないか、そのモンスターは」
「そして、食べた人物に化けるっす。そいつは冒険者パーティーに潜り込んで、一人ずつ秘かに食べていくんすよ。そして、最後にはパーティーを全滅させてしまうらしいっす……ふふふ、そして、今、この部屋で二人っきりだな、お前と俺は」
相棒がニヤリと笑う。
俺はビビる。
まさか、相棒がいつの間にか、モンスターになっているのでは。
壁に立てかけてあった剣を掴もうとするが、慌てていたのでスっ転ぶ。
床に腰を打った。
「イテテ」
「何、冗談にビビってんすか。だいたい、さっきからずっと二人っきりじゃないすか。リーダーは冒険者としての気構えが無いっすね」
ベッドでだらしなく横になりながら俺を馬鹿にする相棒。
「あたた、腰を打った。全く、ふざけないでほしいぞ」
「けど、これからもリーダーにはスライム退治をしている方がいいんじゃないすか。冗談でビビっていては、ドラゴンを倒すなんて夢のまた夢っすよ」
「うるさいぞ」
「うるさいぞって言っても、満腹にはなりませんよ。さて、ちょっと一階に行ってきます」
相棒が出て行った。
便所か。
でも、何でわざわざ一階の便所へ行くんだ。
この前、二階にある便所で、スっ転んだからか。
しばらくして、相棒が戻ってくる。
ニヤリと笑う相棒。
まさか、例の人に化けるモンスターに変身したのでは。
俺は再び剣を掴もうとして、またコケる。
「イテテ」
「何やってんすか、俺っちはモンスターじゃないすよ」
「お前が怖い話をするからだろ、ああ、痛い。また、腰を打ったぞ。何しに行ったんだよ」
「食堂へ行って、何か余ってないか聞いたんすよ。そしたらパンをくれましたっすよ」
「おお、ありがとう。しかし、食事がパン一枚とは。やれやれ、ジリ貧だな、俺たち」
「まあ、明日は晴れるのを待ちましょうじゃないっすか。土砂降りもいつかは終わりますよ」
うむ、そうだ。
土砂降り続きの人生なんてない。
いつかは、陽の当たる場所に出てやる。
パンを食べながらそう思う俺であった。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
俺は宿屋の窓から外を見る。
雨がザーザー降っている。
「おい、外は雨だ。土砂降りだぞ」
「そっすね。退屈っすね。はあ~」
眠そうにベッドで横になって、だらしがなくあくびをする相棒。
「おい、冒険者は雨が降ろうが槍が降ろうが、モンスターと戦うんだ。こんな土砂降りなんぞ大したことはない。何だ、そのやる気の無さは。お前には冒険者としての気構えが無いぞ」
「はいはい、いつもの説教すか。けど、今日も仕事は取れなかったんすよね」
「そうなんだよ。やれやれ」
「もう、この村周辺のスライムはあらかた退治されちゃったんじゃないすかね」
「そりゃ、困る。失業しちゃうぞ」
「なんで、失業しちゃうんすか」
「スライムが居なくなったら退治するモンスターがいなくなる……って、俺たちはスライム退治専門じゃないぞ、この野郎!」
「自分で言って、なに勝手に怒ってるんすか」
うーん、最近は、つい自分はスライム退治専門と思ってしまうほどスライムばっかり相手にしていたなあ。
「ああ、つまらんなあ。スライム退治ばっかり。こんな人生を送るとは思わなかった。いつかはドラゴンを倒し、皆からは賞賛され、美少女と仲良くなる。これが俺の夢だったのに」
「今や毎日、しょぼいスライム退治に明け暮れ、誰も相手にしてくれない出腹のおっさんになってしまったすね」
「うるさいぞ」
しかし、人生つまらない。
つい歌を歌ってしまう。
「疲れ果てて宿屋に戻る~ああ、俺の人生~いつも土砂降り~いつかは落ち着こうと思っても~頭の中は妄想ばかり~♪」
「なんすか、その変な歌は」
「昔、流行った歌だ。著作権の関係で少し変えたけどな」
「さえない出腹のおっさんが歌っていても、誰もそんな著作権なんて気にしませんっすよ。でも、人生いつも土砂降りってリーダーにぴったりっすね」
「うるさいぞ」
しかし、相棒の言う通り、俺の人生はいつも土砂降りだ。
何にもうまくいかない。
「何かうまくいく方法はないかなあ」
「無いんじゃないすか」
「おいおい、はっきり言うなよ」
「でも、その出腹を見ると、見込みは無いなあと思いますねえ」
「出腹は関係ないだろ」
「しかし、スライムじゃなくて、せめてゴブリン程度を相手にする仕事は取れないすか」
「うーん、ギルドの主人が依頼してくれないんだよなあ。俺はいつも張り切ってるのに」
「ギルドで張り切っていると言うより、ギャーギャー騒いでいるだけのリーダーには、ギルドの主人もうんざりとしている感じがしますけどねえ」
「うるさいぞ。しかし、何とかしなくてはいけないなあ」
「ところで、今日の食事代、どうするんすか。もう金無いっすよ」
「うむ、困ったな。くそ、ドラゴンじゃなくてもいい。スライムみたいな平凡な奴じゃなくて変わったモンスターを倒したいものだ。それで大金を得たい」
「そう言えば、人に化けるモンスターってのがいますね」
「何、そんなモンスターがいるのか」
「そいつは人間の振りをして、二人っきりなると、相手を食べてしまうんすよ」
「おいおい、怖いじゃないか、そのモンスターは」
「そして、食べた人物に化けるっす。そいつは冒険者パーティーに潜り込んで、一人ずつ秘かに食べていくんすよ。そして、最後にはパーティーを全滅させてしまうらしいっす……ふふふ、そして、今、この部屋で二人っきりだな、お前と俺は」
相棒がニヤリと笑う。
俺はビビる。
まさか、相棒がいつの間にか、モンスターになっているのでは。
壁に立てかけてあった剣を掴もうとするが、慌てていたのでスっ転ぶ。
床に腰を打った。
「イテテ」
「何、冗談にビビってんすか。だいたい、さっきからずっと二人っきりじゃないすか。リーダーは冒険者としての気構えが無いっすね」
ベッドでだらしなく横になりながら俺を馬鹿にする相棒。
「あたた、腰を打った。全く、ふざけないでほしいぞ」
「けど、これからもリーダーにはスライム退治をしている方がいいんじゃないすか。冗談でビビっていては、ドラゴンを倒すなんて夢のまた夢っすよ」
「うるさいぞ」
「うるさいぞって言っても、満腹にはなりませんよ。さて、ちょっと一階に行ってきます」
相棒が出て行った。
便所か。
でも、何でわざわざ一階の便所へ行くんだ。
この前、二階にある便所で、スっ転んだからか。
しばらくして、相棒が戻ってくる。
ニヤリと笑う相棒。
まさか、例の人に化けるモンスターに変身したのでは。
俺は再び剣を掴もうとして、またコケる。
「イテテ」
「何やってんすか、俺っちはモンスターじゃないすよ」
「お前が怖い話をするからだろ、ああ、痛い。また、腰を打ったぞ。何しに行ったんだよ」
「食堂へ行って、何か余ってないか聞いたんすよ。そしたらパンをくれましたっすよ」
「おお、ありがとう。しかし、食事がパン一枚とは。やれやれ、ジリ貧だな、俺たち」
「まあ、明日は晴れるのを待ちましょうじゃないっすか。土砂降りもいつかは終わりますよ」
うむ、そうだ。
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パンを食べながらそう思う俺であった。
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