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第45話:すっかり冒険者ギルドの主人は俺たちを警備員扱いしてるぞ、しょうがないんじゃないすか
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俺と相棒、二人組の冒険者パーティー。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
今日の仕事は村主催のドラゴンテーマパークのドラゴン博物館の警備だ。
「おい、すっかり冒険者ギルドの主人は俺たちを警備員扱いしてるぞ」
「しょうがないんじゃないすか。俺っちらに似合ってますよ」
相棒はのほほんとしてやがる。
やる気のない奴だ。
「お前も冒険者だろ。警備員でいいのかよ」
「警備員も立派な仕事っすよ」
「そうだけどなあ。でも、俺は現役を引退した老人ではないぞ」
「腹は出てますけどね」
「うるさいぞ。出腹は関係ないぞ」
やれやれ。
しかし、他に仕事が無い以上、仕方がない。
俺と相棒は村の中に建てられた博物館に向かった。
入口にいるチケットのもぎり担当の村人に挨拶して中に入ると、おお、広い部屋にいろんなドラゴンの人形がズラリと並んでいる。
しかし、いかにもドラゴンって感じのカッコいいのから、何だか大きな蛇みたいなやつ、中にはニワトリみたいなのもいる。
「何だよ、あのニワトリみたいなドラゴンは。カッコ悪いぞ」
「各地の伝承から、いろんなドラゴンの人形を作ったらしいっすね。まあ、ニワトリドラゴンも出腹のおっさんのリーダーよりはマシっすよ」
「うるさいぞ」
さて、俺たちは部屋の隅で立って、警備を行う。
さすがにこのドラゴン人形を盗む奴はいないだろう。
重くて持っていけない。
俺たちの仕事は、見に来るお客さんたちがドラゴンの人形を壊さないか見ているだけだ。
さて、開館。
ぞろぞろと大勢の人たちが博物館に入ってきた。
皆、珍しそうに展示されているドラゴンの人形を見ている。
「やれやれ。ヒマだなあ」
「気楽でいいじゃないすか」
しかし、ただ突っ立っているだけじゃあ面白くなくなってきた。
「ちょっと、見回りしてくる。お前は昼寝するなよ」
「わかってますよ」
俺は建物をグルグルと回って、いろんなドラゴンを見てはため息をつく。
本当は、俺はドラゴンを退治した冒険者として英雄になるはずだったのだ。
それが、今はドラゴンの人形を守る警備員だ。
つまらん人生だ。
そして、建物の一番目立つ場所にデカいレッドドラゴンが展示されていた。
思わず、剣の柄を掴んでしまう。
おっと、また妄想の世界に入りそうになった。
こんなに大勢の人がいる場所で剣を振り回したら危ない。
何とか我慢する。
ああ、一度でいいからドラゴンと対決してみたかったなあ。
俺の人生とは何だったのか。
俺がぼんやりとレッドドラゴンの人形を見上げていると、悲鳴が聞こえてきた。
「ドラゴンだ!」
なんだと!
ドラゴンが現れたのか。
この前、ワイバーンが出現したんだから、ドラゴンが現れてもおかしくないぞ。
よし、ここは俺の剣で一刀両断にしてやる。
そして、俺は英雄になるのだ。
悲鳴は入口の外だ。
覚悟しろ、ドラゴン!
俺はドスドスと走って入口に向かう。
おお、そこにはドラゴンがいた。
でも、ドラゴンにしては随分と小さいな。
人間に鎖で引っ張られている。
そして、もぎり担当の係員が男に怒っている。
「犬は入場禁止なんですけど」
「いいじゃねーかよ、俺の犬は大人しいぞ」
「だめです」
よく見ると、大きな犬にドラゴンのコスチュームを着せただけだ。
このコスチュームは土産物屋で販売している。
そんなもの売るなよ。
がっかりする俺。
まあ、ドラゴンなんて滅多に現れないよなあ。
そぼそぼと相棒のとこへ戻る。
部屋の隅で仁王立ちの相棒。
しかし、よく見ると目を瞑っている。
しょうがない奴だなあ。
相棒に声をかける。
「おい、お前、さぼるなよ」
びっくりして目を開ける相棒。
「いやあ、さぼってたんじゃなくて瞑想してたんすよ」
「ウソつくなよ。お前の得意技、立ったままの昼寝だろ。つーか、警備員が仕事中に瞑想してる時点でダメだろうが。全く、お前には冒険者としての気構えが無いぞ」
「いやあ、でも、今は警備員みたいなもんすよ」
「そうなんだよなあ」
俺は犬にドラゴンの格好をさせてる男について話した。
「よかったすね。またリーダーの頭が妄想でいっぱいになって、犬に斬りかかったら笑い者っすよ」
「うるさいぞ。さすがに犬とドラゴンの違いくらい分かるよ」
「そういや、犬のモンスターでケルベロスっていますね」
「三つ頭がある奴だろ。ドラゴンとは言わずとも、その程度のモンスターと戦ってみたいものだ。現実はスライム退治ばっかだもんなあ」
「二つ頭の奴もいますね」
「それはオルトロスだな。どっちも見たことはないが」
そんな時に会場で悲鳴があがった。
「頭が二つある犬が入口で暴れてる!」
鑑賞に来たお客さんが俺たちに報告に来た。
二つ頭だと。
まさか、オルトロスか。
俺は興奮して、また入口に向かう。
しかし、そこに居たのは、さっきの犬。
ドラゴンのコスチュームが脱げて、頭が二つに見えただけ。
がっくりする俺。
あっさりと犬を捕まえて、飼い主に引き渡す。
「犬は入場禁止なんで、そこんとこお願いしますよ」
「じゃあ、チケット代払い戻せよ」
うるさい客だなあ。
しかしお客さんなんで低姿勢で応じる。
結局、犬は俺が飼い主が展示を見終わるまで、鎖を持って入口付近で見守ることになった。
やれやれ。
冒険者がお犬様のお守りかよ。
すると、俺のズボンが生暖かい。
「うわ!」
犬の奴が俺の脚におしっこをしやがった。
これは冒険者の仕事じゃないぞ。
ああ、本物のオルトロスでもケルベロスでもドラゴンでもいいから攻めてこないもんだろうか。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
今日の仕事は村主催のドラゴンテーマパークのドラゴン博物館の警備だ。
「おい、すっかり冒険者ギルドの主人は俺たちを警備員扱いしてるぞ」
「しょうがないんじゃないすか。俺っちらに似合ってますよ」
相棒はのほほんとしてやがる。
やる気のない奴だ。
「お前も冒険者だろ。警備員でいいのかよ」
「警備員も立派な仕事っすよ」
「そうだけどなあ。でも、俺は現役を引退した老人ではないぞ」
「腹は出てますけどね」
「うるさいぞ。出腹は関係ないぞ」
やれやれ。
しかし、他に仕事が無い以上、仕方がない。
俺と相棒は村の中に建てられた博物館に向かった。
入口にいるチケットのもぎり担当の村人に挨拶して中に入ると、おお、広い部屋にいろんなドラゴンの人形がズラリと並んでいる。
しかし、いかにもドラゴンって感じのカッコいいのから、何だか大きな蛇みたいなやつ、中にはニワトリみたいなのもいる。
「何だよ、あのニワトリみたいなドラゴンは。カッコ悪いぞ」
「各地の伝承から、いろんなドラゴンの人形を作ったらしいっすね。まあ、ニワトリドラゴンも出腹のおっさんのリーダーよりはマシっすよ」
「うるさいぞ」
さて、俺たちは部屋の隅で立って、警備を行う。
さすがにこのドラゴン人形を盗む奴はいないだろう。
重くて持っていけない。
俺たちの仕事は、見に来るお客さんたちがドラゴンの人形を壊さないか見ているだけだ。
さて、開館。
ぞろぞろと大勢の人たちが博物館に入ってきた。
皆、珍しそうに展示されているドラゴンの人形を見ている。
「やれやれ。ヒマだなあ」
「気楽でいいじゃないすか」
しかし、ただ突っ立っているだけじゃあ面白くなくなってきた。
「ちょっと、見回りしてくる。お前は昼寝するなよ」
「わかってますよ」
俺は建物をグルグルと回って、いろんなドラゴンを見てはため息をつく。
本当は、俺はドラゴンを退治した冒険者として英雄になるはずだったのだ。
それが、今はドラゴンの人形を守る警備員だ。
つまらん人生だ。
そして、建物の一番目立つ場所にデカいレッドドラゴンが展示されていた。
思わず、剣の柄を掴んでしまう。
おっと、また妄想の世界に入りそうになった。
こんなに大勢の人がいる場所で剣を振り回したら危ない。
何とか我慢する。
ああ、一度でいいからドラゴンと対決してみたかったなあ。
俺の人生とは何だったのか。
俺がぼんやりとレッドドラゴンの人形を見上げていると、悲鳴が聞こえてきた。
「ドラゴンだ!」
なんだと!
ドラゴンが現れたのか。
この前、ワイバーンが出現したんだから、ドラゴンが現れてもおかしくないぞ。
よし、ここは俺の剣で一刀両断にしてやる。
そして、俺は英雄になるのだ。
悲鳴は入口の外だ。
覚悟しろ、ドラゴン!
俺はドスドスと走って入口に向かう。
おお、そこにはドラゴンがいた。
でも、ドラゴンにしては随分と小さいな。
人間に鎖で引っ張られている。
そして、もぎり担当の係員が男に怒っている。
「犬は入場禁止なんですけど」
「いいじゃねーかよ、俺の犬は大人しいぞ」
「だめです」
よく見ると、大きな犬にドラゴンのコスチュームを着せただけだ。
このコスチュームは土産物屋で販売している。
そんなもの売るなよ。
がっかりする俺。
まあ、ドラゴンなんて滅多に現れないよなあ。
そぼそぼと相棒のとこへ戻る。
部屋の隅で仁王立ちの相棒。
しかし、よく見ると目を瞑っている。
しょうがない奴だなあ。
相棒に声をかける。
「おい、お前、さぼるなよ」
びっくりして目を開ける相棒。
「いやあ、さぼってたんじゃなくて瞑想してたんすよ」
「ウソつくなよ。お前の得意技、立ったままの昼寝だろ。つーか、警備員が仕事中に瞑想してる時点でダメだろうが。全く、お前には冒険者としての気構えが無いぞ」
「いやあ、でも、今は警備員みたいなもんすよ」
「そうなんだよなあ」
俺は犬にドラゴンの格好をさせてる男について話した。
「よかったすね。またリーダーの頭が妄想でいっぱいになって、犬に斬りかかったら笑い者っすよ」
「うるさいぞ。さすがに犬とドラゴンの違いくらい分かるよ」
「そういや、犬のモンスターでケルベロスっていますね」
「三つ頭がある奴だろ。ドラゴンとは言わずとも、その程度のモンスターと戦ってみたいものだ。現実はスライム退治ばっかだもんなあ」
「二つ頭の奴もいますね」
「それはオルトロスだな。どっちも見たことはないが」
そんな時に会場で悲鳴があがった。
「頭が二つある犬が入口で暴れてる!」
鑑賞に来たお客さんが俺たちに報告に来た。
二つ頭だと。
まさか、オルトロスか。
俺は興奮して、また入口に向かう。
しかし、そこに居たのは、さっきの犬。
ドラゴンのコスチュームが脱げて、頭が二つに見えただけ。
がっくりする俺。
あっさりと犬を捕まえて、飼い主に引き渡す。
「犬は入場禁止なんで、そこんとこお願いしますよ」
「じゃあ、チケット代払い戻せよ」
うるさい客だなあ。
しかしお客さんなんで低姿勢で応じる。
結局、犬は俺が飼い主が展示を見終わるまで、鎖を持って入口付近で見守ることになった。
やれやれ。
冒険者がお犬様のお守りかよ。
すると、俺のズボンが生暖かい。
「うわ!」
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これは冒険者の仕事じゃないぞ。
ああ、本物のオルトロスでもケルベロスでもドラゴンでもいいから攻めてこないもんだろうか。
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