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第112話:エルフと言えばフワッとした衣装を着ているもんだが、この女性たちは体の線が丸見えの服を着ているな、しょうがないんじゃないすか
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俺と相棒、二人組の冒険者パーティー。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
最近、体調不良の俺にはろくな仕事がまわってこない。
さて、今日の仕事も警備員。
それもドラゴンテーマパーク関連だ。
村役場の集会場の舞台で耳のとんがった五人組のエルフさんたちが歌い踊っておられる。
コスプレだけどな。
とんがった耳も付け耳だ。
でも、皆さん、美人揃い。
「この前の美人コンテストで優勝できなかったメンバーで結成したようっすね」
「しかし、エルフと言えばなんとなくフワッとした衣装を着ているイメージがあったのだが、この女性たちは体の線が丸見えのピッタリした服を着ているな。いいのかよ」
「まあ、しょうがないんじゃないすかね。なるべくお客さんを呼びたいみたいなんで、村役場としては」
「またエロ目的で観光客を呼ぼうって言うわけか。しょうもないな」
「五人組のアイドルグループっすね」
さて、俺と相棒の仕事はお客が乱入してこないか見張ることだ。一応、村の自警団員も何人かいるが、それでは足りないので俺たちも手伝うことになったようだ。
さて、コンサートの方だが、観客たちは声援はすごいのだが、どちらかというと大人しそうな人たちばかりだな。
「つーか、会場にはそこそこ観客がいるが、なんとなく冴えない感じの若い人が多いな」
「うーん、でも俺っちからすると、この場所で一番冴えない人って言えばハゲデブブサイクの歯抜けのリュウマチ持ちの爺さんであるリーダーっすね」
「うるさいぞ。でも、中には俺と同い年くらいのおっさんもいるな」
「ヒマなんすかね」
さて、盛大にコンサートは終了。
特に問題は無し。
「さあ、仕事も終わったし帰るとするか」
「いや、まだ終わってないすよ」
「あれ、まだ何かあったっけ」
「握手会っすよ」
「ああ、忘れてた。そう言えばコンサートが終わった後にファンとの握手会があるってことだったな」
「もう仕事の内容も忘れるなんて、ボケ老人すね、リーダーは」
「うるさいぞ」
そんなわけで、五人のエルフアイドルグループのメンバーが会場の前の方に並ぶ。
そして、それぞれ握手したいメンバーの前に人が並ぶのだが。
自警団員がなにやら紙をチェックしているぞ。
「あれは何をしてるんだ」
「握手券の確認してんじゃないすかね」
「なんだよ、入場料も取った上に、握手するにもまた金を取るのかよ。がめつい村役場だなあ」
「でも、それで彼女たちにもお金が入るんだからいいんじゃないすかね。大変なんすよ、彼女たちも。安給料のうえ、恋愛も禁止だそうっす」
「恋愛禁止って言っても陰で付き合ってんじゃないの」
「まあ、そこら辺は俺っちらには関係ないっすね」
後、荷物も確認している。
「アイドルを襲う頭のおかしいストーカーみたいなのがいるのか」
「まあ、滅多に起きないみたいっすけどね。たいていは外見がリーダーのようなハゲデブブサイクみたいっすけど」
「うるさいぞ。俺はアイドルグループには興味が無いぞ」
さて、握手会の方なんだが、並んでいる人数にバラツキがあるな。
「うーん、ほとんど人が並んでいないメンバーもいるな。なんだか可哀想だな」
「人気商売だから仕方ないんじゃないすかね。でも、だからと言ってハゲデブブサイクの歯抜けのリュウマチ持ちのおっさんと握手したくはないんじゃないすか」
「うるさいぞ。後、百万回言ったが、外見でリュウマチとはわからないって」
「おっと、そうでしたね。でも、やはりハゲデブブサイクのおっさんと握手したくないんじゃないすか」
「人間は外見だけじゃないぞ」
でも、エルフアイドルグループの皆さん、誰とでもニコニコしながら握手してる。
まあ、人気商売だから仕方が無いか。
さて、握手会も滞りなく進んでいる。ファンもみんな大人しい人たちばかりだな。
何か事件が起きる気配はない。
ヒマだ。
すると、主催者らしき人が俺たちにこっそりと話しかけてきた。
「すみませんが、あなた達も並んでくれませんかね」
「いや、我々は警備のため来たんですけど」
「ちょっと人が少ないんですよねえ。無料でいいので並んでくれませんか。自警団員と違ってあなた方は私服なんで目立たないので」
やれやれ。
私服と言っても冒険服なんだがな。
まあ、頼まれたら仕方が無い。
一種のさくらだな。
「どうせなら、あの全然並んでない女の子と握手してやるかな」
「そうっすね」
そんなわけで、手持無沙汰にしている女の子の前に行って手を差し出す。
こんなおっさん嫌じゃないのかと思ったが、満面の笑みで握手してくれる。
「頑張ってください」
「ありがとうございます」
ふむ、ほとんど握手してくる人がいないので、こんなおっさんでも嬉しいのかと思ったのだが。
しかし、次に相棒が手を差し出すと、女の子の顔がパッと輝き、何だかすごく嬉しそうだぞ。
両手で包み込むように握手してる。
長々とお喋りまでしてるぞ。
俺の相棒はえらいイケメンだもんなあ。
やっぱりイケメンだと嬉しいんだろうなあ、女性としては。
さて、握手会もそろそろ終了の時間だ。
何てことは無い仕事だったな。
と思いきや。
何だかあの人気の無いメンバーの女の子と男がトラブってるぞ。
口論してる。
おっと、男がナイフを取り出した。
俺はさっと近づくと剣の柄で首を叩く。
あっさりと制圧。
……………………………………………………
「ナイフを持った男はあのメンバーの元恋人だったみたいっすね」
「ふーん。いわゆるストーカーではなく、恋愛のもつれってやつか」
「変な衣装で踊っているので腹が立ったそうっす」
「でも、恋愛禁止じゃなかったのか」
「グループ結成前に別れたからいいみたいっすね」
「なんだか、いい加減だな」
それにしても、俺が男からナイフを取り上げたんだが。
「あの女の子、お前にずっと抱き着いてたじゃないか。俺が助けてやったのに」
「あはは、いやあ。でも、俺っちは別に嬉しくはないっすね」
そう言えば、こいつは女には興味の無い男だったな。
しかし、やれやれ。
やはり人間は外見が九割なのかね。
普段はスライム退治専門のしょぼいパーティーだ。
最近、体調不良の俺にはろくな仕事がまわってこない。
さて、今日の仕事も警備員。
それもドラゴンテーマパーク関連だ。
村役場の集会場の舞台で耳のとんがった五人組のエルフさんたちが歌い踊っておられる。
コスプレだけどな。
とんがった耳も付け耳だ。
でも、皆さん、美人揃い。
「この前の美人コンテストで優勝できなかったメンバーで結成したようっすね」
「しかし、エルフと言えばなんとなくフワッとした衣装を着ているイメージがあったのだが、この女性たちは体の線が丸見えのピッタリした服を着ているな。いいのかよ」
「まあ、しょうがないんじゃないすかね。なるべくお客さんを呼びたいみたいなんで、村役場としては」
「またエロ目的で観光客を呼ぼうって言うわけか。しょうもないな」
「五人組のアイドルグループっすね」
さて、俺と相棒の仕事はお客が乱入してこないか見張ることだ。一応、村の自警団員も何人かいるが、それでは足りないので俺たちも手伝うことになったようだ。
さて、コンサートの方だが、観客たちは声援はすごいのだが、どちらかというと大人しそうな人たちばかりだな。
「つーか、会場にはそこそこ観客がいるが、なんとなく冴えない感じの若い人が多いな」
「うーん、でも俺っちからすると、この場所で一番冴えない人って言えばハゲデブブサイクの歯抜けのリュウマチ持ちの爺さんであるリーダーっすね」
「うるさいぞ。でも、中には俺と同い年くらいのおっさんもいるな」
「ヒマなんすかね」
さて、盛大にコンサートは終了。
特に問題は無し。
「さあ、仕事も終わったし帰るとするか」
「いや、まだ終わってないすよ」
「あれ、まだ何かあったっけ」
「握手会っすよ」
「ああ、忘れてた。そう言えばコンサートが終わった後にファンとの握手会があるってことだったな」
「もう仕事の内容も忘れるなんて、ボケ老人すね、リーダーは」
「うるさいぞ」
そんなわけで、五人のエルフアイドルグループのメンバーが会場の前の方に並ぶ。
そして、それぞれ握手したいメンバーの前に人が並ぶのだが。
自警団員がなにやら紙をチェックしているぞ。
「あれは何をしてるんだ」
「握手券の確認してんじゃないすかね」
「なんだよ、入場料も取った上に、握手するにもまた金を取るのかよ。がめつい村役場だなあ」
「でも、それで彼女たちにもお金が入るんだからいいんじゃないすかね。大変なんすよ、彼女たちも。安給料のうえ、恋愛も禁止だそうっす」
「恋愛禁止って言っても陰で付き合ってんじゃないの」
「まあ、そこら辺は俺っちらには関係ないっすね」
後、荷物も確認している。
「アイドルを襲う頭のおかしいストーカーみたいなのがいるのか」
「まあ、滅多に起きないみたいっすけどね。たいていは外見がリーダーのようなハゲデブブサイクみたいっすけど」
「うるさいぞ。俺はアイドルグループには興味が無いぞ」
さて、握手会の方なんだが、並んでいる人数にバラツキがあるな。
「うーん、ほとんど人が並んでいないメンバーもいるな。なんだか可哀想だな」
「人気商売だから仕方ないんじゃないすかね。でも、だからと言ってハゲデブブサイクの歯抜けのリュウマチ持ちのおっさんと握手したくはないんじゃないすか」
「うるさいぞ。後、百万回言ったが、外見でリュウマチとはわからないって」
「おっと、そうでしたね。でも、やはりハゲデブブサイクのおっさんと握手したくないんじゃないすか」
「人間は外見だけじゃないぞ」
でも、エルフアイドルグループの皆さん、誰とでもニコニコしながら握手してる。
まあ、人気商売だから仕方が無いか。
さて、握手会も滞りなく進んでいる。ファンもみんな大人しい人たちばかりだな。
何か事件が起きる気配はない。
ヒマだ。
すると、主催者らしき人が俺たちにこっそりと話しかけてきた。
「すみませんが、あなた達も並んでくれませんかね」
「いや、我々は警備のため来たんですけど」
「ちょっと人が少ないんですよねえ。無料でいいので並んでくれませんか。自警団員と違ってあなた方は私服なんで目立たないので」
やれやれ。
私服と言っても冒険服なんだがな。
まあ、頼まれたら仕方が無い。
一種のさくらだな。
「どうせなら、あの全然並んでない女の子と握手してやるかな」
「そうっすね」
そんなわけで、手持無沙汰にしている女の子の前に行って手を差し出す。
こんなおっさん嫌じゃないのかと思ったが、満面の笑みで握手してくれる。
「頑張ってください」
「ありがとうございます」
ふむ、ほとんど握手してくる人がいないので、こんなおっさんでも嬉しいのかと思ったのだが。
しかし、次に相棒が手を差し出すと、女の子の顔がパッと輝き、何だかすごく嬉しそうだぞ。
両手で包み込むように握手してる。
長々とお喋りまでしてるぞ。
俺の相棒はえらいイケメンだもんなあ。
やっぱりイケメンだと嬉しいんだろうなあ、女性としては。
さて、握手会もそろそろ終了の時間だ。
何てことは無い仕事だったな。
と思いきや。
何だかあの人気の無いメンバーの女の子と男がトラブってるぞ。
口論してる。
おっと、男がナイフを取り出した。
俺はさっと近づくと剣の柄で首を叩く。
あっさりと制圧。
……………………………………………………
「ナイフを持った男はあのメンバーの元恋人だったみたいっすね」
「ふーん。いわゆるストーカーではなく、恋愛のもつれってやつか」
「変な衣装で踊っているので腹が立ったそうっす」
「でも、恋愛禁止じゃなかったのか」
「グループ結成前に別れたからいいみたいっすね」
「なんだか、いい加減だな」
それにしても、俺が男からナイフを取り上げたんだが。
「あの女の子、お前にずっと抱き着いてたじゃないか。俺が助けてやったのに」
「あはは、いやあ。でも、俺っちは別に嬉しくはないっすね」
そう言えば、こいつは女には興味の無い男だったな。
しかし、やれやれ。
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