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20章 虹の国の後継者
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「ジュディー……おはよー……」
疲れた体を引きずってお城に帰り、ライリー殿下やフレッド様たちの「もう部屋で休んでいいよ」の優しい言葉に有り難く甘えさせていただいて、私は一目散に部屋に戻って寝た。
ジュディやマリーが、心配そうに見ていたけれど、ごめんなさいとだけ言って、申し訳ないけれど寝かせてもらった。
あんなことがあったので、眠れないかと思っていたけれど、あたまが飽和状態になっていたようで、部屋に入ってからの記憶は皆無。
そして、現在に至る……。
ボサボサ頭のまま、子どもの頃のように寝衣のまま裸足でペタペタと寝室のドアを開けてリビングを覗き込む。
ドアの隙間からちょこんと顔を出すと、ジュディが慌ててやってくる。
「ちょっ、ちょっと姫様!? なんて格好で! まあまあ、目も腫れてしまって!」
こちらにやってくるジュディの後ろには、ライリー殿下達がリビングの長椅子に腰掛けているのが見えた。
ジュディは私を寝室に押しやると、ブツブツと文句を言いつつ、私をドレッサーの前に座らせ、目を冷やしたり髪を梳いたりと忙しそうに身支度をしてくれる。
私のことをこんなに一生懸命やってくれるジュディを見てると、自然と笑みがこぼれる。
「へへへ」
「なーに笑ってるんですか? 姫様」
ジュディはいつになく、優しく私に微笑む。
きっと、昨日のことを既に聞いているのだろう。
「はい。できましたよ。さあ、姫様。ライリー殿下達が心配してお部屋までいらしてくださってます。お顔を見せて差し上げてください」
ジュディの言葉に頷くと、鏡の前でドレスを確認し、顔を確認してから、私はリビングへと足を運んだ。
顔は、まだ少し腫れたままだったけれど。
「ライリー殿下、フレッド様、ディリオン様、コンラッド様、ジェイミー様。この度は色々とありがとうございました」
私はみなさんの前で、姿勢を正してから腰を折った。
私の姿を見たライリー殿下は、立ち上がってすぐに私のところまで来て、手を取った。
「シャーロット、もう大丈夫か? 昨日は眠れたか?」
ふふ、ライリー殿下の眉毛が下がってる。
心配してくれたのが、よくわかる。
私は少し明るく笑った。
「はい。もう、大丈夫です」
私がちゃんと笑っているのを見て、ライリー殿下はホッとした表情になった。
「じゃ、このまま昨日のことを報告させてもらってもいいかな」
私はライリー殿下の申し出に頷いた。
そのまま、ライリー殿下は手を引いて私を長椅子の真ん中に座らせる。
「まず、コルビー前国王とデリラはこの城の地下牢に入ってもらっている。本当はすぐにでも裁判に掛けたいところだが、国王が逝去したことは表立っては誰も知らない。だから、裁くのが少し難しい」
「はい。わかりました」
「あとは、心配していた川だけど、直ちに川を堰き止めていた器材を外し、流れを元に戻した。すぐに全部戻るわけではないが、まあ順調に行けば、近いうちには戻るだろうと思われる。コルビー前国王の屋敷は、使用人などは解体し、建物は売りに出そうと思う。帝国への奴隷売買の件もデリラが奴隷商人に王室で知った情報を流して、賄賂をもらっていたこともわかった。そして、セリーヌ嬢だが……。すまん。逃してしまって、どこにいるかわからないんだ」
まあ!
セリーヌ様ってば、なかなか勇気のある方だったのね。
これまで、王女様として育ってきたのに、一人で生活することを考えたら、私だったら逃げることなんてできないわ。
「そして、シャーロットがもっていたエレノア様の指輪は、さっき神官長に届けて、エレノア様の指にもう一度はめてもらったよ」
「ライリー殿下。ありがとうございます」
「それでね、シャーロット。今後の話なんだけど、今しても大丈夫かな」
心配そうに私の顔を覗き込む殿下に、今後の話はもう少し待ってほしいとお願いをした。
私は、コルビー前国王がいるという、地下牢までやってきた。
牢には鍵がかかっているからと、一緒にきたアーサーに入り口で待っていてもらった。
牢の中には私一人。
私はコルビー前国王の牢の前まで来ると、そっと鉄格子越しに声をかけた。
「コルビー国王」
コルビー前国王は私に気が付いて顔を上げた。
「シャーロット。今まですまなかったな」
貴族用の牢ではなく、一般の罪人が入る牢の中で座り込むその姿は、今まで恐れていた国王のそれではなく、とても小さく感じられた。
「……あなたも、知らなかったのですか? 毒を入れたのが彼女だと」
「ああ。ずっと、誰が犯人かと考えていた。兄貴は誰にでも優しい、とても尊敬できる王だったから、暗殺されるなど、考えられないことだった」
「そうですか……」
私は、マリーからこの人が本当の父親ではないと聞いた時、国王暗殺の犯人はこの人だと、ずっと考えていた。
この人もまた、被害者だったのだ。
「わしは、何を間違えたんだろうな。立派な兄貴の役に立ちたかった。影になり、兄貴を支えたかった。だが、兄貴が居なくなってからは、兄貴のように政治をしたいと思いながらも、どうせ兄貴のようにはできないと諦める自分もいて、やることが、ちぐはぐになっていったんだ。シャーロット、お前のことも、手元に置いておきたいと考えたり、姿も見たくないと思ったり」
彼は頭を抱えて、苦しそうにそう言った。
「ひとつだけ、聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「お父様のこと、好きでしたか?」
私の問いに目を丸くしてこちらを見てから、彼は穏やかに笑った。
「ああ。大好きだったよ」
「……そうですか」
私はこの人が嫌いだった。
お父様を殺したと思っていたから。
でも、この言葉を聞いた時に、胸の痛みが取れるような気がした。
「シャーロット、わしをいつまでも生かしておく必要はない。わしに出す食事も水ももったいない。早く処刑すれば、その分他の者に回せるだろう。早く処刑を。ただ、セリーヌは何も知らずに育った子だ。セリーヌだけはできれば殺さないでやって欲しい。わしがこんなことを頼める義理ではないのだが」
優しく顔でそう言う彼は、かつてお父様ともこんな風に優しい顔で話をしたのだろうか。
「……叔父様。また、あなたに会いに来てもいいでしょうか」
叔父様は驚いたように顔を上げた。
「わしを、叔父と呼んでくれるのか……?」
「だって、お父様の弟でしたら私の叔父ですよね? 私は、まだまだ未熟な王です。あなたに聞きたいことも、たくさんあります。でも、まだここから出すことはできません。それでも、また会いに来てもいいですか?」
「わしに話せることなら、いくらでも話そう」
そう言った叔父様は、牢獄には似合わないくらい、穏やかに微笑まれた。
疲れた体を引きずってお城に帰り、ライリー殿下やフレッド様たちの「もう部屋で休んでいいよ」の優しい言葉に有り難く甘えさせていただいて、私は一目散に部屋に戻って寝た。
ジュディやマリーが、心配そうに見ていたけれど、ごめんなさいとだけ言って、申し訳ないけれど寝かせてもらった。
あんなことがあったので、眠れないかと思っていたけれど、あたまが飽和状態になっていたようで、部屋に入ってからの記憶は皆無。
そして、現在に至る……。
ボサボサ頭のまま、子どもの頃のように寝衣のまま裸足でペタペタと寝室のドアを開けてリビングを覗き込む。
ドアの隙間からちょこんと顔を出すと、ジュディが慌ててやってくる。
「ちょっ、ちょっと姫様!? なんて格好で! まあまあ、目も腫れてしまって!」
こちらにやってくるジュディの後ろには、ライリー殿下達がリビングの長椅子に腰掛けているのが見えた。
ジュディは私を寝室に押しやると、ブツブツと文句を言いつつ、私をドレッサーの前に座らせ、目を冷やしたり髪を梳いたりと忙しそうに身支度をしてくれる。
私のことをこんなに一生懸命やってくれるジュディを見てると、自然と笑みがこぼれる。
「へへへ」
「なーに笑ってるんですか? 姫様」
ジュディはいつになく、優しく私に微笑む。
きっと、昨日のことを既に聞いているのだろう。
「はい。できましたよ。さあ、姫様。ライリー殿下達が心配してお部屋までいらしてくださってます。お顔を見せて差し上げてください」
ジュディの言葉に頷くと、鏡の前でドレスを確認し、顔を確認してから、私はリビングへと足を運んだ。
顔は、まだ少し腫れたままだったけれど。
「ライリー殿下、フレッド様、ディリオン様、コンラッド様、ジェイミー様。この度は色々とありがとうございました」
私はみなさんの前で、姿勢を正してから腰を折った。
私の姿を見たライリー殿下は、立ち上がってすぐに私のところまで来て、手を取った。
「シャーロット、もう大丈夫か? 昨日は眠れたか?」
ふふ、ライリー殿下の眉毛が下がってる。
心配してくれたのが、よくわかる。
私は少し明るく笑った。
「はい。もう、大丈夫です」
私がちゃんと笑っているのを見て、ライリー殿下はホッとした表情になった。
「じゃ、このまま昨日のことを報告させてもらってもいいかな」
私はライリー殿下の申し出に頷いた。
そのまま、ライリー殿下は手を引いて私を長椅子の真ん中に座らせる。
「まず、コルビー前国王とデリラはこの城の地下牢に入ってもらっている。本当はすぐにでも裁判に掛けたいところだが、国王が逝去したことは表立っては誰も知らない。だから、裁くのが少し難しい」
「はい。わかりました」
「あとは、心配していた川だけど、直ちに川を堰き止めていた器材を外し、流れを元に戻した。すぐに全部戻るわけではないが、まあ順調に行けば、近いうちには戻るだろうと思われる。コルビー前国王の屋敷は、使用人などは解体し、建物は売りに出そうと思う。帝国への奴隷売買の件もデリラが奴隷商人に王室で知った情報を流して、賄賂をもらっていたこともわかった。そして、セリーヌ嬢だが……。すまん。逃してしまって、どこにいるかわからないんだ」
まあ!
セリーヌ様ってば、なかなか勇気のある方だったのね。
これまで、王女様として育ってきたのに、一人で生活することを考えたら、私だったら逃げることなんてできないわ。
「そして、シャーロットがもっていたエレノア様の指輪は、さっき神官長に届けて、エレノア様の指にもう一度はめてもらったよ」
「ライリー殿下。ありがとうございます」
「それでね、シャーロット。今後の話なんだけど、今しても大丈夫かな」
心配そうに私の顔を覗き込む殿下に、今後の話はもう少し待ってほしいとお願いをした。
私は、コルビー前国王がいるという、地下牢までやってきた。
牢には鍵がかかっているからと、一緒にきたアーサーに入り口で待っていてもらった。
牢の中には私一人。
私はコルビー前国王の牢の前まで来ると、そっと鉄格子越しに声をかけた。
「コルビー国王」
コルビー前国王は私に気が付いて顔を上げた。
「シャーロット。今まですまなかったな」
貴族用の牢ではなく、一般の罪人が入る牢の中で座り込むその姿は、今まで恐れていた国王のそれではなく、とても小さく感じられた。
「……あなたも、知らなかったのですか? 毒を入れたのが彼女だと」
「ああ。ずっと、誰が犯人かと考えていた。兄貴は誰にでも優しい、とても尊敬できる王だったから、暗殺されるなど、考えられないことだった」
「そうですか……」
私は、マリーからこの人が本当の父親ではないと聞いた時、国王暗殺の犯人はこの人だと、ずっと考えていた。
この人もまた、被害者だったのだ。
「わしは、何を間違えたんだろうな。立派な兄貴の役に立ちたかった。影になり、兄貴を支えたかった。だが、兄貴が居なくなってからは、兄貴のように政治をしたいと思いながらも、どうせ兄貴のようにはできないと諦める自分もいて、やることが、ちぐはぐになっていったんだ。シャーロット、お前のことも、手元に置いておきたいと考えたり、姿も見たくないと思ったり」
彼は頭を抱えて、苦しそうにそう言った。
「ひとつだけ、聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「お父様のこと、好きでしたか?」
私の問いに目を丸くしてこちらを見てから、彼は穏やかに笑った。
「ああ。大好きだったよ」
「……そうですか」
私はこの人が嫌いだった。
お父様を殺したと思っていたから。
でも、この言葉を聞いた時に、胸の痛みが取れるような気がした。
「シャーロット、わしをいつまでも生かしておく必要はない。わしに出す食事も水ももったいない。早く処刑すれば、その分他の者に回せるだろう。早く処刑を。ただ、セリーヌは何も知らずに育った子だ。セリーヌだけはできれば殺さないでやって欲しい。わしがこんなことを頼める義理ではないのだが」
優しく顔でそう言う彼は、かつてお父様ともこんな風に優しい顔で話をしたのだろうか。
「……叔父様。また、あなたに会いに来てもいいでしょうか」
叔父様は驚いたように顔を上げた。
「わしを、叔父と呼んでくれるのか……?」
「だって、お父様の弟でしたら私の叔父ですよね? 私は、まだまだ未熟な王です。あなたに聞きたいことも、たくさんあります。でも、まだここから出すことはできません。それでも、また会いに来てもいいですか?」
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