7番目のシャルル、狂った王国にうまれて【少年期編完結】

しんの(C.Clarté)

文字の大きさ
200 / 202
番外編・短編など

【蛇足】シャルル七世の容姿について(1)

しおりを挟む
(※)2021年10月に小説家になろうで更新したページです。





 10月21日(木)から青年期編をスタートします。最後に蛇足です。

 最近、中国・上海在住の方がシャルル七世関連で歴史創作をやっていると知りました。pixivのページを見に行ったら、ありがたいことに日本語併記されていて美しいイラストの数々が……!! 控えめに言って最高です。興奮した!

 詳細は、少し前の活動報告をご参照ください。

▼中国人のフォロワーさんが美麗なシャルル七世を描いてた!
https://syosetu.com/userblogmanage/view/blogkey/2871084/

 ひと目見て、美しいイラストに圧倒!
 pixiv経由で個人サイトまで遠征して、中国語を機械翻訳しながら拝見していたら、次のような内容が書かれていました。こ、これってまさか…!


====================
>日本人作家の小説を読んだ
>ヤングアダルト版の続編を制作することになっている
>今のところシャルルとデュノワが多い
====================


 ま、まさか私…? 拙作のことでは……?


====================
>今思うことは、シャルルが一人称であること、トーンが優しいこと、プロットがオリジナルであること、タイミングが良いこと、主人公がかわいいこと、日本語での情報が多いこと。
====================


 シャルルが一人称ですと!
 これで確信しました。拙作「7番目のシャルル」だと断言します。

 なじみのない外国語の小説を読むのは並大抵のことではありません。
 フォーマルな文章ならば機械翻訳で対処できますが、小説のこまかいニュアンス(外国語)を読み取るのはとても難しいのです。
 にも関わらず、一度読んでからさらに別の翻訳アプリで再読しているとか……これが感動しないでいられますか!!

 主人公がかわいいって♡

 勝手ながら「上海の神絵師」と呼び、すっかりファンと化しています。
 ずっと自給自足でしたから、突然の過剰供給に何度キュン死、萌死、尊死とうとししたことか! 私はそれほどオタク用語を使いませんが、今ならよくわかります。

▼上海の神絵師のpixivはこちら。
https://www.pixiv.net/users/8515723

 話が脱線しそうなので、ひとまずこの辺で。



***



 上海の神絵師との交流で、知らなかった情報をいくつか知りました。
 そのひとつが、「シャルル七世の容姿」について。

 一般的には、ジャン・フーケ作の肖像画が一番知られています。
 しかし、名画にケチつけるようで申し訳ないですが、個人的に、あの絵はあまり似ていない気がします。

(他の肖像画・彫像と比べると、フーケ作の「シャルル七世」は顔全体が腫れぼったくて浮腫んでいる。晩年の絵だからすでに体調が悪かったのかもしれない)

 上海の神絵師の個人サイトに、複数の記録者による「若かりしシャルル七世」に関する証言が載っていました。文脈から30歳以下と考えられます。(https://renjianxinglu.lofter.com/post/1f604860_1cc04d8dd)

 以下、フランス語原文にDeepL翻訳とGoogle翻訳を併記します。



====================
>Selon l'historiographe de Bourgogne Georges Chastellain, qui eut aussi l'occasion, plus rarement, d'apercevoir Charles VII, il « n'estoit des plus especiaux de son œuvre, car moult estoi linge [mince] et de corpulance maigre, avoit faible fondacion et estrange marche sans porcion ».
====================

▼DeepL翻訳
ブルゴーニュの歴史学者ジョルジュ・シャステラン(Georges Chastellain)は、シャルル七世に会う機会はほとんどなかったが、それによると「私の作品の中で特別な存在ではなかった。彼は非常に痩せていて、体格も痩せていた。基礎が弱く、豚のいない奇妙な歩き方をしていた」。

▼Google翻訳
シャルル七世に会う機会もめったになかったブルゴーニュの歴史学者ジョルジュ・シャステランによると、彼は「彼の仕事の中で最も特別なもののひとつではありませんでした。多くの服[薄い]と薄い体で、土台が弱く、豚のいない不思議な歩き方をします」

 豚は「下品、不潔」の代名詞らしいから、「下品ではないが変わった歩き方をする」といったニュアンスでしょうか。



====================
>Il ajoute qu'il était pâle (« blême ») mais « spécieux assez » [de belle apparence], « parole belle et bien agréable et subtile, non de plus haute oye. En luy logeoit un très beau et gracieux maintien ».
====================

▼DeepL翻訳
また、彼は色白(ブロンド、青ざめた肌色)だが「十分に思慮深い」(容姿端麗、美貌の人)と付け加えて、「話し方が美しく、非常に快活で繊細だが、高いガチョウではない。彼の中には非常に美しく、優雅な立居振る舞いがあった」

▼Google翻訳
彼は、彼は青白い(「淡い」)が、「十分に見栄えがする」[見た目が美しい]と付け加え、「美しく、非常に心地よく、繊細な話し方であり、ガチョウは高くない。彼の中にはとても美しく優雅な態度がありました」

 ガチョウは「やかましい、不恰好、愚鈍」の代名詞らしいから、「やかましい話し方ではない、甲高い声ではない」といったニュアンスでしょうか。



====================
>Pierre de Fenin le dit « mout bel prince et biau parleur à toutes personnes », ce qui est flatteur, mais si l'on admet que ce chroniqueur mourut en 1433, c'est un Charles VII de 30 ans qu'il évoque. 
A la même époque, les habitants de Châlons écrivaient à ceux de Reims, pour les convaincre de se rallier à lui, qu'il avait un beau maintien. 
====================

▼DeepL翻訳
ピエール・ド・フェニン(Pierre de Fenin)は彼を「立派な王子で、誰とでもよく話す」と評し、これはお世辞にも褒め言葉とは言えないが、この記録者が1433年に亡くなっているとすると、彼が指しているのは30歳のシャルル七世ということになります。
同じ頃、シャロンの住人はランスの住人に手紙を出し、「彼は美しい容姿(立派な態度)をしている」と、彼のもとに集まるよう説得していた。

▼Google翻訳
ピエール・ド・フェニンは彼を「ハンサムな王子であり、すべての人にとって良い話し手である」と言っていますが、これはお世辞で、この記録者が1433年に亡くなったことから、彼が呼び起こすのは30歳のシャルル七世です。
同時に、シャロンの住民はランスの住民に手紙を書き、彼らに彼に加わるよう説得し、彼は良い態度をとっていた。



====================
>Il est probable que Henri Baude qui, dans ses jeunes années, avait suivi le dauphin Louis, eut lui aussi l'occasion de rencontrer Charles VII, ainsi lors de la Praguerie. Son appréciation serait donc un témoignage direct : il « estoit homme de belle forme, estature et bon régime, de complexion sanguine, humble, doux, gracieux et débonnaire, libéral et non prodigue ».
====================

▼DeepL翻訳
若い頃は王太子ルイ(シャルル七世の兄)に従っていたアンリ・ボード(Henri Baude)も、プラグリーの際などにシャルル七世に会う機会があったのだろう。そのため、彼の評価は直接的な証言となる。彼は「立派な体形と体格(身長)、そして良い食事をし、血色の良い顔立ちで、謙虚で優しく、気品があり、優雅で、浪費家ではなく寛大な人だった」

▼Google翻訳
若い頃に王太子ルイに付き従っていたアンリ・ボードも、シャルル七世に会う機会があったと考えられます。したがって、彼の評価は直接の証言となるでしょう。彼は「体型が良く、身長が高く、食事が良く、血色が良く、謙虚で、優しく、優雅で、気さくで、寛大で、贅沢をしない人でした」



 ——引用と翻訳はここまで。
 最初の証言者は、ブルゴーニュ公に仕える記録者(外交官)ですから、シャルル七世に媚びてお世辞を書くとは考えられません。

 共通するのは、「痩せていて色白で容姿端麗。優雅な佇まいで、誰とでも気さくに話す」

 どう考えても、色素が薄くて華奢なタイプの美青年ッ!!!!

 「歩き方がちょっと変」というのはご愛嬌ですね。
 「豚ではない不思議な歩き方」とは一体どういう……?
 体幹が弱くて足元がおぼつかないのか、背中が丸くて猫背ぎみなのか。

 なお、別のページによれば「金髪で緑の瞳」だそうです。参考までに。






(※)次のページでラストです。シャルル七世のリアル容姿が気になる人向けの参考資料集。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

処理中です...