オタク眼鏡が救世主として異世界に召喚され、ケダモノな森の番人に拾われてツガイにされる話。

篠崎笙

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J・J

甘い蜜月

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朝になったようだ。

リヒトが寝ている間に水差しをに水を汲み。
デュランからの差し入れが置いてあったので、食べ物も持っていく。


寝台に戻り、リヒトのまだやわらかい後孔に潜り込む。

あまりの悦さに、思わず声が出てしまいそうになるが。
我慢する。

挿れても起きないくらいぐっすり寝ているので、起こしてしまうので動けないが。
動かなくてもリヒトの中は心地好い。


このままずっと、リヒトの中に入れていたいくらいだ。


†‡†‡†


「ん……、」
しばらくして、リヒトが起きた。

まだぼんやりしている。

「リヒト」
口移しに水を飲ませてやると。

喉が渇いていたようで、こくこくと喉を鳴らして飲んだ。


「ん、」
不満げな声。

「もっと?」
問うと、こくりと頷いた。

幼げで愛らしい。甘えられるのも嬉しい。
満足するまで水を飲ませて。


「っ、」
きゅっと締め付けられた。

ようやく、俺が中に居ることに気付いたようだ。

怒るかと思ったが、頬を染めただけだった。
可愛い。


思わず額や頬に口づけして。
愛らしい耳を甘噛みする。

「このままずっと、リヒトの中にいたい……」

耳元でそう囁くと、リヒトは微笑んだ。
幸せそうに。

俺も幸せだ。
今までこれほど、この世に生まれ、死なず、生き残れたことを感謝する日が来るなどとは夢にも思わなかった。


リヒトの胴を持ち上げ、俺の膝に座らせる。

「はぁん、」
可愛く鳴いた。

俺の胸毛に乳首が擦れるのに感じたようだ。
それだけで、こんなに感じてくれるようになるとは。

恥ずかしそうに、キッと睨まれた。

「こんな身体にした責任、とれよな」
「ああ、一生かけて」

お前が死ぬまで愛し続ける。
いや、死後も追いかけて行ってやるから安心しろ。


†‡†‡†


リヒトのすべすべの身体を撫でまわした。

肌理の細かい肌。つるつるな手足。
何故、こんなにどこもかしこもすべすべで触り心地が良いのだろうか。

リヒトは俺に撫でられるのが気持ち良いようで。
猫のように目を細めている。

可愛い。物凄く可愛い。
俺のツガイは世界一可愛いぞ! と叫びだしたいくらいだ。


「ん、」
つい固くなってきてしまったものに、リヒトは感じている。

「んん、……っ」
腰をゆらゆらと動かすと。押し殺したような声を上げて。

俺の他には誰も聞いていない。
別に声を我慢しなくていいのだが。恥じらう様子もまた可愛い。


「ぅあ、またおっきく、」
「それは、リヒトが可愛いのがいけない」

すっかり勃ち上がったので、奥を突いてやる。
中はやわらかいのに、ねっとりと絡みつき、きゅうきゅうと締め付けてくる。

リヒトが気持ち良さそうだと俺も嬉しいし。
とても気持ち良い。


両胸の乳首を刺激しながら、下から突き上げて。
気持ち良すぎてふにゃふにゃになっているリヒトの媚態を楽しむ。

「そん、な、見るな、ばかぁ、」
「リヒトのどんな姿でも目に焼き付けたい」

「……んな、恥ずかしいこと、言うなっ」
「言わせたくなければ、塞げばいい」

真っ赤な顔をして。
手で塞ぐのではなく、素直に唇を寄せてくるのが可愛い。


重なった身体から、鼓動が伝わる。

触れるだけの口づけで、こんなに緊張して。
何故こんなに愛らしいのだろう。

閨でのリヒトは、俺よりも年上とは思えない。
今のリヒトは、救世主でもDr.クロエでもない。俺だけの可愛いツガイだ。


こんなに可愛いリヒトは、俺だけが知っていればいいと思う。


†‡†‡†


挿れたまま朝食を食べさせて。
食後の運動をして。

リヒトが昼寝をしている間に届けられていた飯を部屋に運ぶ。


風呂に入りたいと言うのを抱き上げて運び、身体を洗ってやるのも洗ってもらうのも楽しかった。
湯船の中でリヒトの中に入り、湯の中でするのも。


うっとりと俺の胸に寄りかかるリヒトが可愛くて。
一日に何度も抱いてしまう。

寝ている間も、こっそり挿入しているくらいだ。


食事や寝る暇も惜しいが、リヒトの体調が一番だ。
とりあえずリヒトがこの生活を嫌がるまでは、このままで過ごしたいと思った。


俺の腕の中で、リヒトがもぞもぞと動いている。

「ん、……今、何時……?」
「時間か? ……少し待っていろ」

この寝室には時計が無かった。
椅子に掛けておいた服のグセを探り、懐中時計モントルドポシュを取り出す。

「夜の9時だな」


リヒトは顔だけを起こして、俺を見た。

「え!? な……何日の……!?」

さて。
あれからどのくらい経ったのだろうか。

あっという間だった気がするが。
リヒトは夢うつつで記憶にないようなので、思い出すとするか。

「初めての夜から、朝が来て。夜が来て。……そうだな、ちょうど三日経ったところか」

リヒトは目の前で手を叩かれた子猫シャトンのように驚いた顔をして、ぴたりと動きを止めた。
可愛い。


†‡†‡†


「ゴガツハツカー!?」

たっぷり二十秒ほど硬直した後。
リヒトが叫んだ。


今のは、向こうの言葉だろうか。可愛いな。
まあリヒトは何を言っていても可愛いのだが。

「嘘……、三日も診療所休んじゃったのか。患者は!?」

血の気が引いているようだ。
リヒトは仕事熱心で真面目だからな。

安心するよう、大丈夫だと言ってやらなければ。


「ああ、大丈夫だ。心配ない。例の……インターンだったか? あの二人とデュランの人形が代わりに診療に入ると手紙にあった。あいつらは城から通っているそうだ」

初めての夜が明けた朝に玄関先に置いてあった差し入れに、そう書かれた伝言が挟まれていたのだ。

なかなか気の利く奴らだ。
正直言って、邪魔者だが。礼くらいは言っておくか。


「ルイとベルナールだからね。覚えてあげなよ……」
「あいつらには全く興味は無いが、リヒトがそう言うなら記憶に留めておこう。確か金髪巻き毛がルイで赤毛がベルナールで良かったか?」

「うん、合ってるけど。毛の色で認識してるの……?」
「リヒト以外の人間など、ぼんやりとしか覚えていない。ほとんど匂いや気配で認識しているからな。リヒトの場合は覚えようと努力するまでもなくひと目見た時からその可愛らしい顔も華奢な手足も小さな身体も目にしっかりと焼き付いたぞ?」


「そんなの得意げに自慢しなくていいからー!」
真っ赤になって怒った。

リヒトは恥ずかしがりだからな。
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