異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第8章 国立学校編

クラスの遠征当日 8

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ようやく1階層へと戻ってきた俺達。

1階層の転移陣へと転移したことにホッとしたところで、ふと他のクラスメイトはどうなったのかすごく気になった。

まぁ……予定としては昨日の夜はもう王都に戻っていて各自の屋敷に戻っているはずだが、消えたのが俺だけじゃなく王族3人組揃っていたこともあって『王都に戻れずにどこかで泊まった』が有力な可能性だろう。

あの『スノーホワイト』が一緒なんだ、あのまま一気に最短で5階層まで行って休憩所で一泊したんじゃないかな?

俺がそんな事を考えて立ち止まっていると、セインから「王都に戻らないのか?」と聞かれた。

「もちろん戻るけど、その前にクラスメイトがあの後どうしたのか気にならないのか?」

「……確かに王族3人が行方不明になったなら、担当の先生や指導員、それに騎士団もただでは済まない、と考えるのが当然だろうな。そうなればまず手ぶらでは帰れないから、ダンジョンに残って探しているのかもしれないしな。」

俺の指摘に対して、クロードも同じ結論に達したようだ。

それを聞いてセインとローラも納得したようで、「じゃあどうするのか?」という話になる。

「とりあえずしばらくはここで待つか?それとも一旦ダンジョンの外に出て、小屋にいる警備兵に報告するか?」

クロードはとりあえず外の小屋にいる警備の人に連絡するか?と提案してきた。

確かにそれはありかも?

もしかすると皆も同じ事をしていたかも知れないからね。



俺たちはとりあえずダンジョンから出て、到着した時に一番最初に寄る小屋へと向かった。

例えばダンジョンの中ではぐれた仲間がいた場合、あの小屋の外にいる警備兵にその事を報告すると探してくれたり、万が一後からそのはぐれた仲間が出てきた時に他のメンバーのことを教えてくれたりするのだ。

今回はいなくなったのが王族3人組だからもしかするとそのシステムを使っていない可能性もあるが、出てきたら必ずまた寄るので、少なくてもクラスメイト達がダンジョンから出てきていない事の確認にはなる。

……といわけで、とりあえず警備兵のいる小屋へと向かった。

小屋で警備兵にクラスメイトたちがダンジョンから出てきて帰還の報告をしたか確認をすると、まだ彼らは出てきていないとのことだ。

ならば俺らは1階層の転移陣の側で待つことになった。


5人で転移陣の側でテーブルを出して待っていたのだが、そういえばユーリは俺の腕輪の中にいたことを思い出し、急遽腕輪の中に戻ってもらった。

うっかりそのままユーリがいた場合、何も知らないクラスメイト達は誰だと訝しむだろう。

あまり詮索されたくないもんね。


ユーリが腕輪に戻ってしばらくすると、転移装置が光りだした。

どうやら誰かが転移してくるのだろう。

かなり長い間光っていたが、その光が止むとそこには俺たちがはぐれてしまった皆が立っていた。

良かった、皆も早々に引き返してくれたんだね!

最悪5階層ではなくさらに先へと探しに行っていたらどうしようかと思っていたのだ。

「シエルっ!」

そう言って俺に駆け寄ってきて抱きついたのはリリーさんだ。

彼女は泣きながら「無事で良かったっ!」と言って頭を撫でてくる。……ごめん、姉さん。

「心配したのよ?急に4人ともいなくなってしまって。リッキーが言うには何処かへと転移してしまったとのことで、とりあえず急いで5階層まで探しながらみんなと進んだの。でもそこまでで見つけられなくて。だから30階層にいるロックさんに頼ろうってことになったの。彼ならどこにいても分かるでしょ?リッキーとスコットは2人で聞きに行ってるから、シエルがここにいるならすぐに戻ってくるわね。」

ホッとした顔でそう言ったのはエミリーさんだ。

……通りで2人の姿が見えなかったわけだ。何かあったのかと心配しちゃったよ。


それからしばらくして、2人が転移陣を使って戻ってきた。

その顔には真剣な眼差しながらも苦笑いが浮かんでいるので、はぐれた後に一体何があったのかを聞かされてきたのだろう。

2人は俺に歩いて近寄ると、「ともかく無事で良かった」と言って頭をグシャグシャに撫でた。

……いや、言いたいことは分かるけど、そこまで頭グシャグシャにしなくても良くない!?

「さぁて、これでみんなが揃ったことだし、学校へ戻ろうか。」

リーシェさんは1つ手をポンと打つと、そう言ってダンジョンの外へと歩き出す。

「そうですね。さぁ、皆も疲れたでしょう。想定外の『課外授業』はこれにて終了です!さあ一旦学校に戻ったら、今日の他の授業はお休みにして帰宅をしてください。そしてしっかり休養を取って明日からの授業に備えてくださいね!シエル君も、3人を守ってここまで連れてきてくれてありがとう。君は特に疲れているだろうから、しっかり休んでくれよ?」

マール先生はそう言うと苦笑いをして、俺に向かってウインクをした。

まぁ確かに色んな事がありすぎて疲れたのは間違いない。


さあ、みんな揃って学校へと帰ろう!

……家に帰り着くまでが『遠足』だからね?
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