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第8章 国立学校編
学校の終業式
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今日は学校の終業式。
皆、なんだか嬉しそうな顔で登校している。
やっぱり長期休みが始まるのが嬉しいのだろう。
「よぉ~、シエル!明日から休みだけど、お前達は国外に遊びに行くんだってな?」
そう言って後ろから急に肩を組んできたのは、ニヤニヤした顔のセインだ。
彼は俺たちがこの夏休みの間に、ネシアに行ってダンジョンに潜ることを知っているのだ。
「まぁね。元々ネシアで闘技大会に出た時に知り合った獣人と行く約束をしていたんだよ。その約束を守りに行くって訳さ。」
俺がそうセインに言うと、「えっ、闘技大会?」と目を丸くした。……あれ?知らなかったのかな?
「セイン、確か以前家庭教師が『ネシアでは戦闘能力が高い者が好まれるので、娯楽としてだけではなく強さを競うためにも闘技大会が開かれている』って言っていたじゃないか。忘れたのか?」
後ろを歩いているクロードが、過去に聞いたことを話してくれた。……確かに、そんな感じの国だったね!
「確かにそれは聞いた覚えはある。だが他国の者も参加できるとは思わないじゃないか?」
セインが拗ねたようにそう言うと、クロードは顎に手をやり「それは確かに」と言った。
「そう思うだろ?あの国の大会って、他国の者も参加自由なのか?」
セインが、肩を組んでいる手を外しながら、俺にそう聞いてきた。
俺があの国で何があったのかの話を3人にしてやると、「……お前も苦労してんなぁ?」と呆れた顔でセインに言われてしまった。
まぁ……今となっては良い思い出だよね!
そして教室に着くと皆は荷物を置き、修練場へと向かう。
そこで行われる全校集会の後に今日は授業がなく、ただ成績表を受け取るだけだから帰りはとても早いのだ。
俺たちが修練場に到着すると、もうほとんどの生徒が揃っていた。おや、俺達最後の方だった?
それからほどなくして全校集会が始まる。
「それではそろそろ全校集会を始めたいと思います。まずは校長からの挨拶です。」
司会をする教師が拡声の魔法で会場にそう伝えた。
すると校長先生は一歩前へと出て咳払いをする。
「あ~……皆さん、おはようございます。明日からは皆さん待望の夏休みが始まりますが、今から楽しみでしょうがないってところでしょうか?長期休みですのでどこか遠い所へ行く子もいるでしょう。ですがそういう時こそ色々なことに気をつけて過ごしてくださいね。……それでは私からの挨拶はこれで終わります。」
校長は司会の教師と同じく拡声の魔法を使って手短に挨拶をすると、すぐに元の場所に戻った。
それからはこの夏休みで気をつけなければならないこと、やらなければならない課題などの説明があり、それが終わると各自の教室へと戻った。
「さて、みんなお待ちかねの『成績表』を配るぞ!」
マール先生は大きな声でそう言うと、次々と生徒の名前を呼んでいく。
先生から成績表を受け取った生徒は苦笑いだったり、喜んでいたりで様々な反応をしている。
俺の前に呼ばれたのはセインだったが、彼は受け取るまではかなり自信があったらしいが、受け取ってみた瞬間にまるでピシッ!と音がしそうな程に固まってしまった。そんなに成績悪かったのかな?
俺は名前を呼ばれたので先生の所へ向かい、途中で固まっているセインの肩を叩いてこちらの世界へ意識を戻してやった。
「なぁ、セイン。そんな固まるほどに成績悪かったのか?」
俺はハッとした顔をしたセインにそう声をかけると、セインは顔を顰めて頷いた。……何がそんなに悪かったんだろうね?
とりあえず俺も先生から成績表を受け取ったが……なるほど、歴史の単位が結構やばかったようだ。……赤点ではないよ?
他はかなり良かったので、総合的には1位を取れていた。
「……その成績表、俺と交換しないか?」
そんな無茶なことを言っているのは、やはりセインだ。……相当悪かったのかな?
彼は俺の後ろから俺の成績表を覗いていたのだが、俺のを見た後で自分のを見ると暗い表情になった。
「クロード、国王様から成績が悪いと何か言われるのか?」
俺は席に着くと、先に貰っていたクロードに聞いてみる。
すると彼は苦笑いをして「夏休みの間、王城から一歩も出してもらえずに勉強漬けになるんだよ」と答えた。……そりゃあ暗い表情にもなるわ。
「ちぇ~っ!本当なら避暑も兼ねてスノービークに行ってみようと思っていたのに!」
「まぁ~だ言ってる。それは頑張って家庭教師からの課題をこなせば行けるようになるって言ってるだろ?頑張れよ!」
「そうよぉ~。私たち別に成績そんな悪くないけどセインの為に残るんだから、頑張ってよね?」
2人からそんな事を言われているセイン。
なんか3人の会話に『スノービーク』って名前が入っていたような気がするんだけど、気のせいかな?
「……ねぇ、今スノービークって言わなかった?」
俺が3人に確認のために聞くと、3人から「言ったよ!」と言われた。
「だってお前たちの故郷だし、何よりそこは夏の避暑地で有名だからな。ここと比べるとかなり涼しいんだぞ?」
セインは何故か力説しながらそう言う。
……その勢いに俺はちょっと引いてしまったのは内緒だ。
「本当ならお前達について行きたいところだが、さすがにそれは許可されないだろうから諦めたんだよ。その代わり、『北の辺境』がどんな所なのかをこの目で確かめてこようかと思ってな。これも1つの『社会勉強』ってやつだ。」
クロードはまだぶつくさ言っているセインをちらっと見ると、小声で俺にそう言った。
なるほど、確かに自国のあちこちを見て回るのは良い勉強になるだろう。次期国王、頑張ってね!
「じゃあみんなに成績表を配ったな?ではこれで解散です。夏の間は本当に気をつけるんだぞ?休み明けにまたみんなと無事に会えることを楽しみにしているからな!」
マール先生はそう言うと、にこやかに俺たちが教室から出ていくのを見送る。……先生も気をつけてね!
俺はセイン達と別れると、教務員室にいるスコットさん達と合流しに向かう。
教務員室に到着して中を覗くと、まだほとんどの先生は各自の教室から帰ってきていないのか、中は先生が少なかった。
「おや、君は……ちょっと待ってなさい。今スコットたちを呼んでくるから。」
教頭先生のクロニカ先生はそう言うと、部屋の奥の扉の中へと入っていく。
しばらくすると4人を引き連れてクロニカ先生は戻ってきた。
「すまん、待たせたか?」
スコットさんはそう言って謝ってきたが、俺はさっき来たばかりだ。
とりあえずそんなに待ってないことを伝えて、俺たちも帰宅する。
帰宅途中の馬車の中で、みんなから成績表を見せろとせがまれて見せると、みんな目を点にして成績表を見ていた。
……あれ?なんか思っていたのと反応が違う?
「……シエルって案外成績もいいんだな?」
「そうねぇ……少なくても私達よりは良いわね。」
「ねぇ、しーちゃんって日本でも成績良かったっけ?」
「……もう遠い過去だからよく覚えていないな。」
4人は何を言っているのかわからない声でヒソヒソと話している。……なんだ?
「まぁ……なにはともあれこれで学校は終了だ!」
リッキーはそう言うと笑顔になった。
そうだね、これからは冒険者に専念だね?
俺がそう思ってうんうんと頷いていると、いきなりリッキーが表情を変えてニヤリと笑う。
「……っと言いたいところだが、先ほど校長からもう少し学校に通ってみないか?と頼まれたんだ。お前も友達ができたんだし、もう少し通いたかったんじゃないか?」
リッキーはそう言うと、俺の頭を撫でてきた。
……まぁね、少し楽しくなっていたのは確かだね。
そっかぁ……みんなとはもう少し一緒にいられることになったんだね。
みんなにそれを会って伝える事は出来ないかもだけど、夏休み明けのみんなの顔が楽しみになってきた。
さぁ、今夜はしっかりと休んで、明日からのネシアへの旅行?を楽しまなきゃ!
俺はそんな風にワクワクしながら、リッキーの屋敷へと帰ったのだった。
……あ、悠馬の冒険者登録、今日のうちにやっておかないとだね!
皆、なんだか嬉しそうな顔で登校している。
やっぱり長期休みが始まるのが嬉しいのだろう。
「よぉ~、シエル!明日から休みだけど、お前達は国外に遊びに行くんだってな?」
そう言って後ろから急に肩を組んできたのは、ニヤニヤした顔のセインだ。
彼は俺たちがこの夏休みの間に、ネシアに行ってダンジョンに潜ることを知っているのだ。
「まぁね。元々ネシアで闘技大会に出た時に知り合った獣人と行く約束をしていたんだよ。その約束を守りに行くって訳さ。」
俺がそうセインに言うと、「えっ、闘技大会?」と目を丸くした。……あれ?知らなかったのかな?
「セイン、確か以前家庭教師が『ネシアでは戦闘能力が高い者が好まれるので、娯楽としてだけではなく強さを競うためにも闘技大会が開かれている』って言っていたじゃないか。忘れたのか?」
後ろを歩いているクロードが、過去に聞いたことを話してくれた。……確かに、そんな感じの国だったね!
「確かにそれは聞いた覚えはある。だが他国の者も参加できるとは思わないじゃないか?」
セインが拗ねたようにそう言うと、クロードは顎に手をやり「それは確かに」と言った。
「そう思うだろ?あの国の大会って、他国の者も参加自由なのか?」
セインが、肩を組んでいる手を外しながら、俺にそう聞いてきた。
俺があの国で何があったのかの話を3人にしてやると、「……お前も苦労してんなぁ?」と呆れた顔でセインに言われてしまった。
まぁ……今となっては良い思い出だよね!
そして教室に着くと皆は荷物を置き、修練場へと向かう。
そこで行われる全校集会の後に今日は授業がなく、ただ成績表を受け取るだけだから帰りはとても早いのだ。
俺たちが修練場に到着すると、もうほとんどの生徒が揃っていた。おや、俺達最後の方だった?
それからほどなくして全校集会が始まる。
「それではそろそろ全校集会を始めたいと思います。まずは校長からの挨拶です。」
司会をする教師が拡声の魔法で会場にそう伝えた。
すると校長先生は一歩前へと出て咳払いをする。
「あ~……皆さん、おはようございます。明日からは皆さん待望の夏休みが始まりますが、今から楽しみでしょうがないってところでしょうか?長期休みですのでどこか遠い所へ行く子もいるでしょう。ですがそういう時こそ色々なことに気をつけて過ごしてくださいね。……それでは私からの挨拶はこれで終わります。」
校長は司会の教師と同じく拡声の魔法を使って手短に挨拶をすると、すぐに元の場所に戻った。
それからはこの夏休みで気をつけなければならないこと、やらなければならない課題などの説明があり、それが終わると各自の教室へと戻った。
「さて、みんなお待ちかねの『成績表』を配るぞ!」
マール先生は大きな声でそう言うと、次々と生徒の名前を呼んでいく。
先生から成績表を受け取った生徒は苦笑いだったり、喜んでいたりで様々な反応をしている。
俺の前に呼ばれたのはセインだったが、彼は受け取るまではかなり自信があったらしいが、受け取ってみた瞬間にまるでピシッ!と音がしそうな程に固まってしまった。そんなに成績悪かったのかな?
俺は名前を呼ばれたので先生の所へ向かい、途中で固まっているセインの肩を叩いてこちらの世界へ意識を戻してやった。
「なぁ、セイン。そんな固まるほどに成績悪かったのか?」
俺はハッとした顔をしたセインにそう声をかけると、セインは顔を顰めて頷いた。……何がそんなに悪かったんだろうね?
とりあえず俺も先生から成績表を受け取ったが……なるほど、歴史の単位が結構やばかったようだ。……赤点ではないよ?
他はかなり良かったので、総合的には1位を取れていた。
「……その成績表、俺と交換しないか?」
そんな無茶なことを言っているのは、やはりセインだ。……相当悪かったのかな?
彼は俺の後ろから俺の成績表を覗いていたのだが、俺のを見た後で自分のを見ると暗い表情になった。
「クロード、国王様から成績が悪いと何か言われるのか?」
俺は席に着くと、先に貰っていたクロードに聞いてみる。
すると彼は苦笑いをして「夏休みの間、王城から一歩も出してもらえずに勉強漬けになるんだよ」と答えた。……そりゃあ暗い表情にもなるわ。
「ちぇ~っ!本当なら避暑も兼ねてスノービークに行ってみようと思っていたのに!」
「まぁ~だ言ってる。それは頑張って家庭教師からの課題をこなせば行けるようになるって言ってるだろ?頑張れよ!」
「そうよぉ~。私たち別に成績そんな悪くないけどセインの為に残るんだから、頑張ってよね?」
2人からそんな事を言われているセイン。
なんか3人の会話に『スノービーク』って名前が入っていたような気がするんだけど、気のせいかな?
「……ねぇ、今スノービークって言わなかった?」
俺が3人に確認のために聞くと、3人から「言ったよ!」と言われた。
「だってお前たちの故郷だし、何よりそこは夏の避暑地で有名だからな。ここと比べるとかなり涼しいんだぞ?」
セインは何故か力説しながらそう言う。
……その勢いに俺はちょっと引いてしまったのは内緒だ。
「本当ならお前達について行きたいところだが、さすがにそれは許可されないだろうから諦めたんだよ。その代わり、『北の辺境』がどんな所なのかをこの目で確かめてこようかと思ってな。これも1つの『社会勉強』ってやつだ。」
クロードはまだぶつくさ言っているセインをちらっと見ると、小声で俺にそう言った。
なるほど、確かに自国のあちこちを見て回るのは良い勉強になるだろう。次期国王、頑張ってね!
「じゃあみんなに成績表を配ったな?ではこれで解散です。夏の間は本当に気をつけるんだぞ?休み明けにまたみんなと無事に会えることを楽しみにしているからな!」
マール先生はそう言うと、にこやかに俺たちが教室から出ていくのを見送る。……先生も気をつけてね!
俺はセイン達と別れると、教務員室にいるスコットさん達と合流しに向かう。
教務員室に到着して中を覗くと、まだほとんどの先生は各自の教室から帰ってきていないのか、中は先生が少なかった。
「おや、君は……ちょっと待ってなさい。今スコットたちを呼んでくるから。」
教頭先生のクロニカ先生はそう言うと、部屋の奥の扉の中へと入っていく。
しばらくすると4人を引き連れてクロニカ先生は戻ってきた。
「すまん、待たせたか?」
スコットさんはそう言って謝ってきたが、俺はさっき来たばかりだ。
とりあえずそんなに待ってないことを伝えて、俺たちも帰宅する。
帰宅途中の馬車の中で、みんなから成績表を見せろとせがまれて見せると、みんな目を点にして成績表を見ていた。
……あれ?なんか思っていたのと反応が違う?
「……シエルって案外成績もいいんだな?」
「そうねぇ……少なくても私達よりは良いわね。」
「ねぇ、しーちゃんって日本でも成績良かったっけ?」
「……もう遠い過去だからよく覚えていないな。」
4人は何を言っているのかわからない声でヒソヒソと話している。……なんだ?
「まぁ……なにはともあれこれで学校は終了だ!」
リッキーはそう言うと笑顔になった。
そうだね、これからは冒険者に専念だね?
俺がそう思ってうんうんと頷いていると、いきなりリッキーが表情を変えてニヤリと笑う。
「……っと言いたいところだが、先ほど校長からもう少し学校に通ってみないか?と頼まれたんだ。お前も友達ができたんだし、もう少し通いたかったんじゃないか?」
リッキーはそう言うと、俺の頭を撫でてきた。
……まぁね、少し楽しくなっていたのは確かだね。
そっかぁ……みんなとはもう少し一緒にいられることになったんだね。
みんなにそれを会って伝える事は出来ないかもだけど、夏休み明けのみんなの顔が楽しみになってきた。
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