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第10章 国立学校 (後期)
『ブレイズ』へのダンジョン遠征 20
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その時、その魔道具から声が聞こえ始める。
『お前達、今まで何処に行っていたんだ?』
『……少し明日の事で王子殿下にお話があったので行っていました。』
あの兵士長さんの警戒している声が聞こえたと思ったら、先程怒っていた人の声も聞こえた。
どうやらあの境目の結界を、彼らは無事に通り抜けられたようだね。
そしてその会話を聞いていた5人は、驚いた顔で俺の方を見た。
黙っているところをみると、向こうにこちらの声が聞こえるかもしれないと思っているのだろう。
……しまったな。
確認しないで入れちゃったけど、多分あちらの声しか拾わないはずだ!……多分ね?
『いったい何の話が必要だったのだ?こんなみんな休もうとしている頃なのに、そんな急ぎの用か?』
兵士長さんには昨日のお風呂の時に話してあったので、あまりに不審な事をした彼らに相当警戒しているようだ。
『いえ……急ぎではなかったのですが、少し確認を取りたかっただけです。時間に関しては考えに入れていませんでした。』
そう素直に謝ったその兵士の言葉に、兵士長さんはまだ信用はしてはいないが一応納得したらしい。
『だが……そこにいる3名は我々と一緒にこのダンジョンに入ってきたはずなのだが、翌日にはテントを残していなくなっていた者たちではないのか?何故、君と一緒に行動しているのだ?』
兵士長はさらなる追及としてあの時の3名の存在を出してきた。
そう、先程の兵士と一緒にいる者の中には例の3名もいたのだ。
これに対してはどう切り返してくるのか?
『それは……そう、彼らは我々が鍛えている時にフラフラとやって来たので、保護したのです。彼らがそのその3名という者たちなのかは私にはよく分かりません。』
その兵士はそう言って、自らは追及の手を逃れた。
焦ったのはその3名だ。
どう切り返せば良いのか全く考えていなかったのだろう。
『えっと……我らはあの後用を足しにあの場を離れたのですが、運悪く魔物と遭遇して皆とはぐれたのです!』
『そうです!流石に1人では危険だと思い、ついて行ったまで。』
『運が悪かったのですよ。』
『……。』
3人のしどろもどろのよく分からない返答に、兵士長さんは沈黙する。
こちらの方でもジェスチャーでセインが『ありえないだろう!』といった仕草をしているが、それはみんな同じ気持ちだろう。
『……とりあえず、もう夜も更けてきている。お前たちも各自のテントへ戻って休め。』
とりあえず兵士長さんは全く信用はしていないといった声ではあったが、その集団にそう言って解散をさせた。
それからしばらくはなんだかジャシジャシといった歩いている音が聞こえていたが、バサリと何かをめくる音が聞こえた後、足音はしなくなった。
『なんとか切り抜けられましたね。』
『……あれは「切り抜けた」んじゃない。単に「泳がされている」と見たほうがいいだろう。』
あの3人組のうちの1人がそう楽観的に言うと、どうもこの集団のリーダーらしき兵士が慎重な感じに否定する。
そうだね、あれは『泳がせる』つもりで話を切り上げたのだろう。
それが分かっていない3人組は、やはり軽率な行動をしがちなのかもしれない。
『それにしてもあの兵士長はかなり我々を警戒していましたね。もしかして彼も何か知っているのではないでしょうか?』
『そうだな……その可能性はあるだろう。こいつらと一緒にダンジョンに入ったという話だから、クレイン側の連中と何かしら話はしているはずだ。』
『……消しますか?』
3人組の他にも仲間がいたらしく、リーダーに話しかけたその人は、リーダーの話に対して即座に『消す』事を提案した。
『いや、それはまだ早いだろう。少なくても明日のボス戦が無事に終了してからだな。それが終わったら「証拠隠滅」だ。』
『……はっ!』
リーダーはそんな事を言っているが……明日のボス戦に一体何があるんだろうね?
確か俺に20階層のボスを倒して欲しいって言ってなかったっけ?
そこには多分兵士長さんの話に出てきていた副将軍さんがいるはずで、その人がいながらなかなか倒せずにいるっていう事なのだろうが……それで良いのか、ネシア軍?
それとも何考えていることがあるから、あえて倒さないでいるのだろうか?
それからは大した会話もなく、みんな寝てしまったらしい。
俺の方ではとりあえず持っている対の魔道具に魔力を流すのを止め、念の為に腕輪にしまった。
これなら万が一の場合でも、向こうからの音声も聞こえないが、こちらの音声も届くことはない。
……これで安眠は確約だね?
『お前達、今まで何処に行っていたんだ?』
『……少し明日の事で王子殿下にお話があったので行っていました。』
あの兵士長さんの警戒している声が聞こえたと思ったら、先程怒っていた人の声も聞こえた。
どうやらあの境目の結界を、彼らは無事に通り抜けられたようだね。
そしてその会話を聞いていた5人は、驚いた顔で俺の方を見た。
黙っているところをみると、向こうにこちらの声が聞こえるかもしれないと思っているのだろう。
……しまったな。
確認しないで入れちゃったけど、多分あちらの声しか拾わないはずだ!……多分ね?
『いったい何の話が必要だったのだ?こんなみんな休もうとしている頃なのに、そんな急ぎの用か?』
兵士長さんには昨日のお風呂の時に話してあったので、あまりに不審な事をした彼らに相当警戒しているようだ。
『いえ……急ぎではなかったのですが、少し確認を取りたかっただけです。時間に関しては考えに入れていませんでした。』
そう素直に謝ったその兵士の言葉に、兵士長さんはまだ信用はしてはいないが一応納得したらしい。
『だが……そこにいる3名は我々と一緒にこのダンジョンに入ってきたはずなのだが、翌日にはテントを残していなくなっていた者たちではないのか?何故、君と一緒に行動しているのだ?』
兵士長はさらなる追及としてあの時の3名の存在を出してきた。
そう、先程の兵士と一緒にいる者の中には例の3名もいたのだ。
これに対してはどう切り返してくるのか?
『それは……そう、彼らは我々が鍛えている時にフラフラとやって来たので、保護したのです。彼らがそのその3名という者たちなのかは私にはよく分かりません。』
その兵士はそう言って、自らは追及の手を逃れた。
焦ったのはその3名だ。
どう切り返せば良いのか全く考えていなかったのだろう。
『えっと……我らはあの後用を足しにあの場を離れたのですが、運悪く魔物と遭遇して皆とはぐれたのです!』
『そうです!流石に1人では危険だと思い、ついて行ったまで。』
『運が悪かったのですよ。』
『……。』
3人のしどろもどろのよく分からない返答に、兵士長さんは沈黙する。
こちらの方でもジェスチャーでセインが『ありえないだろう!』といった仕草をしているが、それはみんな同じ気持ちだろう。
『……とりあえず、もう夜も更けてきている。お前たちも各自のテントへ戻って休め。』
とりあえず兵士長さんは全く信用はしていないといった声ではあったが、その集団にそう言って解散をさせた。
それからしばらくはなんだかジャシジャシといった歩いている音が聞こえていたが、バサリと何かをめくる音が聞こえた後、足音はしなくなった。
『なんとか切り抜けられましたね。』
『……あれは「切り抜けた」んじゃない。単に「泳がされている」と見たほうがいいだろう。』
あの3人組のうちの1人がそう楽観的に言うと、どうもこの集団のリーダーらしき兵士が慎重な感じに否定する。
そうだね、あれは『泳がせる』つもりで話を切り上げたのだろう。
それが分かっていない3人組は、やはり軽率な行動をしがちなのかもしれない。
『それにしてもあの兵士長はかなり我々を警戒していましたね。もしかして彼も何か知っているのではないでしょうか?』
『そうだな……その可能性はあるだろう。こいつらと一緒にダンジョンに入ったという話だから、クレイン側の連中と何かしら話はしているはずだ。』
『……消しますか?』
3人組の他にも仲間がいたらしく、リーダーに話しかけたその人は、リーダーの話に対して即座に『消す』事を提案した。
『いや、それはまだ早いだろう。少なくても明日のボス戦が無事に終了してからだな。それが終わったら「証拠隠滅」だ。』
『……はっ!』
リーダーはそんな事を言っているが……明日のボス戦に一体何があるんだろうね?
確か俺に20階層のボスを倒して欲しいって言ってなかったっけ?
そこには多分兵士長さんの話に出てきていた副将軍さんがいるはずで、その人がいながらなかなか倒せずにいるっていう事なのだろうが……それで良いのか、ネシア軍?
それとも何考えていることがあるから、あえて倒さないでいるのだろうか?
それからは大した会話もなく、みんな寝てしまったらしい。
俺の方ではとりあえず持っている対の魔道具に魔力を流すのを止め、念の為に腕輪にしまった。
これなら万が一の場合でも、向こうからの音声も聞こえないが、こちらの音声も届くことはない。
……これで安眠は確約だね?
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