異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第11章 冬休み編

みんな、あけましておめでとう!

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国民へのお披露目が終わると、その後は国中の貴族にも『お披露目』があるらしい。

そこには貴族のクラスメイトたちも一緒に参加するらしく、年が変わって初の顔合わせになりそうだ。

もちろんそこには俺たちスノーホワイトも参加することになっていて、リッキー達4人は少し面倒そうな顔をしている。

……そうだよね、皆は『国で一番の実力者』と広まっているから、縁をつなごうと近づいてくる者が多いって言ってたっけ。

でも俺は単純に、クラスメイト達と会えるのが楽しみだったりする。


会場へ着くと、もうすでに他の出席者たちは勢揃いしていて、俺達が部屋の中に入ると頭を下げていた。

「皆のもの、面を上げよ。楽にしてよいぞ。」

国王が皆にそう声をかけると、会場の皆は顔を上げ、一斉にこちらを見る。

その中にはクラスメイトがいて、俺たちの事を見つけると小さく手を振ってくれた。

「まず皆に発表したいことが何件かある。まずは私の後ろにいるスノーホワイトの事なのだが、メンバーの中で二組が去年中に婚姻を結んだのだ。二組とも、前へ。」

国王の言葉にリッキーとリリーさん、スコットさんとエミリーさんの二組がそれぞれ前に出る。

「この二組だ。去年から国立学校に臨時講師として勤めてくれているので知っている者も多いかもしれないが、今年もまだ勤めてくれるらしいのでよろしく頼むぞ。」

その言葉に、それぞれ頭を下げて貴族の礼をとる。


「さて、次はこの王家の事だ。去年の、王家も含めた王都全体の騒ぎの事は皆も知っていることだと思う。あの一件で第一王妃とは離縁し、第1王子のセインは深刻な問題があったために王位継承権を剥奪。そして、これは情報を集めるのが得意なものは気づいていただろうが、次代の後継者に第2王子のクロードを指名した。その事も正式に発表しておく。」

国王はそこで一旦言葉を切り、周りを見渡す。

そこにはミラー騎士団長の姿もあり、彼は目を伏せている。何かしら思うことはあるのだろう。

「そして最後に。これも王家に関わることなのだが……皆もこの場にいて何となく感じているのかもしれぬが、此度ネシア国から国立学校に留学して来ている第1王子のアンドリューくんがうちの第1王女ローラと婚約をいたした。これはネシアとクレイン両国の友好の証としての婚姻でもあるが、それだけではない。実はアンドリューくんがネシアに帰国し『成人の儀式』を受けた折り、うちのローラが彼の『番』である事が判明したのだ。」

国王が2人の婚約を発表すると、その場にどよめきが起きる。

ある者はこの場にいる2人の雰囲気を見て察していたらしく、「そんな気がしたのだ!」などと大きな声で自慢げに話している。

そうかと思えば、「せっかくまともな性格になったと聞いていたので、てっきりこの場で婚約者探しが行われるのかと思っていた」と言うも者までいる。

……なるほど、この場は全国にいるクレイン国内の貴族がすべて揃っているのだ。

適齢期に入っていて婚約者がまだいない者が、それぞれ婚約者探しをする場にもなっていたんだね。


そんな中、当のローラとアンドリューはお互いを見つめ合いながら何かを話している。

確かにその2人の雰囲気は、恋人同士……または婚約者同士と言っても間違いはないほど親密な雰囲気だ。

俺が少し2人の事を見ていると、いつの間にか隣に来ていたセインが肩を組んできて「ローラがアンドリューと婚約したのが気になるのか?」とニヤニヤ顔で聞いて来た。

「いや、全く。ほら、あそこで2人の事話してるおじさんがなんか自慢げに話しているから一体どんな感じなのか?と見ただけだよ。」

俺がケロッとした顔でそう言うと、セインは拗ねた顔で「ちぇっ!嫉妬でもするかと思ってた!」と言った。

「なんで嫉妬?」

「……お前、あいつにやたらと付きまとわれていたことあっただろ?だから急に手のひら返しでアンドリューに乗り換えた感じがしてるのかと思っただけだよ。」

俺が不思議そうな顔で聞くと、そんな事をセインは言った。

……あぁ、確かにそんな事もあったねぇ!

でもさ、獣人の『番』って、そんなものは超越する存在だと思うのよ、俺は。

だってあの「同じドラゴン種からしか番を作らない」と言っていたグリーさんのお父さんが、『番』認定であっさりとその女性と結婚して子供を作ったのだから。

全くの別次元の能力なのだろうね。



「皆のもの、少し注目してはくれぬか?」

国王は大きく手をパンパンと鳴らすと、そう言って注目を集める。

その場の者はすぐに口を噤み、国王に注目をする。

「さて、我が息子、娘のうち、娘は嫁ぎ先が決まった。だがまだ上の2人が決まってはおらぬ。この場はまだ未婚の婚約者がいない若者がたくさん集まるので、もしだったらうちの2人にも声をかけてやってはくれぬか?……という事で、ここからは新年のパーティーへと移行するので、自由に飲食を楽しんでくれたまえ。」

国王はメイド達が料理の側にスタンバイしたことを確認すると、そう宣言する。

国王のその言葉で、その場の親世代の貴族はやる気を漲らせているようだ。

それを見たセインとクロードはうんざりとした顔をする。

「……お前も一緒に回ろうぜ?」

セインが暗に「お前も生贄になれよ!」と誘ってきたが、ユーリがセインの手を外して俺にしがみつく。

「にぃには誰にもあげない!僕のものだ!」

今にも唸りだしそうなユーリの状態に、両手を挙げて降参ポーズをするセイン。

結局2人は一緒にパーティー会場に向かうことにしたようだ。……頑張れ、2人とも!


それから俺達スノーホワイトは、皆揃って会場を回り、いろんな物を食べて楽しんだ。

時々「うちの娘はどうですか?」的な事があったが、保護者の4人が全て断る。

国王からのお達しがあるから、貴族の方も無理は言ってこないので助かったよ。


その夜は久々のクラスメイト達が一堂に介したので、互いの近況などを親そっちのけで集まって話したりとなかなか楽しい時間を過ごしたのだった。
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