異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第1章 出会い〜旅の始まり

出発前日 1

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エルフの隠れ里へ行った時に長老へ渡すお土産も無事に買い、俺たちは宿へと向かう。

でも途中の屋台広場まで来た所で皆でテーブルに座り、焼きたてのパンを五等分にして皆で食べてみた。
どのパンもとても美味しく、みんなに好評だったよ!

それからは寄り道をせずに宿に戻ると、受付には女将さんがいた。

そういえば女将さんには俺たちが明日、この街を発つことは告げてなかったことを思い出す。

するとリッキーさんが気づいてくれて、女将さんに話しかけた。

「女将さん、急なんですが俺たち、明日この街を発ちます。」

すると女将さんは驚いた顔で俺たちを見る。

「今回は本当に急だねぇ。今までなら2、3日前に言っていたのに、どうしたんだい?何かあったのかい?」

「いえ、ホントはもう少しいるはずだったんですが、今回はギルマスが魔法で現地に送ってくれるそうなんで、目的地までの荷物の準備がいらなくなったから日程が早まったんですよ。」

「なるほどねぇ。そんな魔法があるんだねぇ。それさえあればどこへでも行けるだろうし、羨ましいよ!」

女将さんはスコットさんの話を聞いてとても羨ましそうにしていた。

確かにどこへでも行ける魔法なら、俺も羨ましいな!

「まあ、そういうことなら餞別代わりに今日の分の食事付き宿泊代はタダで良いよ!それに腹一杯になるまで注文していいからね!」

女将さんは笑顔で俺たちにそう言った。

俺たちはそれを聞いて大喜びだ。

そこでふと、リッキーさんが思い出したように女将さんに聞く。

「あ、そうだ!いつものように出発する朝にここのメニューをたくさん用意してもらえると助かるんですが、今からでも間に合います?」

「ああ、いつものやつかい?本当にうちのメニューが好きだねぇ。良いよ、夜のうちに仕込んでおけば、明日には渡せるから。」

「いつもありがとうございます、女将さん。」

「良いんだよ、またこの街に来たらうちに寄っておくれな!」

女将さんはそう言って笑っている。

俺はふと気になってラッキーさんに聞いた。

「そういえばリッキーさん、いつもここの料理はどうやって受け取っているんですか?」

「ん?弁当みたいに1つ1つを個別包装にしてもらって、それぞれが自分のマジックバッグにしまっているが……。」

「それだと女将さん達は手間なので、汁物やシチュー系は鍋が複数あるからそれに直接作ってもらい、それを収納しておきましょうよ。炒め物も蓋付きの容器があるのでその中に入れてもらったりして、少しでも負担を軽くしませんか?」

「なるほど、そういうこともできるねぇ。そっちがそれでいいなら、こちらはその方が助かるよ!洗い物は炒めたりするのだけですむしね!」

「じゃあそれでお願いします。」

俺は女将さんが了承したので、大きな鍋を3個とタッパーを5個ほど渡した。

女将さんはタッパーを初めて見たのでものすごく観察している。

「これはタッパーといいまして、この蓋みたいなのをこうやって剥がし、中に物を入れたらこうやってこの溝に容器の縁が入るように押し込んでください。そうすると密閉されるので。」

「なるほど、そうやって使うんだね?見たことのない容器だから使い方もわからなかったよ。……それにしても変わった容器だねぇ。」

「ええ、俺の国で使われているもので、この辺にはないんです。」

「そうなのかい?どおりで見たことなかったわけだよ。」

女将さんは俺の簡単な説明で納得してくれたよ。

いや~、突っ込まれずに助かった!

なんか聞かれたらどうしようかと、ちょっと思ってた!

とりあえず鍋とタッパーを女将さんに渡し、俺たちはとりあえず部屋へ戻った。

まだ微妙に夕飯には早いので、各自明日の出発のために準備をしたり、部屋でゆっくり過ごすことになったのだ。

俺は荷物が全部肩掛け鞄の中にあるので準備は一切ない。

なので、俺はとりあえず山田に連絡を取り、アルコール度数の高い『ブランデー』や『ウイスキー』、『焼酎』などの蒸留酒をいくつか買ってもらえないか聞いてみた。

別に明日到着した時に渡すわけじゃないので、そこまで急がないことも付け加えるのを忘れてはいけない。

山田の都合がつく時でいいと言っておかないと、もしかしたら急ぐと思われて無理に時間作って買わせてしまったら申し訳ないからね。

そんな事している間に夕飯の時間になり、みんなで一緒に食堂へ向かった。

食堂に着くとどうやら席を取っておいてくれたらしく、女将さんがテーブルに案内してくれた。

するとそのテーブルには『暁の星』のメンバーが座っていた。

「お前たち、明日この街を出発するんだって?女将さんから聞いたぞ?」

「ああ、明日の昼前にはギルマスから送ってもらうことになってる。」

「なんだって?ギルマスがどこかへ送ってくれるって?そんな羨ましい事あるんだな!ギルマスがそんな事してくれるなんて初めて聞いたぞ?」

「俺たちもそれは初耳だったが、実際にギルマスが俺達を送るって言ったんだからできるんだろうさ。」

「お前たちってギルマスとも仲が良いんだな?」

「ああ、俺たちのことは結構気にかけてくれて、いろいろ指定依頼とかしてくるがな。」

「なるほどなぁ~、俺達もギルマスに目をかけてもらえるように頑張らなきゃな!」

そう言って「暁の星」のリーダーのブラックさんは笑った。

それから俺たちも席に着き、それぞれ食べたいものを注文する。

今日は食べ放題だってことだから、俺はまずは一番食べたいと思っていた「ビーフシチュー」ならぬ「ブルシチュー」を頼んだ。

どうもスコットさん達の話を聞いていると、どうやら食材のブルは暁の星が狩ってきたものらしい。

女将さんから俺たちのことを聞いて、ならばと安く提供してくれたそうだ。

彼らは人数も多くて中堅以上の強さがあるから狩るのはそんなに苦でもなかっただろうな。

それにどうも俺達が狩りから戻ってきたタイミングで暁の星はブル狩りに行ったみたいで、通常はいないはずの街付近の場所にブラックブルが何頭かいて幸運だったと話しているのが聞こえる。

それってもしや……?

それは確かに幸運だったね!

でもお陰で美味しいお肉が食べられるよ!
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