異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

文字の大きさ
94 / 529
第2章 エルフの隠れ里〜

これからどうする?

しおりを挟む

山田……もとい、リッキーからとてもショッキングな内容の話をされ、俺はしばし固まってしまった。

そんな俺をニヤニヤして見ているリッキー。

「……これから俺は、皆とどう接すれば良いんだろう?」

「好きにすれば良いんじゃないか?どうせ、皆まだ覚醒してないんだろうし。今まで通りに接すればいいと思うが。」

「だけど……スコットさんが兄さんで、エミリーさんが惠美さん、リリーさんが姉さんなんだろ?……なんか、姉さんだけは今までよりも温かい目で見れそうな気がするよ。」

「……マジか?今までどんな印象だったんだよ!」

リッキーが腹を抱えて笑いながらそう言う。

……なんか、すっごい違和感あるけど……なんか、嬉しい。

俺はどうやら意識せずに笑顔になっていたらしい。
リッキーを見ると、あいつもはにかんだ笑顔をしていた。

「あ、そうだ!風呂に行こうって誘ったのに、すごく時間経っちまったな!今からでも入れるか?」

「行ってみる?」

「そうだな。あ、スコットはどうする?誘うか?」

「あれ?もしかしてリッキー単独で俺を風呂に誘いに来たの?てっきりスコットさんも一緒だと思ったのに。」

「……そうなんだよな、いつもなら2人で来るんだが、何となく1人で誘いに行きたかったんだよな。」

もしかして、これも何か操られていたり……?

なんかそう考え出すと、ホントにただの偶然だったりするものが、勝手に必然なんじゃないのかと勘違いしたりするんじゃないだろうか?

そんな事を考え込んでいると、俺の眉間をリッキーが揉んできた。

「そんな顔してるとすぐに皺ができるぞ~?あの『自称神様』の考える事なんか分かる訳ないんだから、気にするだけ無駄だと思うぞ?俺はもう、成り行きに任せることにしたよ。」

そうだよねぇ~、気にしたってしょうがないか。
向こうからこちらに何か接触してくることは無……くはないな?

考えてみればユーリって神からの神託が来ることあるって、鑑定に書いてなかったっけ?

……あれ?
もしかしてユーリ、皆のこと知ってたんじゃ?

なんか兄さんと姉さんを見た時やリッキーを見た時に「なるほどねぇ」なんて呟いていたし、その時にはもう知っていたのかもしれない。

とりあえず、この話はこれで終わり!
俺ももう気にせず、自分なりに自然体でいることにした。

それから俺たちはスコットさんを誘いに行くが、もうすでに入ってきたそうだ。

「えっ、そんなに時間経っていたの!?」って思っちゃったよ!

とりあえず女性陣にもお風呂に入ったか聞くと、もうとっくに入ってきたと言われたので、安心して2人でお風呂に向かった。

それから2人でゆっくりとお風呂に入り、日本での話を色々リッキーから聞いたりして、久しぶりの友人との会話を楽しむ。

今のリッキーの感覚としては「産まれてから覚醒するまでの間の記憶」と「山田としての記憶」の両方が備わっている感じらしい。

覚醒してリッキーとして育ってきた記憶が無くなったわけじゃないようだ。

もしそれまでの記憶が無くなっていたら全くの別人「山田」へと変貌してしまって、明日みんなに会ったらその変化をすぐに気づかれてしまうだろう。

それどころか、この里を出た後に行く予定の「スノービーク」でリッキーの両親と会う予定なのに、肝心のリッキーが親を覚えてない……なんてことになるところだった。

だから両方の記憶を持っていて良かったよ。

あとはリッキーが持っていた能力だが、どうやらその能力も無くなったわけじゃないようだ。

だけど今までと違って「心を読む」だけじゃなくて「感情が流れてくる」事も切っておくことができるようになったらしい。

それなら皆の故郷に行っても心が疲れなくて済みそうだ。


風呂から上がり、リッキーたちの部屋の前に着くとリッキーとは別れた。

「じゃあ湯冷めする前に布団に入ってしっかり暖まれよ?もう朝晩冷えてくる時期だからな。」

「分かっているよ、もう子供じゃないのは知ってるだろ?」

俺がリッキーにそう返すと、苦笑いした。

「……まあな。そういえばその事も皆には内緒にしておいたほうが良いだろうな。皆はお前のこと大人じゃないと思っているからな。」

「そうだよな。でもいつかは……と思っているけど、それよりも皆が覚醒すれば何の問題も無いってところだよな。」

「確かに……。覚醒すれば確実にお前を見る目が変わるからな。かといって……自然に覚醒するのを待ったほうがいいと、俺は思うぞ?」

「それって、リッキーが覚醒したのと同じ方法なのかな?」

「多分な。それに、もしかしたらユーリがなんか知っているんじゃないのか?」

「あっ……ありえそう。今はユーリがそばにいないから聞けないけど、合流したら聞いてみるかな。」

俺がそう言うとリッキーは頷く。

それから俺はリッキーと別れ、1人で部屋に向かう。

部屋に戻るとさっそく山田へと送る「買い物リスト」を考え、長々としたリストを作って送った。

かなり大量に買い込んでもらうことになったが、資金は豊富なので大丈夫だろう!

前もって山田には「何品かのおかず」という「お駄賃」を渡してあるので、また俺の作るおかずをもらえると思えば、多少リストが多かろうと協力してくれるだろう。

いつも助かるよ、山田!

ありがとう、山田!

俺はそう心に思いながら、今夜も眠りについた。
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~

サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。 ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。 木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。 そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。 もう一度言う。 手違いだったのだ。もしくは事故。 出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた! そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて―― ※本作は他サイトでも掲載しています

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

お人好し転生鍛冶師は異世界で幸せを掴みます! ものづくりチートでらくらく転生ライフ

かむら
ファンタジー
旧題:生鍛冶師は異世界で幸せを掴みます! 〜物作りチートで楽々異世界生活〜  剣持匠真は生来の不幸体質により、地球で命を落としてしまった。  その後、その不幸体質が神様によるミスだったことを告げられ、それの詫びも含めて匠真は異世界へと転生することとなった。  思ったよりも有能な能力ももらい、様々な人と出会い、匠真は今度こそ幸せになるために異世界での暮らしを始めるのであった。 ☆ゆるゆると話が進んでいきます。 主人公サイドの登場人物が死んだりなどの大きなシリアス展開はないのでご安心を。 ※感想などの応援はいつでもウェルカムです! いいねやエール機能での応援もめちゃくちゃ助かります! 逆に否定的な意見などはわざわざ送ったりするのは控えてください。 誤字報告もなるべくやさしーく教えてくださると助かります! #80くらいまでは執筆済みなので、その辺りまでは毎日投稿。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

追放されたけど実は世界最強でした ~元下僕の俺、気ままに旅していたら神々に愛されてた件~

fuwamofu
ファンタジー
「お前なんか要らない」と勇者パーティから追放された青年リオ。 しかし彼は知らなかった。自分が古代最強の血筋であり、封印級スキル「創世の権能」を無意識に使いこなしていたことを。 気ままな旅の途中で救ったのは、王女、竜族、聖女、そして神。彼女たちは次々とリオに惹かれていく。 裏切った勇者たちは没落し、リオの存在はやがて全大陸を巻き込む伝説となる――。 無自覚にチートでハーレムな最強冒険譚、ここに開幕!

処理中です...