異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第3章 スノービーク〜

神聖法国

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それから俺達3人はしばらく部屋で話をしていると、セバスが窓から帰ってきた。……えっ、窓から!?

「セバス、おかえり。どうだった、あっちは?」

どうやらユーリがセバスに何かを頼んでいたらしい。

「はい、まずは4属性竜の長達の下へ行き、森の方への影響を聞いてまいりましたが、そちらの方には影響がなかったようです。でも何かあったのは気づいていたようです。巨大な光の柱が、遥かな高さの天から降り注いでいるのが見えたそうですから。」

なるほど、森の上にある山からでも見えたんだね。
これは相当遠いところの場所でも見えていたかもしれないね。

「それで、僕が頼んだ方はどうだった?」

「はい、そちらはグリーの背中に乗せてもらい、実際に見てまいりました。」

「それで?」

「あちらの国ではぱっと見では何も変わりはなさそうでしたが、神殿の方では何やらバタバタしているようで、神官達があちこち探し回っているのが見えました。通常張ってある結界も見当たりませんでしたし、例の女神に何かあったのではと推察できます。」

どうやら話の内容から考えると、彼の国を見に行ってきたようだ。

なるほど……あっちでなんかあったんだね。

ん?
この機に奴隷にされている人達を解放しに行けるんじゃないか?
今ならば俺も転移魔法を使える。
あっちまで俺をグリーさんに運んでもらえれば、帰りは俺が運べる。

一度に何人まで運べるかわからないけど……今の俺はこの前の戦いで相当レベル上がっただろうから、魔力量もかなり上昇しているだろう。

たぶん丸一日以上寝ていたのは魔力回復だけではなく、急激にレベルが上がったせいで体に負担がかかったから馴染ませる為かもしれないね。

「じゃあ今なら外側で農奴にされている人達を元の国へ帰せるチャンスじゃないか?」

俺が皆にそう言うと、一斉にこちらを振り向いた。

「それは良いね、ママ!一旦はこの街に連れてきて体調を回復させたら、それぞれの国へグリーに連れて行ってもらえば良いんじゃないかな?どう、セバス?」

「良いのではないですか?それにあの国に残りたいという者はそのまま残ってもらえば良いですし。グリーはあちこちの国に姿を現しておりますので、その点は問題ないかと。」

「じゃあ、さっそくこの事を父さんに話してみないか?さすがに父さんがどういう判断を下すのかは分からないがな?それによっては一旦の引受先はローランの街でも良いと思うしな。」

それぞれがアイディアを出してくれて、俺の案が実現する可能性が出てきた。

以前グリーから聞いた話だと無理やり奴隷として連れてこられた獣人やエルフとかもたくさんいるらしいし、帰りたいんじゃないかと前々から思っていたんだ。

かといって、あの信者たちは俺やユーリを捕まえようとするだろうから近寄れなかったし。

今なら混乱に紛れて連れていけるだろう。



それからリッキーが1人でウォールさんの所に、今回の俺の提案の話をしに行った。

リッキーが帰って来るまでの間、セバスからさらに彼の国の情報を詳しく聞いた。

それによると、グリーとセバスが普通に人型で歩いていても、衛兵なんかは見かけないからといって捕まえるほどの余裕がない感じだったそうだ。

最終的に2人で堂々と法皇がいるはずの部屋まで行ってみたそうなんだが、上位の神官に限って部屋にいなかったそうだ。

でも流石に神の部屋の近くには結界が張られていて近寄れなかったらしく、気配からまだ神はそこにいるのではないか?とのことだった。


……神ってあの時の怖い気配のやつだよな?

あれで神なのか……?

神は神でも、邪神なんじゃないのか?

なんか禍々しい気配しかしなかったぞ?

そういえばあの神、腕どうなったんだ?

やっぱ神だから回復したのかな?

一体どうなったんだろう?

ものすごく、気になる……。

「でも、神がまだあの国にいるなら俺やユーリが行くのは危険じゃないのか?」

俺がそうユーリに言うと、ユーリは1つ頷いた。

「うん、確かに危険はあるかもだけど、結界の外に誘い出す『餌』になるって言ってたよ?」

……誰だ、そんなことユーリに言ったの?

つまり、何かしらしたいことがあるが結界から出てこないとできないから、俺達に『おとりになれ』ってことなんだな?

それって、ちゃんと俺達の安全を考えてくれての話なんだろうか……。
とりあえずはその話に乗るしかないか?

そんな話をしていると、ウォールさんの所に行っていたリッキーが戻ってきた。

「どうだった?ウォールさん、一時的に避難民を連れてきてもいいって言ってくれた?」

俺がそう聞くと、リッキーは大きく頷いた。

「ああ、『わかった、用意はしておく』って言っていた。ただ、どのくらいの人数を受け入れられるか、ってところで悩んでいたようだが。」

「そっか、その点も考えなきゃだよね……?」

そうだよね、避難民が少数なワケがない。

それを考えると、やはりこの街だけでは受け入れきれないと思う。

「それならエルフだけでも、ラーシェさんに相談してみる~?」

「あっ、その手があったか!」

ユーリがとてもいいアイディアを出してくれた。

そうだよ、同じエルフなら違和感なく過ごせるかもしれない!

それに獣人ならルーシェさんに相談して、ローランの街で受け入れてもらえるかも?

普通の人族はここ、スノービークで……と3箇所で受け入れれば、かなりの人数になってもなんとかなるはず!

とりあえずリッキーはまたもやウォールさんの所へ行き、ユーリはエルフの隠れ里に住むラーシェさんの元へ、そして俺は久々にローランの街へと転移魔法を使って移動をすることになった。
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