異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第4章 ネシア国〜

試合前日 2

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「では最後になりますが……この大会はトーナメント方式ですので、これから抽選を行います。記入されるトーナメント表はこちらになります。」

司会者はそう言うと、壁際に寄せてあった布のかかったとても大きな移動式の黒板みたいな物をみんなの前に持ってきた。

そしてかかっていた布を取り除くと、そこにはAとBの2グループのトーナメント表が張ってあり、最終的にはその2つのグループの優勝者同士が戦い、今大会の優勝者を決めるようだ。

出場者の数を数えてみると、全部で32人分の空白があり、その下に数字が振ってある。それがくじ番号なんだろうな。

「それでは出場登録をした順にくじを引いていただき、こちらに記入していきますね。ではこちらから順番に引いていってください。」

司会者はそう言って、右端の先頭からくじを引かせている。

どうやら俺たちが来る前にそう並ばせていたようだ。


どんどんくじが引かれていき、残すところ5人分となった。

「では最後の5人の方もこちらへ来て引いてください。」

そう言われたので人を避けながら先頭に向かうと俺達の他はクーガーとヒューザだったようで、クーガーは睨みつけてきて、ヒューザは苦笑いしてクーガーを見ている。

「ではこの5人はほぼ出場参加は一緒の時期ですので、誰からくじを引きます?」

司会者が5人の顔を見ながらそう言う。

するとヒューズさんから「一番若い君から引いてはどうだい?」と言われ、俺から引いていくことに。

空いている枠はAが3つ、Bが2つ。

どこも初戦が対戦になる枠ではないが、くじの当たりによっては3回戦目で当たることもありそうだ。

俺は箱の中に手を入れ、グルッとかき混ぜると1枚引いた。番号は16。この5人とは1番当たらない場所みたい。

「ではお次は……そちらの若い方の人族の方ですかね。」

そう言ってリッキーに箱を差し出す。

リッキーもかき混ぜてから引き、2番を引いた。

そうやって残りのくじも引いたが、偶然にもヒューザはBグループでクーガーはAグループだった。

それぞれBグループの32番と、Aグループの8番だ。

ちなみにスコットさんがBグループの18番で、順調に上がればこちらもグループ最終戦に当たりそうだ。

……。

なぁんか嫌な予感がするんだよね。

まさか兄さんと戦うなんてことにならないと良いなぁ?

力では俺に軍配があがるけど、剣技は流石に兄さんが上だ。……当たらないと良いなぁ。

「さて全ての対戦が埋まりました。明日は10の鐘から始まりますので、その半刻前には闘技場の受付まで来てくださいね。待合室までご案内いたします。」

司会者はそう言うと「皆さん、お疲れさまでした。解散となります。」と言って退室してしまった。

……まだみんな残っているんだが、先に帰って良いん……だよな?

そう思ってリッキーを見ると、リッキーはどうやらクーガーさんを険しい顔で見ていた。……なんだ?

「……どうした?」

俺はコソッとリッキーに聞くと「後で話す。」と言って、俺とスコットの腕を取るとドアの方に歩いていく。

途中でヒューザとすれ違った時、彼から「明日からの試合、お互いに頑張ろうな!」とにこやかに話しかけられ、それを見た周りの数人は驚いた顔をして彼を見た。

周りの人がヒューザに話しかけるのを目の端に捉えながら、俺たちは部屋を出てみんなのいる部屋へと急ぐ。

先ほどみんなと別れた部屋の前に来ると、一応ノックをしてドアを開けた。

「みんなお待たせ!やっと終わったから、宿を取りに行かないと!」

俺はそう言ってみんなを連れて闘技場を出た。



闘技場を出る前に受付のお姉さんにおすすめの宿を聞いておいたので、現在はその宿に向かっている途中だ。

流石に11人もの人数で移動をするもんだから、目立つ、目立つ。

あまりに目立つから早足になるのはしょうがないよね!



おすすめの宿屋に到着すると、そこはかなりの大きさの高級宿屋だった。

なるほど、確かにサービスも良さそうな宿屋で、食事もかなり美味しいらしい。

カラン、カラン……。

入口のドアを開けて中に入ると、感じの良さそうな豹の獣人らしき女性が迎えてくれた。

「いらっしゃいませ!……わぁ、かなりの人数ですが、どういった振り分けをいたしますか?あ、それとも上の方のフロアだとそのままワンフロアを借り切ることもできますが、そうなさいますか?」

……マジか、ワンフロアって!

高そうだなぁ?

「それっていくらになりますか?」

「1泊2食付で金貨5枚になります。」

……あれ?

案外安い……?

「じゃあそれでお願いします。だいたい1週間、借りさせてください。」

「かしこまりました。それでは前金でよろしくお願いしますね。」

受付の人に前金で金貨35枚を支払い、そのワンフロア貸切の鍵を受け取る。

どうやら階段を上がったところにドアがあり、そこを開くと中央にソファーとローテーブルがあり、そこを起点に部屋が8部屋あり、その他にお風呂とトイレがあった。

なるほど、下へ行かずとも風呂やトイレが使えるんだね!

とりあえずエミリーさんとリリーさん、リッキーとスコットさん、俺達3人、後は竜4人が個室を使うことになった。

いや~、広い所で皆一緒に気兼ねなく泊まれるのって良いね!
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