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第4章 ネシア国〜
クレイン国の王都に向かう前に
しおりを挟むそんな衝撃の事実が記されていた4人のステータスの内容を皆に伝えると、最近全然確認していなかったらしい4人は慌てて自分のステータスを確認しだした。
リッキー以外の3人は普通に驚いただけだったが、リッキーだけは驚きの中に沈んだ気持ちがプラスされているようで……。
「はぁ~……マジか。せっかくずっと隠してきていたのに、何で下の名前がバレるようなことすんだよ、あの『自称神様』!」
「えっ、別に良いじゃない。何が嫌なのよ?」
「いや、だって顔と名前が合ってないじゃないか。俺、あんな強面じゃねぇし。」
そう言ってリッキーは顔をしかめた。
……誰のことを言っているんだろう?
「ともかく俺たちみんなシエルと同じ種族になったってことは、寿命が延びたって考えて良いんだよな?」
スコットさんはそう言ってユーリを見た……が、いつの間にかまた俺の胸に抱っこされたまま寝てしまったようだ。
やっぱりまだ見た目も3、4歳くらいだもんな。眠くもなるさ。
「なんやねん、同じ種族て?人族じゃあらへんの?」
「なんだ、グリーは聞いてなかったの?シエルさんも含めてスノーホワイトのメンバーはハイヒューマンになったんだってさ!」
「なんや、ハイヒューマンになったんかいな!そら相当長い寿命になったんやな!」
俺達の話を聞いてなかったグリーさんが、アクアさんに説明されて驚いたようだ。
どうやら相当長い寿命になったらしい。
「……ちなみにどのくらいの寿命になったんだ?」
スコットさんが恐る恐るグリーさんに聞くと、「そやなぁ~……ハイエルフ並みやろな?」と返された。
……そのハイエルフってどのくらいの寿命なのさ?
「まぁ、大体数千年は生きるんじゃないか?それこそ、ユーリ様と同じくらいの寿命だと思うが。」
「そうよね、少なくても私たちよりは長生きかもねぇ~?」
グリーさんの説明がだめだなと思ったアースさんとレッカさんが更に答えてくれた。
そんなに生きるの、俺達!?
……一体そんな長く生きて、何をすれば良いんだ?
あっ、でもユーリと同じくらいって言ったから、もしかしたらそれを狙ったのかもね。
先代神竜は早々に相棒の人を亡くしたって聞いたもんな。
そんな話をして夕飯まで時間を潰そうと思っていたが、そんな簡単には時間は潰れない。
なにせ日本の時間でいうと、14時から19時まで時間を潰せってことだからね。
まだまだ4時間もある……。
何しよっかなぁ~と考えていると、リッキーが「そういえば時間あるなら……」と切り出した。
「クーガーの想い人に会いに行ってみるか?」
えっ!?クーガー、振られたのに!?
「だって考えてみろよ、あいつ正式に振られずにいるせいか、人族に八つ当たりをしてるんだぞ?」
「でもなぁ……。」
「八つ当たりでひどい目に遭った俺としては、奴には精神的ダメージを与えるべきだと考えるんだが?」
なるほど……もしや大会で負けた後に振られる場を作るっていうのか?……立ち直れなくならないか?
まぁ、それだけ頭にきていたんだろう。
もちろん体にもね。
そんなリッキーと俺のやり取りを聞いていたグリーさんが、やばいのを聞いてしまった的な顔をして俺たちを見る。
「……良い案じゃない、リッキー。やっちゃいましょう!」
えっ、姉さん、賛成なの!?
あぁ~……確かに姉さん、「目には目を、歯には歯を!」という性格してるもんな。……もしや似た者夫婦か?
そんなこんなで話し合い、まずはローランの街に転移をして、そこから王都に向かうことになった。
全員で移動だと目立ちすぎるのとこの部屋を空室にするわけにいかないのとで、この部屋にはグリーさん以外の3人とセバス、ユーリ、エミリーさん、スコットさん……あれ?ほとんど残ったね?
結局、俺とリッキーとリリーさん、グリーさんで行くことになった。
ユーリはまだ寝ているので、起こさないようにセバスに預ける。
それから俺たちは転移するために集まり、みんなが俺に掴まったのを見て、ローランの街に転移した。
転移先はまたもやルーシェさんの執務室。
驚かれたけど、理由を話すと腹を抱えて笑い出した。
「なるほどね!その獣人、かわいそうだね!」
そんな事を笑いすぎて涙を拭いながら言った。
……意外といい性格してないか、ルーシェさん?
「まぁ、その獣人も自業自得だと思うよ?だってその彼女、国とその男を捨てて国外に出たんでしょ?その時点で脈ナシじゃない。『いつか帰ってくる』と信じて待ち続けるのも一途だなとは思うけど、そもそもが付き合ってもいない……まして告白もしてないんじゃ、全くお話にならないよね。」
そう言い切って、ルーシェさんは肩をすくめた。
……辛口コメント、ありがとう?
さすが300年ほど生きている人は凄いね、バッサリと切り捨てたよ。
これ、クーガーが聞いていたら明日は試合どころじゃないかもしれない。
とりあえず俺達は興味津々なルーシェさんとお別れし、ギルドの外へと出た。
ホントはルーシェさんもついてこようとしたんだけど、執務室を出たところでにこやかな顔のライトさんが待ち構えていて、結局は執務室に逆戻り。
……後でどうなったのか聞かせろと頼まれました。
ギルドを出た後はそのまま街の外へと向かったんだけど……途中で買い物しているゴーダさんに遭遇。
他のみんなはどうした?と聞かれて、現在ネシア国に滞在中で他のメンバーはそこにいると伝えると相当驚かれ、「やはり転移魔法は便利だな!」と羨ましがられた。
「もし今の時期、暇ならば一緒にネシア国に行きますか?」
「なにっ!?連れて行ってくれるのか!?」
「ええ、今ちょっとこれから王都に行くんですけど、その帰りなら迎えに来ますよ?」
「本当か!いやぁ~、1度はネシアに行って闘技場で試合を観戦してみたかったんだよ!」
ゴーダさんのその言葉で、俺達4人は顔を合わせた。
「実は俺とリッキー、スコットさんは今回の大会に出場しているんですよ。リッキーは2回戦目で敗退しましたが、俺とスコットさんはまだ勝ち残ってますんで、楽しめますね。」
「なんだとぉ~!?それは凄いな!凄く楽しみだ!」
ものすごく嬉しそうな顔で、ゴーダさんは喜んだ。
なので、王都での用事が終わったら迎えに来ることを約束し、ゴーダさんと別れた。
ローランの街の門を出ると、近くの森の中へと入った。そこでグリーさんが3人が乗れるほどの大きさの竜へと戻り、王都へと向かう。
さすがのグリーさん、あっという間に王都へと到着し、これまた行きと同じく近く森の中で竜から人へと戻った。
そこから4人で王都へと向かう。
どうやらリッキー達は行ったことがあるみたいで、案内は任せろ!と言われたが、元々任せる気満々だ!
さて、王都では無事に目的の人に会えるかな?
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