異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第5章 再度、スノービーク〜

忘れていたね!

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みんなへ作ったアクセサリーを配り終わった翌日、俺は自分の部屋でリッキーと一緒にスノービークの為の結界をどういう風にするのかを話していた。

「やっぱり材料は例の石で決まりだが、付与する魔法が問題だよな。」

「そうだよね、常に結界を張っているは方が良いのか、それとも何らかのスイッチ?を押したら結界が発動するようにするのか、はたまたみんなに配ったように危機を察知したら自動で結界が発動するようにするのが良いのか……。どれが1番使用する消費魔力が少ないと思う?やっぱり常時魔法は消費が大きいかな?」

「そりゃあ常に発動していれば魔力消費も多いと思うぜ?後の2つは……どうだろうな?誰か魔法に詳しい人……あっ、あの人に聞いてみてはどうだ?えっと……ルーシェのおじいさん!」

「ラーシェさん?……そうだね、ちょっと意見聞いてこようかな。なら、なんか手土産でも……」

「そういえばお前、エルフの隠れ里の知り合い用にアクセサリー作ってないんじゃないか?配りに行かなかったってことは作ってなかったってことだろう?」

リッキーから言われて俺はハッとした。

そうだよ、エルフの知り合いには作ってないじゃん!

ルーシェさんがいらないって言ったからうっかりしていたよ!

俺は早速3人分のアクセサリーを考える。

ライトさんやマッシさんは門番の役目があるから皆と同じで回復魔法の自動発動で構わないだろう。

ラーシェさんには何を付与しようかな?

ラーシェさんは俺の魔法の師匠だから、俺の使える魔法のほとんどを使える。だからとても悩むよね~。

「ラーシェさんにはどんな魔法が良いと思う?」

1人で考えても埒が明かないので、リッキーにも聞いてみた。

「そうだなぁ……あ、ラーシェさんは足腰弱いだろう?なら転びかけた時に転ばないようにする魔法や必要な時に浮いて移動できるようにするなんてのはどうだ?お前の魔法はイメージが重要で、それが定まればイメージ通りの魔法を使えるんだろう?現存してない魔法でも、お前なら使えるってことだ。」

なるほど……確かに里にいた時のラーシェさんは老人そのものの動きだったもんね。

でもなんだか浮いて移動する魔法だと筋力が落ちる気がするし、転んだときのサポート魔法が良いかな。


魔法の方向性が決まったので、今度はそれをどんな魔法にするのかを考える。

転んだ時に見えないクッションみたいなもので怪我をしないようにするのか、それともそういう時に浮くようにするのか……。うん、浮く方にしよう!


魔法が決まったので、石を使ってアクセサリーを作る。

3人にはブレスレットにした。

もう何個も作っているから手慣れた作業だ。


出来上がったブレスレットに、まずはライトさんたち用に自動回復魔法を付与する。これも慣れた魔法になったなぁ。

そしてそれが完成したら、いよいよラーシェさん用の魔法に取りかかる。

これは初めての魔法なので、まずはしっかりとどんな風に発動するのかのイメージから作らなければならない。

そのイメージがしっかりできたら、そのイメージを頭に思い浮かべながら魔力を練る。

魔法が完成したら、後はブレスレットに付与するだけだ。


俺は完成した3つのブレスレットを鞄に入れ、ラーシェさんの屋敷へと転移する。

リッキーにも一緒に行くか聞いたんだけど、何かやることがあるらしくて残るそうだ。


ラーシェさんの屋敷の前へと転移すると、何で気づいたのかラーシェさんも俺の目の前に転移してきた。

「久しぶりじゃのぅ、元気しとったか?」

「はい!ラーシェさんは……元気そうですね!」

「そうじゃのぉ、わしも元気に過ごしとったよ。こんな所で立ち話もなんじゃし、まずは家の中に移動せんか?」

ラーシェさんはそう言うと俺に手を差し出す。

俺がその手を掴むと、ラーシェさんは転移をした。


転移先は屋敷の中のリビングで、「先に座って待っててくれんかのぅ?」と言ってラーシェさんは部屋を出ていった。

俺は追いかけるわけにもいかず、とりあえずソファーに座った。

少ししてワゴンを押してラーシェさんが戻ってきた。

ワゴンの上にはティーカップセットが2つとティーポットが乗っていたので、近くまで来たら俺がテーブルの上にセッティングする。

一旦紅茶を飲んで落ち着いた所で、俺は今日ここに来た理由を話す。

「もしかしたらルーシェさんから何か聞いているかもしれませんが、実はついこの前ネシア国へと行っていたんです。その時に4属性竜の長の祝福の魔法で空から綺麗な石が降ってきまして。それを使ってアクセサリーを作ったので、ラーシェさんとルーシェさんの幼なじみのライトさんとマッシさんの3人にもプレゼントしようかと思って持ってきました。」

するとやはりルーシェさんから何か聞いていたのか、ラーシェさんはうんうんと頷いた。

「ありがとうのぅ。ルーシェからネシアの大会にシエルくん達が出場するから暫く帰ってこないと言われておったから、結果がどうなったのか気になっておったのじゃ。……どうだったのかのぉ?」

ラーシェさんはちょっと聞きづらそうにチラッとこちらを見ては目を逸らした。

そんな様子に俺は笑いながら答えた。

「そんな気を使わなくても大丈夫ですよ。大会優勝者はスコットさん、準優勝者は俺です。」

するととても嬉しそうにラーシェさんは拍手をしてくれた。

「それは凄いのぉ!前の大会の優勝者とかはどうしたんじゃ?出場しなかったのかい?」

「いえ、前大会の優勝者と準優勝者も出場していたんですが、優勝者はスコットさんと、準優勝者は俺と対戦して負けたんです。」

「なるほどのぉ……つまり今回君たちが参加していた事で優勝できなかったわけだね?それは運が悪かったのぉ。」

ラーシェさんはそう言って「フォッフォッフォッ!」と笑った。

まあ……次の大会は俺達は出ないわけだし、また優勝者に返り咲けるよ、ヒューザ!


「ラーシェさん、これがラーシェさん用のプレゼントです」

俺は改めてそう言うと、鞄からラーシェさん用のブレスレットを取り出す。

そしてそれをラーシェさんへと差し出すと、ラーシェさんは受け取った後に光に翳してよく見ていた。

「なるほどのぉ……これは変わった魔法が付与されているようじゃ。確かにわし用、というだけあるのぉ。転ぶと倒れる前にピタッと身体を浮かべて守ってくれる、という魔法なんじゃろ?」

「さすがてすね!間違いなくそういう魔法です。本当は身体を浮かせて移動できるような魔法もいいかと思ったんですが、それでは筋力も落ちるし、何よりラーシェさんがもう使えるんじゃないかと思って。なので、歩いている時に万が一転んでも床に体を打ちつける前に制止できる魔法にしました。」

俺が付与した魔法について説明すると、ラーシェさんも納得顔だった。

ラーシェさんはそのブレスレットを早速付けてくれ、魔導具としての出来についても良い評価をしてくれたよ!


後はライトさんとマッシさんにブレスレットを渡すだけなんだけど、喜んでくれるかな?
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