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第6章 王都近くのダンジョン編
明日はどうなるんだろう。
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それから男性陣も風呂から上がって、準備しておいたテーブルにつく。
この頃になると、ほんの少しだけだが他の冒険者チームもこの休憩所に集まってきたようだ。
だが彼らは俺たちとは違って結構厳しい戦闘をしていたようで、防具のあちこちに血がついているのが見えた。
「……治療してやったほうが良いのかなぁ。」
俺が思わずそう呟くと、俺の目線を辿って彼らを見つけたリッキーが横に首を振った。
「いや、治療まではしなくて良い。だが、余っているポーションを譲るくらいならしてやっても良いぞ。もちろん、その時はスコットをお供に連れて行けよ?」
リッキーの言葉にスコットさんも頷く。
どうやら下手に回復魔法の使い手だとバレると誘拐される恐れが出るらしい。……何それ!怖いね!?
とりあえず俺たちは美味しい夕飯を食べ、それぞれのテントへと入る。
俺はその時にスコットさんに頼んてついてきてもらい、傷だらけの彼らに回復ポーションを渡しに行った。
「ありがとう、助かったよ。本当はすぐにでも回復したかったんだが、持ってきたポーションが底をついてしまってな。明日からのボス戦に不安があったんだか、これで何とか地上に戻れる気がするよ。」
その人達は微かに笑ってお礼を言ってくれた。
……なんかその言い方って……。
俺が複雑な気持ちで自分たちのテントへ引き返して来た時、スコットさんが前を向いたまま俺に語りかけてきた。
「……シエルはこの世界に来てまだ日が浅いからよく分からないだろうが、この世界はある意味『弱肉強食』の世界なんだ。普通の一般市民は貴族にほ逆らえないし、貴族は王族には逆らえない。それだけじゃなく、こうやって冒険者をやっていると毎日のように命のやりとりをすることになり、弱ければ彼らのように死を覚悟しなければならない。だから俺たちは今まで必死に鍛え、ここまで登りつめた。そしてそんな時にお前と出会い、記憶を取り戻してさらなる力を得たが、それでも俺たちは思うんだ。『まだ力が足りない』と。最初からかなり強かったお前だが、敵を倒すごとにどんどん強くなっていくし、多才な能力も開花していっている。でも、そんなお前を、俺達4人は守りたいんだよ。」
そっかぁ……そうなんだ。
みんなも俺を『守りたい』と思ってくれているんだね。
俺も皆を守りたいと思っている。
だからどんどん色々な能力を身につけ、なんとしてでも守れるようにと努力をしているんだ。
そう考えると、お互いに相手を守るの為にと切磋琢磨していたんだね。
そりゃあどんどん強くなっていくはずだよ。
今ならあの時のオークキングやその配下3匹なんてすぐに倒せちゃいそうだもんね!
そうやって俺達はテントに戻ったが、俺にはまだやることがある。
この前もしっかり結界を張っていたからこそ、みんな生きていられた。
だから今回も万が一を考えて結界を張って眠ることにしたのだ。
今回は前回の反省も兼ねて、結界は核となる石を使わずに俺の残りの魔力をふんだんに使って柵よりもかなり広く張ってみた。繊細な大きさには張れないんだよね。
先にみんなのベッドを作って置いて良かったよ。
結界を張り終わったと同時に座っていたベッドに倒れ込むくらい疲労してしまった。
でもまぁ……枯渇するほどじゃないから、明日の朝には回復していることだろう。
俺はそのまま意識が泥に沈むかのようにゆっくりと落ちていった。
「おい、シエル?そのままだと風邪引くぞ?」
そういうリッキーの声が聞こえたが、俺は返事もできないくらい疲れていた。
なので心の中で「おやすみ~」と言うと、リッキーが笑った。
「相当疲れたんだな。まぁいいか、俺が布団かけておいてやる。ぐっすり寝て、しっかりと疲れを取れよ?」
リッキーはそう言って寝ている俺の頭を撫でつつ、ポンポンと軽く胸を叩いてくる。
そのリズムを感じているうちに、いつの間にか夢の国へと旅立ってしまった。
『リッキー視点』
「……シエルはもう寝たのか?」
スコットが俺とは逆のベッドの端に座り、俺に声をかけてくる。
「ああ。コイツ、まだ少し意識あったらしくって寝ながら俺に『おやすみ~』なんて言ってきたんだぜ?フフッ、こうやって眺めてる分にはまだ子供に見えるんだがな。」
俺はシエルの頭を撫でながら、そう返事を返した。
「……そうだな。俺と友梨佳にとっては懐かしい見た目だから、なおさらそう感じるよ。なぁ、リリー?」
「そうね、しーちゃんはほとんど反抗期なんてなかったから、お姉ちゃんの言う事も良くいい子だったわねぇ~……。まぁ、今も素直なところは変わってないけどね。」
リリーはそう言って、昔を懐かしむような目で微笑んでいる。
そうだな。確かにこいつは日本にいた時と全然変わらない。
……って、そりゃそうか。
俺達はかなりの長い年月コイツと会ってなかったが、コイツ自身の時間軸でいえばまだ半年ってところだもんな。変わるわけがない。
「そんなこと言っていると、私達がかなりの大年寄りに感じるからやめなさいよ、リリー。精神的にはそうだとしても、見た目は若いのよ?」
エミリーがそんなこと言って苦笑いをした。
「そうね、私たちは生まれ変わったもの。新しい人生を楽しまなきゃ!ねっ、リッキー?」
「……。」
確かに新しい人生なんだが……何故に俺の名前は「リッキー」になったんだろうか?
コイツが呼ぶ前世の俺の呼び名が「リッキー」だったから、とても複雑な気分だ。
「とりあえず、シエルはこの前みたいに魔力の枯渇で何日も昏睡になるわけじゃないから安心しろよ。明日の朝にはちゃんと起きるから。」
「それを聞いて安心した。お前が言うなら間違いないだろうしな。」
そう言って、スコットもシエルの頭を何度も撫でる。
「さあ、私たちも早く寝ましょ?明日の朝はもしかするとまた戦闘をしなきゃならないかもしれないんだもの。ちゃんと力を回復させなきゃ!」
「そうだな。じゃあ、もう寝よう。」
「そうね!みんな、おやすみ~。」
「ああ。おやすみ。」
俺達はそれぞれのベットに潜って横になる。
ユーリはとっくにシエルの隣でしがみついて眠っているし、俺たちが話している間に睡眠時間が短いセバスは休憩所に見回りに出かけたようだ。
なにはともあれ、シエルの作った結界があるなら安心して眠れる。
ランプを消してしばらくすると、俺達も穏やかに眠りの波にさらわれていった。
この頃になると、ほんの少しだけだが他の冒険者チームもこの休憩所に集まってきたようだ。
だが彼らは俺たちとは違って結構厳しい戦闘をしていたようで、防具のあちこちに血がついているのが見えた。
「……治療してやったほうが良いのかなぁ。」
俺が思わずそう呟くと、俺の目線を辿って彼らを見つけたリッキーが横に首を振った。
「いや、治療まではしなくて良い。だが、余っているポーションを譲るくらいならしてやっても良いぞ。もちろん、その時はスコットをお供に連れて行けよ?」
リッキーの言葉にスコットさんも頷く。
どうやら下手に回復魔法の使い手だとバレると誘拐される恐れが出るらしい。……何それ!怖いね!?
とりあえず俺たちは美味しい夕飯を食べ、それぞれのテントへと入る。
俺はその時にスコットさんに頼んてついてきてもらい、傷だらけの彼らに回復ポーションを渡しに行った。
「ありがとう、助かったよ。本当はすぐにでも回復したかったんだが、持ってきたポーションが底をついてしまってな。明日からのボス戦に不安があったんだか、これで何とか地上に戻れる気がするよ。」
その人達は微かに笑ってお礼を言ってくれた。
……なんかその言い方って……。
俺が複雑な気持ちで自分たちのテントへ引き返して来た時、スコットさんが前を向いたまま俺に語りかけてきた。
「……シエルはこの世界に来てまだ日が浅いからよく分からないだろうが、この世界はある意味『弱肉強食』の世界なんだ。普通の一般市民は貴族にほ逆らえないし、貴族は王族には逆らえない。それだけじゃなく、こうやって冒険者をやっていると毎日のように命のやりとりをすることになり、弱ければ彼らのように死を覚悟しなければならない。だから俺たちは今まで必死に鍛え、ここまで登りつめた。そしてそんな時にお前と出会い、記憶を取り戻してさらなる力を得たが、それでも俺たちは思うんだ。『まだ力が足りない』と。最初からかなり強かったお前だが、敵を倒すごとにどんどん強くなっていくし、多才な能力も開花していっている。でも、そんなお前を、俺達4人は守りたいんだよ。」
そっかぁ……そうなんだ。
みんなも俺を『守りたい』と思ってくれているんだね。
俺も皆を守りたいと思っている。
だからどんどん色々な能力を身につけ、なんとしてでも守れるようにと努力をしているんだ。
そう考えると、お互いに相手を守るの為にと切磋琢磨していたんだね。
そりゃあどんどん強くなっていくはずだよ。
今ならあの時のオークキングやその配下3匹なんてすぐに倒せちゃいそうだもんね!
そうやって俺達はテントに戻ったが、俺にはまだやることがある。
この前もしっかり結界を張っていたからこそ、みんな生きていられた。
だから今回も万が一を考えて結界を張って眠ることにしたのだ。
今回は前回の反省も兼ねて、結界は核となる石を使わずに俺の残りの魔力をふんだんに使って柵よりもかなり広く張ってみた。繊細な大きさには張れないんだよね。
先にみんなのベッドを作って置いて良かったよ。
結界を張り終わったと同時に座っていたベッドに倒れ込むくらい疲労してしまった。
でもまぁ……枯渇するほどじゃないから、明日の朝には回復していることだろう。
俺はそのまま意識が泥に沈むかのようにゆっくりと落ちていった。
「おい、シエル?そのままだと風邪引くぞ?」
そういうリッキーの声が聞こえたが、俺は返事もできないくらい疲れていた。
なので心の中で「おやすみ~」と言うと、リッキーが笑った。
「相当疲れたんだな。まぁいいか、俺が布団かけておいてやる。ぐっすり寝て、しっかりと疲れを取れよ?」
リッキーはそう言って寝ている俺の頭を撫でつつ、ポンポンと軽く胸を叩いてくる。
そのリズムを感じているうちに、いつの間にか夢の国へと旅立ってしまった。
『リッキー視点』
「……シエルはもう寝たのか?」
スコットが俺とは逆のベッドの端に座り、俺に声をかけてくる。
「ああ。コイツ、まだ少し意識あったらしくって寝ながら俺に『おやすみ~』なんて言ってきたんだぜ?フフッ、こうやって眺めてる分にはまだ子供に見えるんだがな。」
俺はシエルの頭を撫でながら、そう返事を返した。
「……そうだな。俺と友梨佳にとっては懐かしい見た目だから、なおさらそう感じるよ。なぁ、リリー?」
「そうね、しーちゃんはほとんど反抗期なんてなかったから、お姉ちゃんの言う事も良くいい子だったわねぇ~……。まぁ、今も素直なところは変わってないけどね。」
リリーはそう言って、昔を懐かしむような目で微笑んでいる。
そうだな。確かにこいつは日本にいた時と全然変わらない。
……って、そりゃそうか。
俺達はかなりの長い年月コイツと会ってなかったが、コイツ自身の時間軸でいえばまだ半年ってところだもんな。変わるわけがない。
「そんなこと言っていると、私達がかなりの大年寄りに感じるからやめなさいよ、リリー。精神的にはそうだとしても、見た目は若いのよ?」
エミリーがそんなこと言って苦笑いをした。
「そうね、私たちは生まれ変わったもの。新しい人生を楽しまなきゃ!ねっ、リッキー?」
「……。」
確かに新しい人生なんだが……何故に俺の名前は「リッキー」になったんだろうか?
コイツが呼ぶ前世の俺の呼び名が「リッキー」だったから、とても複雑な気分だ。
「とりあえず、シエルはこの前みたいに魔力の枯渇で何日も昏睡になるわけじゃないから安心しろよ。明日の朝にはちゃんと起きるから。」
「それを聞いて安心した。お前が言うなら間違いないだろうしな。」
そう言って、スコットもシエルの頭を何度も撫でる。
「さあ、私たちも早く寝ましょ?明日の朝はもしかするとまた戦闘をしなきゃならないかもしれないんだもの。ちゃんと力を回復させなきゃ!」
「そうだな。じゃあ、もう寝よう。」
「そうね!みんな、おやすみ~。」
「ああ。おやすみ。」
俺達はそれぞれのベットに潜って横になる。
ユーリはとっくにシエルの隣でしがみついて眠っているし、俺たちが話している間に睡眠時間が短いセバスは休憩所に見回りに出かけたようだ。
なにはともあれ、シエルの作った結界があるなら安心して眠れる。
ランプを消してしばらくすると、俺達も穏やかに眠りの波にさらわれていった。
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