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第6章 王都近くのダンジョン編
ゼフィア、ごめん!
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その日は結局転移魔法陣のある部屋で1泊した。
この部屋なら警戒するのは人だけで済むからだ。
翌日の朝、俺たちは手早く朝食を食べると早速11階層へと移動を開始する。
階段を登って11階層は、5階層から6階層に上がってきたのと同じく、また石壁に囲まれた通路の階層のようだ。壁に嶌が這っているのも同じだね。
「このダンジョンって、ボスのいる階層以外はみんなこんな感じなの?」
俺はここに来たことのある仲間に聞く。
「ああ、そんな感じだな。ここは中堅クラスのダンジョンだから最上階層は30階層だ……が、今は『変換期』だからそこも変わっている可能性もないとは言えないけどな。」
「そうだな、こういう時期はダンジョンがいろいろ変わる時期だから、魔物の種類が変わるだけじゃなく階層の成長もするんだ。」
俺の質問に、リッキーとスコットさんがそう答えてくれた。
そうなんだ、今の時期はいわゆるダンジョンの『成長期』に当たるんだね。
「それにしても出てくるフロアボスも変わってくるなんて、これから大変じゃない?あんなに強い魔物が出ると俺みたいにアンデッドに有利な魔法が使える奴は良いけど、そうじゃない奴は厳しいと思うんだ。」
俺が真面目な顔でそう言うと、リッキーもスコットさんも「う~ん」と唸りながら顔を傾げた。
……ん?どうしたんだろう?
「それはどうかなぁ……もしかするとあのアンデッドドラゴン3匹は今回だけの特別バージョンかもしれないぞ?」
「えっ?どういう事?」
俺は思わずスコットさんに聞き返してしまった。
「それはな、ダンジョンの特性……とでもいうのか……ほら、以前に『ダンジョンって生き物と同じだ』って話したことあるだろう?ダンジョンは確実に今、お前が中にいることを認識している。認識していて、お前の強さをはかっているんじゃないか?と、俺は思うんだ。じゃなきゃ、いきなりあんな高ランクのアンデッドを10階層になんか出してこないさ。なぁ、スコット?」
そうリッキーが俺に説明して、スコットさんにも意見を求めた。
「ああ、俺もそう思う。しかもあの魔物を作り出すための『素』となる魔力は、もしかすると休憩所でシエルが作った風呂の水なんじゃないかと思う。あの時、水が地表に吸い込まれていって水浸しにはならなかっただろ?あの水にはお前の魔力がふんだんに含まれていたはずだからな。」
スコットさんにそう言われて、俺は唖然となった。
まさかあれがフロアボスに影響を与えてしまっていたなんて思ってもみなかった……。
軽くショックを受けた俺だが、とりあえず皆に何も被害がなくて良かったと思うことにした。
次からは何かする時は気をつけようと、心に誓った。
俺達はそうやって話しながら、11階層の宝箱の部屋には寄らずにできるだけ最短で進む。
そのおかげか、お昼頃には12階層への階段まで来れた。
「とりあえず切りが良いから、この広場で昼ご飯でも食べるか?」
スコットさんのそのかけ声で急遽お昼を階段に座って食べることになった。
お昼は場所も場所なので、みんなでおにぎりを食べることに。
俺の手持ちから作り置きや買いだめておいたおにぎりを出し、飲み物もお茶を配った。
「久しぶりね、緑茶を飲むなんて。こっちの世界では紅茶が主流だものね。久々に飲むととても美味しく感じるわね!」
リリーさんが左手におにぎり、右手にお茶の入ったコップを持ってそう言う。
そうか、それは良かったね!
ちなみにこの緑茶、山田が「たまに飲みたくなるだろ?」っていって買ってくれていたものだ。
それを自宅で使っていた急須で淹れてみたのだ。
「ホントねぇ、おにぎりと緑茶、ぴったりだわ。でも、みそ汁も久々に飲みたいわね。」
エミリーさんからも何気にリクエストが入った。
味噌はあるから、今度手早く味噌汁でも作って出してみようかな?
その時、ふとどこからか微かに「くぅ~ん」という鳴き声が聞こえた気がした。
「くぅ~ん」って……ハッ!まさか!
「ねえリリーさん、ゼフィアは何処に……?」
俺は恐る恐るリリーさんに聞く。
当のリリーさんは不思議そうに首を傾げた。
「ん?あの子?あの子は私の内ポケットに入っているから安心よ?」
いや、そういうことじゃないよ、姉さん…。
ゼフィアのご飯はどうしたのか?って話だよ!
俺がそう言うと、リリーさんは「あら、契約獣は多少離れていてもシエルの魔力を受け取れるからお腹は空かないはずよ?」と言われた。
「でもね、リリーさん。みんなが美味しそうにご飯食べているのに1人だけ何も口にしないなんて、かなり酷な事だと思うよ?」
「……そうかしら?ねぇゼフィア、あなた私達と同じ物を食べたかった?」
そうリリーさんがゼフィアに聞くと、激しく尻尾を振って「食べたいです!」と主張する。ほらね?
するとリリーさんはすまなそうな顔をして、ゼフィアに自分のおにぎりを少しわけてやった。
ゼフィアは嬉しそうにリリーさんの手から一心不乱におにぎりを食べている。……かなり食べたかったんだね。
「ほらね?これからは忘れずに食べさせてやってよね?」
「分かったわ、ごめんね、ゼフィア。」
ご飯を食べているゼフィアにそう言いながら、頭を撫でているリリーさん。
早く気づいてやれなくてごめんな、ゼフィア。
これからはちゃんとお前の分も用意するからね!
この部屋なら警戒するのは人だけで済むからだ。
翌日の朝、俺たちは手早く朝食を食べると早速11階層へと移動を開始する。
階段を登って11階層は、5階層から6階層に上がってきたのと同じく、また石壁に囲まれた通路の階層のようだ。壁に嶌が這っているのも同じだね。
「このダンジョンって、ボスのいる階層以外はみんなこんな感じなの?」
俺はここに来たことのある仲間に聞く。
「ああ、そんな感じだな。ここは中堅クラスのダンジョンだから最上階層は30階層だ……が、今は『変換期』だからそこも変わっている可能性もないとは言えないけどな。」
「そうだな、こういう時期はダンジョンがいろいろ変わる時期だから、魔物の種類が変わるだけじゃなく階層の成長もするんだ。」
俺の質問に、リッキーとスコットさんがそう答えてくれた。
そうなんだ、今の時期はいわゆるダンジョンの『成長期』に当たるんだね。
「それにしても出てくるフロアボスも変わってくるなんて、これから大変じゃない?あんなに強い魔物が出ると俺みたいにアンデッドに有利な魔法が使える奴は良いけど、そうじゃない奴は厳しいと思うんだ。」
俺が真面目な顔でそう言うと、リッキーもスコットさんも「う~ん」と唸りながら顔を傾げた。
……ん?どうしたんだろう?
「それはどうかなぁ……もしかするとあのアンデッドドラゴン3匹は今回だけの特別バージョンかもしれないぞ?」
「えっ?どういう事?」
俺は思わずスコットさんに聞き返してしまった。
「それはな、ダンジョンの特性……とでもいうのか……ほら、以前に『ダンジョンって生き物と同じだ』って話したことあるだろう?ダンジョンは確実に今、お前が中にいることを認識している。認識していて、お前の強さをはかっているんじゃないか?と、俺は思うんだ。じゃなきゃ、いきなりあんな高ランクのアンデッドを10階層になんか出してこないさ。なぁ、スコット?」
そうリッキーが俺に説明して、スコットさんにも意見を求めた。
「ああ、俺もそう思う。しかもあの魔物を作り出すための『素』となる魔力は、もしかすると休憩所でシエルが作った風呂の水なんじゃないかと思う。あの時、水が地表に吸い込まれていって水浸しにはならなかっただろ?あの水にはお前の魔力がふんだんに含まれていたはずだからな。」
スコットさんにそう言われて、俺は唖然となった。
まさかあれがフロアボスに影響を与えてしまっていたなんて思ってもみなかった……。
軽くショックを受けた俺だが、とりあえず皆に何も被害がなくて良かったと思うことにした。
次からは何かする時は気をつけようと、心に誓った。
俺達はそうやって話しながら、11階層の宝箱の部屋には寄らずにできるだけ最短で進む。
そのおかげか、お昼頃には12階層への階段まで来れた。
「とりあえず切りが良いから、この広場で昼ご飯でも食べるか?」
スコットさんのそのかけ声で急遽お昼を階段に座って食べることになった。
お昼は場所も場所なので、みんなでおにぎりを食べることに。
俺の手持ちから作り置きや買いだめておいたおにぎりを出し、飲み物もお茶を配った。
「久しぶりね、緑茶を飲むなんて。こっちの世界では紅茶が主流だものね。久々に飲むととても美味しく感じるわね!」
リリーさんが左手におにぎり、右手にお茶の入ったコップを持ってそう言う。
そうか、それは良かったね!
ちなみにこの緑茶、山田が「たまに飲みたくなるだろ?」っていって買ってくれていたものだ。
それを自宅で使っていた急須で淹れてみたのだ。
「ホントねぇ、おにぎりと緑茶、ぴったりだわ。でも、みそ汁も久々に飲みたいわね。」
エミリーさんからも何気にリクエストが入った。
味噌はあるから、今度手早く味噌汁でも作って出してみようかな?
その時、ふとどこからか微かに「くぅ~ん」という鳴き声が聞こえた気がした。
「くぅ~ん」って……ハッ!まさか!
「ねえリリーさん、ゼフィアは何処に……?」
俺は恐る恐るリリーさんに聞く。
当のリリーさんは不思議そうに首を傾げた。
「ん?あの子?あの子は私の内ポケットに入っているから安心よ?」
いや、そういうことじゃないよ、姉さん…。
ゼフィアのご飯はどうしたのか?って話だよ!
俺がそう言うと、リリーさんは「あら、契約獣は多少離れていてもシエルの魔力を受け取れるからお腹は空かないはずよ?」と言われた。
「でもね、リリーさん。みんなが美味しそうにご飯食べているのに1人だけ何も口にしないなんて、かなり酷な事だと思うよ?」
「……そうかしら?ねぇゼフィア、あなた私達と同じ物を食べたかった?」
そうリリーさんがゼフィアに聞くと、激しく尻尾を振って「食べたいです!」と主張する。ほらね?
するとリリーさんはすまなそうな顔をして、ゼフィアに自分のおにぎりを少しわけてやった。
ゼフィアは嬉しそうにリリーさんの手から一心不乱におにぎりを食べている。……かなり食べたかったんだね。
「ほらね?これからは忘れずに食べさせてやってよね?」
「分かったわ、ごめんね、ゼフィア。」
ご飯を食べているゼフィアにそう言いながら、頭を撫でているリリーさん。
早く気づいてやれなくてごめんな、ゼフィア。
これからはちゃんとお前の分も用意するからね!
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