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第6章 王都近くのダンジョン編
どうなっちゃうの!?
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「……おい、あれは何をやってるんだ?」
「っ!?びっ、びっくりしたぁ~。なんだ、兄さんか。」
「ああ、おはよう。なんか争っている声が聞こえた気がして目が覚めたんだよ。……で、俺は何をしてるんだ?」
まだ眠そうな目で少し遠くで言い争っている集団を見て、スコットさんがそう言った。
いや~、びっくりした。
あっちに集中していたから、自分の後ろから来る人には気づかなかったよ。
「俺も途中からしか見てなかったんだけど、あの勇者、まだ俺を狙っているみたい。」
俺の返答に、うんざりした顔をするスコットさん。
「……あまりにもしつこいならこっちにも考えがあるって言ってこようか。」
そんな事を言うスコットさんに、俺は頷く。
俺ももう我慢できないんだけど!
こっちがそんなやりとりをしている間ずっと、セバスは冷ややかな視線を勇者へと向けている。
「あなたの言う『聖剣を欲しければ移籍を』云々は、そもそもが聖剣を手に入れたいと切望しているものに限って使える手であり、我々のように聖剣なんて欲しくもない者にとっては全く意味のない手です。そこをあなたは考えに入れていないようですね。『聖剣は皆が欲しいものだ』という事はないのですよ。特に我々のように『誰からも縛られたくはない』と公言している『スノーホワイト』ならば特に、です。」
セバスが冷たく厳しい眼差しで勇者を見てそう言うと、それを聞いていた勇者は目を見開く。
「っ!まさか……本当に?お前達、本当にあの『スノーホワイト』なのか!?」
途端に狼狽え始めた勇者。
そして勇者のチームメンバー達は顔を青褪めさせていた。
……あれ?
俺たちのチーム名を彼らに言ってなかったっけ?
「……おや、傍若無人のあなたでも『スノーホワイト』の名は聞いたことがあるようですねぇ。それならちょうどいい。どうやらうちのリーダーもこの騒ぎで起きてきたようですし、話し合いますか?」
セバスのその言葉で、勇者は一瞬ビクッとした。
「ですが……この前あなたはうちのリーダー相手に『負けたら手出しはしない』と言って惨敗したにも関わらず、今またこうやってあの方を欲しいと言ってわがままを言っている。なんて言われるか分かっていると思いますが、それでも話し合いますか?」
「……。」
セバスの話に口を噤む勇者。
騎士団長はそんな勇者を見て険しい顔をした。
多分その話は聞いていなかったのかもしれない。
さすがに自分から「負けたら手出しはしない」と言っておきながら、こうやって平然と俺を譲れと言っているとは思ってなかったのだろう。
「その話は聞いていなかったが、本当なのか?」
騎士団長はそれまでの態度とは180度も違う、厳しい言い方で勇者に問いかけた。
勇者は渋々といった感じで「……まぁ、一応……な。」と答える。
一応って、なんだよ、一応って。
俺はその言葉にイラッと来たが、スコットさんが俺の頭を撫で「お前はここで見ていろ」と言うと、皆が話し合っている場へと歩き出した。
スコットさんが近づいてくるのを見た勇者は、彼から目を逸らさずにじっと見つめ続けている。
スコットさんは皆の所に到着すると、勇者に向かって「ここまで上がってきたんだな」とだけ言った。
「……お前に一つ聞きたい。貴様たちは本当に『スノーホワイト』なのか?」
勇者は据わった目でそう言った。
スコットさんはそれに対して頷きかえす。
「お前達はどうしてもうちのメンバーが欲しいと言っているようだが、それは絶対に無理だ。あの子は渡せない。俺たちの『家族』だからな。」
そんな勇者に向かってスコットさんはそう宣言する。
すると勇者は黙ってしまった。
「それと、もしどうしてもと付きまとうなら、俺たちはこの国を出て、しばらくは他国で活動することにする。もちろんこの国に何か危機があろうとも、手助けするつもりはない。これは国王の前でも宣言したことだ。」
スコットさんは、その場にいるすべての人に向かってそう言った。
すると軍の関係者は一様に険しい顔をして勇者を見つめ、勇者を除いたメンバー達はとても居心地悪そうにしている。
とうとう勇者チームのメンバーの1人がコソッと「もう引き抜くのをやめましょうや」と耳打ちをしたが、本人は険しい顔をしたまま下を向いている。
「あと、もしうちのメンバーの家族に手を出そうと思っているようならやめておくんだな。そこまでするようなら俺たちと敵対するのは避けられないし、例え国と戦うことになろうとも俺達は戦うぞ?」
スコットさんはそう言うと、周りにいる人たちを見回した。
すると、それに呼応するかのようにセバスが右手の手のひらを上に向け、そこにどす黒い色の炎を作り出した。
「良いですねぇ~、その提案。そうなってくれれば間違いなく、我々と親しい4属性竜の長達も参戦するでしょうし、もしかすると……エルフの里も参加しますか?」
セバスがとても良い笑顔でリーシェさんの方を見ると、彼は頷いた。
「そうだな、そうなれば参戦するだろう。軍属の君たちには申し訳ないが、もちろん私もこの職を辞めてでもスノーホワイト達側につくだろう。それほど我々エルフと里が守っている4属性竜の長たちは彼らの味方なのだから。」
リーシェさんは自分の部下に向かってそう言った。
すると彼らは「我々も団長についていきます!」と口々に言う。
そこまで来てさすがの騎士団長も自体の異様さに気が付き、勇者に向かって説得を始めた。
だが、勇者はそれでも険しい顔をして俯いたままだ。
しばらく周りからの説得を黙って聞き続けていた勇者が顔を上げた。
その手には聖剣が握られている。
俺はテントで隠れながら時々顔を出していたのだが、ちょうど俺が顔を出した時に彼は動いた。
そう、彼は怒りの表情でスコットさんに持っていた聖剣を振りかぶり、斬りつけようとしたのだ。
だがその時、振り下ろした彼の手から聖剣がスポッと抜け、飛んでいく。
俺はその行方を黙ってポカンと見ていた。
聖剣は一直線にこちらへと飛んできていたのだ。
……えっ?なんで飛んでくるの?
えつ!?どうしたら良いのさ!?
「っ!?びっ、びっくりしたぁ~。なんだ、兄さんか。」
「ああ、おはよう。なんか争っている声が聞こえた気がして目が覚めたんだよ。……で、俺は何をしてるんだ?」
まだ眠そうな目で少し遠くで言い争っている集団を見て、スコットさんがそう言った。
いや~、びっくりした。
あっちに集中していたから、自分の後ろから来る人には気づかなかったよ。
「俺も途中からしか見てなかったんだけど、あの勇者、まだ俺を狙っているみたい。」
俺の返答に、うんざりした顔をするスコットさん。
「……あまりにもしつこいならこっちにも考えがあるって言ってこようか。」
そんな事を言うスコットさんに、俺は頷く。
俺ももう我慢できないんだけど!
こっちがそんなやりとりをしている間ずっと、セバスは冷ややかな視線を勇者へと向けている。
「あなたの言う『聖剣を欲しければ移籍を』云々は、そもそもが聖剣を手に入れたいと切望しているものに限って使える手であり、我々のように聖剣なんて欲しくもない者にとっては全く意味のない手です。そこをあなたは考えに入れていないようですね。『聖剣は皆が欲しいものだ』という事はないのですよ。特に我々のように『誰からも縛られたくはない』と公言している『スノーホワイト』ならば特に、です。」
セバスが冷たく厳しい眼差しで勇者を見てそう言うと、それを聞いていた勇者は目を見開く。
「っ!まさか……本当に?お前達、本当にあの『スノーホワイト』なのか!?」
途端に狼狽え始めた勇者。
そして勇者のチームメンバー達は顔を青褪めさせていた。
……あれ?
俺たちのチーム名を彼らに言ってなかったっけ?
「……おや、傍若無人のあなたでも『スノーホワイト』の名は聞いたことがあるようですねぇ。それならちょうどいい。どうやらうちのリーダーもこの騒ぎで起きてきたようですし、話し合いますか?」
セバスのその言葉で、勇者は一瞬ビクッとした。
「ですが……この前あなたはうちのリーダー相手に『負けたら手出しはしない』と言って惨敗したにも関わらず、今またこうやってあの方を欲しいと言ってわがままを言っている。なんて言われるか分かっていると思いますが、それでも話し合いますか?」
「……。」
セバスの話に口を噤む勇者。
騎士団長はそんな勇者を見て険しい顔をした。
多分その話は聞いていなかったのかもしれない。
さすがに自分から「負けたら手出しはしない」と言っておきながら、こうやって平然と俺を譲れと言っているとは思ってなかったのだろう。
「その話は聞いていなかったが、本当なのか?」
騎士団長はそれまでの態度とは180度も違う、厳しい言い方で勇者に問いかけた。
勇者は渋々といった感じで「……まぁ、一応……な。」と答える。
一応って、なんだよ、一応って。
俺はその言葉にイラッと来たが、スコットさんが俺の頭を撫で「お前はここで見ていろ」と言うと、皆が話し合っている場へと歩き出した。
スコットさんが近づいてくるのを見た勇者は、彼から目を逸らさずにじっと見つめ続けている。
スコットさんは皆の所に到着すると、勇者に向かって「ここまで上がってきたんだな」とだけ言った。
「……お前に一つ聞きたい。貴様たちは本当に『スノーホワイト』なのか?」
勇者は据わった目でそう言った。
スコットさんはそれに対して頷きかえす。
「お前達はどうしてもうちのメンバーが欲しいと言っているようだが、それは絶対に無理だ。あの子は渡せない。俺たちの『家族』だからな。」
そんな勇者に向かってスコットさんはそう宣言する。
すると勇者は黙ってしまった。
「それと、もしどうしてもと付きまとうなら、俺たちはこの国を出て、しばらくは他国で活動することにする。もちろんこの国に何か危機があろうとも、手助けするつもりはない。これは国王の前でも宣言したことだ。」
スコットさんは、その場にいるすべての人に向かってそう言った。
すると軍の関係者は一様に険しい顔をして勇者を見つめ、勇者を除いたメンバー達はとても居心地悪そうにしている。
とうとう勇者チームのメンバーの1人がコソッと「もう引き抜くのをやめましょうや」と耳打ちをしたが、本人は険しい顔をしたまま下を向いている。
「あと、もしうちのメンバーの家族に手を出そうと思っているようならやめておくんだな。そこまでするようなら俺たちと敵対するのは避けられないし、例え国と戦うことになろうとも俺達は戦うぞ?」
スコットさんはそう言うと、周りにいる人たちを見回した。
すると、それに呼応するかのようにセバスが右手の手のひらを上に向け、そこにどす黒い色の炎を作り出した。
「良いですねぇ~、その提案。そうなってくれれば間違いなく、我々と親しい4属性竜の長達も参戦するでしょうし、もしかすると……エルフの里も参加しますか?」
セバスがとても良い笑顔でリーシェさんの方を見ると、彼は頷いた。
「そうだな、そうなれば参戦するだろう。軍属の君たちには申し訳ないが、もちろん私もこの職を辞めてでもスノーホワイト達側につくだろう。それほど我々エルフと里が守っている4属性竜の長たちは彼らの味方なのだから。」
リーシェさんは自分の部下に向かってそう言った。
すると彼らは「我々も団長についていきます!」と口々に言う。
そこまで来てさすがの騎士団長も自体の異様さに気が付き、勇者に向かって説得を始めた。
だが、勇者はそれでも険しい顔をして俯いたままだ。
しばらく周りからの説得を黙って聞き続けていた勇者が顔を上げた。
その手には聖剣が握られている。
俺はテントで隠れながら時々顔を出していたのだが、ちょうど俺が顔を出した時に彼は動いた。
そう、彼は怒りの表情でスコットさんに持っていた聖剣を振りかぶり、斬りつけようとしたのだ。
だがその時、振り下ろした彼の手から聖剣がスポッと抜け、飛んでいく。
俺はその行方を黙ってポカンと見ていた。
聖剣は一直線にこちらへと飛んできていたのだ。
……えっ?なんで飛んでくるの?
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