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第6章 王都近くのダンジョン編
騎士団長、しっかり秘密は守ってね?
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するとセバスが妖狐へ戻った姿を見て唖然とした騎士団長は、次の瞬間、ものすごい勢いでユーリの寝ているベッドを振り向いた。
どう見たってそこには、俺とよく似た子供が寝ているだけだ。
「そう、あそこに寝ておられるのが新しい神竜様であらせられるユーリ様です。そしてこちらにおられるシエル様がユーリ様のパートナーとなられる方で、私の主ですよ。」
驚いていた騎士団長にセバスが、ユーリと俺の関係を極々簡単に説明した。
「今聞いたことをもっと詳しく言うと、ユーリ様の卵を孵したのはシエルくん、って事なんだよ。『神竜』というのは、『創造神』様から『神竜の卵』を授けられた人物が自分の魔力を与えることによって卵から孵るんだ。それはこの世界が創造された時から全く変わらないしきたりであり、重要な儀式なんだ。産まれてきた『神竜』は自分をこの世に誕生させてくれた者を親と思って慕い、その者から色々なことを学ぶんだ。だからその親役の人物によっては神竜は善にも悪にもなる。あと小さい時はとても脆弱だから、周りの者がしっかりと守ってやる必要があるんだ。だからこそ、ユーリ様が大人になるまではその存在を秘密にする必要がある。まだユーリ様は産まれたばかりだから、少なくても君が生きている間は大人になることはないだろう。だから『生涯秘密にする』必要があるんだ。これで理解したかい?」
リーシェさんがセバスの話の補足として詳しく説明してくれたことを騎士団長はしっかりと理解したようで、真剣な表情で頷いた。
「だが、その『ばれてはまずい国』というのは?」
騎士団長はなんとなく分かっているようだがしっかりと聞きたいらしく、リーシェさんにそう質問をした。
「その国っていうのは『神聖法国』だよ。あの国の前身の国が、前神竜様を洗脳しようとした事はとても有名な話だね。その洗脳は失敗に終わったんだけど、それは神竜様が大人の体だったからに他ならない。これが産まれてすぐのユーリ様だったら成功していたに違いない。そうなった時のこの世界のことを考えると、背筋が寒くならないか?」
「……なるほど、確かにそれは不味いな。あの国に知られるわけにはいかない。」
リーシェさんのその話に、頷いて答えた騎士団長。
ようやくしっかりと納得してもらえたようだ。
「あとこの件は、シエルくんをこの国の勇者にしてしまって良いのか?という問題につがるのも分かってもらえたと思う。シエルくんをこの国に勇者として縛り付けるということは、つまりは神竜をこの国に縛り付けるのと同じことだ。それでは彼の国と同じことになる。シエルくんはかなりの多才だそうだし、確かに喉から手が出るほど欲しがる者はたくさん現れるだろう。つまり、シエルくんをこの国に縛り付けた時点でシエルくんの存在が世界中に公になり、この国はシエルくんを奪うために周りから戦争を仕掛けられてもおかしくない、ってわけだ。まぁ戦争といっても物理的なものだけじゃなく、貿易で取引中止とかの『静かな戦争』という場合もある。さて……この話を聞いた後でもう一度問うが、この話を国王に報告するのか?聖剣の精霊のことも、余計なことを話さずに報告をしないか?」
リーシェさんは改めて騎士団長にそう問い返した。
それを聞いた騎士団長は、本日何度目かわからない思案タイムを迎えている。
そうだよね、俺が勇者になってスノーホワイトが国所属になれば国にとってものすごい防衛力強化にはなるが、その分他の国から脅威とみなされて貿易中止なんてことになったらそれこそ国民全体が苦しむことになるだろう。
それにユーリの存在も明らかになってしまうだろうし、小さい今なら!と思って他国や一部の貴族連中が攫いに来るかもしれないしね。
現に『例のあの国』はそうだったもんね。
俺はそこまで考えた時に『あれ?』と気づいた。
俺達は下の階層でリーシェさんに話したのは俺たちの関係のことに関してだけだったから、スノービーク以降でどんな事があったのかについては話してはいない。
「リーシェさん、1つ聞いていいですか?」
「なんだい?」
「リーシェさんはルーシェさんからどこまで話し聞いてます?」
「ん?どこまでって?」
「今の話を聞いていたら引っかかったことがあって。」
「ん~~……私はルーシェからは君たちがスノービークに帰ったということまでしか聞いてないよ?……もしかしてその後に何かあったのかい?」
俺はリーシェさんのその話を聞いて、その後に何があったのかの話をする。
スノービークがものすごい数の魔物に襲われたこと、それの首謀者が神聖法国だったこと、混乱しているその国にこっそりと転移して奴隷たちを全て解放してそれぞれの住んでいた場所に連れて行ったこと、そして……神聖法国の『女神』を消滅させたこと。
最後にあの国の現状を話すと、リーシェさんも騎士団長も唖然として開いた口が塞がらなかった。
それでも先に回復したのはリーシェさんだった。
「……驚いたねぇ。この前ちらっとスノービークが大量の魔物に襲われたことは聞いたけど、まさかそんなことになっていたとは……。すまないね、そんな時に国の軍が何もしてやれなくて。こちらとしても連絡が来てからじゃないと他の地域で何が起こっているのかわからないからね。」
リーシェさんはとてもすまなそうな顔で俺たちに頭を下げた。
騎士団長は眉間にしわを寄せて目を瞑っている。
多分自分達が現地に来ても死者を大量に出すだけだったと自覚しているのかもしれない。
「それにしても驚いたのが、先ほどまで話に出ていた彼の国がもうすでに手を出してきていた、って事だよ。よほど神竜をお望みだったんだろうね。」
「多分そうなんじゃないかと思います。ですがあの女神をなんとか創造神の力で消滅させられたのは、この世界にとって良かったことだと思っています。」
リーシェさんの言葉に俺がそう答えると、リーシェさんも頷き「そうだね」と言った。
「そっか、まさかあの光の柱が創造神様の力だったとは思ってもみなかったなぁ……。」
思わずと言った感じで、リーシェさんがそう呟く。
俺はまさかこんなに離れているのに見えたのかという方に驚いた。
だってスノービークも辺境だけど、神聖法国はこの大陸の端だよ?
傍から見るとそれだけ凄い現象だったんだろうね。
俺が自分も観てみたかったとチラッと思ったのは、内緒だよ!
どう見たってそこには、俺とよく似た子供が寝ているだけだ。
「そう、あそこに寝ておられるのが新しい神竜様であらせられるユーリ様です。そしてこちらにおられるシエル様がユーリ様のパートナーとなられる方で、私の主ですよ。」
驚いていた騎士団長にセバスが、ユーリと俺の関係を極々簡単に説明した。
「今聞いたことをもっと詳しく言うと、ユーリ様の卵を孵したのはシエルくん、って事なんだよ。『神竜』というのは、『創造神』様から『神竜の卵』を授けられた人物が自分の魔力を与えることによって卵から孵るんだ。それはこの世界が創造された時から全く変わらないしきたりであり、重要な儀式なんだ。産まれてきた『神竜』は自分をこの世に誕生させてくれた者を親と思って慕い、その者から色々なことを学ぶんだ。だからその親役の人物によっては神竜は善にも悪にもなる。あと小さい時はとても脆弱だから、周りの者がしっかりと守ってやる必要があるんだ。だからこそ、ユーリ様が大人になるまではその存在を秘密にする必要がある。まだユーリ様は産まれたばかりだから、少なくても君が生きている間は大人になることはないだろう。だから『生涯秘密にする』必要があるんだ。これで理解したかい?」
リーシェさんがセバスの話の補足として詳しく説明してくれたことを騎士団長はしっかりと理解したようで、真剣な表情で頷いた。
「だが、その『ばれてはまずい国』というのは?」
騎士団長はなんとなく分かっているようだがしっかりと聞きたいらしく、リーシェさんにそう質問をした。
「その国っていうのは『神聖法国』だよ。あの国の前身の国が、前神竜様を洗脳しようとした事はとても有名な話だね。その洗脳は失敗に終わったんだけど、それは神竜様が大人の体だったからに他ならない。これが産まれてすぐのユーリ様だったら成功していたに違いない。そうなった時のこの世界のことを考えると、背筋が寒くならないか?」
「……なるほど、確かにそれは不味いな。あの国に知られるわけにはいかない。」
リーシェさんのその話に、頷いて答えた騎士団長。
ようやくしっかりと納得してもらえたようだ。
「あとこの件は、シエルくんをこの国の勇者にしてしまって良いのか?という問題につがるのも分かってもらえたと思う。シエルくんをこの国に勇者として縛り付けるということは、つまりは神竜をこの国に縛り付けるのと同じことだ。それでは彼の国と同じことになる。シエルくんはかなりの多才だそうだし、確かに喉から手が出るほど欲しがる者はたくさん現れるだろう。つまり、シエルくんをこの国に縛り付けた時点でシエルくんの存在が世界中に公になり、この国はシエルくんを奪うために周りから戦争を仕掛けられてもおかしくない、ってわけだ。まぁ戦争といっても物理的なものだけじゃなく、貿易で取引中止とかの『静かな戦争』という場合もある。さて……この話を聞いた後でもう一度問うが、この話を国王に報告するのか?聖剣の精霊のことも、余計なことを話さずに報告をしないか?」
リーシェさんは改めて騎士団長にそう問い返した。
それを聞いた騎士団長は、本日何度目かわからない思案タイムを迎えている。
そうだよね、俺が勇者になってスノーホワイトが国所属になれば国にとってものすごい防衛力強化にはなるが、その分他の国から脅威とみなされて貿易中止なんてことになったらそれこそ国民全体が苦しむことになるだろう。
それにユーリの存在も明らかになってしまうだろうし、小さい今なら!と思って他国や一部の貴族連中が攫いに来るかもしれないしね。
現に『例のあの国』はそうだったもんね。
俺はそこまで考えた時に『あれ?』と気づいた。
俺達は下の階層でリーシェさんに話したのは俺たちの関係のことに関してだけだったから、スノービーク以降でどんな事があったのかについては話してはいない。
「リーシェさん、1つ聞いていいですか?」
「なんだい?」
「リーシェさんはルーシェさんからどこまで話し聞いてます?」
「ん?どこまでって?」
「今の話を聞いていたら引っかかったことがあって。」
「ん~~……私はルーシェからは君たちがスノービークに帰ったということまでしか聞いてないよ?……もしかしてその後に何かあったのかい?」
俺はリーシェさんのその話を聞いて、その後に何があったのかの話をする。
スノービークがものすごい数の魔物に襲われたこと、それの首謀者が神聖法国だったこと、混乱しているその国にこっそりと転移して奴隷たちを全て解放してそれぞれの住んでいた場所に連れて行ったこと、そして……神聖法国の『女神』を消滅させたこと。
最後にあの国の現状を話すと、リーシェさんも騎士団長も唖然として開いた口が塞がらなかった。
それでも先に回復したのはリーシェさんだった。
「……驚いたねぇ。この前ちらっとスノービークが大量の魔物に襲われたことは聞いたけど、まさかそんなことになっていたとは……。すまないね、そんな時に国の軍が何もしてやれなくて。こちらとしても連絡が来てからじゃないと他の地域で何が起こっているのかわからないからね。」
リーシェさんはとてもすまなそうな顔で俺たちに頭を下げた。
騎士団長は眉間にしわを寄せて目を瞑っている。
多分自分達が現地に来ても死者を大量に出すだけだったと自覚しているのかもしれない。
「それにしても驚いたのが、先ほどまで話に出ていた彼の国がもうすでに手を出してきていた、って事だよ。よほど神竜をお望みだったんだろうね。」
「多分そうなんじゃないかと思います。ですがあの女神をなんとか創造神の力で消滅させられたのは、この世界にとって良かったことだと思っています。」
リーシェさんの言葉に俺がそう答えると、リーシェさんも頷き「そうだね」と言った。
「そっか、まさかあの光の柱が創造神様の力だったとは思ってもみなかったなぁ……。」
思わずと言った感じで、リーシェさんがそう呟く。
俺はまさかこんなに離れているのに見えたのかという方に驚いた。
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