異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

文字の大きさ
315 / 529
第7章 新しい出来事

入学式後のパーティー

しおりを挟む

入学式の閉会後、その場はパーティー会場へと移行した。

……通りで入学式なのに壁際に大きなテーブルがあると思ったよ。


その大きなテーブルは、なんとリーシェさんが魔法で浮かせて一瞬で中央へと移動した。便利な魔法だね!

テーブルがセッティングされると、次々と料理や飲み物が運ばれてくる。

すべて揃った所でリーシェさんが魔法で何かを調べているようだ。……なんだろう?

何かを調べ終わるとリーシェさんは司会者の先生の所へ行き、何かを報告する。

「ただいまリーシェ先生から『毒見』の代わりに魔法で調べていただいて何もないことを確認してもらいましたので、これより入学祝いのパーティーを始めたいと思います。お好きに料理や飲み物をお楽しみください。」


すると会場にいる皆は料理や飲み物の所へと向かい、その場にいる係の人に取り分けてもらっている。


「俺達も料理を取りに行こうぜ?」

いつの間にか直ぐ側に来ていたリッキーが、そう言って料理のある所へと歩いていった。

周りを見ると他の3人もそばに来ていた、

皆で揃って料理の所へと歩いていくと、途中でリーシェさんもこちらに合流して総勢8人の大所帯で移動することに。

周りはなんだろうとこちらを注目し、そしてヒソヒソと会話をしている。

たぶん一緒にいる俺が先ほど国王から声をかけられていたのも影響しているのかもしれない。


俺たちは無事に料理をゲットして美味しい料理に舌鼓を打っていると、先程少し話した国王と王妃がこちらにやってきた。

「リーシェよ、私とクイーナの料理を検分してもらえるか?」

「ええ、もちろんですよ。先ほど一応は検分いたしましたが、取り分けられた後も王族の方の分は改めて検分が必要ですからね。」

リーシェさんはそう言うと、国王と王妃が差し出した料理に魔法をかけてさっと調べる。

頷いたところをみると何も問題はなかったのだろう。


その後みんなで料理を食べながら今後の話をする。

やはり国王としては『スノーホワイトには手出し無用』を貫く方針らしく、聖剣のことも何も触れずに一言「精霊をよろしく頼む」とだけ言われた。

なるほど、その話もリーシェさんから詳しい報告が内密にされていたらしい。

「それにしても君たちは本当に仲間の絆が強いのだね。そうやって彼を守っている配置にいるところを見ると、余程大事なのだろう。」

突然国王が俺たちを見て、そんなことを言った。

その言葉で俺も周囲を見渡すと、確かに4人は俺を中心に囲うように立っている。……いつの間に?

「それはやはりうちの子たちを警戒しているのだろう?案ずるでない、下手なことはせぬように後で言い聞かせておくゆえ。」

国王のその言葉に頷く4人。

やっぱりそれを気にしていたんだね。

「その代わりと言ってはなんだが、私との会談は許してはもらえないだろうか?もちろん君たち同席で構わないのだが。少し考えてみてくれないかね?」

「……わかりました、それくらいであれば。ただし、王子、王女がたは同席させないでくださいね。リッキーに言わせると王女がなにやらシエルのことを気に入ってしまったようなので。……お分かりいただけますよね、こちらの言いたいことは?」

スコットさんの言葉に、苦笑いをする国王。

国王は「分かった、善処してみる」と答えてくれたが、どこまでできるだろうか?


そんな話をしている間にまたもや王子達3人がやってきた。

「父上、我々も混ぜてもらえないでしょうか?」

そう言ってきたのは第一王子のセインだ。

国王はちょっと考え、チラッとこちらを見る。

スコットさんは苦笑いをして頷いた。

「よかろう。ただ先に言っておくぞ?この者たちには学園にいる間、手出し無用だ。それだけは覚えておくように。もちろん普通に『友人関係』を築く事は構わない……だろう?」

国王は王子たちに話しかけた後、スコットさんをちらっと見た。

「……わかりました。それくらいならば認めましょう。ですがシエルが嫌だと思うようなことをするのは避けていただきたい。」

「……と、いうことだ。お前達もしっかりと頭に入れておきなさい。特にセインはな。」

スコットさんの返答にホッとした国王は、改めて王子達に念押ししてくれた。

それからの王子はまるで最初の声かけ時の雰囲気はまるで無く、終始にこやかな表情で話していた。……親の前だからかな?



国王の所にはやはり沢山の貴族が挨拶へと訪れる。

それを申し訳ないと思った国王夫妻は俺たちに別れを告げ、去っていった。

その途端に第一王子のセインがそれまでのにこやかな顔を一変させ、眉間にしわを寄せて不機嫌な表情に。

第一王女のローラもあからさまにツーンとした表情へと変わった。

第二王子のクロードだけは苦笑いをしている。

「……お前たち、父上が『手出し無用だ』と言ってくれているからっていい気になるなよ?お前達は王族ではないんだからな。」

「そうよぉ~。平民出身なのは変えようがないしぃ~。」

「……今のうちに謝っておくが、2人の言動が目に余る様になったら申し訳ない。」

セインとローラの2人は前評判と違わず傲慢さが滲むような言動で、クロードはその2人の事で苦労しているのがよくわかる。

三人三様の反応をしてきたが、まともだったのは第二王子のクロードだけだったね。

「ところでお前さぁ、そいつらとの冒険者チームやめて俺らの仲間になれよ。その方が危険なことはないし、身分も上げてやれるから将来的には安泰だぜ?」

「そうよぉ~?何せこの私と婚約して、将来は大貴族になれるもの。そこいらの貴族なんかみんな格下になるから馬鹿にされることもないしねぇ~。良い提案だと思わない?も、ち、ろ、ん、当たり前だけどぉ~、この話には乗るわよねぇ~?」

「おい、それさっき父上からやめろって言われていただろ?」

ニヤニヤしながらセインとローラが俺に向かってそう言ったところで、クロードが止めに入る。

すると2人とも嫌そうな顔をしてクロードを見る。

「お前、まだ言ってるのか?父上にバレなきゃ良いんだよ!」

「そうよねぇ~。クロードってぇ~、本っ当に頭固いわよねぇ~。」

「……。」

セインとローラの2人は俺への話をしていたはずが、いつの間にか自分の兄弟への非難の言葉に変わっていた。


……この3人、仲悪いんだろうか?
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい

広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」 「え?」 「は?」 「いせかい……?」 異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。 ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。 そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!? 異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。 時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。 目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』 半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。 そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。 伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。 信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。 少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。 ==== ※お気に入り、感想がありましたら励みになります ※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。 ※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります ※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

追放されたけど実は世界最強でした ~元下僕の俺、気ままに旅していたら神々に愛されてた件~

fuwamofu
ファンタジー
「お前なんか要らない」と勇者パーティから追放された青年リオ。 しかし彼は知らなかった。自分が古代最強の血筋であり、封印級スキル「創世の権能」を無意識に使いこなしていたことを。 気ままな旅の途中で救ったのは、王女、竜族、聖女、そして神。彼女たちは次々とリオに惹かれていく。 裏切った勇者たちは没落し、リオの存在はやがて全大陸を巻き込む伝説となる――。 無自覚にチートでハーレムな最強冒険譚、ここに開幕!

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...