異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

文字の大きさ
323 / 529
第7章 新しい出来事

ロックさんとのお茶会

しおりを挟む

「そういえば俺達がダンジョンから去った後、このダンジョンの『変換期』はすぐに終息しました?」

俺はもう一つ気になっていたことを聞いてみた。

冒険者ギルドでの話が気になっていたのだ。

「ん?そうだね、君たちが帰ってからは比較的早く終息して、軍人たちもみんな引き上げていったよ。……あ、一部の人はそれぞれの階層がどう変わったか調べるのに残ったけど、それも大体が強い人の選抜チームみたいな感じの集まりだったから、宝箱なんかの部屋は見ずに1つ1つの階層を駆け足で通り過ぎていったねぇ。」

リーシェさんは俺の問いに少し考えた後、そう答えてくれた。

なるほど、やっぱり7日ほどで調査も終わっていたのか。

なら、何故にギルドへのドロップ品の納品が遅れているんだろう?

やっぱりリーシェさんの言う通り、ミラー騎士団長のところで止まっているんだろうか?

それにしてもミラー騎士団長、ロックさんの話も合わせて考えるとなんだかおかしな方向に話が行くなぁ。

何で彼はそんな怪しまれるようなことをするんだろう?

そんなにお金に困っているような感じはなかったんだけど……?

「そういえば先ほど『出現する魔物の種類はこの前の時と変わらない』っていう感じに言ってましたけど、フロアボスもですよね?」

「うん、そうだね。種類は変わらないよ。」

「……種類は?」

「そう、種類は。大きさや数は普通の冒険者でも討伐できるように僕が調整を加えておいたから、大丈夫!……あっ、そうそう!『変換期』が終わったからまた僕が管理できるようになったんだよ。これで『安心、安全』なダンジョンに戻せるよ。僕の望みは『沢山の人に来てもらって魔物を討伐してもらった時に発生する魔力や滞在してもらう時に少しずつ魔力をもらう』事だから、別に死んでもらいたいわけじゃないんだよね。」

俺の質問に答えたロックさんはニコニコしている。

「……そういえば気になっていたんですけど、ダンジョンの魔物ってどうやって発生してるんですか?ロックさんが出現させてるんですか?」

俺は前々から気になっていた事を聞いてみた。

なんかロックさんの話しぶりだと彼が出現の管理をしているって感じだから、もしかすると彼が出しているのかもしれないと思ったのだ。

するとロックさんはあっさりと「半分は当たっているけど、半分は間違っているかな」と言った。

「このダンジョンに出る魔物はね、僕では場所の指定とかは全くできないんだけど、さっきも言ったように出てくる数と大きさだけは調整できるんだよ。ただ『はい、少なくしました』『はい、小さくしました』となっても反映されるまでに少し時間かかるし、それまでに出ている魔物は消えていなくなるわけでもない。だから頑張って冒険者が討伐してくれないと困るんだよね。」

ロックさんは苦笑いをしながらそんな事を言う。

……なるほど、ダンジョンコアといっても万能ではないんだね?

すると急にロックさんはニヤリと笑い、俺に教えてくれた。

「実はね、僕はまだまだ若いダンジョンコアだからここまでの権限しかないけど、最古のダンジョンのダンジョンコアは魔物の出る場所や数、大きさだけではなく、多少の種類の変化もすることができるらしいよ?それも僕みたいに時間がかかるわけではなく、即座に切り替わるらしい。あとは地形の変化も直ぐにできるから、中にいる冒険者たちを迷わせたりすることもできるんだって。僕は冒険者と仲良くしたいからそんな事しないけど、彼はそんなに冒険者は好きじゃないらしいよ?だから最後のダンジョンに入る時は気をつけなね?」

ロックさんはそう言うと、俺に向かってウインクをした。

なるほど……最古のダンジョンは危険なんだね?


……あれ?

最古のダンジョンってどこにあるって言ってたっけ?

確かこの国とネシアの間の森って聞いたような……?

名前、確か『ブレイズ』だっけ?

「ロックさん、そのダンジョンの名前って『ブレイズ』って言いません?」

「ブレイズ?いや、僕はわからないな。君たちが勝手につけて呼んでいる名前に関しては、僕たちダンジョンコアは全く知らないんだよ。」

ロックさんはそう言って肩をすくめた。

なるほど、確かにね。

誰かから教えてもらわなければ俺も知らないしね。

……あれ?

さっきから別のダンジョンコアと話をしたことがあるような口ぶりだったけど、外に出られるの?

「ちょっと聞きたいんですけど、ロックさんはこのダンジョンから出たことあります?」

俺の言葉に首を横に振るロックさん。

どうやら外には出られないのかもしれない。

「じゃあさっきから最古のダンジョンのダンジョンコアと話したことがあるっぽい言い方していたのはどういうことですか?」

俺がそう言うと、合点がいったらしいロックさんは手をポンと打つ。

すると思いもしないことを告げた。

「なるほど、そこが気になったのか。そうだね、僕たちダンジョンコアはダンジョンから外に出ることは叶わないけど、連絡を取ることはできるよ?」

えっ!?連絡取れるの?どうやって???

俺の顔にそんな疑問が浮かんでいたのか、ロックさんは苦笑いだ。

「教えてあげたいところだけど、もっと仲良くなったらね?でも……なんで『最古のダンジョン』の事を聞いてくるの?」

今度はロックさんがこっちの事情を気になったらしい。

「実は俺の学校生活が終わったら、もしかするとそのダンジョンに行くことになりそうで……。ロックさんから聞いたことでちょっと怖くなったんですよ。」

「なるほど、それじゃあ気になるよね。分かった、僕の方からあまり変化をしないでくれるように頼んでみるよ。特に君はダンジョン初心者だからね。そこら辺もしっかり良い含めておくからね。」

そういったロックさんはニコニコ顔だ。

……ちゃんとお願いしておいてね、ロックさん?

そうじゃないと、ダンジョン初心者なのに連続で異常事態のダンジョンになっちゃうからね!?

俺は心の底からの願いとしてしっかりとお願いしておく。

ロックさんも俺の真剣さが伝わったのか、何度も頷いてくれた。ホント、頼みますよ?

それから俺たちはもう少しお茶会を楽しみ、ダンジョンをあとにする。

帰り際にロックさんが『お土産』としてそのフロアにあった鉱石や宝石をたくさんくれた。

お礼に俺からも『手作りごはん』を渡し、お互いにホクホク顔だ。

ダンジョンを出ると、俺たちはダンジョンを振り返る。


またね、ロックさん。

今度はまた別なお土産を用意していくね!
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい

広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」 「え?」 「は?」 「いせかい……?」 異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。 ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。 そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!? 異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。 時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。 目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』 半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。 そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。 伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。 信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。 少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。 ==== ※お気に入り、感想がありましたら励みになります ※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。 ※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります ※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

追放されたけど実は世界最強でした ~元下僕の俺、気ままに旅していたら神々に愛されてた件~

fuwamofu
ファンタジー
「お前なんか要らない」と勇者パーティから追放された青年リオ。 しかし彼は知らなかった。自分が古代最強の血筋であり、封印級スキル「創世の権能」を無意識に使いこなしていたことを。 気ままな旅の途中で救ったのは、王女、竜族、聖女、そして神。彼女たちは次々とリオに惹かれていく。 裏切った勇者たちは没落し、リオの存在はやがて全大陸を巻き込む伝説となる――。 無自覚にチートでハーレムな最強冒険譚、ここに開幕!

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...