異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第8章 国立学校編

学校初日 4

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午前中の授業……っていっても学校案内だけだったけど、それが終わってから学校の食堂で昼食をとった。

この学校の食堂はかなり広くて、全校生徒と教員がみんな揃って食べられるほどの席がある。

ちなみに俺たちの学年は1クラスしか無く、人数も30人ほどだ。

他の学年では2クラスあるところもあるが、基本1クラスらしい。

それが14歳から18歳までの5学年ある。

その他に教員や講師が40人ほどいるので、単純計算でも200人は入れる食堂ってことだ。

日本の大学の食堂並みだね!

出てきた食事はさすが貴族が食べる事もあって、結構豪華だった。

国立学校に入れば国からの補助で食事は無料で食べられる。……その代わり、貴族は授業料が高いけどね!



午後からの授業が始まるので、朝に座った席に戻ってきた。

どうやら席は自由座席らしく、朝とは違う座席に座っている。

大体の人は午前中の校内案内の時にみんな仲良くなれそうな人を見つけたらしく、その人達と席を隣り合わせに座ったりしているようだ。

俺の場合は結局スコットさんとリッキー、クロードとしか話してないので、他に仲良くなれそうな人はいない。

なので、必然として俺の周りには王族が集まってしまった……。

「午前中はお前、ずっとクロードと話していたな!俺達とも仲良くしろよ!」

「そうよ、そうよ!私も仲良くしてあげるわ!」

「……。」

そんな2人に、俺はため息をつく。

……クロードだけで良いんだけど?

俺はそんな気持ちを込めてクロードを見ると、彼は苦笑いをしていた。

まぁ彼も、2人がもっと上から目線で何か強制してきたら止めてくれるだろうし、俺の我慢の限界までいかなければ良いか……。


俺が再度ため息を付いた時、教室のドアが開いた。

中に入ってきたのは、リーシェさんだ。

「君たちのほとんどとは初めましてだね。私の名前はリーシェという。本業はこの国の魔法師団の団長をしている。いわゆる『魔法のエキスパート』だ。この学校では高度な専門的知識や経験のある教員がそれぞれの得意分野を君たち学生に教えることになっている。私の担当は『魔法の原理』や実技指導となる。今日のところは初日だし、修練場で皆がどこまでの力があるのかのチェックをするかな。あ……シエルくんは私の手伝いをしてもらおうかな。君は十分すぎるほどの実力の持ち主だからね。でも最後に手本としてやってもらうかも?一番先にやっちゃうと、皆がやる気なくしそうだからね。」

リーシェさんはそこまで一気に話すと、俺を見ながらくすくす笑った。……いや、何故に笑ったのかな?

「あっ……そうそう、この授業を担当するのは私の他に2人いるんだ。……さあ、入ってきなさい。」

リーシェさんのその言葉に、2人の女性が教室に入ってきた。そう、エミリーさんとリリーさんだ。

「彼女たちはBランク冒険者『スノーホワイト』のメンバーで、攻撃魔法担当がエミリー、回復魔法担当がリリーといいます。さあ、2人とも自己紹介をしてくださいね。」

リーシェさんが自己紹介を促すと、まずはエミリーさんが一歩前に出た。

「リーシェさんの紹介にあったエミリーです。メンバーの中では主に攻撃魔法担当です。でも多少は回復魔法も使えます。みんなも両方使えるようになりましょうね!」

エミリーさんはそう言って、一礼する。

次にリリーさんの番だ。

「初めまして、チームの回復魔法担当のリリーです。私は回復魔法の他には自分の武器で殴る事も得意です♪よろしくね!」

……『撲殺聖女』再び?

とうとう自分から言っちゃったよ……。

リリーさんの自己紹介を聞いたリーシェさんは苦笑いだ。……俺も苦笑いだよ。



「……なぁ、あの2人、お前の冒険者チームのメンバーなんだろ?」

セインが俺に聞いてくる。

もちろん俺は頷く。

「じゃあ聞くけど、あの2人ってどちらが強いんだ?」

セインは更に俺に聞いてくる。

……その質問はちょっとなぁ。

いろんな意味でリリーさんは「強い」から、難しいよ。

俺は苦笑いで誤魔化しておく。



「さて、補助教員の自己紹介も終わったし、みんなで修練場へ移動しようか。」

リーシェさんはそう言って、クラスの皆を促す。

みんな揃ってゾロゾロと移動していると、エミリーさんとリリーさんの2人が最後尾までやってくる。

「ねぇシエル、一緒に行きましょう?」

リリーさんはそう言うと俺の腕を取る。……え?

「そうね、私たちと行きましょう。」

リリーさんの行動を見てエミリーさんもそう言うと、リリーさんと反対の腕を取る。……なんで?

するとそのあからさまな『王族排除』でムッとするセインとローラ。

特にローラは王女であることを忘れて凄い顔で「ぐぬぬぬっ!!!」と唸っている。……良いのかな、王女なのに?

そんな2人を見てため息をつくクロード。

……その気持ち、よくわかるよ。


2人は俺の腕を取り、王族3人を最後尾に残して前へと俺を連れて行く。

最前列にいるリーシェさんの所へ連れて行くと、満足したのかまた最後尾へと向かった。

俺は1つため息をつくと、リーシェさんと並んで歩く。

そんな2人の行動を見てくすくす笑ったリーシェさん。

「ホント、仲が良いよねぇ、君たち。本当の兄姉みたいで微笑ましいよ。」

「……そうですかねぇ?」

「ああ。とても良いことだと思うよ?」

リーシェさんはそう言って頷く。

その後のリーシェさんな話では、やはりチームメンバーは絆が強ければ強いほどランクは上へと登っていけるそうだ。

お互いを信頼したり、ピンチの時は命懸けで助け合ったり、互いに切磋琢磨していくので、必然的に良いチームになっていくんだとか。



「そういえばリーシェさん。俺は修練場に着いたら何をすれば良いんですか?」

俺は『補佐をしろ』という発言を思い出し、聞いてみた。

「ああ、シエルくんには結界を頼もうかなと思ってるよ。流石に修練場の壁は防御魔法はかかってないからね。」

俺はリーシェさんの言葉に納得する。

そうだよね、剣術なら壁を壊すことはまぁ無いだろう。

でもさすがに魔法はそうはいかない。


俺の結界は相当硬いらしいし、遠慮なく打てるようになるだろう。……だから頼んだのかな?


俺はそれならばしっかり頑丈なものにしようと心に決めたのだった。
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