乙女ゲームの攻略対象者から悪役令息堕ちポジの俺は、魂の番と幸せになります

琉海

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31.早速推しに敵認定されました…

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「クラスメイトですし、一応兄上ですから敬語なんかいりませんよ」
「イエ、ソウイウワケニモイキマセンシィ…」

目が泳ぐぅ!久々だな、この感じ。
前世でもネチネチ、ネチネチと慇懃無礼にやられたもんだ。
前世と違うのは胸がズキズキすることですわ!
兄ちゃん打たれ弱いからお手柔らかにね…。

「そちらのレディを紹介してくれませんか?」
「あ、あぁ。こちらは隣国からの留学生でレティシアさんだよ」
「あなたが!初めまして。紅玉と申します。これからクラスメイトとしてよろしくお願いします」

紅玉の王子然としたキラキラスマイルが眩しい。王族として居丈高に振る舞うのではなく丁寧に接する紅玉を見て俺は胸がいっぱいになる。
立派になったねぇ…紅玉。お兄ちゃんは嬉しいよ。。

目の前でキラキラとした笑顔の二人が挨拶を交わすのをデレデレとして見守っていると横から冷たい視線が…ねぇ、蒼玉ってば俺に冷たくなぁい?!
いくら何でも敵認定はやいし俺に厳しすぎでしょ!

「では、これからクラスメイトとしてよろしく」
「えぇ、こちらこそ。殿下直々にありがたいお言葉を頂けて光栄ですわ」

推しを間近で感じられて幸せなんだか嫌われて悲しいんだか複雑な気持ちを感じつつ背筋にたらりと冷や汗をかいていると2人の挨拶が終わったようだった。

「兄上もよろしく。お互いに王族として恥ずかしい振る舞いをせぬよう、切磋琢磨しつつ学園生活を送りましょう」
「殿下!彼は元ですよ!殿下と一緒にしてはなりませんっ!」
「いいんだよ、これでも王族の血はしっかり流れているわけだし」
「まったく、殿下の寛容さには感服いたします!おいお前、殿下のお言葉に甘えて調子に乗るんじゃないぞ」
「あぁ、もちろん」

腹立つってよりもむしろ清々しいほどのバカっぷりに感心したから、心からの笑顔を向けてやった。てかお前、殿下のご学友とはいえ俺よりも爵位は下だかんな?
しかし俺はお子ちゃまには優しいのだ。
だがここで注意しないことで後々後悔するのはこいつだけどバカはほっとくに限る。

でも、こんなバカを紅玉の傍に侍らすのはお兄ちゃんとしてはちょっとなー…むむむ。
ちょっぴり心配で紅玉を見ると、なんでかこっちを無言でガン見している。
え?なに?怒ってる?怒ってるの??俺なんかしたっけか?

「ふふ。孔雀様も大変寛容ですこと」
「ほぇ?」
「いいえ。あ、そろそろ授業が始まりそうですわね」
「あ、そうだね。じゃあまたあとで」
「えぇ」
「……」

レティシアに謎なことを言われて混乱。
そして蒼玉ぅ…無言っすか。俺、悲しい。

「あれは相当ですわね…」
「相当とは?」
「蒼玉もまだまだねぇ。観察眼をしっかり磨きなさいな」
「むっ」
「ふふふ」

席に戻ったレティシア達がそんな会話をしていたとはつゆしらず、ズーンと凹んだ俺なのだった。
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