39 / 64
第三章 学校生活始めました
39.驚くべき事実
しおりを挟む
マハルタと仲良くなってからと言うもの、教室ではいつも一緒にいるようになってしまった。それが嫌なわけではないけど、やっぱり周囲の目は厳しいままだしマハルタも同じように変な目で見られているようにも思えて罪悪感を持ってしまう。
「多分気にしすぎだと思うよ?
どちらかと言えば警戒心が解けて来ているような気はしない?
実は怖くもない普通の人なんだってわかってもらえるきっかけになると思うの」
「まあそうだね、理解してもらうに越したことはないか。
でも僕が理解されても何の意味もないんだよ。
うちの妹は村へ来ることが出来ずに家に籠っちゃってるんだし。
しょっちゅうロミが来てくれるのが救いだよ」
「ロミさん学校には全然来ないけどね。
このまま魔術覚えないで生きていくのかなぁ。
そんなことできるのかな……」
マハルタは不安そうな顔を見せているが、その気持ちは僕にも多少わかる。魔術は生きていく上で必須ではないが、生活には欠かせないと言っていいほど日々の暮らしに浸透している。朝起きて顔を洗ったり帰ってきて風呂に入ったりする代わりの浄化魔術、これがあれば洗濯も不要だ。水を汲みたければ水を作る呪文を唱えればいいし、調理をするなら魔道具焜炉へ魔力を流すのが常識である。
僕やマハルタ、そしてこのクラスにいる生徒たちはそんなごく一般的なこともできない落ちこぼれである。基礎クラスで魔力放出までできれば魔術初級クラスへと移ることができ、生活魔術と言われる呪文を習得する段階へと移行するのだが、今は全員その手前で足踏みを続けていると言うわけだ。
そんな足踏み組は今日も教室で自習なのだが、少し前からその内容が変わっていたらしい。真琴の発見により、体内で魔力を練る代わりに外部の魔力を吸い取ることのできる者がいると証明された。大気中から魔素を取りこんで放出した魔力を補充するのではなく、魔素から魔力へと変換された後の物を直接取り込むと言うことは今まで確認されていなかったらしい。
僕の他にもそう言う体質を持つ者がいるのかどうかを探る意味もあって、教科書の裏表紙は魔力を付与された魔道具の板に変わっていた。その赤い裏表紙はわざわざ製作したわけではなく、副校長や初級以降の生徒たちがあらかじめ魔力を込めておいたものだ。つまり普段は表紙に魔力を込める練習をしているのと同じことをやって逆の効果が出るかどうかを見定めると言うことになる。
だが意外にも裏表紙の魔力を吸い取ることのできる生徒はいなかった。学校の時間が終わって帰る際に副校長に会って聞いたのだが、事前に初級中級クラスの生徒が試したところ一人も出来ず、それどころか大人たちの中にもまだ見つかっていないと聞かされた。
「つまり今のところ僕だけの特殊体質ってことなんですね。
でも普通は魔素を取りこめばいいから何のメリットもないし特技とも言えないか。
一体これになんの意味があるんだろ」
「今はまだわかりませんが、研究していくことで活用方法が見えてくるかもしれません。
どちらにせよ唯一無二の能力ですし、貴重ではあります。
さすが雷人様でございます」
「ちょっと、学校の中でそんな言い方は止めてくださいよ。
マハルタは多少知ってるみたいですけどね……」
「と言うよりは知らない人のほうが少ないんじゃないかな。
村長さんたちと叔父さんたちの話し合いの中で何度も名前が出て来てたし」
「ちょっとまって? 今村長と叔父さんって言った?
村長と話し合いをする人なんて限られてると思うんだけどさ……
もしかしてあのチハルって人かい?」
「うん、移住組のリーダーなの。
なんだか偉そうで私は嫌いだけどね。
最近は村長を住民投票で選ぶべきだって運動をしているのよ」
僕は思わず頭を抱えてしまった。もしかするとマハルタは、移住組が有利になるよう僕を懐柔に来た可能性だってある。だがそれならここまでストレートに明かすだろうか。
「正直に言うとさ、僕は村長側の人間だよ?
別に村を治めるとか僕の領地だとか言うつもりは無いけどね。
でも今までこの場所を護ってくれたのは村長たちなのは間違いない。
先祖に敬意を持ってくれた人たちの肩を持つのは当然だろ?」
「そうね、私もその意見には賛成だわ。
村長はライト君のこと領主様って呼んでるけど、それも悪くないと思うもの。
叔父さんたちはタ村の暮らしから逃げてきたのに、村長になろうだなんておかしいわ」
「そのタ村ってところは暮らしにくい環境だったのかな?
とは言ってもマハルタはコ村産まれだし、昔のことなんて知らないか」
予想通りマハルタが首を横に振ると、カナエが知っていることを聞かせてくれることになった。
「それについては私が説明しましょう。
タ村は、人間やエルフたちが雑多に住んでいるアグリスという街の近くにありました。
対外的には無宗教の街ですが、住人の割合から言うと天神信仰寄りの街と言えます。
アグリスは、周囲の集落や村との取引を積極的に行っている商業都市です。
ただその取引は公平なものとは言い切れませんでした」
「言い切れないって? なんだか微妙な言い回しですね。
それにタ村はもう無いみたいな言い方ですけど何があったんです?」
「タ村だけではないのですが、最初は破格で取引を持ちかけるのです。
便利な道具や武具に狩猟道具、それにおいしい食べ物ですとか色々。
その中でも大多数に受け入れられるのは酒やたばこ、一番問題なのが依存薬物です」
「覚せい剤!? いや、麻薬か!?」
「良くご存知ですね!
初代様の記録に記されておりまして、コ村ではご法度品の一つです。
ただ他の村等では禁止されていると聞いたことはありません。
もちろん人間族も多用しておりますね」
「じゃあそれらを安く売って、中毒になってから値上げしていくってこと?
随分と酷い事するもんだな…… 許せないよ!」
「中毒になっても周囲が助けられるうちは回復できるのですけどね。
魔人や魔族であれば魔術で中毒ごと消し去ることも可能ですから。
ですが狭い村で広く使用されてしまうとそれも難しくなります」
まさかこっちの世界にも薬物中毒なんてものがあるとは思ってもいなかった。コ村にはファンタジーに付き物の酒場もなく、飲んでる人を見たこともない。飲食が必須でないからこそなのかもしれないが、それだけに虜になってしまってから抜け出すのは難しいのだろう。
「それでタ村を棄てる決心をした若い世代をコ村で受け入れたと言うわけです。
チハルさんたちの前の世代が若い頃ですからずいぶん昔の話ですね。
ですがあの世代はタ村産まれがほとんどで、暮らし自体は豊かだったでしょうからね」
「コ村で質素な暮らしを受け入れ続けるのは勘弁ならんって感じですか。
まあ確かに暮らしに改善の余地はあるのかもしれませんけど、必要性はないですよね?」
「そうですね、昔ながらの魔人生活にほんの少し贅沢を加えたのが初代様の残した生活です。
私たちはそれで十分だと思っていますが、そうでない人たちがいるのも理解できます。
ですがわざわざ変える必要はないというのが正直なところなのです」
「副校長先生のお話はわかるんですけど、なんでも初代様が正しいんですか?
私は今の生活に不満はないし変える必要はないと思いますけど、妄信的なのはちょっと……」
「マハルタさん、その考えもまた正しいのですよ?
初代様はあらゆる出来事、考え方を許容すべきだと残しています。
現に六百年ほど前にも同じようなことがあったと記録があるのです。
その時は不満を持った人々がコ村を出て新たな村を興しました。
それが東へ二日ほど行ったところにある花の里という大きな集落ですね」
「花の里って魔人だけじゃなく獣人たちも住んでいる大きな集落ですよね?
叔父さんたちはそこへ行ってみようかって話してましたけど……
と言うことは出て行った人たちが正しかったってことですか?」
「何をもって正しいとするか、でしょうね。
里を築くときにはコ村からも大分人を出して、魔道具設置にも協力したようです。
今でも人は行き来していますし、もちろん交易も行っています」
「と言うことは、出て行った人たちも残った人たちも満足いく結果だと。
もしかしてコ村で使っている煉瓦は花の里で作っているんですかね?
それと魔道具を交換するとか?」
「さすが雷人様、もちろんそれだけではありませんが、煉瓦は花の里の特産品ですね。
その代わりと言うわけではありませんが、向こうでは魔道具は作っていません。
蓄積された知識や方法がありますし、花の里の近くでは昔から煉瓦が作られていました。
近隣の集落を吸収しながら大きくなったのが現在の花の里と言うわけです」
「なるほど、勉強になります。
こう言う近代史も歴史の授業でやればいいと思うんですけどね」
「そうかもしれませんね、今後のために少し考えてみます。
ところでお二人とも魔術基礎はいかがですか?」
僕とマハルタは口をもごもごさせながら、カナエの前から逃げるように立ち去った。
「多分気にしすぎだと思うよ?
どちらかと言えば警戒心が解けて来ているような気はしない?
実は怖くもない普通の人なんだってわかってもらえるきっかけになると思うの」
「まあそうだね、理解してもらうに越したことはないか。
でも僕が理解されても何の意味もないんだよ。
うちの妹は村へ来ることが出来ずに家に籠っちゃってるんだし。
しょっちゅうロミが来てくれるのが救いだよ」
「ロミさん学校には全然来ないけどね。
このまま魔術覚えないで生きていくのかなぁ。
そんなことできるのかな……」
マハルタは不安そうな顔を見せているが、その気持ちは僕にも多少わかる。魔術は生きていく上で必須ではないが、生活には欠かせないと言っていいほど日々の暮らしに浸透している。朝起きて顔を洗ったり帰ってきて風呂に入ったりする代わりの浄化魔術、これがあれば洗濯も不要だ。水を汲みたければ水を作る呪文を唱えればいいし、調理をするなら魔道具焜炉へ魔力を流すのが常識である。
僕やマハルタ、そしてこのクラスにいる生徒たちはそんなごく一般的なこともできない落ちこぼれである。基礎クラスで魔力放出までできれば魔術初級クラスへと移ることができ、生活魔術と言われる呪文を習得する段階へと移行するのだが、今は全員その手前で足踏みを続けていると言うわけだ。
そんな足踏み組は今日も教室で自習なのだが、少し前からその内容が変わっていたらしい。真琴の発見により、体内で魔力を練る代わりに外部の魔力を吸い取ることのできる者がいると証明された。大気中から魔素を取りこんで放出した魔力を補充するのではなく、魔素から魔力へと変換された後の物を直接取り込むと言うことは今まで確認されていなかったらしい。
僕の他にもそう言う体質を持つ者がいるのかどうかを探る意味もあって、教科書の裏表紙は魔力を付与された魔道具の板に変わっていた。その赤い裏表紙はわざわざ製作したわけではなく、副校長や初級以降の生徒たちがあらかじめ魔力を込めておいたものだ。つまり普段は表紙に魔力を込める練習をしているのと同じことをやって逆の効果が出るかどうかを見定めると言うことになる。
だが意外にも裏表紙の魔力を吸い取ることのできる生徒はいなかった。学校の時間が終わって帰る際に副校長に会って聞いたのだが、事前に初級中級クラスの生徒が試したところ一人も出来ず、それどころか大人たちの中にもまだ見つかっていないと聞かされた。
「つまり今のところ僕だけの特殊体質ってことなんですね。
でも普通は魔素を取りこめばいいから何のメリットもないし特技とも言えないか。
一体これになんの意味があるんだろ」
「今はまだわかりませんが、研究していくことで活用方法が見えてくるかもしれません。
どちらにせよ唯一無二の能力ですし、貴重ではあります。
さすが雷人様でございます」
「ちょっと、学校の中でそんな言い方は止めてくださいよ。
マハルタは多少知ってるみたいですけどね……」
「と言うよりは知らない人のほうが少ないんじゃないかな。
村長さんたちと叔父さんたちの話し合いの中で何度も名前が出て来てたし」
「ちょっとまって? 今村長と叔父さんって言った?
村長と話し合いをする人なんて限られてると思うんだけどさ……
もしかしてあのチハルって人かい?」
「うん、移住組のリーダーなの。
なんだか偉そうで私は嫌いだけどね。
最近は村長を住民投票で選ぶべきだって運動をしているのよ」
僕は思わず頭を抱えてしまった。もしかするとマハルタは、移住組が有利になるよう僕を懐柔に来た可能性だってある。だがそれならここまでストレートに明かすだろうか。
「正直に言うとさ、僕は村長側の人間だよ?
別に村を治めるとか僕の領地だとか言うつもりは無いけどね。
でも今までこの場所を護ってくれたのは村長たちなのは間違いない。
先祖に敬意を持ってくれた人たちの肩を持つのは当然だろ?」
「そうね、私もその意見には賛成だわ。
村長はライト君のこと領主様って呼んでるけど、それも悪くないと思うもの。
叔父さんたちはタ村の暮らしから逃げてきたのに、村長になろうだなんておかしいわ」
「そのタ村ってところは暮らしにくい環境だったのかな?
とは言ってもマハルタはコ村産まれだし、昔のことなんて知らないか」
予想通りマハルタが首を横に振ると、カナエが知っていることを聞かせてくれることになった。
「それについては私が説明しましょう。
タ村は、人間やエルフたちが雑多に住んでいるアグリスという街の近くにありました。
対外的には無宗教の街ですが、住人の割合から言うと天神信仰寄りの街と言えます。
アグリスは、周囲の集落や村との取引を積極的に行っている商業都市です。
ただその取引は公平なものとは言い切れませんでした」
「言い切れないって? なんだか微妙な言い回しですね。
それにタ村はもう無いみたいな言い方ですけど何があったんです?」
「タ村だけではないのですが、最初は破格で取引を持ちかけるのです。
便利な道具や武具に狩猟道具、それにおいしい食べ物ですとか色々。
その中でも大多数に受け入れられるのは酒やたばこ、一番問題なのが依存薬物です」
「覚せい剤!? いや、麻薬か!?」
「良くご存知ですね!
初代様の記録に記されておりまして、コ村ではご法度品の一つです。
ただ他の村等では禁止されていると聞いたことはありません。
もちろん人間族も多用しておりますね」
「じゃあそれらを安く売って、中毒になってから値上げしていくってこと?
随分と酷い事するもんだな…… 許せないよ!」
「中毒になっても周囲が助けられるうちは回復できるのですけどね。
魔人や魔族であれば魔術で中毒ごと消し去ることも可能ですから。
ですが狭い村で広く使用されてしまうとそれも難しくなります」
まさかこっちの世界にも薬物中毒なんてものがあるとは思ってもいなかった。コ村にはファンタジーに付き物の酒場もなく、飲んでる人を見たこともない。飲食が必須でないからこそなのかもしれないが、それだけに虜になってしまってから抜け出すのは難しいのだろう。
「それでタ村を棄てる決心をした若い世代をコ村で受け入れたと言うわけです。
チハルさんたちの前の世代が若い頃ですからずいぶん昔の話ですね。
ですがあの世代はタ村産まれがほとんどで、暮らし自体は豊かだったでしょうからね」
「コ村で質素な暮らしを受け入れ続けるのは勘弁ならんって感じですか。
まあ確かに暮らしに改善の余地はあるのかもしれませんけど、必要性はないですよね?」
「そうですね、昔ながらの魔人生活にほんの少し贅沢を加えたのが初代様の残した生活です。
私たちはそれで十分だと思っていますが、そうでない人たちがいるのも理解できます。
ですがわざわざ変える必要はないというのが正直なところなのです」
「副校長先生のお話はわかるんですけど、なんでも初代様が正しいんですか?
私は今の生活に不満はないし変える必要はないと思いますけど、妄信的なのはちょっと……」
「マハルタさん、その考えもまた正しいのですよ?
初代様はあらゆる出来事、考え方を許容すべきだと残しています。
現に六百年ほど前にも同じようなことがあったと記録があるのです。
その時は不満を持った人々がコ村を出て新たな村を興しました。
それが東へ二日ほど行ったところにある花の里という大きな集落ですね」
「花の里って魔人だけじゃなく獣人たちも住んでいる大きな集落ですよね?
叔父さんたちはそこへ行ってみようかって話してましたけど……
と言うことは出て行った人たちが正しかったってことですか?」
「何をもって正しいとするか、でしょうね。
里を築くときにはコ村からも大分人を出して、魔道具設置にも協力したようです。
今でも人は行き来していますし、もちろん交易も行っています」
「と言うことは、出て行った人たちも残った人たちも満足いく結果だと。
もしかしてコ村で使っている煉瓦は花の里で作っているんですかね?
それと魔道具を交換するとか?」
「さすが雷人様、もちろんそれだけではありませんが、煉瓦は花の里の特産品ですね。
その代わりと言うわけではありませんが、向こうでは魔道具は作っていません。
蓄積された知識や方法がありますし、花の里の近くでは昔から煉瓦が作られていました。
近隣の集落を吸収しながら大きくなったのが現在の花の里と言うわけです」
「なるほど、勉強になります。
こう言う近代史も歴史の授業でやればいいと思うんですけどね」
「そうかもしれませんね、今後のために少し考えてみます。
ところでお二人とも魔術基礎はいかがですか?」
僕とマハルタは口をもごもごさせながら、カナエの前から逃げるように立ち去った。
57
あなたにおすすめの小説
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さくら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる