10 / 24
10 初夜のやり直し?
しおりを挟む
コンコン……。
「奥様失礼いたします。入ってもよろしいでしょうか?」
カトレーヌの声だった。
「うん……、いいわよ……」
カトレーヌが部屋のカーテンを開け、もうすっかり日が昇り切っていることに気づいた。
「今何時かしら……」
「11時になります」
「えっ!?11時?もうお昼じゃない!」
もうすでにディートハルトの姿はなかった。
「ディートハルトはどこにいったのかしら……」
「旦那様はお仕事に行かれました。何やら、結婚式の準備でだいぶ仕事が滞っていたとかで……」
なるほど……。同じ仕事をする身として、理解できる。
私も明日から出勤予定だ。
「旦那様からは、奥様の体が辛いだろうから今日は部屋で食事をするようにと、賜っております」
さすがディートハルト!気遣いが素晴らしい。
この伯爵家では各々自室で食事をとっている。週末の夕食だけは皆でそろって食べるというのが慣例となっている。
おかげで気が楽なのだ。仕事をしていると残業も多いから、時間通りにも帰れないし、それで皆さんを待たせるわけにもいかない。
「奥様、まず湯浴みいたしますか? それともお食事に?」
あそっか、カトレーヌは初夜が行われたと思ってるのね。でも、お腹すいたし……。
「まずは食事にしてくれる?」
「かしこまりました。すぐにお持ちいたしますね」
◇◇◇
――あれから3か月の月日が流れた。結婚してからの生活リズムが整い、とても充実した日々を送っている。
しかし、一つ問題がある。……ディートハルトが帰ってこない。正確には帰ってはきている。
結婚してから一応同じベッドで寝ているが、深夜にディートハルトが帰宅して朝早く出発してしまうのだ。
未だ、初夜は行われていない。
カトレーヌには毎夜湯浴みできれいにされて、透け感のあるナイトドレスを着せられている。
週末の晩餐でお義母様から、そろそろなんじゃないという視線が辛い……。
そして、先に結婚したディートハルトの弟夫婦が妊娠したと、うれしそうに報告していた。義両親もうれしそうに目を細めていた。
そして、今日は金曜日。明日は私もディートハルトも仕事がお休みの為、今夜こそ初夜を決行しないと、私の立場が危うい。
今夜は寝ずに待っていよう。
私は大好きな月刊魔道具という雑誌をひらいた。月刊誌で、今一番熱い魔道具の紹介やレシピ、研究者の紹介などが書かれている。
私の愛読書で、いつか私もこの雑誌に載る事が夢なのだ。
キィ……と扉が開いた。
扉に目を向けると、瞳を大きく開いたディートハルトと目が合った。
「アーシュ、どうしたんだ?」
「おかえりなさい。いつも先に寝てしまうから、今日くらいは起きて待っていようと思ったの」
「そ、そうか……。ありがとう」
「何か飲む?」
「あぁ、ありがとう」
カトレーヌが用意しておいてくれた、保温力抜群の魔道具ポットからお茶を入れる。
「疲れの取れる、ハーブティよ」
「ありがとう」
ディートハルトは美しい口で、ハーブティを口に含んだ。
喉仏が上下し、飲み込んだのを確認する。なんだか色気がすごいわ。
これから初夜のやり直しをすると思うと、頬が熱くなった。
「ハーブティを飲んだら、体が熱くなったわ……」
そういって、上に着ていた厚手のガウンを脱いだ。
薄手のナイトドレスは下着が透けていて、なかなか恥ずかしいのだが仕方がない。
チラリとディートハルトを見ると、こちらを凝視している。
良かった……、効果はあったようね!
幼馴染で友達期間が長かったから、どうなるかと思ったけど、あとはディートハルトに任せておけばいいわね。
ディートハルトはティーカップを置いて、こちらに歩いてくる。
い、いよいよだわ!私の心臓も早鐘を打つ。
すると……。
「ずいぶん薄い寝間着だね、これでは風邪をひいてしまう。さあ、ガウンを着ようね」と、先ほど脱いだガウンを再び着せられ、しっかりと前をしめて、ウエストをぎゅっと締められた。
あれ……?
「さぁ、夜も遅い……。ベッドに入ろう……」
「うん……」
私はディートハルトに連れられて、ベッドに入った。
「おやすみ、アーシュ」と言って、おでこにキスをされディートハルトは私に背中を向けた。
えっ……。
それで終わり……?ウソ……。まるで子供を寝かしつける親のようじゃない。
青ざめている私をよそに、ディートハルトは寝息をたてて寝始めた。
こんなモヤモヤした気持ちじゃ、寝られないわよ!!
私は無駄に広くなったディートハルトの背中を睨んだ。
◇◇◇
――そして結婚して一年がたち、義弟夫婦に男児が無事に生まれ、伯爵家が幸せムードになっていた。
私とディートハルトの仲はいまだ変わらず、友人関係のままだった。
そんな中、週末の午後、庭園のテラスにディートハルトと私とお義母様の3人でお茶を飲んでいた。
「いったい、どうなっているの?」
お義母様が少し苛立った声色で話し始めた。
「あなたたちの結婚を早めたのは、早く子供を作ってほしかったからよ。アーシュレイさんの実家にも多額の援助をしたわ」
「はい……、本当にありがとうございます」
「アーシュレイさんも仕事ばかりしていないで、少しは真剣に考えてちょうだい」
はぁ……、やっぱりそろそろ言われると思ってたのよね。援助のことを言われると立場がないわ。
「はい……、申し訳ありません」
ガタッ!と勢いよくディートハルトが立ち上がった。
「母さん、悪いけど、私たちは失礼するよ。これは私たち夫婦の問題だ。母さんに言われる筋合いはない!」
「なっ!」
お義母様がハンカチを握りしめ、ワナワナと震えている。
ディートハルトがこんなに怒るなんて、初めて見た。
ポカンと見ていた私の手をディートハルトが強引に取り、その場を立ち去った。
はぁ~、お義母様を怒らせちゃってどうなるのよ~。
部屋に戻るのかと思ったら、執事と何やら話している。
そして、ディートハルトがこちらに向いた。
「アーシュ、これからちょっと出かけない? 気分転換にさ」
「あ、うん……。そうね、たまにはいいわね」
このまま屋敷にいて、またお義母様と顔を合わせるのも気まずい。
私たちは馬車に乗り込み、心地好い揺れの中、景色を楽しんだ。
ディートハルトは未だ無言だ。
さっきのこと、まだ怒ってるのかな……。
私は隣に座るディートハルトの袖を掴んだ。
「ん?どうした?」
思いもよらず、甘い声だったので少し恥ずかしくなった。
「あっ、さっきのこと……。大丈夫?」
「あ……、うん。母さんがごめんね。アーシュに嫌な思いさせちゃったね」
ディートハルトがそう言って、手を絡めてきた。
私も素直に甘えることにした。
「うん、少しね。でも、そういう約束ではあったから……。仕方ないよ……」
私はディートハルトの肩に頭をのせた。
「ディーは本当に逞しくなっちゃったね。昔は私の方が大きかったのに」
「ははは、いつの話をしてるんだよ」
「出会った頃よ」
「確かに、あの頃はアーシュの方が大きかったよね」
「私の事使用人だと勘違いしてたし」
「あ、それは仕方ないだろう!普通のご令嬢はあんな格好で水やりしてないよ」
私たちは目があい、どちらからともなく笑った。
こんなに、気兼ねなく話したのはいつぶりだろうか……。
そんなことを思っていると、馬車が止まった。
「着いたみたいだね。じゃあ、降りようか」
「ここは……」
そこは見覚えのある景色だった。
「奥様失礼いたします。入ってもよろしいでしょうか?」
カトレーヌの声だった。
「うん……、いいわよ……」
カトレーヌが部屋のカーテンを開け、もうすっかり日が昇り切っていることに気づいた。
「今何時かしら……」
「11時になります」
「えっ!?11時?もうお昼じゃない!」
もうすでにディートハルトの姿はなかった。
「ディートハルトはどこにいったのかしら……」
「旦那様はお仕事に行かれました。何やら、結婚式の準備でだいぶ仕事が滞っていたとかで……」
なるほど……。同じ仕事をする身として、理解できる。
私も明日から出勤予定だ。
「旦那様からは、奥様の体が辛いだろうから今日は部屋で食事をするようにと、賜っております」
さすがディートハルト!気遣いが素晴らしい。
この伯爵家では各々自室で食事をとっている。週末の夕食だけは皆でそろって食べるというのが慣例となっている。
おかげで気が楽なのだ。仕事をしていると残業も多いから、時間通りにも帰れないし、それで皆さんを待たせるわけにもいかない。
「奥様、まず湯浴みいたしますか? それともお食事に?」
あそっか、カトレーヌは初夜が行われたと思ってるのね。でも、お腹すいたし……。
「まずは食事にしてくれる?」
「かしこまりました。すぐにお持ちいたしますね」
◇◇◇
――あれから3か月の月日が流れた。結婚してからの生活リズムが整い、とても充実した日々を送っている。
しかし、一つ問題がある。……ディートハルトが帰ってこない。正確には帰ってはきている。
結婚してから一応同じベッドで寝ているが、深夜にディートハルトが帰宅して朝早く出発してしまうのだ。
未だ、初夜は行われていない。
カトレーヌには毎夜湯浴みできれいにされて、透け感のあるナイトドレスを着せられている。
週末の晩餐でお義母様から、そろそろなんじゃないという視線が辛い……。
そして、先に結婚したディートハルトの弟夫婦が妊娠したと、うれしそうに報告していた。義両親もうれしそうに目を細めていた。
そして、今日は金曜日。明日は私もディートハルトも仕事がお休みの為、今夜こそ初夜を決行しないと、私の立場が危うい。
今夜は寝ずに待っていよう。
私は大好きな月刊魔道具という雑誌をひらいた。月刊誌で、今一番熱い魔道具の紹介やレシピ、研究者の紹介などが書かれている。
私の愛読書で、いつか私もこの雑誌に載る事が夢なのだ。
キィ……と扉が開いた。
扉に目を向けると、瞳を大きく開いたディートハルトと目が合った。
「アーシュ、どうしたんだ?」
「おかえりなさい。いつも先に寝てしまうから、今日くらいは起きて待っていようと思ったの」
「そ、そうか……。ありがとう」
「何か飲む?」
「あぁ、ありがとう」
カトレーヌが用意しておいてくれた、保温力抜群の魔道具ポットからお茶を入れる。
「疲れの取れる、ハーブティよ」
「ありがとう」
ディートハルトは美しい口で、ハーブティを口に含んだ。
喉仏が上下し、飲み込んだのを確認する。なんだか色気がすごいわ。
これから初夜のやり直しをすると思うと、頬が熱くなった。
「ハーブティを飲んだら、体が熱くなったわ……」
そういって、上に着ていた厚手のガウンを脱いだ。
薄手のナイトドレスは下着が透けていて、なかなか恥ずかしいのだが仕方がない。
チラリとディートハルトを見ると、こちらを凝視している。
良かった……、効果はあったようね!
幼馴染で友達期間が長かったから、どうなるかと思ったけど、あとはディートハルトに任せておけばいいわね。
ディートハルトはティーカップを置いて、こちらに歩いてくる。
い、いよいよだわ!私の心臓も早鐘を打つ。
すると……。
「ずいぶん薄い寝間着だね、これでは風邪をひいてしまう。さあ、ガウンを着ようね」と、先ほど脱いだガウンを再び着せられ、しっかりと前をしめて、ウエストをぎゅっと締められた。
あれ……?
「さぁ、夜も遅い……。ベッドに入ろう……」
「うん……」
私はディートハルトに連れられて、ベッドに入った。
「おやすみ、アーシュ」と言って、おでこにキスをされディートハルトは私に背中を向けた。
えっ……。
それで終わり……?ウソ……。まるで子供を寝かしつける親のようじゃない。
青ざめている私をよそに、ディートハルトは寝息をたてて寝始めた。
こんなモヤモヤした気持ちじゃ、寝られないわよ!!
私は無駄に広くなったディートハルトの背中を睨んだ。
◇◇◇
――そして結婚して一年がたち、義弟夫婦に男児が無事に生まれ、伯爵家が幸せムードになっていた。
私とディートハルトの仲はいまだ変わらず、友人関係のままだった。
そんな中、週末の午後、庭園のテラスにディートハルトと私とお義母様の3人でお茶を飲んでいた。
「いったい、どうなっているの?」
お義母様が少し苛立った声色で話し始めた。
「あなたたちの結婚を早めたのは、早く子供を作ってほしかったからよ。アーシュレイさんの実家にも多額の援助をしたわ」
「はい……、本当にありがとうございます」
「アーシュレイさんも仕事ばかりしていないで、少しは真剣に考えてちょうだい」
はぁ……、やっぱりそろそろ言われると思ってたのよね。援助のことを言われると立場がないわ。
「はい……、申し訳ありません」
ガタッ!と勢いよくディートハルトが立ち上がった。
「母さん、悪いけど、私たちは失礼するよ。これは私たち夫婦の問題だ。母さんに言われる筋合いはない!」
「なっ!」
お義母様がハンカチを握りしめ、ワナワナと震えている。
ディートハルトがこんなに怒るなんて、初めて見た。
ポカンと見ていた私の手をディートハルトが強引に取り、その場を立ち去った。
はぁ~、お義母様を怒らせちゃってどうなるのよ~。
部屋に戻るのかと思ったら、執事と何やら話している。
そして、ディートハルトがこちらに向いた。
「アーシュ、これからちょっと出かけない? 気分転換にさ」
「あ、うん……。そうね、たまにはいいわね」
このまま屋敷にいて、またお義母様と顔を合わせるのも気まずい。
私たちは馬車に乗り込み、心地好い揺れの中、景色を楽しんだ。
ディートハルトは未だ無言だ。
さっきのこと、まだ怒ってるのかな……。
私は隣に座るディートハルトの袖を掴んだ。
「ん?どうした?」
思いもよらず、甘い声だったので少し恥ずかしくなった。
「あっ、さっきのこと……。大丈夫?」
「あ……、うん。母さんがごめんね。アーシュに嫌な思いさせちゃったね」
ディートハルトがそう言って、手を絡めてきた。
私も素直に甘えることにした。
「うん、少しね。でも、そういう約束ではあったから……。仕方ないよ……」
私はディートハルトの肩に頭をのせた。
「ディーは本当に逞しくなっちゃったね。昔は私の方が大きかったのに」
「ははは、いつの話をしてるんだよ」
「出会った頃よ」
「確かに、あの頃はアーシュの方が大きかったよね」
「私の事使用人だと勘違いしてたし」
「あ、それは仕方ないだろう!普通のご令嬢はあんな格好で水やりしてないよ」
私たちは目があい、どちらからともなく笑った。
こんなに、気兼ねなく話したのはいつぶりだろうか……。
そんなことを思っていると、馬車が止まった。
「着いたみたいだね。じゃあ、降りようか」
「ここは……」
そこは見覚えのある景色だった。
93
あなたにおすすめの小説
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
初恋をこじらせたやさぐれメイドは、振られたはずの騎士さまに求婚されました。
石河 翠
恋愛
騎士団の寮でメイドとして働いている主人公。彼女にちょっかいをかけてくる騎士がいるものの、彼女は彼をあっさりといなしていた。それというのも、彼女は5年前に彼に振られてしまっていたからだ。ところが、彼女を振ったはずの騎士から突然求婚されてしまう。しかも彼は、「振ったつもりはなかった」のだと言い始めて……。
色気たっぷりのイケメンのくせに、大事な部分がポンコツなダメンズ騎士と、初恋をこじらせたあげくやさぐれてしまったメイドの恋物語。
*この作品のヒーローはダメンズ、ヒロインはダメンズ好きです。苦手な方はご注意ください
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
【完結】2人の幼馴染が私を離しません
ユユ
恋愛
優しい幼馴染とは婚約出来なかった。
私に残されたのは幼馴染という立場だけ。
代わりにもう一人の幼馴染は
相変わらず私のことが大嫌いなくせに
付き纏う。
八つ当たりからの大人の関係に
困惑する令嬢の話。
* 作り話です
* 大人の表現は最小限
* 執筆中のため、文字数は定まらず
念のため長編設定にします
* 暇つぶしにどうぞ
私の婚約者とキスする妹を見た時、婚約破棄されるのだと分かっていました
あねもね
恋愛
妹は私と違って美貌の持ち主で、親の愛情をふんだんに受けて育った結果、傲慢になりました。
自分には手に入らないものは何もないくせに、私のものを欲しがり、果てには私の婚約者まで奪いました。
その時分かりました。婚約破棄されるのだと……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる