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02処刑
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「子どもが産まれた、女の子だ。跡継ぎにはできん」
「婿をもらって女王になればよろしいのでは」
「いややはり男の子が欲しい、そうすれば跡継ぎができる」
「それも、そうですね」
ユーディ様は金髪に蒼い目の女の子を産んだ、カーレント殿下は俺に似ていてよかったと喜んでいた。もしユーディ様に似ていたら殺してしまったかもしれないと言うので、それならば金の髪に青い瞳の女性を探せばよろしいのではと申し上げた。するとさっそく側室にそんな女性を探してきた、ベスティア子爵令嬢は金の髪に青い瞳を持っていた、カーレント殿下はそんな彼女のところに通いだした。そんなことをしているのにカーレント殿下はこう聞くのだった。
「ノエル、俺の愛人にならないか?」
「僕には荷が重いお話でございます」
僕は何度も愛人にならないか聞かれたが、その度に丁寧にお断りしていた。そしてユーディ様から産まれた子どもはティアラと名付けられた。何故だか僕が乳母と一緒に面倒を見ることになった、本来ならこれユーディ様の役目じゃないのかと思ったが、カーレント殿下に命令されては仕方がなかった。ティアラ様はよく泣き良く笑った、乳母の母乳も良く飲んで元気に育った。嬉しいことは続けて起こるものなのか、ベスティア様が妊娠した。カーレント殿下は男の子を産めよと言っていた、ベスティア様には重圧だったに違いなかった。そうして生まれたのは男の子だった、金の髪に青い瞳をしていてカルムと名付けられた。
「そして何故僕が育てるのでしょう」
僕にはカルム様のお世話もまわってきた、とはいってもおむつなどは侍女が取り替えてくれるので、僕の仕事はティアラ様やカルム様と遊ぶことだった。ティアラ様は一歳になってすこし話し始めた、カルム様は赤ン坊だったので元気に良く泣いた。
「うぷっ、なんですか。これは」
そのうちに離宮に嫌がらせをする者が現れた、殺した猫の死骸や後宮の生ごみなどを離宮に放り込まれた。侍女たちがこれには困って、カーレント殿下に申し上げてくださいと言った。
「何故早く俺に言わないんだ、嫌がらせをした奴を処刑してやる」
僕の離宮に嫌がらせをしたのはユーディ様とベスティア様だった、二人は刑場につれていかれて処刑された。僕は嫌がらせの仕返しにしては、処刑は重すぎる罰ではないかと訴えた。
「俺のノエルに嫌がらせをしたんだぞ、生かしておいたら何を考えるか分からん」
「はぁ、まぁ確かに」
「ところでノエル俺の愛人にならないか?」
「丁重にお断りさせていただきます」
「何故だ!?」
「私は男で子どもは産めませんし、愛人になる気もございません」
カーレント殿下はそれでも諦めなかった、僕に隙があったら愛人にならないかと聞いてきた。僕は全て丁重にお断りした。僕の一日は朝起きてカーレント殿下と一緒に書類の整理にはじまり、その後はティアラ様とカルム様のお世話をしていた。ティアラ様は二歳に、カルム様は一歳になった。子どもの成長はあっという間だった、カーレント殿下は性欲を持て余しているらしく、新しく側室をいれることになったが、フィーネと言われる子爵令嬢で金の髪に青い瞳を持っていた。
「カーレント殿下がフィーネさまと上手くいきますように」
僕はほっとした、そしてカーレント殿下がフィーネ様に惚れるように祈った。しかしカーレント殿下は相変わらず僕に愛人にならないかと聞いた、僕はその度にお断りをした。二歳になったティアラ様はよく喋った、一歳になったカルム様もしゃべるようになっていた。
「ちちうえ、しゅき」
「おう、ティアラ。お前には良い嫁ぎ先をみつけてやろう」
「のえる、しゅき」
「ティアラ、お前は地獄に行きたいのか」
私はティアラ様は何にでもしゅきといわれるんですよと教えた。実際にティアラさまはいろんな人にしゅきと言っていた。それを真似してカルムさまもしゅきと言いだした、こちらも人でも物でも関係なかった。
「ノエル、お前をどろどろに甘やかしてやりたい。何か欲しい物はないか?」
「それでは政治学の本と本棚を下さい」
「宝石なんかはいらないのか、女どもは宝石を欲しがったぞ」
「私は男です、宝石なんかもらっても使う機会がありません」
それでもカーレント殿下は私のカフスボタンや、ネクタイピンなどにとても貴重な宝石をつけさせた。あんまり貴重な宝石だったから着替える度に手が震えたものだ、私の服の全てに様々な宝石が使われた。
「ありがとうございます、カーレント殿下」
「それじゃ、俺の愛人になれノエル」
「それは僕には荷が重うございます」
「チッ、どうやったらお前は俺の愛人になるんだ」
どうされたって僕はカーレント殿下の愛人にはならないと決めていた、かつての学友からこんなに執着されるなんて思ってもみなかった。だから僕はカーレント殿下に聞いてみた。
「そもそもどうして僕に執着なさるのです?」
「周りがおべっかや嘘を言うなかで、お前だけが真実を言っていた」
「いえ、僕以外にも真実を言っている者はいたと思います」
「そうか、俺にはお前しか見えなかった」
そんな日々が続いていたが、フィーネ子爵令嬢はいつまで経っても妊娠しなかった、だからうまずめだと言われていた。僕としてはフィーネ子爵令嬢がカーレント殿下のお相手をしてくれるので有難かった、彼女がいなかったら僕が襲われていたかもしれなかった。最近カーレント殿下と一緒に寝ていると手をだしてきて、服の中に手をいれてきたりするのだ。そんな時は僕はソファで眠った、ソファに毛布をかけて眠ってしまうようにしていた。
「ノエル、お前はいつになったら俺の愛人になるんだ?」
「丁重にお断り致します。フィーネ子爵令嬢のところに行かれたらどうですか」
「好きでもない女を抱いても面白くない、ただの性欲処理だ」
「それではカーレント殿下が好きになれる女性を探してみてはどうですか?」
「俺が好きなのはお前だ、だから早く愛人になれ」
「丁重にお断り致します。困りましたね」
僕も王城の中なら自由に歩けるからいろんな令嬢にカーレント殿下をおすすめしていた、でもどの令嬢もカーレント殿下の心を掴むことはできなかった。かといって僕が愛人になるわけにもいかなかった、世の中は上手くいかないんだなぁとしみじみ思った。
「婿をもらって女王になればよろしいのでは」
「いややはり男の子が欲しい、そうすれば跡継ぎができる」
「それも、そうですね」
ユーディ様は金髪に蒼い目の女の子を産んだ、カーレント殿下は俺に似ていてよかったと喜んでいた。もしユーディ様に似ていたら殺してしまったかもしれないと言うので、それならば金の髪に青い瞳の女性を探せばよろしいのではと申し上げた。するとさっそく側室にそんな女性を探してきた、ベスティア子爵令嬢は金の髪に青い瞳を持っていた、カーレント殿下はそんな彼女のところに通いだした。そんなことをしているのにカーレント殿下はこう聞くのだった。
「ノエル、俺の愛人にならないか?」
「僕には荷が重いお話でございます」
僕は何度も愛人にならないか聞かれたが、その度に丁寧にお断りしていた。そしてユーディ様から産まれた子どもはティアラと名付けられた。何故だか僕が乳母と一緒に面倒を見ることになった、本来ならこれユーディ様の役目じゃないのかと思ったが、カーレント殿下に命令されては仕方がなかった。ティアラ様はよく泣き良く笑った、乳母の母乳も良く飲んで元気に育った。嬉しいことは続けて起こるものなのか、ベスティア様が妊娠した。カーレント殿下は男の子を産めよと言っていた、ベスティア様には重圧だったに違いなかった。そうして生まれたのは男の子だった、金の髪に青い瞳をしていてカルムと名付けられた。
「そして何故僕が育てるのでしょう」
僕にはカルム様のお世話もまわってきた、とはいってもおむつなどは侍女が取り替えてくれるので、僕の仕事はティアラ様やカルム様と遊ぶことだった。ティアラ様は一歳になってすこし話し始めた、カルム様は赤ン坊だったので元気に良く泣いた。
「うぷっ、なんですか。これは」
そのうちに離宮に嫌がらせをする者が現れた、殺した猫の死骸や後宮の生ごみなどを離宮に放り込まれた。侍女たちがこれには困って、カーレント殿下に申し上げてくださいと言った。
「何故早く俺に言わないんだ、嫌がらせをした奴を処刑してやる」
僕の離宮に嫌がらせをしたのはユーディ様とベスティア様だった、二人は刑場につれていかれて処刑された。僕は嫌がらせの仕返しにしては、処刑は重すぎる罰ではないかと訴えた。
「俺のノエルに嫌がらせをしたんだぞ、生かしておいたら何を考えるか分からん」
「はぁ、まぁ確かに」
「ところでノエル俺の愛人にならないか?」
「丁重にお断りさせていただきます」
「何故だ!?」
「私は男で子どもは産めませんし、愛人になる気もございません」
カーレント殿下はそれでも諦めなかった、僕に隙があったら愛人にならないかと聞いてきた。僕は全て丁重にお断りした。僕の一日は朝起きてカーレント殿下と一緒に書類の整理にはじまり、その後はティアラ様とカルム様のお世話をしていた。ティアラ様は二歳に、カルム様は一歳になった。子どもの成長はあっという間だった、カーレント殿下は性欲を持て余しているらしく、新しく側室をいれることになったが、フィーネと言われる子爵令嬢で金の髪に青い瞳を持っていた。
「カーレント殿下がフィーネさまと上手くいきますように」
僕はほっとした、そしてカーレント殿下がフィーネ様に惚れるように祈った。しかしカーレント殿下は相変わらず僕に愛人にならないかと聞いた、僕はその度にお断りをした。二歳になったティアラ様はよく喋った、一歳になったカルム様もしゃべるようになっていた。
「ちちうえ、しゅき」
「おう、ティアラ。お前には良い嫁ぎ先をみつけてやろう」
「のえる、しゅき」
「ティアラ、お前は地獄に行きたいのか」
私はティアラ様は何にでもしゅきといわれるんですよと教えた。実際にティアラさまはいろんな人にしゅきと言っていた。それを真似してカルムさまもしゅきと言いだした、こちらも人でも物でも関係なかった。
「ノエル、お前をどろどろに甘やかしてやりたい。何か欲しい物はないか?」
「それでは政治学の本と本棚を下さい」
「宝石なんかはいらないのか、女どもは宝石を欲しがったぞ」
「私は男です、宝石なんかもらっても使う機会がありません」
それでもカーレント殿下は私のカフスボタンや、ネクタイピンなどにとても貴重な宝石をつけさせた。あんまり貴重な宝石だったから着替える度に手が震えたものだ、私の服の全てに様々な宝石が使われた。
「ありがとうございます、カーレント殿下」
「それじゃ、俺の愛人になれノエル」
「それは僕には荷が重うございます」
「チッ、どうやったらお前は俺の愛人になるんだ」
どうされたって僕はカーレント殿下の愛人にはならないと決めていた、かつての学友からこんなに執着されるなんて思ってもみなかった。だから僕はカーレント殿下に聞いてみた。
「そもそもどうして僕に執着なさるのです?」
「周りがおべっかや嘘を言うなかで、お前だけが真実を言っていた」
「いえ、僕以外にも真実を言っている者はいたと思います」
「そうか、俺にはお前しか見えなかった」
そんな日々が続いていたが、フィーネ子爵令嬢はいつまで経っても妊娠しなかった、だからうまずめだと言われていた。僕としてはフィーネ子爵令嬢がカーレント殿下のお相手をしてくれるので有難かった、彼女がいなかったら僕が襲われていたかもしれなかった。最近カーレント殿下と一緒に寝ていると手をだしてきて、服の中に手をいれてきたりするのだ。そんな時は僕はソファで眠った、ソファに毛布をかけて眠ってしまうようにしていた。
「ノエル、お前はいつになったら俺の愛人になるんだ?」
「丁重にお断り致します。フィーネ子爵令嬢のところに行かれたらどうですか」
「好きでもない女を抱いても面白くない、ただの性欲処理だ」
「それではカーレント殿下が好きになれる女性を探してみてはどうですか?」
「俺が好きなのはお前だ、だから早く愛人になれ」
「丁重にお断り致します。困りましたね」
僕も王城の中なら自由に歩けるからいろんな令嬢にカーレント殿下をおすすめしていた、でもどの令嬢もカーレント殿下の心を掴むことはできなかった。かといって僕が愛人になるわけにもいかなかった、世の中は上手くいかないんだなぁとしみじみ思った。
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