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33 襲撃
王宮から公爵邸へ戻る馬車の中。
「……」
私はただ一人、窓の外を眺めながら物思いに耽っていた。
ついさっき殿下に言われたことが頭から離れなかった。
これまでは自分さえ我慢すればいいと、ずっとそう思っていた。
しかし、殿下のあの一言で完全に考えが変わった。
(私……どうすればいいのかしら……)
自分自身で選んだ道を後悔したくなかった。
いつだってお腹にいる子の幸せを願っていたけれど、この子にとっての幸せとは何なのか。
それが分からなくなってしまっていた。
じっと考え込んでいたそのとき、突然外から大きな音がした。
「……?」
何か事故でもあったのかと思い外に出ると、驚きの光景が目に入った。
「え………………?」
「――動くな」
その瞬間、突如首元に短剣を突き付けられた。
背後から見知らぬ男に体を押さえ込まれる。
「アンジェ・バインベルクだな?」
「……あ……貴方は……」
何が起きているのか全く理解出来ず、質問に答えることさえ出来なかった。
馬車の周りでは御者と騎士たちが血を流して倒れている。
辺りを見渡すと、フードで顔を隠した複数人の男たちが私を取り囲んでいた。
どうやら騎士はこの男たちにやられたらしい。
格好からして彼らはきっと暗殺者だ。
「死にたくなかったら、大人しくついてこい」
「……」
手練れの暗殺者に私が敵うはずがない。
(何としてもこの子だけは守らないと……)
子供だけは死なせるわけにはいかないと、私は言われるがまま彼らについて行った。
***
しばらくして着いたのは、森の奥にある古い洋館だった。
(ここはどこ……?)
公爵邸からは随分離れてしまったようだ。
これでは助けが来ないかもしれない。
焦る気持ちを必死に抑え、何とか平静を装った。
「中に入れ」
「……」
入るのを躊躇っていると、急に背中を強く押された。
「キャッ!」
転びそうになり、咄嗟に手でお腹を守った。
「一体誰に依頼されたのかしら?」
「さぁな」
「こんなことをしてただで済むとでも?」
「証拠を残さなければ俺たちが捕まることは無い。まぁ、お前は死体すら残らないがな」
「…………どういうことかしら?」
それだけ言い残すと、男は質問に答えることなく私一人を残して扉を閉めた。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!!!」
慌てて駆け寄って押してみるも、ビクともしない。
完全に閉じ込められてしまったようだ。
(どうしよう……すぐにここから出ないと……)
諦めずにもう一度扉に触れたそのときだった――
「キャアッ!熱ッ!」
あまりの熱さに声を上げて手を離してしまった。
「え……」
どうやら手を火傷したようだった。
(まさか……火……!?)
「……」
私はただ一人、窓の外を眺めながら物思いに耽っていた。
ついさっき殿下に言われたことが頭から離れなかった。
これまでは自分さえ我慢すればいいと、ずっとそう思っていた。
しかし、殿下のあの一言で完全に考えが変わった。
(私……どうすればいいのかしら……)
自分自身で選んだ道を後悔したくなかった。
いつだってお腹にいる子の幸せを願っていたけれど、この子にとっての幸せとは何なのか。
それが分からなくなってしまっていた。
じっと考え込んでいたそのとき、突然外から大きな音がした。
「……?」
何か事故でもあったのかと思い外に出ると、驚きの光景が目に入った。
「え………………?」
「――動くな」
その瞬間、突如首元に短剣を突き付けられた。
背後から見知らぬ男に体を押さえ込まれる。
「アンジェ・バインベルクだな?」
「……あ……貴方は……」
何が起きているのか全く理解出来ず、質問に答えることさえ出来なかった。
馬車の周りでは御者と騎士たちが血を流して倒れている。
辺りを見渡すと、フードで顔を隠した複数人の男たちが私を取り囲んでいた。
どうやら騎士はこの男たちにやられたらしい。
格好からして彼らはきっと暗殺者だ。
「死にたくなかったら、大人しくついてこい」
「……」
手練れの暗殺者に私が敵うはずがない。
(何としてもこの子だけは守らないと……)
子供だけは死なせるわけにはいかないと、私は言われるがまま彼らについて行った。
***
しばらくして着いたのは、森の奥にある古い洋館だった。
(ここはどこ……?)
公爵邸からは随分離れてしまったようだ。
これでは助けが来ないかもしれない。
焦る気持ちを必死に抑え、何とか平静を装った。
「中に入れ」
「……」
入るのを躊躇っていると、急に背中を強く押された。
「キャッ!」
転びそうになり、咄嗟に手でお腹を守った。
「一体誰に依頼されたのかしら?」
「さぁな」
「こんなことをしてただで済むとでも?」
「証拠を残さなければ俺たちが捕まることは無い。まぁ、お前は死体すら残らないがな」
「…………どういうことかしら?」
それだけ言い残すと、男は質問に答えることなく私一人を残して扉を閉めた。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!!!」
慌てて駆け寄って押してみるも、ビクともしない。
完全に閉じ込められてしまったようだ。
(どうしよう……すぐにここから出ないと……)
諦めずにもう一度扉に触れたそのときだった――
「キャアッ!熱ッ!」
あまりの熱さに声を上げて手を離してしまった。
「え……」
どうやら手を火傷したようだった。
(まさか……火……!?)
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