愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。

ましゅぺちーの

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48 ブリアナの処遇

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数日後、ブリアナの処遇が正式に決定した。
私に対する二度の殺人未遂により生涯幽閉が確定したそうだ。


犯した罪の重さを考慮すれば死刑だが、あえて生かしておいた方が彼女に対する罰になると考えたのだろう。
罪が確定したブリアナは地下牢の中で絶望の表情を浮かべていた。


社交界の華と言われ、誰からも愛される存在だった彼女がここまで落ちぶれるとは、一体誰が想像出来ただろうか。
それに加えて、彼女の父親である男爵も過去に犯した罪が明らかになり捕縛された。
ジョルジュ男爵家はブリアナの異母姉に引き継がれるそうだ。


ブリアナの異母姉とは一度だけ会ったことがあるが、穏やかで聡明な女性だったのをよく覚えている。
彼女なら父親や妹のように罪を犯さないだろう。


「旦那様、ブリアナは地下牢にて生涯幽閉が決まりました」
「……そうか」


目覚めたアランはブリアナの処遇を聞いて複雑な顔をしていたが、異議を唱えることはしなかった。


「……良いのですか?あれだけ愛した人だったというのに」
「……今となってはよく分からないんだ。私は本当に彼女のことを愛していたのか……」
「……少なくとも、ブリアナの旦那様に対する気持ちは本物だったと思いますよ」


少々行き過ぎた愛ではあったが、彼女はアランをとても愛していた。


「殿下に頼めば一回くらいは面会させてもらえると思いますよ」
「……いや、いい。罪を犯した彼女に会うつもりは無い」
「……」


アランの判断は賢明だった。
今のブリアナは見るに堪えないほど醜悪な姿だったから。
愛した女性のそんなところを見るのは辛いだろう。


「ところで旦那様……何故あのようなことをしたのですか」
「……」


冷たい声で問い詰めると、アランは言葉を詰まらせた。


「毒だと分かっていて飲むだなんて、正気とは思えませんわ」
「……ブリアナとセシル殿下が君の毒殺を企てているという話をたまたま聞いてしまったんだ……二人を重罪にするためにはああするしかないと思って……それで……」
「何て愚かな……」


彼は気まずそうに私から目を逸らした。


「もしそれで旦那様が亡くなってしまったら……私も殿下も元通りの日常を送れなかったでしょう」
「……」
「何故そんなことを言うのか……という顔をしてるようですが」


たしかにアランにはたくさんの傷を負わされた。
しかし、そのことで幸せだった頃の記憶が全て消えたわけではない。


「当然のことではありませんか……私にとっても殿下にとっても貴方は……幼い頃から苦楽を共にした大切な友人なのですから」
「……」


彼は驚いたように目を見開いた後、切なげに呟いた。
その表情は嬉しそうにも悲しそうにも見える。


「アンジェ……もう夫とは言ってくれないんだな」
「……」


私はあえて何も言わなかった。
その沈黙が、二人の進む道を明確に表していた。


この判断が正しいのかどうかは誰にも分からない。
だけど、生まれてくる子供のためにも、お互いのためにも努力はするつもりだ。


(きっと私たちは幸せになれるはずよ)



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