虐げられた新妻は義理の家族への復讐を決意する

ましゅぺちーの

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26 告白

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「ダリル様……一つだけお聞きしたいことがあります……」
「何だ?」


彼から出生の秘密を聞いた後、私たちは部屋にあるソファに座って話をしていた。
目の前に座る彼の表情はさっきよりもずっと柔らかかった。
その小さな変化がとても嬉しかった。


この家で私に親切にしてくれるのは彼だけだった。
優しい彼には何度も助けられてきた。
だからこそ、今度は私が彼を助けたかった。


「ダリル様は……幼少期からずっとあのような扱いを受けてこられたのですか」
「そうだ」


彼の返事は早かった。
いくら生まれた経緯が複雑とはいえ、何の罪も無い子供にあのようなことをするだなんて。
ウィルベルトや義理の両親はもはや人ではない。


(いくら父親が罪を犯したとはいえ……)


彼が可哀相だ。


「ダリル様……今まで辛かったですよね……」
「……」


人前で弱音を吐きたくないのだろう。
彼は何も言わなかったが、その表情が全てを物語っていた。


(私も毒親だったから気持ちは分かる……)


母親を幼い頃に亡くし、欲深い父親に駒として育てられた。
その点で言えば、私たちは少しだけ似ている。


「辛いのはお前もだろう」
「私は……」


当然、辛くないと言えば嘘になる。
ここへ来てから幸せを感じたことなんて一度も無かった。
夫に虐げられ、義母に当たられ、義父には醜悪な目で見られた。


(だけど……)


ダリルだけは私を公爵家の一員として受け入れてくれた。
彼の存在だけが、私にとって唯一の救いだった。


「辛かった……です……とっても」
「……」
「でも、ダリル様がいてくれたから……」
「お前……」


ダリルが驚いたように目を見張った。
今の言葉は嘘偽りない私の本心だ。


「俺も……お前のさっきの言葉には救われた」
「……」
「あんなことを言ってくれたのはお前が初めてだった。使用人たちからも忌み嫌われている俺を……お前だけが受け入れてくれた」
「ダリル様……」


彼が私をじっと見つめた。
赤い瞳がいつもよりも美しく感じる。


(どうしてこんなに胸がドキドキするんだろう……)


ついさっき彼に助けられてから、何だか不思議な感情を抱くようになった。
彼に見つめられると胸が高鳴り、顔が熱くなる。
この感情がどういうものなのか、薄々気付いてはいた。


夫の弟には決して抱いてはいけない気持ちだった。
だけど、もう止められなかった。


「ダリル様……私……」


私は彼の赤い瞳を見つめて口を開いた。


「――ダリル様のことが好きです」


彼の目が丸くなった。





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