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12章 美味しいもの大好き!
485.もふぷるグルメ会議
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屋台が完成したし、あとはメニューを考えて作るだけ。
でも、それが一番難しいんだよなぁ。どういうメニューにしよう?
悩んだ末に、スラリンたちに聞いてみることにした。
第三の街の屋敷に転移スキルを使って戻り、庭で遊んでるみんなに「集合~」と号令をかける。
「きゅぃ(モモ、おかえり!)」
「にゃ(綱渡りできるようになったにゃ!)」
「ぴぅ(お店には何も問題なかったよ)」
「らぴゅ(お土産あるぅ?)」
声を掛けてきた順に、スラリン、ヒスイ、ユキマル、ラッタンだ。
みんな元気いっぱいだねぇ。僕を囲んだ途端、次々に話しかけてくる。
「ただいま~。お土産は……さつまいもボールだよ!」
目をキラキラと輝かせるラッタンに手渡す。
このさつまいもボールは、もふもふ教の人が作業スペースで作ってプレゼントしてくれたもの。美味しそうだから、みんなで食べようねー。
「らぴゅ(わぁい! 美味しそぉ)」
みんなに一つずつ配って、残りは好きに食べてもらおうと中央に置いたところで、僕はちょっと首を傾げる。
今日はオギンもここに喚んでいたはずなんだけど、どこにいるんだろう?
「オギンー、おやつの時間だよー」
呼びかけながら周囲をキョロキョロと見回すと、屋敷を囲む塀からオギンがスタッとおりてきた。
「なんでそんなところにいたの?」
「キュオ(たくさん見られて、面倒くさくなったのよ)」
「あ、なるほどー」
チラッとお店──というか休憩スペース──の方を見てから視線を戻す。
休憩スペースでは、いつも通りたくさんの人が僕たちを見て幸せそうな顔をしてるなぁ。
「……嫌な時は二階に行ってもいいんだよ?」
「キュオ(そこまでじゃないわ。私もあの子たちを観察し返してたし)」
「ほほぅ? なんかわかった?」
「キュオ(みんな金遣いが荒いわね)」
「あ、あはは……そうかもね……」
呆れた感じのオギンから目を逸らす。
もふもふ教のみんなは、お店での買い物を『いいアイテムがゲットできる』と『もふもふ神さまに貢げる』って、一挙両得みたいな認識をしてる。
だから、稼いだお金を惜しみなくお店で使っていくんだよねぇ。おかげでたくさん儲けてます。
とりあえずオギンにもさつまいもボールを渡して、のんびりおやつタイム。
さつまいもボールは外側サクッ、内側モチッとしてて楽しい食感。ほんのり甘くていくらでも食べられちゃいそう。
農地ではお芋をたくさん栽培してるし、こういうメニューを屋台で売るのもいいかもなぁ。
「らぴゅ(おいしぃ!)」
「美味しいねぇ。あ、今度グルメ大会で屋台を出すんだけど、どんなメニューがいいと思う?」
お茶を飲んだタイミングで聞いてみる。
みんなキョトンとした顔をした後、『う~ん?』と真剣に考えてくれた。
「できたら、農地で採れる食材をメインに使いたいんだよね。数を集めるのが楽だし」
「にゃ(新たに農地で育てるのもアリじゃないかにゃ?)」
「それはそうだね。じゃあ、農地で育てられそうな食材メイン、かな」
前回のグルメ大会同様、幻桃のような珍しい食材を育ててみるのも楽しそう。
「きゅぃ(モモが作った料理は全部美味しいから、どういうものでもいいと思う!)」
「嬉しいけど、ちょっと参考にならないなぁ……」
スラリンが褒めてくれたけど、僕は苦笑する。
その横で、ユキマルが「ぴぅ(モモが好きなものを作ったらいいと思うよ? 桃を使ったものとか……)」と控えめな感じで提案してくれた。
「桃を使ったメニューかぁ。確かに僕らしいよね。でも、パティエンヌちゃんが作ったスイーツを超えられる気がしないんだよなぁ……」
いくら異世界の住人と部門が分かれているとはいえ、同じようなメニューを出す自信はないよ。
「らぴゅ(ラッたん、イカボール好きぃ)」
「うん、そうだね。でも、それは屋台で出さないかな」
「らぴゅっ(なんでぇ!?)」
ラッタンが悲壮な表情で固まる。
ちょっと反応が大げさじゃない? 可哀想な感じが面白くて笑っちゃったよ。
「屋台で出したらイカがなくなるから、ラッタンが食べられなくなっちゃうよ?」
「らぴゅ(イカ料理は屋台で出したらダメだねぇ)」
すぐさま掌返しをするのが面白くて、また笑っちゃう。ラッタンのイカへの執着がすごいな。そんなに好きなんだねぇ。
「キュオ(私たちは人が作る料理をよく知らないわ。もっと他に、仲のいい人に聞いてみたらどうかしら?)」
オギンが口元をペロッと舐めて、毛づくろいをしながら言った。
確かに、みんなが食べる料理は僕が作ったものが多いし、あまり目新しい案は出てこなさそうだもんなぁ。
仲がいい人……リリとルトとか? でも、二人はまだログインしてないっぽいから、聞けるのは後日だね。
他にはアリスちゃんとかランドさん、レナードさん、シェルさん、イザベラちゃん、シシリー、ライアンさん、モンちゃん……
「あっ、レアナさん!」
モンちゃんのことを思い浮かべたら、その奥さんであるレアナさんの姿がパッと脳裏に出てきた。
訪ねたら、レアナさんはいつも美味しいお菓子とお茶で僕を歓迎してくれるんだよね。いろんな美味しいものを知ってそう。
レアナさんに会うついでに、モンちゃんにラッタンを紹介しようっと。
そうと決まれば早速行動だー。
「ラッタン、一緒にお出かけしよ!」
「らぴゅ(まだこれ食べ終わってないよぉ)」
「それ、何個目?」
もっきゅもっきゅ、とさつまいもボールを頬に詰め込んでいるラッタンに、思わず笑っちゃった。食い意地が張ってるのは僕そっくりだ。可愛いねぇ。
食べ終わったら遊びに行こー。
でも、それが一番難しいんだよなぁ。どういうメニューにしよう?
悩んだ末に、スラリンたちに聞いてみることにした。
第三の街の屋敷に転移スキルを使って戻り、庭で遊んでるみんなに「集合~」と号令をかける。
「きゅぃ(モモ、おかえり!)」
「にゃ(綱渡りできるようになったにゃ!)」
「ぴぅ(お店には何も問題なかったよ)」
「らぴゅ(お土産あるぅ?)」
声を掛けてきた順に、スラリン、ヒスイ、ユキマル、ラッタンだ。
みんな元気いっぱいだねぇ。僕を囲んだ途端、次々に話しかけてくる。
「ただいま~。お土産は……さつまいもボールだよ!」
目をキラキラと輝かせるラッタンに手渡す。
このさつまいもボールは、もふもふ教の人が作業スペースで作ってプレゼントしてくれたもの。美味しそうだから、みんなで食べようねー。
「らぴゅ(わぁい! 美味しそぉ)」
みんなに一つずつ配って、残りは好きに食べてもらおうと中央に置いたところで、僕はちょっと首を傾げる。
今日はオギンもここに喚んでいたはずなんだけど、どこにいるんだろう?
「オギンー、おやつの時間だよー」
呼びかけながら周囲をキョロキョロと見回すと、屋敷を囲む塀からオギンがスタッとおりてきた。
「なんでそんなところにいたの?」
「キュオ(たくさん見られて、面倒くさくなったのよ)」
「あ、なるほどー」
チラッとお店──というか休憩スペース──の方を見てから視線を戻す。
休憩スペースでは、いつも通りたくさんの人が僕たちを見て幸せそうな顔をしてるなぁ。
「……嫌な時は二階に行ってもいいんだよ?」
「キュオ(そこまでじゃないわ。私もあの子たちを観察し返してたし)」
「ほほぅ? なんかわかった?」
「キュオ(みんな金遣いが荒いわね)」
「あ、あはは……そうかもね……」
呆れた感じのオギンから目を逸らす。
もふもふ教のみんなは、お店での買い物を『いいアイテムがゲットできる』と『もふもふ神さまに貢げる』って、一挙両得みたいな認識をしてる。
だから、稼いだお金を惜しみなくお店で使っていくんだよねぇ。おかげでたくさん儲けてます。
とりあえずオギンにもさつまいもボールを渡して、のんびりおやつタイム。
さつまいもボールは外側サクッ、内側モチッとしてて楽しい食感。ほんのり甘くていくらでも食べられちゃいそう。
農地ではお芋をたくさん栽培してるし、こういうメニューを屋台で売るのもいいかもなぁ。
「らぴゅ(おいしぃ!)」
「美味しいねぇ。あ、今度グルメ大会で屋台を出すんだけど、どんなメニューがいいと思う?」
お茶を飲んだタイミングで聞いてみる。
みんなキョトンとした顔をした後、『う~ん?』と真剣に考えてくれた。
「できたら、農地で採れる食材をメインに使いたいんだよね。数を集めるのが楽だし」
「にゃ(新たに農地で育てるのもアリじゃないかにゃ?)」
「それはそうだね。じゃあ、農地で育てられそうな食材メイン、かな」
前回のグルメ大会同様、幻桃のような珍しい食材を育ててみるのも楽しそう。
「きゅぃ(モモが作った料理は全部美味しいから、どういうものでもいいと思う!)」
「嬉しいけど、ちょっと参考にならないなぁ……」
スラリンが褒めてくれたけど、僕は苦笑する。
その横で、ユキマルが「ぴぅ(モモが好きなものを作ったらいいと思うよ? 桃を使ったものとか……)」と控えめな感じで提案してくれた。
「桃を使ったメニューかぁ。確かに僕らしいよね。でも、パティエンヌちゃんが作ったスイーツを超えられる気がしないんだよなぁ……」
いくら異世界の住人と部門が分かれているとはいえ、同じようなメニューを出す自信はないよ。
「らぴゅ(ラッたん、イカボール好きぃ)」
「うん、そうだね。でも、それは屋台で出さないかな」
「らぴゅっ(なんでぇ!?)」
ラッタンが悲壮な表情で固まる。
ちょっと反応が大げさじゃない? 可哀想な感じが面白くて笑っちゃったよ。
「屋台で出したらイカがなくなるから、ラッタンが食べられなくなっちゃうよ?」
「らぴゅ(イカ料理は屋台で出したらダメだねぇ)」
すぐさま掌返しをするのが面白くて、また笑っちゃう。ラッタンのイカへの執着がすごいな。そんなに好きなんだねぇ。
「キュオ(私たちは人が作る料理をよく知らないわ。もっと他に、仲のいい人に聞いてみたらどうかしら?)」
オギンが口元をペロッと舐めて、毛づくろいをしながら言った。
確かに、みんなが食べる料理は僕が作ったものが多いし、あまり目新しい案は出てこなさそうだもんなぁ。
仲がいい人……リリとルトとか? でも、二人はまだログインしてないっぽいから、聞けるのは後日だね。
他にはアリスちゃんとかランドさん、レナードさん、シェルさん、イザベラちゃん、シシリー、ライアンさん、モンちゃん……
「あっ、レアナさん!」
モンちゃんのことを思い浮かべたら、その奥さんであるレアナさんの姿がパッと脳裏に出てきた。
訪ねたら、レアナさんはいつも美味しいお菓子とお茶で僕を歓迎してくれるんだよね。いろんな美味しいものを知ってそう。
レアナさんに会うついでに、モンちゃんにラッタンを紹介しようっと。
そうと決まれば早速行動だー。
「ラッタン、一緒にお出かけしよ!」
「らぴゅ(まだこれ食べ終わってないよぉ)」
「それ、何個目?」
もっきゅもっきゅ、とさつまいもボールを頬に詰め込んでいるラッタンに、思わず笑っちゃった。食い意地が張ってるのは僕そっくりだ。可愛いねぇ。
食べ終わったら遊びに行こー。
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